【企業分析】あおぞら銀行の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年11月26日更新
はじめに
あおぞら銀行は、日本の金融業界において独自の存在感を放つ銀行です。
一般的なメガバンクや地方銀行とは異なり、個人向けリテール業務に大きく依存せず、法人や金融機関向けのホールセールビジネスを主軸としています。
特に、不動産やM&A、PEファンド(プライベートエクイティファンド)など、専門性の高い領域に強みを持っています。
今回は、そんなあおぞら銀行の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、あおぞら銀行への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- あおぞら銀行の事業内容が気になる
- あおぞら銀行の就職難易度を知りたい
- あおぞら銀行の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、金融以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、あおぞら銀行の就職難易度は非常に高いです。
その理由は、メガバンクとは一線を画す独自のビジネスモデルと、それによって求められる高度な専門性にあります。
あおぞら銀行は、全国に広がる大規模なリテール支店網を持たず、法人や金融機関向けに特化した専門性の高いサービスを提供しています。
このユニークな立ち位置が、高度な金融知識や論理的思考力を持つ優秀な学生を惹きつけ、非常に激しい競争を生んでいます。
選考では、単なる知識の有無だけでなく、複雑な課題を根本から解決するコンサルティング能力や、多様な関係者と信頼関係を築く高い対人能力が重視されます。
また、変化を恐れずに、新しい金融ビジネスを自ら創造しようとするチャレンジ精神も不可欠です。
面接では、これらの資質を裏付ける具体的なエピソードと共に、あおぞら銀行で働くことへの強い熱意を語れるかが問われます。
徹底した企業研究と、自身の強みを具体的にアピールする準備が、内定獲得の鍵となります。
あおぞら銀行について

出典元:あおぞら銀行
会社概要
あおぞら銀行は、法人、金融機関、個人富裕層を主な顧客とする、独自のビジネスモデルを持つ銀行です。
その前身である日本債券信用銀行が経営破綻した後、2000年に「あおぞら銀行」として再出発しました。
あおぞら銀行の最大の特徴は、一般的な銀行とは異なり、全国規模のリテール支店網を持たず、専門性の高い金融サービスに特化している点です。
具体的には、法人向け貸出や、不動産ファイナンス、M&Aアドバイザリー、ストラクチャードファイナンスといった、高い専門性を要する投資銀行業務を主軸としています。
また、あおぞら銀行のユニークなビジネスモデルを支えるのは、高度な専門知識を持つ少数精鋭の行員と、顧客の課題に深く入り込むコンサルティング力です。
近年では、金融とテクノロジーを融合させたフィンテック(FinTech)分野にも積極的に投資し、新たなサービスの開発にも力を入れています。
公正で透明性の高い金融機関として、顧客や社会の持続的な発展に貢献することを目指しており、従来の銀行の枠にとらわれない柔軟な発想で、新たな金融ソリューションを創造し続けています。
各事業別の売上規模
あおぞら銀行の事業は、法人や金融機関向けビジネスに特化している点が特徴です。2024年度の統合報告書によると、各事業セグメントの粗利益は以下の通りです。
| 事業セグメント | 2024年度 業務粗利益 |
| 投資銀行ユニット | 491億円 |
| 市場国際ユニット | 208億円 |
| カスタマーリレーションユニット | 80億円 |
| GMOあおぞらネット銀行 | 92億円 |
| 合計 | 856億円 |
このデータから、投資銀行ユニットが全体の収益の約57%を占めており、あおぞら銀行の中核事業であることが明確にわかります。
また、GMOあおぞらネット銀行は、他の事業に比べて規模は小さいものの、その成長性が注目されています。
これらの事業を通じて、あおぞら銀行は専門性の高い分野で安定した収益を確保しています。
各事業セグメントの解説
あおぞら銀行の事業内容は、主に以下の4つのビジネス領域に分けられます。
| 事業部門 | 活動内容 |
| 法人向けビジネス | 中堅・中小企業向けの金融ソリューション提供、事業承継やM&A、不動産ファイナンスに関するアドバイザリー業務。 |
| 金融法人向けビジネス | 証券会社や保険会社など、金融機関向けのデリバティブやシンジケートローンといった専門性の高い金融サービス提供。 |
| 個人向けビジネス | インターネット支店や限られた店舗での預金・ローンサービスに加え、個人富裕層向けの資産運用コンサルティング。 |
| 市場ビジネス | 株式や債券、為替のディーリング業務、運用業務、およびプライベートエクイティ投資など。 |
これらの事業は、あおぞら銀行が日本の金融市場で独自のポジションを確立する上での根幹となっています。
特に、法人向けビジネスと市場ビジネスは、高い専門性と課題解決能力が求められ、あおぞら銀行の収益の大部分を占めています。
あおぞら銀行で働いている社員は?
平均勤続年数は?
あおぞら銀行の平均勤続年数は、18.4年です。
これは、厚生労働省が発表した日本の平均勤続年数(12.3年)を大きく上回っており、社員が長期的にキャリアを築ける安定した環境であることを示しています。
平均年収は?
あおぞら銀行の2024年度の平均年収は、有価証券報告書によると約940万円です。
これは、国税庁の民間給与実態統計調査による全国平均年収(約458万円)を大きく上回る高い水準です。専門性の高い金融業務と、安定した事業基盤が、高水準の給与に反映されていると言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
あおぞら銀行の平均ボーナス額は、公式には公開されていません。
しかし、平均年収(約940万円)と国税庁の統計調査(平均給与に占める賞与の割合は約16%)を基に推測すると、年間で約150万円程度と考えることができます。
これはあくまで推測であり、個人の評価や会社の業績によって変動する点にご留意ください。
平均残業時間は?
あおぞら銀行の平均残業時間は、1ヵ月あたり20.6時間です。
これは日本の平均残業時間(約22.2時間)と比較してやや短く、ワークライフバランスを重視した働き方が可能な環境です。
どんな文化なの?
あおぞら銀行は、「プロフェッショナリズム」と「オープンなコミュニケーション」を両立させる文化が根付いています。
高度な専門性を追求する一方で、部署や役職に関わらず活発な議論が交わされるオープンな風土があります。
また、変化を恐れず、新しいことに挑戦する「チェンジマインド」が尊重され、主体的に業務に取り組むことが求められます。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
日本の銀行業界は、メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)が市場を牽引していますが、その中で、あおぞら銀行は独自の立ち位置を確立しています。
- 独自のビジネスモデル
- 高い収益性
- 少数精鋭主義
独自のビジネスモデル
全国に多数の支店を持つメガバンクとは異なり、法人向けビジネスに特化しています。
このユニークなポジションが、あおぞら銀行の強みとなっています。
高い収益性
個人向けビジネスに依存しないため、景気変動の影響を受けにくく、安定した高い収益性を維持しています。
少数精鋭主義
大規模な組織ではないため、一人ひとりの行員に大きな裁量が与えられ、プロフェッショナルとして早期に成長できる環境です。
参考までに、競合他社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 総資産(2025年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| あおぞら銀行 | 約5兆円 | 約940万円 | 70 | プロフェッショナルでオープンな社風 |
| 三菱UFJ銀行 | 約350兆円 | 約850万円 | 66 | 伝統的で堅実、チームワークを重んじる社風 |
| 三井住友銀行 | 約280兆円 | 約800万円 | 66 | 挑戦的でスピード感のある社風 |
| みずほ銀行 | 約250兆円 | 約780万円 | 65 | 安定志向で、協調性を重んじる社風 |
あおぞら銀行の新卒募集要項について
あおぞら銀行では、高度な専門性を持ち、将来的に組織の中核を担う人材を育成するため、いくつかの職種を募集しています。
全国総合職では、法人営業や投資銀行業務など幅広い業務を経験し、国内外問わず活躍できるキャリアパスが用意されています。
地域総合職は、転居を伴う転勤の範囲を限定し、特定の地域に根ざしたキャリアを築きます。
また、IT職では、デジタル化を推進するためのシステム開発やインフラ構築、サイバーセキュリティなどを担い、テクノロジー部門のプロフェッショナルを目指します。
いずれの職種も併願はできません。
ただし、学生一人ひとりの希望するキャリアに応じて最適なコースを選択できます。
| 各項目 | 詳細 |
| 職種 | 全国総合職、地域総合職、IT職 |
| 業務内容 |
|
| 給与 | 大学院卒:300,000円、大学卒:280,000円 |
| 賞与 | 年2回(6月、12月) |
| 研修制度 | 新入行員研修、OJT、専門職別研修、海外研修制度など |
| 福利厚生 | 家賃補助制度、育児・介護休暇制度、従業員持株会制度、奨学金返済支援制度など |
| 備考 | 応募資格:国内外の大学・大学院を2023年4月~2026年3月までに卒業・修了(見込み)の方。いずれの職種も併願はできません。 |
求める人材
あおぞら銀行は、プロフェッショナルとして自律的に成長し、変化を恐れず挑戦する人材を求めています。
そのビジョンに共感し、以下のような資質を持つ人材を求めています。
これらは、日々の業務で不可欠な要素です。
- チャレンジ精神と変革マインド
- 高いコミュニケーション能力
- 論理的思考力と探求心
チャレンジ精神と変革マインド
伝統的な銀行ビジネスにとらわれず、新しい金融ビジネスモデルやサービスを自ら創造しようとする姿勢が求められます。
高いコミュニケーション能力
顧客、パートナー企業、チームメンバーなど、多様な関係者と協働し、課題を解決に導くための高い対人能力が不可欠です。
論理的思考力と探求心
複雑な金融市場や顧客の課題を深く分析し、最適な解決策を提案するための論理的な思考力と、常に学び続ける探求心が重要です。
これらの資質は、あおぞら銀行が掲げる企業理念に深く根ざしており、社会に新たな価値を提供し続ける上で不可欠な要素です。
入社後もこれらの意識を高く持ち続けることが、あおぞら銀行でのキャリアを築く上で最も重要となります。
新卒採用のフロー
あおぞら銀行の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では、志望動機や自己PRといった一般的な質問に加え、銀行業界や当行のユニークなビジネスモデルに対する深い理解について問われるのが特徴です。
①エントリー
あおぞら銀行の採用サイトから、新卒エントリーを行います。
エントリーシートでは、志望動機や学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)、自己PRなどを回答し、あおぞら銀行という企業への興味や理解度をアピールします。
このステップは、あなたの個性やあおぞら銀行への熱意を伝える最初の重要な機会となります。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は、以下の関連ページをご覧ください。
②適性検査・Webテスト
エントリーシート通過後、適性検査が実施されます。
この検査では、論理的思考力や、社員としての適性、行動特性などが測られます。
事前の対策をしっかり行うことで、検査結果が選考に与える影響を最大限に高めることができます。
以下のページもぜひ参考にしてください!
③複数回面接
あおぞら銀行では、学生一人ひとりの個性や潜在能力を深く見極めるため、複数回にわたる面接が実施されます。
面接官は、単なるスキルや経験だけでなく、あなたの人間性や、あおぞら銀行で働くことへの熱意を重視しています。
志望動機やキャリアプランに加え、金融への関心や、あおぞら銀行の事業に対する考え方について深く問われるため、しっかりと準備をしましょう。
以下に、口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- なぜメガバンクではなく、あおぞら銀行を志望するのか?
- 当行のユニークなビジネスモデルについてどう考えているか?
- 学生時代に最も困難だったことは何か?それをどう乗り越えたか?
- 銀行業界の今後の課題と、それに対し当社はどうあるべきか?
- あなたの強みと、それを入行後どう活かしたいか?
これらの質問を通じて、面接官はあなたのあおぞら銀行で働くことへの強い熱意と、論理的な思考力を深く探ろうとします。
面接に臨む際は、これらの質問に対する回答を事前に準備し、自分の言葉で具体的なエピソードを交えながら伝えることが重要です。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
④内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
あおぞら銀行の採用大学の実績を以下に掲載しますが、高い専門性が求められるため、学歴フィルターが存在する可能性が高いです。
| <大学院>
東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、東北大学、北海道大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学 <大学> 東京大学、京都大学、一橋大学、大阪大学、神戸大学、北海道大学、東北大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学、同志社大学、立命館大学、関西大学 |
上記はあくまで一部の実績であり、必ずしも記載されている大学からの採用が保証されるわけではありません。
しかし、旧帝国大学や早慶上智など、トップクラスの大学からの採用が多い傾向があります。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、あおぞら銀行の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は非常に高いといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 圧倒的な社会的役割:日本の金融市場において独自のポジションを築き、専門性の高い金融サービスを提供しています。
- 高い収益性:法人向けビジネスに特化することで、安定した収益基盤を確立しています。
- 応募者数の多さ:安定した経営基盤と高待遇、そして少数精鋭のプロフェッショナル集団であることに魅力を感じる優秀な学生が多数応募するため、競争率が非常に高くなります。
これらの要因から、あおぞら銀行の内定を獲得するには、企業研究と自己分析を徹底的に行うことが不可欠です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
あおぞら銀行は、伝統的な銀行の枠を超え、プロフェッショナルとして自律的に成長できる、社会的意義の非常に高い企業です。
就職難易度は非常に高いですが、それだけやりがいのある仕事ができる環境と言えます。
徹底した企業研究と、当行の事業や使命に対する熱意をアピールすることが、内定への近道です。
特に、面接ではあなたの挑戦心や、金融への知的好奇心が深く問われます。
この記事を参考に、自分自身の言葉でその熱意を伝えられるよう準備を進めてください。
悔いのない就職活動となるよう応援しています。












