はじめに

株式会社イトーキは東京都中央区に本社を置くオフィス家具業界・空間デザイン業界に属する企業です。
創業から100年以上の歴史を持ち、デスクやチェア、収納などのオフィス家具の製造販売に加え、オフィス空間の設計や施工、働き方改革を支援する幅広い事業を展開しています。
今回はそんなイトーキの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社イトーキへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。

また、オフィス家具・空間デザイン以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、イトーキの就職難易度は、平均的な難易度と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度といえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
選考対策として、面接では「これまでの経験から学んだこと」や「働き方・空間づくりへの関心」を問われる傾向が見られます。特にイトーキはオフィスのリニューアルやワークスタイル変革に注力しているため、自分の考える理想の働き方や空間設計のアイデアを伝えられるように準備しておくとよいでしょう。
また職種としては、営業職・企画職・技術職などがあり、業務内容はオフィス家具の提案営業や空間デザイン、施工管理など幅広い領域に及びます。配属先によって扱うプロジェクトは異なりますが、「働く環境をデザインする」ことが大きな特徴です。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。

株式会社イトーキについて

出典元：株式会社イトーキ

会社概要

株式会社イトーキは、オフィス家具の製造・販売、オフィス空間の設計・施工、物流設備や公共施設向けの設備提供を主な事業内容としている企業です。
イトーキグループは、多様化する働き方に対応する「ワークプレイスづくり」の実現を目指し、顧客のニーズに合わせた空間デザインや家具提案を重視する「提案型セールス」を採用しています。
オフィス家具メーカーとして、自社の設計・施工体制を持ち、家具販売だけでなくオフィス移転やリニューアルまで一貫して手がけ、働く人の生産性と快適さを高める空間づくりを推進しています。
イトーキのビジネスモデルは、オフィス家具・空間デザイン事業に加え、物流設備事業や教育・医療施設向け家具の提供、さらにはICTを活用したワークスタイル支援サービスにも注力しています。
これらの事業は、顧客の多様な働き方や社会課題に応えるための多角化戦略の一環として展開されており、国内市場における競争力を高めています。
さらに、イトーキは海外市場にも進出しており、特にアジア圏に注力しています。中国や東南アジアでは現地企業との連携やブランド展開を進め、現地ニーズに対応した製品・サービスを提供することで、グローバル市場での事業拡大を目指しています。

各事業別の売上規模

株式会社イトーキの2024年度の総売上高は1,384億600万円で、営業利益は100億7700万円でした。
この売上はワークプレイス事業、設備機器・パブリック事業、およびその他事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。

ワークプレイス事業

売上高は1,022億円で、前年同期比8.2％増。営業利益は80億円で、29.2％増となりました。

設備機器・パブリック事業

売上高は368億円で、やや減収傾向。営業利益は19.1億円で、黒字を確保しました。

その他事業

売上高は約16億円で、前年同期比微減。営業利益は3～4億円程度で推移しています。

各事業セグメントの解説

株式会社イトーキの主な事業セグメントは以下の通りです。

普段イメージするオフィス家具メーカーとしてのイトーキとは違い、物流設備や教育・医療施設向けの事業、さらにはICTを活用したサービスなど幅広く事業を展開していました。
またワークプレイス事業などのメイン事業セグメントは、イトーキの多角的な事業戦略と市場への適応能力を示しており、オフィス家具から空間デザイン、公共・物流設備、さらにはアジアを中心とした海外市場への進出に至るまで、幅広い分野にわたる事業を展開しています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。

イトーキで働いている社員は？

平均勤続年数は？

イトーキの平均勤続年数は15.3年です。
製造業の平均勤続年数が13.6年であることから、業界平均よりも社員の定着率が高く、安定した職場環境といえるでしょう。

平均年収は？

2024年度のイトーキの平均年収は、654万円でした。
全国平均の年収（458万円）と比較すると大幅に高い水準となっています。
また、同じ「製造業（家具・装置系）」の上場企業平均年収が約600万円前後であることを考えると、同業他社と比べても競争力のある待遇といえます。

平均残業時間は？

イトーキの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり18.3時間です。
製造業全体の平均残業時間が20.8時間であることから、業界平均よりはやや少ない水準といえます。

平均ボーナス額は？

インターネット上の情報だけでは正確な金額は確認できませんでした。
しかし、イトーキの平均年収から推計すると、平均ボーナス額は約100万円程度と考えられます。
理由は、国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%だからです。
あくまで参考値として把握しておいてください。

どんな文化なの？

イトーキは「明日の“働く”をデザインする」を企業理念に掲げ、オフィス家具の製造販売にとどまらず、空間デザインや働き方改革を支援する文化を持っています。
従業員には挑戦と創造を奨励する環境が整っており、設計・開発・営業・施工など幅広いキャリアパスが存在します。
また、サステナビリティやダイバーシティ推進にも力を入れており、長期的に働きやすく、自らの専門性を活かして成長できる社風が特徴です。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

競争が激しいオフィス家具・空間デザイン業界の中でのイトーキの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、イトーキは業界上位に位置する中核的企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えられます。

多角的な事業戦略

イトーキはオフィス家具の製造販売にとどまらず、物流設備、教育・医療施設向けの家具、さらにはICTを活用したワークスタイル支援など多様なビジネスを展開しています。
これにより市場変化に柔軟に対応し、収益源の多角化を実現しています。

働き方改革需要への適応

近年はテレワークやオフィスリニューアルの需要が高まり、オフィス空間の設計・施工といったソリューション型ビジネスを強化。
「家具メーカー」から「働き方をデザインする企業」へと進化し、業績拡大の基盤を築いています。

海外市場への展開

イトーキはアジア圏を中心に海外展開を進めています。現地企業との協業やローカライズ戦略により、グローバル市場での存在感を強化しています。

以上の要素により、イトーキはオフィス家具業界の中でも安定した売上とブランド力を持つ企業といえるでしょう。

参考までに競合3社との比較を以下にまとめました。

イトーキの新卒募集要項について

以下にイトーキの新卒募集要項についてまとめました。
メーカー系企業として給与水準は比較的高めであり、福利厚生も大手らしく整っています。
賞与は年2回支給で安定した収入が期待でき、研修制度も階層別・職種別に充実しています。
また、転勤については全国型と地域限定型の採用があり、ライフスタイルに応じた働き方を選べる点も特徴です。
気になる方は、説明会や面接で自分の希望に合わせた働き方を確認しておきましょう。

求める人材

株式会社イトーキでは、求める人材として以下のような資質を掲げています。
「明日の“働く”をデザインする」という理念のもと、多様な働き方や空間づくりに貢献できる人物像が求められています。

創造性

新しい働き方や空間をデザインするために、柔軟な発想と独自のアイデアを発揮します。

主体性

自ら考え、行動し、責任をもって成果を生み出す姿勢を大切にします。

協働性

多様な人材やチームと協力し合い、共により良い空間やサービスをつくりあげます。

挑戦心

現状に満足せず、新しい技術や働き方の変革に果敢に挑戦します。

誠実さ

顧客や仲間に対して誠実に向き合い、信頼を積み重ねていく姿勢を重視します。

これらの資質は、イトーキの採用メッセージ「人と社会の“働く”をより良くするために、挑戦と成長を続ける」につながっています。
エントリーシートや面接では、これらの姿勢を持っているかどうかを問われる可能性が高いため、意識して臨むとよいでしょう。

新卒採用のフロー

イトーキでは、新卒社員にとって「未来の働き方を一緒に創れる人材かどうか」を重視して面接を実施します。
面接は個々の適性に合わせて実施されるため、回数は候補者によって異なります。
最終面接は、学生1人と役員または人事部長の1対1で30～40分程度行われます。自己PRや志望動機といった一般的な質問に加え、「働き方や空間デザインに対する考え方」「社会課題への関心」などを深く掘り下げられる傾向があります。

①新卒エントリー

イトーキ公式サイトの新卒採用ページからエントリーボタンを押し、必要事項を入力して登録を行います。
エントリーシートでは、志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）、長所と短所などの一般的な質問に回答し、Web上で入力・送信して完了となります。

②会社説明・エントリーシート

イトーキの理念や事業内容を理解するための会社説明会が実施されます。
選考参加を希望する場合は、説明会の場でエントリーシートを記入し、自己分析や志望理由を深掘りしていきます。
エントリーシートの質問事項は以下のように、基本的な内容が中心です。

会社説明会でその場で記入する形式となるため、事前に自己PRや志望理由を整理して臨むことが重要です。
特に「働き方改革」や「空間デザイン」など、イトーキらしい強みと自分の経験を結びつけて準備しておくと有利になるでしょう。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した関連ページを確認してください。

ES対策 | 上京を志す、就活生へ。ジョーカツ

自分史を作成するメリットと書き方、ポイントについて解説

③一次面接＋性格診断（SPI）

イトーキでは学生一人ひとりを丁寧に理解するため、最初の面接から学生1名：社員1名で実施されます。
面接では自己紹介や志望理由に加え、「なぜオフィス家具・空間デザイン業界を選んだのか」といった質問が中心となります。
一次面接は30分程度で、オンライン形式で行われることが多いです。
雰囲気は比較的和やかですが、エントリーシートに記載した内容や、将来のキャリアプランについて深掘りされることもあります。
また、SPIなどの性格診断も併せて実施され、自分の特性や適性を把握されるプロセスがあります。

以下のページもぜひ参考にしてください！

SPIとは？検査の内容と例題を用いて対策方法を徹底解説！

【例題あり】就活で良く聞くSPIとは？試験内容と対策方法を解説！

④複数回面接（2次面接）

イトーキでは、新卒社員にとって「未来の働き方を一緒に創れる人材か」を最も重要視して面接を実施します。
選考は個々に合わせて進められるため、面接回数は人によって異なります。
最終面接は学生1人と役員または人事部長による1対1で、30〜40分程度オンラインまたは対面で行われます。自己PRなどの一般的な質問に加え、入社理由や理念への共感度、熱意について深く確認されます。

最終段階になるにつれて質問はより深掘りされ、実務に適性があるのか、理念や価値観に共感しているかを確かめる傾向があります。
自分が実際にオフィス空間の設計や提案をしている姿をイメージしたり、ショールームや施工事例を調べて自分なりの意見を持っておくとよいでしょう。
以下のページも確認して、ぜひ内定を勝ち取ってください。

面接 | 上京を志す、就活生へ。ジョーカツ

⑤内定

複数回の面接を突破して内定が決まります。

採用大学

イトーキの採用大学の実績を以下に掲載します。最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターはないと考えられます。

上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、イトーキは多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策を行い、内定を獲得できるように準備しましょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。

学歴フィルターの実態は？就活で内定獲得する5つの方法を解説

就職偏差値・難易度

それでは、ここまでの内容を踏まえて、イトーキの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的といえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。

よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」などの基本的な事項をしっかり対策していれば、難しすぎることはありません。
しっかりと準備を行い、内定を獲得してください！
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

【2025】就職偏差値ランキング！学歴フィルターのリアルと内定戦略も解説

さいごに

イトーキは、オフィス家具業界および空間デザイン業界に属する企業で、デスクやチェアなどの家具製造に加え、オフィス設計や施工、物流設備や公共施設向けの事業を展開しています。
「働く環境をより良くする」という理念のもと、顧客ニーズに合わせた空間づくりやソリューション提案に力を入れています。
イトーキは業界の中でも安定した基盤を持つ企業なので、企業研究を行っているかどうかで就活の結果は大きく変わってきます。
また、学歴重視の採用ではないため、誰にでも平等にチャンスがあります。
しっかりと対策を行い、選考に臨んでください。この記事を参考にして、ぜひ内定獲得を目指してくださいね。

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