【企業研究】農林中央金庫の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】農林中央金庫の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2023年6月30日更新

はじめに

就活を成功させるには企業研究が必須です。しかし、企業の情報はインターネット上に散らばっており、一見して確認することが難しい場合があります。

 

そこで、ここでは農林中央金庫の就職難易度や採用大学、選考対策など就活に関する情報をまとめて徹底解説しています。農林中央金庫をご検討中の方は、ぜひご確認ください。



金融機関

農林中央金庫は金融業界に属しています。金融業界の主な業務は、貯金の受け入れ、資金の移動や貸付、手形取引、有価証券運用などです。

 

金融業界については下記の記事で解説していますので、金融業界を検討中の方は、ぜひご確認ください。

【業界研究】金融業界とは?業種から仕組み,代表的な職種まで大解剖!

 

また、金融業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!

【業界研究ガイド】業界一覧

 

農林中央金庫の基本データ

会社名農林中央金庫
設立年1923年12月20日
資本金4兆401億円
従業員数3,462人(2022年3月31日時点)
純資産額106兆1,383億円(2022年3月31日時点)
福利厚生〇社会保険

健康保険

雇用保険など

〇諸手当

通勤手当

残業手当

〇休暇制度

有給休暇

特別休暇など

〇育児支援

短期育児休業

育児補助制度など

〇助成・奨励

通信講座の受講料助成

TOEIC・TOEFLの受験制度(全額負担)

外部資格取得奨励制度など

企業理念持てるすべてを「いのち」に向けて。

~ステークホルダーのみなさまとともに、農林水産業をはぐくみ、豊かな食とくらしの未来をつくり、持続可能な地球環境に貢献していきます~

 

農林中央金庫 組織概要

 

事業内容

農林中央金庫は大きく分けると3つの事業をおこなっています。ここでそれぞれどのような事業であり、どの業務に携わっていきたいのかを確認していきましょう。

 

事業①食農ビジネス

食農ビジネスは2016年度に立ち上げられた事業であり、生産から国内外の消費まで食農バリューチェーン全体の付加価値を向上させることを目的として活動をおこなっていきます。具体的な業務としては融資や出資、担い手の育成、コンサルティングやM&A、アドバイザリーと多くの業務を担当しています。

 

食農のファーストコールバンクとして①ささえる②つなぐ③ひろげる、の3つを重要視したソリューション提供をおこなっており、食農業界全体を支えることができる事業です。

 

事業②リテールビジネス

リテールビジネスではJAバンク・JFマリンバンクの一員として金融機能を提供している事業です。会員数はJAで552、信農連で32、金庫で1となっています。JA組合員数は1,042名と非常に多いです。

 

具体的な業務内容としては、貯金・決済・住宅ローンといった各種金融サービスに加えて、投資信託や遺言信託サービスを提供しています。また、スマホ教室などの開催で組合員の暮らしを豊かにする事業もおこなっています。

 

事業③投資ビジネス

投資ビジネスはJAバンク・JFマリンバンクの運用の最終的な担い手として安定した収益を追求する事業です。グローバルなネットワーク(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、香港、北京、シドニー、アムステルダムの各海外拠点)を構築して国際分散投資を実現しています。

 

また、投資先として成熟企業からベンチャー企業まで幅広く支援していることも特徴的です。投資ビジネスに関するグループ会社は以下のようになっています。

 

  • NZAM:国債・上場株式・クレジット・オルタナティブ
  • NVIC:上場株式(長期集中投資)
  • 農林中金キャピタル:国内PE・コーポレートベンチャーキャピタル
  • 農中JAML投資顧問:国内私募リート

募集職種(新卒年収)

選考に進むためにはどのような募集職種があり、自分はどれに応募すべきなのかを決めることが必要です。ここで農林中央金庫が募集している職種について確認してみましょう。

 

農林中央金庫 募集要項

総合職

総合職に関しては以下の4つのコースが用意されています。

オープンコース

オープンコースは本人の希望・適性に応じて、食農ビジネス、リテールビジネス、投資ビジネス、コーポレートの4つのフィールドで、フロント・ミドルオフィスを中心に企画立案、折衝などの多様な業務を担うコースです。

 

他の職種、コースとの併願は不可であり、勤務地は全国転勤型となっています。初任給は大卒で230,000円、院卒で255,000円です。

 

グローバルインベストメンツコース

グローバルインベストメンツコースは、入社1年目の配属は、グローバルインベストメンツ本部の特定部署(市場運用部、開発投資部、プロジェクトファイナンス部、不動産ファイナンスソリューション部、資金為替部のいずれか)です。最初の配属部署において、投資業務の基礎を習得した後は、本人の希望・適性に応じて、投資ビジネスをはじめ、食農ビジネス、リテールビジネス、コーポレートのいずれかのフィールドで、ジョブローテーションをおこなっていきます。

 

他の職種・コースとの併願は不可であり、初任給は下記のように全国転勤型と本店勤務型で異なります。全国転勤型と本店勤務型は応募時に選択しますが、一定期間後に変更することも可能です。

 

【全国転勤型】

大卒:230,000円

院了:255,00円

 

【本店勤務型】

大卒:205,000円

院了:230,000円

 

クオンツコース

クオンツコースは、入社1年目の配属は、コーポレート本部のリスク評価部です。金融工学やITなどを駆使し金融商品評価モデルやポートフォリオのリスク計測モデルを企画・開発するエンジニアリング業務や、モデルを活用した定量評価や多様なリスク分析を通じて投資運用や経営をサポートするリスクモニタリング業務に従事します。最初の配属部署であるリスク評価部において基礎的な業務遂行能力を習得いただいた後は、本人の希望・適性に応じて、コーポレート、投資ビジネスをはじめ、食農ビジネス、リテールビジネスのいずれかのフィールドで、ジョブローテーションを行うコースです。

 

他の職種・コースとの併願は不可であり、初任給は全国手金型と本店勤務型で下記のように異なります。また、こちらも一定期間後に変更が可能です。

 

【全国転勤型】

大卒:230,000円

院了:255,000円

 

【本店勤務型】

大卒:205,000円

院了:230,000円

 

事務・ITコース

事務・ITコースは、入社1年目の配属は、事務・ITを担う特定部署(IT統括部、事務企画部、JAバンク業務革新部のいずれか)です。最初の配属部署において、事務・IT業務の基礎を習得いただいた後は、事務、ITにかかわる企画立案、総括管理などの業務を中心となって推進していきます。

 

他の職種・コースとの併願は不可であり、勤務地は本店です。初任給は大卒で205,00円、院卒で230,000円となっています。

 

支店総合職

支店総合職では国内支店において、食農ビジネス、リテールビジネス、コーポレートのフロント・ミドルオフィスを中心に幅広い業務を担っていきます。

 

他の職種・コースとの併願は不可であり、初任給は大卒で195,000円です。勤務地は国内支店となり、本人の同意なしに転居を伴う異動はありません。

 

ビジネスエキスパート職

ビジネスエキスパート職では食農ビジネス、リテールビジネス、投資ビジネス、コーポレートの4つのフィールドにおいてバックオフィスを中心に幅広い業務を担います。

 

他の職種・コースとの併願は不可であり、初任給は大卒で195,000円です。勤務地は国内支店となり、本人の同意無しに転居を伴う異動はありません。



新卒選考フロー

農林中央金庫の新卒選考フローは以下のとおりです。

 

エントリーシート→WEBテスト→1次面接→リクルーター面談・人事面談→リクルーター面談・人事面談→グループディスカッション→2次面接→最終面接

 

ただし、こちらは口コミサイトからの抜粋であり、公式発表ではありません。そのため、年度によっては変化する可能性があることにご注意ください。

 

適性検査はSPIのテストセンター形式です。テストセンターは使いまわしができるため、複数の企業で受験し、一番良いと予想されるものを提出していきましょう。

 

インターン

農林中央金庫のインターン募集ページには「なお、本プログラムで得た情報につきましては、採用選考にて活用させていただきます。」との記載があります。ここから選考に影響がある可能性が非常に高いため、内定を獲得するために積極的にインターンへ参加しましょう。詳細は以下のとおりです。

 

農林中央金庫 INTERNSHIP INFORMATION

 

SUMMER PROGRAM

SUMMER PROGRAMでは農林中央金庫の3つのビジネス領域を経験することで、第一次産業に貢献する農林中央金庫の幅広い業務領域を知ることができます。具体的なプログラムは以下のとおりです。

 

  • DAY1~2(オンライン)

  企業説明とケースワーク

  • DAY3~5(オンライン)

    投資・農業・リテール各部門の座談会にて各領域に対する理解を深める

  • DAY6(品川研究所)

    食農ケースワークにて食農業務を体験

 

日程は下記のとおりです。

 

オンラインA日程:8/21~8/25

オンラインB日程:8/27~9/1

品川研修所 :9/11~9/13の1日程

 

2DAYS BASIC PROGRAM

2DAYS BASIC PROGRAMでは金融機関としての業務と、銀行業務にとどまらないワークフィールドの広さを体験します。普段の生活では食農ビジネス職員の視点で物事を考えることは難しいため、本業界に驚異のある人は積極的に参加しましょう。本インターンシップはオンラインであり11月に開催されています。

 

PROFESSIONAL PROGRAM

PROFESSIONAL PROGRAMは下記のように4つの職種コースが用意されています。すでに応募したい職種が明確である場合はこちらに応募していきましょう。

 

・食農法人営業

融資において重要なポイントが分かり、ケーススタディで理解がさらに深まります。

オンライン開催/品川研究所

12月下旬~1月開催

 

・リテール事業

リテール事業の役割やミッション、仕事を理解し、企画立案に挑みます。

オンライン開催/品川研究所

12月下旬~1月開催

 

・グローバルインベストメンツ

機関投資家としての業務概要や仕事内容を、ワークを通して体感できます。

オンライン開催

12月下旬~1月開催

 

・デジタルイノベーション

AgVenture Labの取り組みを知り、アイデア創出ワークにトライします。

オンライン開催/AgVenture Lab

12月下旬~翌年1月開催



 

社風

口コミサイトから抜粋すると、下記のような口コミが多く見られました。

 

  • 古き良き日本企業の文化
  • 穏やかな人が多い
  • 非常にフラット
  • 意思決定に至るまでのプロセスが非常に多い
  • 農林のために働くといったモチベーションを持っている人が多い

 

このように農林中央金庫はゆったりと働きたい方に向いています。



求める人材

農林中央金庫は「どこの領域で専門性を持っていくのか、どのように会社へ貢献していくのかを自分自身で決めて、主体的に知識・スキルの習得を図り続けられる人材になって欲しい」とコメントしています。

 

ここからすでにこれらの能力が備わっている人、もしくはこれから身に着けることができそうな人が求める人材であると予想されます。ESや面接などにおいてもこれらをアピールできるようにしておきましょう。

 

農林中央金庫 私たちの人生育成への考え方

 

農林中央金庫が求める人材に自分が適うのか、それを知るためにはまず自分がどんな人間かを知る必要がありますね。以下の記事を参考に、自己分析を深めてみてください。

【就活性オススメ】自己分析・強み・弱みを診断できるツールやサイト・アプリ20選

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

ここで農林中央金庫を他社と比較して確認してみましょう。ここでは、直接的な競合他社として全国農業組合連合会、中央金庫といった観点から商工組合中央金庫、金融機関といった観点からみずほ銀行を選定しています。

 

会社名売上高

(億円)

平均年収

(万円)

就職偏差値

・難易度

社風
農林中央金庫578379565穏やかな人が多くゆったりとした社風
全国農業組合連合会44,72444557組織内外の関係者と協調しながらチームで仕事を進めていく
商工組合中央金庫204462760堅実な雰囲気であるが、風通しは良い
みずほ銀行11,79077057穏やかな雰囲気であるが、旧行意識がやや残っている

 

他の企業や業界について知りたい場合は、下記の記事をご確認ください。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

 

採用大学

農林中央金庫の採用大学ランキングは以下のとおりです。

 

1位:早稲田大学(18名)

2位:慶應義塾大学(8名)

3位:京都大学(7名)

4位:一橋大学(5名)

4位:九州大学

6位:大阪大学(4名)

6位:中央大学

 

ランキングを見ると比較的学歴が高い大学が多いですが、農林中央金庫は全国のさまざまな大学や短大、高専、専門学校から採用者を出しています。そのため、歴フィルターは存在しないと予想されます。

 

就活フィルターという言葉に聞き馴染みがない方は、以下の記事でぜひご確認ください。

就活に有利な大学とは?学歴フィルターの実態・突破する4つの方法

ホットニュース

農林中央金庫は2023年3月期の連結純利益は前期比で7割減となっています。理由は米ドルなどの調達利回りが上昇したことからです。採用に関して明確化されていませんが、一般的には売上が下がると採用人数を抑えます。そのため、今後採用数が減少するかもしれません。



まとめ

農林中央金庫は日本の農業を支えている企業です。農業に金融の観点から携わっていきたいとお考えの方に向いていると言えます。企業についてより詳しく知ることができるインターンシップも開催されているため、少しでも気になったのであれば参加申し込みをしていきましょう。

 

金融業界のES対策は、以下の記事をご参照ください。

金融業界のエントリーシートの対策法を徹底解説

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監修者情報

岩本美帆

キャリアアドバイザー リーダー

株式会社ネオキャリアに新卒入社。
法人営業や採用コンサルティング業務を中心に、転職支援業務のプロジェクトにアサイン。 2年後に自己成長と新しい挑戦を求めてナイモノに転職。 現在は入社3年目のキャリアアドバイザーのリーダーとして、 「人の挑戦を言葉で支援することで成長し続ける」をモットーに活躍している。