
【徹底解説】学歴フィルターはどこから?実態(エピソード)と突破方法
2020年11月21日更新
はじめに
就活を行っていると一度は聞いたことがあるであろう「学歴フィルター」という言葉。
大学名などの学歴を基準に、
一定以上の基準に満たない大学の就活生を大学名だけで足切りすることを指します。
学歴フィルターを採用している企業は昔から多くあり、
毎年多くの就活生がエントリーするような大企業が採用しているケースが多いです。
現在では学歴フィルターを採用する企業が減ってきてはいますが、いまだに残っているというのが現状。
自分自身の学歴が高くないと思っていて、不安に思う就活生も多いのではないでしょうか?
今回の記事では「学歴フィルター」とは何なのか、
その目的、具体的な大学例についで解説します。
1.学歴フィルターはどこから?具体的な大学ランク
それでは早速、
皆さんが気になっている「どの大学からフィルターにかけられるのか」
について、見ていきましょう。
一般的には、次のランクのうち、
「(G)MARCH・関関同立以上」であれば、大手企業から足切りされることはないと言われていますが、
超大手企業や超人気企業ともなってくると、MARCHレベルでも足切りされてしまい、
それ以上の国公立や早慶上智レベルが最低必要と言われています。
あくまで目安にはなりますが、
一つの基準として意識しておくと良いでしょう。
Sランク:旧帝国大学など
旧帝国大学とは、東京大学・京都大学・東北大学・九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学のことを指します。
これらの大学に加えて、一橋大学・東京工業大学・医学部医学科などもSランクに含まれます。
Aランク:上位国立大学・早慶上智など
上位国立大学とは、筑波大学・横浜国立大学・神戸大学・首都大学東京・大阪市立大学などを指します。
早慶上智とは、早稲田大学・慶應大学・上智大学を指します。
Bランク:中堅国公立大学・GMARCH・関関同立など
中堅国公立大学とは、金沢大学・岡山大学・千葉大学・広島大学などを指します。
GMARCHとは、学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学のことを指します。
関関同立とは、関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学のことを指します。
Cランク:地方国公立大学・日東駒専・産近甲龍など
地方国公立大学は、その名の通り上記に挙げた以外の地方にある国公立大学です。
日東駒専とは、日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学のことを指します。
産近甲龍とは、京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学のことを指します。
2.【エピソードあり】学歴フィルターの実態とエピソード
今でも残っている学歴フィルター。
実際に、就活におけるどの場面で用いられているのか、
よくあるエピソードと共に解説します。
2-1.説明会がそもそも予約できない
企業説明会の予約の段階で、学歴フィルターがかかる場合があります。
企業説明会に予約するためには、ナビサイトから予約する方法と企業のホームページから予約する方法の主に2種類があります。
その際に名前や電話番号、大学名などを登録しますが、この登録されている大学名が一定水準以上でないと説明会の予約ができないという現象が起きます。(具体的には「満席」と表示されます。)
ところが東京大学や京都大学など有名な大学名で登録し直すと、
予約ができてしまうのです。
この方法ですと、学歴フィルターが存在していることが就活生にバレてしまうので、採用している企業は少なくなってきていますが、
学歴フィルターの常套手段として抑えておいて損はないでしょう。
2-2.ES提出など書類選考で落ちる
次に学歴フィルターがはたらくと考えられるのが、
ESや履歴書などの書類選考時です。
この場合、エントリーシートの内容が悪くて落とされたのか、
学歴フィルターで落とされたのかを判断することはできません。
しかしながら、
学歴に不安を持っている場合、よほどの熱意や入社意欲が先方に伝わり、かつ面白そうだなと思ってもらえる人材でなければ、
人事の目に止まることは難しくなります。
もちろん、自己PRや志望動機は常にブラッシュアップしていく必要がありますが、
やはり「学歴フィルターで落ちたというのが、
残念ながら本当のところなのかもしれません。
しっかりと気持ちを切り替えて、他の選考に臨むようにしましょう。
2-3.集団面接で話を振られない
最後が、集団面接(一次面接)のときです。
学歴フィルターにかかっている場合、
そもそも人事から聞かれる質問数が少ない傾向にあります。
特に一緒に受験している就活生が高学歴の場合、
話を振られる回数が減ってしまうため、
なかなかしんどい立場であるといえるでしょう。
しかしながら、大学名は変えられません。
そのような場合も気持ちを切り替え、
学歴に負けないだけの実績を自己PRすることが必要です。
2-4.大学別企業説明会が開かれない
これもなかなかえぐい例なのですが、
優秀な学生を集めたい企業側は、難易度の高い大学に通っている学生に効率良くアプローチするため、
「大学別企業説明会」を開催しています。
例えば、旧帝大の大学へは個別に企業説明会を開催し、
なかなか他では伝えないような詳しい情報まで伝えている可能性があるのに対し、
該当大学以外ではそもそも開催すらしない、というような形です。
このような特別待遇を受けられる大学は非常に限られていますが、
そうでない大学からすれば機会損失以外に他なりませんよね。
就活イベント等で高学歴の大学生と知り合う機会があった際は、
ぜひ積極的に連絡先などを交換し、情報を得ておくことがあとあと非常に重要になってきます。
3.企業が学歴フィルターを設けるのはなぜ?
ここまで学歴フィルターの概要について解説してきましたが、企業側は企業イメージを落としかねない学歴フィルターをなぜ設けているのでしょうか?
ここでは2つの理由について解説します。
3-1.採用コストを抑えるため
最大の理由が「採用コストを抑えるため」であるといえます。
学歴フィルターを導入しているような大企業や有名企業には、毎年非常に多くの就活生がエントリーします。
それら全ての就活生と丁寧に向き合うためには、時間や人事部の労力といった非常に大きなコストが必要になります。エントリー数が多ければ多いほど、そのコストは大きくなります。
学歴フィルターをかけることで採用コストを削減し、より効率的に採用活動を行いたいという企業の思惑があります。
3-2.能力が高い学生を採用できる可能性が高まる
必ずしも、「学歴=能力の高さ」という式が成り立つとは限りません。
一方で有名な大学(一般的に知られている偏差値の高い大学)の学生であれば、その大学に入学するだけの能力はあるということになります。
企業側も学歴が全てではないことはわかっています。
しかしながら学歴を見ることで、一定以上の素質や能力を担保したいという企業側の考え方もあるのです。
4.就活生からみた「学歴フィルター」のメリット
企業が学歴フィルターを採用していると、就活生にとっては選考のチャンスが失われてしまうためデメリットしかないように感じるかもしれません。
しかし、見方を変えればメリットとなる点もあります。
それは、就活にかかる費用を節約できるという点です。
就活には移動に伴う交通費や宿泊費、スーツやシャツなどの衣料費とクリーニング代など様々な費用がかかります。
選考を受ける企業が多くなればなるほど、その費用はかさんでしまいます。
そして多くの就活生は、就活のために使うことができる費用に限りがあるでしょう。
学歴フィルターによって選考の早い段階で落ちることになってしまうと、当然ショックも受けるでしょう。しかし見方を変えれば限られた費用を抑えることができるということです。
この点をポジティブに捉えるようにしましょう。
5.「学歴フィルター」を突破するためには
学歴フィルターは、能力が高いと見込まれる学生を採用するための一つの方法であると3-2でお伝えしました。
しかし、自分自身の努力次第では学歴に関係なく内定を勝ち取ることも可能です。
5-1.筆記試験対策を徹底する
筆記試験対策を徹底することは、最も重要な対策であるといえます。
筆記試験には「SPI」「玉手箱」「TG-WEB」など様々な種類があります。
この中でも最も代表的なものはSPI試験です。SPI試験には言語分野と非言語分野があります。
言語分野には正解の解法がなく、国語の知識やニュースなどから得る知識が重要になります。
非言語分野は、解法を知っているかどうかが鍵になります。つまり学習量の差が顕著に出るということです。
SPI以外の試験に関しても、勉強をしたかどうかによって結果が大きく変わります。しっかりと勉強していれば学歴に関係なく、試験を突破することも可能です。
5-2.実績や経験を持つ
学歴に打ち勝つには、実績や経験をもっていることも重要です。
「学歴」は勉強の分野における実績であるといえます。学歴が十分でなくとも、他の人とは違う別の分野での実績を示すことができれば、採用される可能性は高くなります。
筆者の場合は、スポーツの分野における実績が大きな武器となりました。
実績といっても過去に全国大会に出たり、何かの代表に選ばれたりしたことはありません。
しかし、小学1年生から大学生まで同じ競技をずっと続けており、キャプテンを務めた経験も何度もありました。
このことから選考において継続力や協調性、コミュニケーション能力などを評価されることが多かったです。
このように学歴という実績がなくとも、他の分野での実績や経験を示すことができれば内定を勝ち取ることができるのです。
5-3.自己アピールを磨く
学歴フィルターがある場合、面接に進めるかどうかは企業によって異なります。また、面接に進めたとしても学歴の高い他の就活生と同程度の評価であれば、学歴フィルターによって落とされてしまう可能性もあるのです。
そうならないためにも。自己アピールを磨く(何が自分をアピールする武器になるかを見極める)ことが重要です。
何が自分の武器になるのかということは面接の場数を踏み、考え続けることが重要です。
面接を受験する前にしっかりと自己分析を行い、実際に面接受験した後に回答内容のブラッシュアップを行う。それをもとに、また面接を受験する。
つまりPDCAサイクルを回していくということです。これができていれば自分のアピールポイントを自分自身で理解することにつながり、学歴以上の魅力を採用担当者に伝えることができるようになるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
学歴フィルターについて解説してきました。
途中でも触れましたが、「学歴=能力の高さ」という式は必ずしも成り立つとは限りません。
一方で、学歴によってその人が評価されることもあるというのが現状です。
学歴に打ち勝つためにも、筆記試験対策や面接で話す材料となる経験など自分を磨くことが重要です。
学歴を恐れずにやるべきことをきっちりやって、自信を持って就活に臨むようにしましょう。