【企業分析】大和総研の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年11月26日更新
はじめに
株式会社大和総研は、東京都江東区に本社を置くシンクタンク・システムインテグレーター（SIer）業界に属する企業です。
大和証券グループのシンクタンクとして、リサーチやコンサルティング、システムソリューションの提供を通じて、多角的に事業を展開しています。
今回は、そんな大和総研の企業分析を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、株式会社大和総研への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 大和総研の事業内容に興味がある
- 大和総研の就職難易度や採用実績を知りたい
- 大和総研の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、シンクタンク・システムインテグレーター（SIer）以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、大和総研の就職難易度は非常に高いです。
シンクタンク・SIer業界の中でもトップクラスの企業であり、内定獲得には徹底した企業研究と入念な選考対策が不可欠です。
採用大学も最難関大学が中心となっており、非常に高い競争率となります。
しかし、学歴だけで合否が決まるわけではありません。
大和総研の選考では、入社後のキャリアプランや、複雑な問題を論理的に解決する能力、そして大和総研が掲げる「プロフェッショナルとしての自律性」や「チャレンジ精神」といった理念とのマッチングが非常に重要視されます。
選考対策としては、まず自己分析を深め、自分の強みやキャリアビジョンを明確にすることです。
次に、企業研究を通じて大和総研の事業内容や社風、業界内での立ち位置を理解します。
そして、面接では、これらを具体的なエピソードを交えて説得力を持って語れるように準備することが重要です。
このプロセスをしっかり踏むことで、難易度の高い大和総研の選考でも、内定を獲得できる可能性は十分にあります。
株式会社大和総研について
出典元：株式会社大和総研
会社概要
株式会社大和総研は、大和証券グループの中核を担う企業として、シンクタンクとシステムインテグレーター（SIer）の機能を併せ持つユニークなビジネスモデルを確立しています。1989年に大和証券の調査・システム部門が独立して設立されて以来、金融分野における専門性と先進的なIT技術を融合させ、グループ内外の多岐にわたる顧客にソリューションを提供してきました。
当社の事業は大きく二つの柱で構成されています。一つは、マクロ経済や金融市場、社会・産業動向を深く分析し、政策提言や経営コンサルティングを行う「リサーチ・コンサルティング事業」。もう一つは、大和証券グループの基幹システムをはじめ、高度な金融システムを企画・開発・運用する「システムソリューション事業」です。
大和総研の最大の強みは、この二つの事業が密接に連携している点にあります。リサーチ部門が分析した知見や予測を、システム部門が具体的なITソリューションとして具現化することで、顧客の課題に対して包括的かつ迅速なサービスを提供しています。
また、社会貢献にも積極的に取り組んでおり、企業のDX推進支援やサステナビリティに関するコンサルティングなど、新たな分野にも挑戦しています。社員一人ひとりがプロフェッショナルとして自律的に考え行動する文化を大切にし、常に社会の変化を捉え、質の高いサービスを提供し続けることを目指しています。
各事業セグメントの解説
大和総研の事業内容は、大きく以下の3つのセグメントに分けられます。
| 事業部門 | 活動内容 |
| リサーチ | マクロ経済、金融市場、社会・産業動向などの調査・分析、政策提言、情報発信活動、各種レポートの提供。 |
| コンサルティング | 企業の経営課題や事業戦略の策定支援、業務改革、DX推進支援、M&Aに関するアドバイスなど。 |
| システム | 大和証券グループの基幹システムや、外部企業の金融システムなどの企画・開発・運用・保守。AIやデータサイエンス、ブロックチェーンなどの先端技術を活用したソリューション提供。 |
これらの事業は相互に連携しており、リサーチ部門が分析した市場動向や社会課題を、コンサルティング部門が戦略として策定し、システム部門がITの力で解決策として提供するという、独自のビジネスモデルを確立しています。
以下の参照ページもご覧ください。
大和総研で働いている社員は？
平均勤続年数は？
大和総研の平均勤続年数は、公開情報が不足しているため、正確な数値は不明です。
しかし、同業他社のデータや、新卒・中途採用を積極的に行っている状況から、社員の定着率は比較的高いと考えられます。
平均年収は？
大和総研の平均年収は、有価証券報告書によると約1,626万円です。
これは、国税庁の民間給与実態統計調査による全国平均年収（約458万円）と比較して非常に高い水準です。
同業他社の平均年収と比較しても、高い水準に位置しています。
平均残業時間は？
大和総研の平均残業時間は公開されていません。
しかし、シンクタンクやSIer業界は一般的にプロジェクトの納期前など、残業が多くなる傾向にあります。一方で、働き方改革が進んでいるため、以前に比べて残業時間は減少傾向にあると考えられます。
平均ボーナス額は？
大和総研のボーナスは年に2回（6月、12月）支給され、個人の業績評価に応じて金額が決定されます。公式な平均ボーナス額は公開されていませんが、平均年収（約1,626万円）と国税庁の統計調査（平均給与に占める賞与の割合は約16%）を基に推測すると、年間で約260万円程度と考えることができます。これはあくまで推測であり、個人の評価や会社の業績によって変動する点にご留意ください。
どんな文化なの？
大和総研は、「知」と「IT」の融合を掲げ、専門性を高めながら多角的な視点を持つことを重視しています。
社員一人ひとりがプロフェッショナルとして、自律的に考え行動することが求められる文化です。
また、大和証券グループの一員として、社会貢献を重視する意識が高いのも特徴です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しいシンクタンク・SIer業界の中での大和総研の立ち位置をご紹介します。
大和総研は、大和証券グループという強固な基盤を持つことで、他社とは一線を画す独自の強みを持っています。
- 金融分野における専門性
- リサーチとシステム開発のシナジー
- グループの安定した経営基盤
金融分野における専門性
大和総研は、金融業界に特化したリサーチとシステム開発のノウハウを長年にわたり蓄積しています。これにより、高度な専門知識を要する金融システムの開発や、複雑な市場分析に対応できる点が強みです。
リサーチとシステム開発のシナジー
シンクタンクとSIerの機能を併せ持つことで、リサーチ部門が分析した知見をシステムソリューション部門がITで具現化するという、独自のビジネスモデルを確立しています。
グループの安定した経営基盤
大和証券グループという巨大な組織に属しているため、安定した経営基盤のもとで事業を展開できる点が大きなアドバンテージです。
参考までに、競合他社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2025年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| 大和総研 | 1,000億円超 (非連結) | 約1,626万円 | 70 | 自律性を重んじる社風 |
| 野村総合研究所 | 約7,648億円 (連結) | 約1,200万円 | 70 | 実力主義で、プロフェッショナル志向の社風 |
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 300億円超 (非連結) | 約850万円 | 65 | 安定性と協調性を重んじる社風 |
| 日本総合研究所 | 2,496億円（2024年3月期） | 約800万円 | 70 | 論理的思考とチームワークを重んじる社風 |
※売上高は公開されている最新の連結/非連結の情報を基に作成しています。
大和総研の新卒募集要項について
以下に大和総研の新卒募集要項についてまとめました。
大和総研では、金融業界に特化したプロフェッショナルを育成するため、リサーチ・コンサルタント職とITエンジニア職という2つの専門職で新卒採用を行っています。
給与水準は高く、2025年4月入社の初任給は、大学卒270,000円、修士了300,000円と設定されています。
また、社員の成長を後押しする充実した研修制度が特徴です。
新入社員研修から始まり、各職種に特化した専門研修や、キャリアパスに応じたOJTなど、段階的な育成プログラムが用意されています。
福利厚生も大手企業として非常に整っており、社員が安心して長く働ける環境です。
勤務地は東京が中心となりますが、将来的なキャリアの可能性として、他拠点への転勤も想定しておくと良いでしょう。
| 各項目 | 詳細 |
| 職種 | リサーチ・コンサルタント職、ITエンジニア職 |
| 業務内容 |
|
| 給与 | 修士了：300,000円<br>大学卒：270,000円<br>（2025年4月実績） |
| 賞与 | 年2回（6月、12月） |
| 研修制度 | 新入社員研修、OJT、専門分野別研修、海外研修制度、資格取得支援など |
| 福利厚生 | 各種保険完備（雇用・労災・健康・厚生年金）、社員持株会制度、財形貯蓄、独身寮、保養所など |
求める人材
株式会社大和総研では、大和証券グループのシンクタンク・SIerとして、高い専門性と倫理観を持ち、社会の変化に対応できる人材を求めています。公式に掲げられているのは以下の資質です。
- プロフェッショナルとしての自律性
- チャレンジ精神
- 論理的思考力
- チームワーク
プロフェッショナルとしての自律性
自ら目標を設定し、常に学び続ける意欲を持つことが重要です。受け身ではなく、自らの手で仕事を創造し、課題解決に向けて主体的に行動できる人材が求められます。この姿勢は、変化の激しい金融・IT業界で、プロフェッショナルとして成長し続ける上で不可欠です。
チャレンジ精神
現状に満足せず、新しい技術や未知の分野に果敢に挑戦する姿勢を重視しています。失敗を恐れず、新しい価値創造に貢献しようとする意欲が、会社の成長を牽引すると考えられています。
論理的思考力
複雑な課題を論理的に分析し、筋道を立てて解決策を導き出す能力が不可欠です。システム開発やリサーチ・コンサルティング業務では、顧客の抱える問題の本質を見抜き、最適なソリューションを提案するために、この能力が強く求められます。
チームワーク
多様な専門性を持つメンバーと協力し、一つの目標に向かって協調できる力も重要です。大和総研のプロジェクトは、リサーチとシステムの両部門が連携して進めることが多く、異なる専門分野の意見を尊重し、円滑なコミュニケーションを図ることが成功の鍵となります。
以上の4つの資質は、入社後のキャリア形成において、特に重要視される要素です。エントリーシートや面接では、これらの意識を持っている人材かどうかが見られるため、具体的なエピソードを準備して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
大和総研の選考フローは、一般的に以下の通りです。
面接では、志望動機や自己PRといったスタンダードな質問に加え、専門分野への興味や論理的思考力を試すような質問が多いのが特徴です。
①エントリー
公式サイトの採用ページから必要事項を入力し、エントリーシートを提出します。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した関連ページを確認してください。
②Webテスト
玉手箱などの形式で、言語・非言語・性格診断などが出題されることが多いです。論理的な思考力が問われる問題が中心です。
以下のページもぜひ参考にしてください！
③複数回面接
面接は複数回実施され、学生1：社員1の個人面接が基本です。
一次面接では、志望動機や学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）など、基本的な内容が聞かれます。
二次面接以降は、専門性や入社後のキャリアプラン、ロジカルシンキング能力を深く掘り下げて確認されます。
- なぜシンクタンク・SIer業界を志望するのか？
- 大和総研でどのような仕事がしたいか、具体的に教えてください。
- 卒業研究の内容をわかりやすく説明してください。
- チームで何かを成し遂げた経験はありますか？
- 困難な課題に直面したとき、どのように解決しましたか？
最終面接では、入社への熱意や、大和総研の社風にマッチするかどうかが重視されます。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
④内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
大和総研の採用大学の実績を以下に掲載しますが、東京大学、京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学などの難関大学が中心です。
| ＜大学院＞
東京大学、京都大学、慶應義塾大学、大阪大学、東北大学、北海道大学、九州大学、東京工業大学、一橋大学 ＜大学＞ 東京大学、京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、大阪大学、名古屋大学、神戸大学、横浜国立大学、中央大学、明治大学、青山学院大学、立教大学 |
上記はあくまで一部の実績であり、必ずしも学歴フィルターが存在するわけではありません。
しかし、大和総研が求める高い専門性と論理的思考力は、難関大学で培われることが多いと考えることもできます。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、大和総研の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論として、大和総研の就職偏差値・難易度は非常に高いといえます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 業界内での高い専門性とブランド力：金融分野に特化したシンクタンク・SIerとして、業界内で確固たる地位を築いている。
- 採用大学のレベルが高い：難関大学の出身者が多く、ハイレベルな競争が予想される。
- 選考フローが厳格：論理的思考力や専門性、入社後のビジョンなど、多角的に学生を評価する。
しかし、ただ学歴が高いだけで内定がもらえるわけではありません。
論理的な思考力や、なぜ大和総研で働きたいのかという熱意を、面接官にしっかりと伝えられるように準備を重ねることが重要です。
しっかりと対策を行い、内定を獲得してください！
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
大和総研は、シンクタンク・SIer業界の中でもトップクラスの企業であり、高い専門性と安定した経営基盤を持っています。
就職難易度は非常に高いですが、それだけやりがいのある仕事ができる環境とも言えます。
大和総研が求める人材像を深く理解し、自己分析や企業研究を徹底的に行うことが、内定獲得の鍵となります。
学歴だけでなく、論理的思考力や入社への熱意を、面接官にしっかりと伝えることが重要です。ぜひこの記事を参考にして、悔いのない就職活動にしてください。
応援しています。
