【人生を左右する】将来なくなる仕事とは?ランキングも公開
2024/9/30更新
この記事の監修者
奥田恵(キャリアアドバイザー)
新卒から営業職で活躍し、全国1位の成績を収めた。その後、さらなる成長と挑戦を求めて現在はナイモノのキャリアアドバイザーに転身。年間で500人以上の学生の就職支援に携わり、人材・不動産・営業など幅広い業界への支援実績を持つ。一人一人の学生に真摯に向き合い、早期の内定獲得と充実した就職活動の提供に尽力している。
新卒から営業職で活躍し、全国1位の成績を収めた。その後、さらなる成長と挑戦を求めて現在はナイモノのキャリアアドバイザーに転身。年間で500人以上の学生の就職支援に携わり、人材・不動産・営業など幅広い業界への支援実績を持つ。一人一人の学生に真摯に向き合い、早期の内定獲得と充実した就職活動の提供に尽力している。
はじめに
近年では、物事のAI化が進むなどさまざまなテクノロジーの発展は目を見張るものがあります。
これらのテクノロジーの進化は、将来的に現在では「人」が行っている仕事/職業をロボットやAIなどが取ってとって代わるのではないかと、多くの人たちが懸念しています。
この懸念は就活生にとっても「大きな問題」でしょう。
安定した仕事/職業に就くことを重視する学生が多い中に、下手をすると10年後、20年後になくなるかもしれない仕事/職業に就いてしまう可能性が大きいからです。せっかく希望の業界に入っても、10年後、20年後にリストラに合ってしまえば、元も子もありせんね。
このため就活生は、現在のテクノロジーの進化を考慮し、将来的にどんな仕事/職業がなくなる可能性があるのか、逆になくならない仕事/職業はどんなものかを予測したうえで、就活しなければならない時代になった、と言ってよいでしょう。
そこでこの記事では、「将来なくなる仕事」を新卒の就活目線で解説していきます。
- 将来なくなる仕事ランキング
- 将来なくなる仕事の特徴と具体例
- 自身に適した企業選びのポイント など
また結論として、単純作業など「AI」が得意とする分野の職業は優先的になくなってしまうといえるでしょう。
この記事を参考に、将来を見据えた最適な企業選びを進めてください。
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将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング10
将来なくなる可能性のある仕事/職業は以下の通りです。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング10
順位 | 仕事/職業 |
1位 | 電車運転士 |
2位 | 事務員 |
3位 | 路線バス運転手 |
4位 | プログラマー |
5位 | スーパー・コンビニ店員 |
6位 | 警備員 |
7位 | タクシー運転手 |
8位 | 銀行員 |
9位 | 受付係 |
10位 | 工場勤務 |
1位:電車運転士
将来なくなる可能性のある仕事/職業ランキング1位は、電車運転士です。
ATO(自動列車運転装置)という電車を自動で運転する装置が既に使用されていることもあり、働き手が少なくなる可能性があります。
非常事態に備えて、完全無人になるかは未定ですが、常備している人数はすでに減少。
また現在は2人の運転士によるツーマン運転から、ワンマン運転、ドライバーレス運転へと変わるケースも多々みられます。
例えば「東京のゆりかもめ」、「日暮里・舎人ライナー」、「大阪のニュートラム」、「神戸のポートライナー・六甲ライナー」などは完全ドライバーレス運転となっています。
ATO(自動列車運転装置)の制度がさらに上がっていくと、なおさら省人化が進んでいくでしょう。
2位:事務員
将来なくなる可能性のある仕事/職業ランキング2位は、事務員です。
一般的な事務員は、パソコンを用いてデータの入力・管理、処理、といったデスクワークを中心に行っています。
このような作業は、AIが最も得意としている単純作業です。
入力・管理・処理などは、人が行うよりも機械が行ったほうが、ミスが少なく正確でしょう。
また作業スピードも機械が行った方が圧倒的に早く、人件費の削減になるので、将来なくなる可能性があります。
この流れをたどれば、自ずと事務員の仕事/職業も省人化していくことが予想されます。
事務職についてもっと知りたい学生は、ぜひ下記記事も参考にしてみてください。
3位:路線バス運転手
将来なくなる仕事/職業ランキング3位は、路線バス運転手です。
自動車の自動運転技術は、レベル1~5に分けることができますが、現在は「一定の条件のもとでシステムにすべての操作を任せられる状態」であるレベル3まで来ています。
レベル5では、完全自動運転が可能となるので、あとわずかといえるでしょう。
自動車メーカーのホンダで働いている研究者は、早ければ2030年ごろに実用化する、とも言われるほど技術が進んでいます。
ある一定の区間を巡回するだけのバスは、自動運転でも対応できるので、将来なくなる可能性がある仕事/職業です。
4位:プログラマー
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング4位は、プログラマーです。
近年では、日本で開発を委託するのではなく、海外の安いエンジンに委託する「オフショア開発」が発展。
日本のプログラマーの需要が低下していることもあり、なくなる可能性がある仕事/職業です。
また本来、人が行っていた開発も、AIに代用して行うことができます。
AIが開発するほうが、精度の高い設計ができるので、人の技術が負ける分野が、これからさらに増えるかもしれません。
現状は、人手不足で需要のある仕事/職業だと言われていますが、将来的に見ればなくなる可能性がある仕事/職業です。
プログラマーを考えている人は、現在だけでなく未来まで見越して考えましょう。なお新卒でプログラマーを目指す学生は、ぜひ下記記事も読んでみてください。
5位:スーパー・コンビニ店員
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング5位は、スーパー・コンビニ店員です。
多くのスーパーやコンビニで、レジの自動化が進んでいます。
セルフレジを体験している人も多いので、実感している方も多いのではないでしょうか。
またコンビニでは無人店舗もすでに実施されており、無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」や「Amazon Go」がその事例です。
レジや品出しは単純な作業であるため、AIでも代用することが可能です。
従業員がすべていなくなるわけではありませんが、省人化によって働き手の需要が減る可能性が考えられるでしょう。
近年では、インターネット通販を利用する人が増えていることもあり、企業によっては店舗数自体も減少。
従来の店舗数を増やす取り組みではなく、1店舗あたりの売上を増やす取り組みにシフトするなど、利用者を減らさないで経費を削減する取り組みをしている企業が多いです。
スーパー・コンビニをはじめとした「小売業界」に興味がある学生は、ぜひ下記記事もチェックしてみてください。
6位:警備員
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング6位は、警備員です。
近年では、防犯カメラやセンサー技術が向上しているため、警備員がいなくても24時間365日監視できるようになりました。
カメラを使用するほうが、映像を記録することができ、広範囲を見渡すことができるため優秀です。
また人の目では見えないものでも、センサーを使えば、熱や振動から動きをキャッチすることができるでしょう。
また、一定のルートを巡回するAI警備ロボットも開発されているため、将来なくなる可能性のある仕事/職業です。
ロボットのほうが、人間よりも精度が高いので、働き手も減ってしまいます。
なお警備業界の具体的な特徴について気になる方は、ぜひ下記URLをクリックしてみてください。
7位:タクシー運転手
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング7位は、タクシー運転手です。
路線バス運転手と同様に、自動車の自動運転技術が高まれば、将来なくなる可能性がある仕事/職業のひとつといえます。
一方バスとは違い、一つのルートを巡回せず、乗客を探さなければいけない分、高度な技術が欠かせません。
しかし、法整備が整ってAIによる自動運転技術が上がっていけば、将来なくなる可能性のある仕事/職業です。
タクシー業界のビジネスモデルについてさらに詳しく知りたい学生は、ぜひ下記も参考にしてみてください。
8位:銀行員
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング8位は、銀行員です。
AIによるフィンテック化やキャッシュレス化が現在進んでいるため、銀行員が行う仕事/職業も減っているのが現状。
特にフィンテック化が進めば、インターネットで作業が完結することが多いため、AIに代用できるようになります。
膨大なデータであってもAIであれば、短時間で正確に作業をこなせるので、人の手で行うよりもメリットが多いでしょう。
そのため、将来なくなる可能性がある仕事/職業です。
なお、銀行員を目指す学生が目を通すべき記事も掲載してますので、ぜひ参考にしてみてください。
9位:受付係
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキング9位は、受付係です。
受付係は単純な作業が多いため、ロボットで代用できます。
特に飲食店関係やホテルの受付係は、既にタッチパネルなどでロボットに代用されているところも少なくありません。
機械による自動化を行うことで、深夜や早朝に勤務する人を減らすこともできますし、翻訳機能をつければ、海外からのニーズも増えるため、メリットが多いです。
またタッチ機能に加え、音声機能も充実していけば、受付係が行う仕事/職業のほとんどをロボットで代用することができるので、将来的に省人化が進んでいくでしょう。
10位:工場勤務
将来なくなる可能性がある仕事/職業ランキングベスト10位は、工場勤務です。
工場勤務で働いている人は、毎日同じ工程を繰り返すことが多い作業なため、ロボットで代用できます。
とくに単純作業やルーティンの決まっている作業は、ロボットが得意としていることなので、優先的に淘汰されるでしょう。
ロボットのほうが、正確でスピードも速く、安全性の向上や不良品や異物混入の発見、検品や在庫管理などを自動化することで品質向上やコスト削減、などが実現できるようになるので、将来なくなる可能性がある仕事/職業です。
将来なくなる可能性のある仕事/職業の特徴
上記のような仕事/職業はなくなる可能性がありますが、どのような特徴があるのか見ていきましょう。
上記で紹介していなくても、これから紹介する特徴が重なっていれば、なくなる仕事/職業の可能性が高いです。
- 繰り返し行う単純作業
- 機械による作業が多い
- 容易な知識でこなせるもの
繰り返し行う単純作業
同じことを繰り返す単純な作業は、AIが得意とする作業です。
例えば、工場勤務の人が行うような、袋に商品を入れる作業、壊れていないかチェックする作業などは、誰でもできる単純な作業であるため、ロボットに代用されてしまいます。
人が行うよりもミスがなく、スピードも速いのでロボットにはかないません。
機械による作業が多い
機械を使って行う作業は、なくなる可能性が高い仕事/職業です。
人が機械を操作しなくても、機械にプログラミングすれば、自動で動くため、人が操作する必要性がなくなるでしょう。
上記のランキングで紹介した、自動車関係の仕事/職業などが当てはまります。
容易な知識でこなせるもの
知識を必要とせず、誰でも簡単にできるような仕事/職業は機械に代わることが多いでしょう。
必要な知識量が少ない仕事/職業は、単純な作業や、繰り返し行う作業が多いため、ロボットで代用することができます。
スーパーやコンビニのレジや、受付係の仕事/職業などが当てはまります。
将来なくならない仕事/職業の特徴
将来無くなる可能性のある仕事/職業を説明してきましたが、ロボットでは代用できない仕事/職業もたくさんあります。
どのような特徴があるか見ていきましょう。
- コミュニケーションが必要な仕事/職業
- 高い技術が必要とされる仕事/職業
- クリエイティブな仕事/職業
コミュニケーションが必要な仕事/職業
人とコミュニケーションを取る仕事/職業、人の気持ちを読み取る仕事/職業などは、ロボットでは代用できません。
ロボットは人の表情を見て、怒っている、笑っている、といった単純な感情は読み解くことができますが、なぜ怒っているのか、なぜ笑っているのかなど、複雑な人間の感情を理解する技術はありません。
そのため、人の気持ちに寄り添った仕事/職業は、いつまでもなくなることはないでしょう。
例えば、カウンセラーや教師、セラピストなどが当てはまります。
高い技術が必要な仕事/職業
高い技術やスキルを必要とする仕事/職業は、ロボットでは真似できません。
いわゆる職人と言われている人たちが行っている仕事/職業は、将来なくなることがないでしょう。
実際に自分で手に取り、肌で感じ、感覚で作業をするような仕事/職業は、マニュアルがないので、ロボットは覚えることができません。
もちろんロボットに感覚を理解させることも不可能です。
注意すべきは、ロボットに代用できないですが、後を継ぐ人が見つからず、後世に残せない、といった事例はあります。
ロボットには代替されないほど、手先の繊細さが試される、そんな仕事を深掘りした記事が以下になるため、ぜひ参考にしてみてください。
クリエイティブな仕事/職業
人の感性によって生み出されるクリエイティブな仕事/職業は、ロボットには真似できません。芸術性のあるものや、カタチで表現できないものは、人間ならではの特徴です。
クリエイティブな仕事/職業は、同じものを何度も作るのではなく、唯一無二の作品を作り出す仕事/職業です。そのため、将来なくなることはありません。
以下は、クリエイティブな仕事についている人たちに多いであろう特徴について深掘りし、その適職を分析した記事です。
ご興味があればぜひご覧ください。
将来なくなる仕事/職業となくならない仕事/職業の一覧
野村総合研究所は、英オックスフォード大学のマイケルA.オズボーン准教授らと共同研究により、人工知能やロボットなどで代用される確率を算出しました。
その結果、代用される可能性のある仕事/職業や、可能性の低い仕事/職業を導き出したため、その一覧を下記で紹介します。
<将来なくなる仕事/職業>
一般事務員、受付係、医療事務員、駅務員、IC生産オペレーター、会計監査係員、カメラ組立工、CADオペレーター、給食調理人、銀行窓口係、こん包工、産業廃棄物収集運搬作業員、自動車塗装工、スーパー店員、製パン工、製本作業員、清涼飲料ルートセールス員、倉庫作業員、警備員、駐車場管理人、電気通信技術者、検針員、めっき工、列車清掃員、レジ係、ホテル客室係、ボイラーオペレーター、発電員、ビル清掃員、バイク便配達員、道路パトロール隊員、電車運転士、電子部品製造工、宝くじ販売人など |
<将来なくならない仕事/職業>
アートディレクター、アナウンサー、アロマセラピスト、バーテンダー、俳優、シナリオライター、犬訓練士、評論家、美術家、美容師、小学校教員、映画監督、フラワーデザイナー、小児科医、スタイリスト、保育士、フリーライター、経営コンサルタント、グラフィックデザイナー、作曲家、作詞家、外科医、ゲームクリエイター、芸能マネージャー、ソムリエ、料理研究家、漫画家、ミュージシャン、報道カメラマン、プロデューサー、テレビカメラマンなど |
自身に適した「なくならない仕事」の選び方4選
上記では、「将来なくなる可能性のある仕事/職業」を紹介してきました。
長期的になくならない仕事を選ぶことはもちろん重要ですが、「自身に適した企業に入社すること」も大前提として考えていかなければなりません。
そのため最後に、自身がどのような職種に適しているかの分析方法を紹介していきます。
- 長期インターンシップに参加する
- 自己分析を徹底する
- OBOG訪問の実施
- 将来の「なりたい像」から逆算する
長期インターンシップに参加する
長期インターンシップは下記内容を目的として、1か月以上の期間、企業で「戦力」として働くことを指します。
- 自身の職務適性を実体験をもとに把握する
- 社会人で役立つスキルの取得
- 企業・業界の理解
アルバイトと異なり一緒に働く方は学生が少なく、ほとんどが正社員の「社会人」に。
また先ほど記載した通り、学生は戦力としてカウントされるため、責任ある仕事を通して企業へ利益をもたらす必要があります。
実務経験を積みながら報酬を得られることもできるため、一石二鳥の貴重な機会といえますね。
長期インターンシップについてもっと詳しく知りたい学生は、下記記事も参考にしてみてください。
自己分析を徹底する
自己分析とは「自身を知ること」を言いますが、具体的には自身の過去を細かく振り返ることで下記の内容などを分析することを指します。
- 自身の価値観が醸成された経験は何か
- 自身のモチベーションが上がる場面はどんなときか
- 集団行動が得意か、単独行動が得意か
- 組織の中でどのポジションが得意だったか
- 他者と比べてどのような「違い」があったか など
私は前田裕二著「メモの魔力」の1000の質問に対してノートに回答を書くことを通して自己分析を実践しましたが、他にも自己分析ツールを用いるなど様々な方法があるため、複数の手法を用いて徹底的に行うことをおすすめします。
自己分析については下記でも紹介しているため、ぜひ目を通してみてください。
OBOG訪問の実施
実際に特定の職種で働く社員の方々から普段の業務内容ややりがいを感じるポイントなどを聞くことができるため、業界・職種選びに迷っている学生は特に有意義です。
また上記で記したように、インターネット上でも各職種の概要などは調べられるため、自身が適している職種などの「仮説」を立てたうえでOBOG訪問に臨むようにしましょう。
OBOG訪問の重要性について解説した記事もありますので、ぜひチェックしてみてください。
将来の「なりたい像」から逆算する
要するに自身が選ぶキャリアビジョンを明確にして、そのうえでビジョンから逆算するという手法です。
例えば「誰にも負けない技術力を通して世の中に新しい価値を生み出したい」場合は、技術職を採用している企業を中心にエントリーしてみるのがいいでしょう。
一方で文系の場合は、出世するためには「営業職」で入社して様々な経験を積むことが必要とされるケースが多いため、将来出世したいという理由で営業職になるのも1つの手段になると考えます。
さいごに
今回は「将来なくなる仕事」をランキング形式などで紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事の内容を簡単にまとめます。
- 将来なくなる可能性が高い仕事1位は「電車運転士」。
- AIが得意とする単純作業などは、将来なくなる可能性が高い。
- クリエイティブ、高い技術が必要な仕事は長期的に存続する。
- 自身に適した企業に入社することもとても重要。
就活生にとっては、将来安定して働ける職業であるか、という点は重要なことです。
同じ会社で長く働くためには、将来なくならない仕事/職業であるか、見極める必要があります。
本記事で紹介した職業や、将来無くなる可能性のある仕事/職業の特徴を覚えて、企業選びに活かしましょう。
反対に将来なくならないと考えられる職種についてもまとめているので、ぜひ併せて読んでみてください!