SPIとは?検査の内容と例題を用いて対策方法を徹底解説!
2024年11月19日更新
はじめに
「就職試験ではSPIを実施している企業が多いと聞くけど、SPIについて詳しいことは分からない」
このように考えている就活生も多いのではないでしょうか。
SPIは利用社数は年間15,500社、受検者数は217万人と適性検査サービス導入社数No.1の適性検査です。
SPI対策を徹底することで、ライバルの多くても有利に選考を進めることができるでしょう。
この記事では、SPIの詳細や対策方法について詳しく解説します。
以下のようなお悩みのある学生は必見ですので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- SPIの概要をそもそも知らない
- 受検方法や具体的な対策が分からない
SPIとはどんな試験?
SPIは企業が採用の際に応募者の知的能力や性格を把握する目的で行う適性検査の一つです。
開発したのはリクルートマネジメントソリューションズで、年間15,500社が実施し、215万人が受検しています。
面接を行う前の応募者の絞り込みとして実施されることが多いです。
商社、コンサル、金融、テレビ、サービス業、不動産・建築、IT・情報・通信、などさまざまな業界で用いられています。
パソコンを使用した回答がほとんどですが、一部筆記による検査もあります。
面接では分からない仕事への適性、職務遂行能力、興味関心をデータで確認します。
企業側としては自社の雰囲気や職務に合っている人材であるかを見極めるために使用されています。
自社の社風や雰囲気に馴染めない人材を採用してしまうと早期退職に繋がり、採用コストが無駄になることを防ぐためです。
SPIの検査内容
SPIは性格検査と能力検査に分かれています。
性格検査
性格検査は、応募者の性格や人となりを測定するための検査です。
この検査では、他者との接し方や仕事へ取り組む姿勢、目標の持ち方などが調べられます。
企業は、この検査を通じて、応募者が自社の求める人物像と近い人材であるかを見極めます。
ただし、応募者が「ここはこうやって回答した方がいいかなぁ」といったように、取り繕って回答してしまうと、仮に入社できたとしても、入社後に自分に合っていない部署に配属されてしまう、などの不都合が生じる可能性があります。
そのため、性格検査では正直に回答することが大切です。
自分自身の性格や人となりを正確に伝えることで、自分に合った部署や職場環境で働くことができるようになります。
能力検査
能力検査では、応募者の知的能力や言語力、計算力、論理的思考力、一般常識などが身についているかを測定します。
言語分野(国語)と非言語分野(数学)からなり、一部の企業では英語や構造的把握力も検査の対象になることがあります。
問題の難易度は中学~高校程度であり、日常的に勉強習慣があった人にとってはそれほど難しいものではありません。
しかし、勉強習慣がなかった人にとっては、他の学生よりも長期間の準備が必要となることを覚えておきましょう。
大切なことは焦らずに準備することです。
能力検査は学力だけでなく、問題解決能力や論理的思考力を問われるため相応の準備期間が必要となります。
計画的に学習スケジュールを組み立て、定期的な勉強を続けることが重要です。
また、過去問や解説を活用することで、問題の傾向や解答方法を理解することに役立ちます。
限られた時間の中で効果的な学習を行い、自分の能力を最大限に引き出すことを目指しましょう。
SPIの結果は入社後の資料としても使用される
SPIの結果を見ることでその人がどのような仕事や組織に馴染みやすいのかが分かるため、選考や面接で応募者を理解するための参考となります。
また、入社後の配属先を決めるための資料として使用されることも。
新人の受け入れ先の上司などにSPIの結果が共有され、指導方針を決める企業もあります。
「新人にどのような仕事を任せればいいか」「どういった場面でつまずきやすいか」といった情報を把握します。
そうすることで、個人個人の能力を発揮できる仕事を任せることが可能となり、つまずいた際にも適切な解決方法を提示できます。
また、在職している社員のパフォーマンスとSPIデータの関連を分析することで、自社で活躍できる社員の特徴を洗い出し、採用活動に活かしています。
SPIの受検方法
SPIはWebテスティング、テストセンター、ペーパーテスティング、インハウスCBTの4つの受検方法があります。
Webテスティング
Webテスティングは、インターネットを使い自分のパソコンで受検する形式のテストです。この形式のテストは、指定された受検期間内であれば、自分の好きなタイミングや場所で受けることができます。
これにより、応募者は自分の都合に合わせてテストを受けることができます。
ただし、Webテスティングでは回答方法が「選択式」ではなく「入力式」が多いため、勘に頼ることが難しくなっています。
そのため、事前にしっかりと準備をしておくことが重要です。
また、受検期間内ギリギリに受検する学生が多いため、同じ時間帯にアクセスが集中することも考えられます。
このような場合、サーバーがダウンする可能性もあるでしょう。
そのため、可能であれば受検期間終了間際ではなく、少し余裕を持って受検するよう心がけましょう。
テストセンター
全国7都市(東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡)のリアル会場か自宅などのオンライン会場のうち、自身の都合に合わせて会場を選択できます。
新卒採用のピーク時には追加で全国エリアに臨時のリアル会場が設置されます。
テストセンターは監督者の監督のもと受検する形式です。
自宅のパソコンで受検する場合も専用システムを使用することで、監督者の監督のもと受検することが可能となっています。
テストセンターの結果は1年以内の結果であれば使いまわすことが可能です。
テストセンターについての詳細は以下の記事をご覧ください。
ペーパーテスティング
応募先企業が用意した会場でマークシート形式で受検します。
試験開始前に問題文が掲載された冊子が配布され、制限時間内に問題を解いていきます。
パソコンでの受検とは違い、試験開始前に全体の問題内容を確認してから解くことができるため時間配分がしやすいのが特徴です。
回答を集計して計算するのに時間がかかるため、試験が終わってから数日後にメールなどで結果が送られます。
インハウスCBT
応募先の企業または応募先企業指定の場所に行き、指定のパソコンで受検する形式です。
企業によってはSPIの実施・結果確認、面接までを1日で終わらせるケースもあります。
SPIの対策方法
SPIの対策として問題傾向の把握が重要となります。
性格検査と能力検査の対策方法を紹介します。
性格検査
性格検査の質問は約300問、回答時間は30~40分となっています。
質問は難しいものはほとんどないので、特別な対策は不要です。
性格検査の結果は入社後の配属や教育方針にも影響するため、偽ることなく本心で回答してください。
能力検査
言語分野
言語分野では国語の問題が出題され制限時間は30分程度で40問ほど出題されるためスピードを意識することが大事です。
ただし、問題のレベルは中学生でも解ける程度なので、特別難しい問題は出題されません。
言語分野の出題分野は以下の通りです。
二語の関係 | 提示された二語関係と同様の関係のものを選ぶ問題 |
語句の意味 | 選択肢から、問題文の意味に一致する言葉を選び出す問題 |
語句の用法 | 選択肢から、問題文の下線部分と同じ意味を持つ言葉を選び出す問題 |
文章整序 | 複数の文章を意味が通じるように正しい順序に並び替える問題 |
空欄補充 | 文章の中の空欄に適切な語句や文章を当てはめる問題 |
言語分野の詳しい説明や問題例は以下の記事をご覧ください。
非言語分野
非言語分野は数字や図形など数学の問題が出題されます。
基礎的な計算から、最も難易度が高いと言われている「推論」など様々な問題があります。
言語分野と同じく中学校程度の問題が多いため特別難易度が高いわけではありません。
とはいえ、公式を覚える、問題を複数回解いて慣れる、などの対策は欠かせません。
数学は対策に時間がかかるため早い段階から準備しましょう。
出題されることが多い分野は下表の通りです。
推論 | 与えられた情報を元に適切な順序や内訳を導き出す問題 |
表の読み取り | 表を読み取って答えを導き出す問題 |
集合 | 与えられた条件から一定の人数を導き出す問題 |
場合の数 | 与えられた条件に何通りの並び方や組み合わせがあるのかを導き出す問題 |
確率 | くじ引きに関する問題。全ての受検方式で出題される可能性が高い |
金額計算 | 割引と損益算が出題 |
分担計算 | 分割払いと仕事算が出題 |
速度算 | 「速さ」「距離」「時間」を使って平均速度や追いつく時間を求める問題が出題 |
割合 | 与えられた事柄の割合を求める問題 |
SPI対策におすすめの問題集
SPI対策の問題集を選ぶ際は解説が分かりやすく、イラストがあり読みやすいものが良いでしょう。
また、SPIの問題は毎年変化しているため最新版の問題集を選んでください。
下記の記事ではおすすめの問題集を具体的に紹介しています。
SPI対策におすすめのアプリ
SPIの対策にはアプリを使用することも有効です。
電車の中などでも勉強ができるので、空き時間を活用できるでしょう。
アプリの選び方としては自分に必要な機能が備わっているかどうか、という基準で選んでください。
例えば、自分が苦手としている問題を復習できる機能があるアプリはおすすめです。
苦手分野を集中的に対策することで効率よく勉強ができるでしょう。
具体的なおすすめアプリは以下の記事をご覧ください。
さいごに
この記事では、SPI検査の内容や対策方法について解説しました。
SPIは、様々な業界の採用試験に使用されており、年間215万人もの受検者がいます。
SPIの結果は、入社後の配属や教育方針にも使用されることがあります。
SPI対策には、さまざまな方法があり、市販の問題集やアプリを利用したり、過去問を解いたり、といった対策法があります。
自分に合ったアプリや問題集を上手に活用することが重要です。
問題傾向や出題形式を把握し、それに合わせた練習を行うことが効果的です。
今回紹介した方法をもとに、SPI対策を効率的に進めていきましょう!