【企業分析】イーグル工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/6/23更新
はじめに
イーグル工業株式会社は東京都港区に本社を置く機械部品メーカーです。
自動車・建設機械をはじめ、船舶、航空機、半導体製造装置、特殊バルブなど様々な機械部品を製造・販売しています。
従業員数は6,300人と多く、日本全国に事業所を構える他、中国やインドなどのアジア圏、イギリスやフランスといった欧州、アメリカとメキシコの米州にも活動拠点を広げています。
今回はそんなイーグル工業の企業研究のために企業の概要や実績、募集要項、選考対策などを紹介しますので、イーグル工業への就職を検討している就活生の方は参考にしてください。
特に以下の内容を知りたい学生の方に対して企業分析を行っています。
- イーグル工業についていろいろな角度から知りたい
- イーグル工業の就職難易度を知りたい
- イーグル工業の選考を受けるにあたって、対策方法を把握したい
また、メーカー以外の業界については、以下の記事で概観していますので、そちらを参考にしてください。
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この記事の結論
結論から述べますと、イーグル工業の就職難易度は標準と言えます。
イーグル工業は他社と異なり、採用形式が特殊なことで有名です。
イーグル工業はNOK株式会社のグループ会社であり、NOKグループはグループ一括採用というイーグル工業単独の採用形式ではなく、NOKの一員として採用された後にイーグル工業に配属がされます。
そのためイーグル工業自体の就職難易度についての情報はほとんどなく、NOKにおける就職難易度で今回は紹介します。
NOKの採用倍率は約5.2倍となっており、選考フローも特殊なものではないため、極めて難しいわけではないと言えるでしょう。
人物重視を掲げていて採用大学も全国の大学を対象にしていることから、選考対策次第で内定を得る可能性は十分あります。
ただし、適性検査は設けられているため、まったく勉強していない場合は足切りされることも考えられます。
面接・適性検査の双方で対策が必要と言えるでしょう。
イーグル工業株式会社について
会社概要
イーグル工業株式会社は、NOKのグループ会社として自動車・建設機械向け事業、一般産業機械向け事業、半導体向け事業、舶用向け事業、航空宇宙向け事業の5つの事業を展開しています。
1964年に創業以来、メカニカルシールを主要製品に複数の製品で国内トップシェアを記録しているのが特徴です。
5つの事業を柱に独自の技術を生み出し、様々な機械事業への貢献をしています。
顧客先は企業が大半でBtoB企業として各事業部門で幅広い人材が活躍しています。
人財教育プログラムが整備されており、育成に力を入れている企業としても知られていて多種多様な人材の確保やグローバルへの取り組み、一定期間ごとの面接など社員のフォローに余念がないと言えるでしょう。
グループ経営理念に「愛情と信頼に基づく人間尊重経営」があり、理念に基づいた人材の育成を掲げていることが分かります。
人を育てて、イーグル工業ならではの技術と製品を手掛けてサービスの展開をしていくのが大きな特徴であり強みと言えるでしょう。
各事業別の売上規模
イーグル工業株式会社の2024年度3月期の総売上高は1670億420万円で、営業利益は81億700万円でした。
この売上高は自動車・建設機械業界向け事業、一般産業機械業界向け事業、半導体業界向け事業、舶用業界向け事業、航空宇宙業界向け事業の5つの事業からの収益によって構成されています。
各事業の売上高は下記の通りです。
- 自動車・建設機械業界向け事業
売上高は904億6,800万円となっており、前年同期比6%増えています。営業利益は16億円で400%と大幅に増えています。2023年度が低かっただけで、2022年度は20億円の営業利益を出していたことから、一時的に落ち込んでいただけだと考えられ、現在は安定してきています。 - 一般産業機械業界向け事業
売上高は384億4,600万円となっており、前年同期比13%増えています。営業利益は32億円で12%減少しています。 - 半導体業界向け事業
売上高は150億8,000万円となっており、前年同期比10%減っています。営業利益は8億円の赤字で50%減少しています。 - 舶用業界向け事業
売上高は149億8,400万円となっており、前年同期比10%増えています。営業利益は34億円で比率に変化はありません。 - 航空宇宙業界向け事業
売上高は80億4,900万円となっており、前年同期比4%減っています。営業利益は6億円で440%増と大幅に増えています。
各事業セグメントの解説
イーグル工業株式会社の各事業セグメントは以下の通りになっています。
事業部門 | 活動内容 |
自動車・建設機械業界向け事業 | 自動車・二輪車・建設機械用のシール製品・機器・メカトロニクス製品の製造 |
一般産業機械業界向け事業 | 各種プラント、原子力発電所用ポンプ、コンプレッサー用のメカニカルシールの研究・開発・生産 |
半導体業界向け事業 | 磁性流体シール、ベローズ、ロータリージョイント、高機能Oリングの開発・製造 |
舶用業界向け事業 | プロペラスクリュー部分用のシール装置の研究開発・メンテナンス、小型船・大型タンカー・豪華客船向けの専用製品の製造と提供 |
航空宇宙業界向け事業 | 航空機・宇宙ロケットのジェットエンジンに使われるメカニカルシールの研究・開発・生産 |
自動車や二輪車など我々に直接関係する機械の部品も手掛けていますが、大部分はプラントだったり宇宙に関わる機械用の部品だったりと、対企業向けに特化した事業を展開していることがうかがえます。
5つの事業で多岐に渡る製品を開発・生産しており、どの事業もイーグル工業の成長を支える役割を果たしています。
企業相手の事業が大半のため、1つ1つの商談や仕事が大きいのも特徴です。
航空宇宙業界向け事業は、海外進出も今後力を入れていくことを発表しており、更なる飛躍が期待できる事業と言えるでしょう。
下記に参照ページを紹介しますので、確認してみましょう。
イーグル工業で働いている社員は?
イーグル工業で働く社員の勤続年数や年収など気になる情報を紹介していきます。
平均勤続年数は?
分かっている範囲ですと、イーグル工業の平均勤続年数は16.5年です。
傾向として男性社員よりも女性社員の方が平均勤続年数が2年ほど長い傾向にあります。
メーカー業界の平均勤続年数が約17年のため、ほぼ平均と同じくらいの勤続年数があると言えるでしょう。
平均年収は?
イーグル工業の平均年収は763万円です。
全国平均の年収が458万円ですので、全国平均よりも多く貰えると考えて良いでしょう。
また、メーカー業界の平均年収は465万円となっており、同業界の中でも高い水準であることが分かります。
平均残業時間は?
イーグル工業の従業員の平均残業時間は、1か月あたり25.8時間となっています。
ただし、職種に応じて残業時間は異なるようで、事務系は17時間ほどですが、機械関連系だと25時間近い残業時間となっています。
メーカー業界の月間平均残業時間は約15時間となっており、残業時間は平均よりも多いです。
配属される事業によって変動はありますが、多少の残業をしても問題ないか確認しておきましょう。
考え方によっては残業が多い分、時間外手当が増えて収入アップに繋がるというメリットもあります。
若いうちから稼ぎたい方にはおすすめと言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
インターネット上に載っている情報では、平均ボーナス額は約122万円でした。
ボーナスは夏と冬の2回に分けて支給されます。
全国のボーナスの平均支給額は100万円前後のため、平均よりも多く支給されていると考えられます。
どんな文化なの?
イーグル工業は、企業の経営理念でもある人間尊重を掲げており、従業員を大事にする意識が強いです。
社員の成長をサポートするための育成環境や研修制度が充実している他、海外勤務もあるなどグローバルに活躍したい人材にも適した企業となっています。
実際に働く社員の声を聞いても、風通しが良く、従業員を大事に扱ってくれるという意見が多いため、社員も安心して業務や事業に集中できる環境が整っていると考えられます。
ただし、営業だと異動は一定数あるらしく、転勤に問題がある場合だと働きづらい可能性があるでしょう。
営業を希望する場合は予め転勤が問題ないか確認しておきましょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
ここではイーグル工業の業界内での立ち位置を紹介します。
売上高を参照して他社と比較してみると、メカニカルシールを扱う企業の中ではトップクラスの企業となっています。
日本精工はシールだけでなく、他製品が中心なので規模は異なりますが、一つの分野でトップのシェアを築いている点は安定感に繋がるでしょう。
以下にイーグル工業の売上を支える要因を考えましたので、紹介します。
トップシェアを誇る分野がある
前述した通り、イーグル工業はメカニカルシールの分野で国内約70%のシェアを記録したこともある企業です。
全国で1位のシェアを持つことは顧客から選ばれている証明となり、実績に大きく繋がっていると考えられます。
5つの事業で企業を支える
5部門に及ぶ事業があり、そのどれもがBtoBにより多大な利益を生み出してきました。
また、どれかの事業の利益が落ち込んでも他の事業で補うことができる点も安定感を増幅させたと言えるでしょう。
海外拠点の多さ
国内だけでなく海外にも約30拠点を構えることで安定した需要と供給をもたらすことに成功しています。
海外で製品を生産すればコストも削減できるため、比例して売上も上昇しています。
以上の要素により、イーグル工業は競合他社に劣らない売上高を記録していると考えられます。
下記に競合4社の比較情報をまとめましたので、合わせて紹介します。
会社名 | 売上高(2023年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
イーグル工業 | 1,574億円 | 763万円 | 3.8/5.0 | 人間尊重を元に社員を大事にする社風 |
バルカー | 621億円7,800万円 | 717万円 | データなし | 育成プログラムなどを通じて育成する社風 |
酉島製作所 | 578億円 | 552万円 | データなし | 出る杭は伸ばす社風 |
日本精工 | 9,381億円 | 718万円 | 4.1/5.0 | 協力し合って真面目に取り組む社風 |
イーグル工業の新卒募集要項について
イーグル工業の新卒募集要項についてまとめました。
経営理念でも強調されているだけあって育成システムや研修制度は充実していると言えます。
基礎教育や新人教育からはじまり、マネジメント教育、スキルアップ教育、管理職フォロー研修など目的に応じた研修を受けることが可能です。
イーグル工業では自己申告制度も設けており、職場環境や将来のキャリア形成について人事部門に申告することで職場環境の改善も進めています。
従業員が不自由なく働いてもらえるよう様々な取り組みを図っているとみて良いでしょう。
各項目 | 詳細 |
職種 | 総合職技術系 業務内容:研究、開発、設計、管理、技術など 総合職事務系 業務内容:営業、人事、総務、経理など |
給与 | 大学院了:276,500円 大学卒:232,500円 高専卒:216,000円 備考:住宅手当、通勤手当、在宅勤務手当等別途支給 ※就活サイトにより支給額が変動していたので、ご自身でも要確認 |
賞与 | 年2回(6月、12月)支給 |
研修制度 | 新人教育、新任管理職教育、基礎教育、マネジメント教育、高度スキルアップ教育、管理職フォロー研修 |
福利厚生 | 各種保険完備(健康、厚生、雇用、労災)、持家制度、社内預金制度、育児休業制度、貸付金制度、その他 |
求める人材
イーグル工業株式会社自体では求める人材についての情報がなかった代わりに、NOKグループで求める人材像が掲載されています。
NOKグループでは、多種多様な個性を持つ社員たちを集めたいことから、求める人物像をはっきりと定めていないそうです。
ただし、向上心のある人物は求めており、現状に満足せず成長を続けられる学生に入社してもらいたいと考えています。
原則、自分の強みを主張して問題ないですが、向上心が強みの学生はアピールすると企業側の印象が良くなるでしょう。
また、グローバル化が進んでいることもあり、英語力のある人材や英語力の向上に前向きな学生も好まれる可能性が高いです。
英語力に自信のある学生はアピールポイントにしていきましょう。
新卒採用のフロー
イーグル工業の選考フローを紹介します。
技術系と事務系で大きくフローは変わらず、エントリーシートや面接などオーソドックスな選考過程を経て内定が決まると考えてください。
技術系には推薦応募もありますが、特殊な応募内容なのでここでは通常の選考フローを紹介します。
①エントリー
イーグル工業の新卒採用ページ、もしくは就活サイトからエントリーをします。
エントリーの際には自身の情報を打ち込み、次のエントリーシートの案内を待ちます。
②エントリーシート
最初の選考はエントリーシートによる書類選考です。
エントリーシートの選考前にWEB上で会社説明会をはさむ場合があります。
企業についての理解を深めた後の方がエントリーシートが書きやすくなるため、極力説明会に参加してから選考を受けましょう。
エントリーシートでは自己PRや志望動機、学生時代に頑張ったことなど基本となる質問を中心に対策していくと良いでしょう。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した関連ページを確認してください。
③WEBテスト
場合により一次面接と前後することもありますが、エントリーシート選考の後にはWEBテストによる適性検査が設けられています。
言語、非言語、性格検査の3科目が出題され、中には性格検査のみ出題された事例もあるようです。
自己分析をして自分の性格を把握しておきましょう。
WEBテストの内容自体は通常の適性検査と変わらないため、書店の参考書を使用して対策すればそこまで難しくはないでしょう。
以下のページもぜひ参考にしてください!
④一次面接
一次面接では若手の人事社員が担当します。
自己紹介や志望動機など想定されるような質問が多く、意表を突いた質問はそこまでされないです。
エントリーシートに記載した内容を深掘りされても良いように掘り下げて、自分の考え方を企業側に伝えていきましょう。
技術系に多いのが自分の研究内容についての質問です。
大学でどのような研究内容を学んだかだけでなく、研究を通してどのような成果をあげたのか、成果をあげるためにどのような行動をしたのか、など詳細に話せるようにしておきましょう。
⑤二次面接
二次面接は一次面接で聞かれた内容のさらなる掘り下げをされるケースが多いです。
自己PRや志望動機などは今一度振り返りをしておきましょう。
学生側が話した内容から質問がされたり、切り口を広げたりするため、話す内容に一貫性を持たせると回答しやすくなるでしょう。
⑥最終面接
最終面接では面接官が2人以上となり、役員クラスが担当します。
これまで質問された内容を再びされる他、入社後のキャリアプラン、希望する職種、趣味に関することなど様々な質問がされます。
なぜその職種を希望するのか、入社してどんなことをしたいのか、将来はどういったキャリア形成をしたいのかなど考えておくと良いでしょう。
技術職種の場合は技術面接があり、そこでは大学で今の研究を選んだ理由を聞かれます。
自分の考え方を軸になぜその研究を選んだのかまとめておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑦内定
最終面接まで突破すれば内定が決まります。
採用大学
イーグル工業の採用大学について紹介します。
採用大学は全国の大学や高専が対象となっており、学歴フィルターは存在していないと思われます。
〈大学〉 東京大学、京都大学、神戸大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、岡山大学、愛媛大学、日本大学、工学院大学、芝浦工業大学、琉球大学、筑波大学、関西大学、関西学院大学 〈高専〉 明石工業高等専門学校、宇部工業高等専門学校、木更津工業高等専門学校、和歌山工業高等専門学校、豊田工業高等専門学校、佐世保工業高等専門学校 |
旧帝大クラスの大学から日東駒専クラスの大学まで幅広く採用しており、人物重視で人材を集めていることが分かります。
大学だけでなく、高専の採用にも力を入れています。
採用大学のランクについては、以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえると、イーグル工業の就職偏差値・難易度は標準と言えるでしょう。
理由を以下に挙げました。
- 採用大学の実績を見るに学歴フィルターはなく人物重視の採用をしている
- 採用自体はNOKグループとして実施されるため、適性次第で他の関連企業に就職される可能性がある
- 選考フローに特別なものがなく、対策次第で誰にでもチャンスがある
以上の点から自己分析や企業研究を徹底し、自己PRや志望動機などの回答を万全にできれば、内定を得られる可能性は十分にあるでしょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
イーグル工業株式会社は、5つの事業を柱に様々な製品を製造する機械部品メーカーです。
NOKグループの関連企業としてメカニカルシールでは国内トップのシェア率を誇り、BtoB取引を盛んに行っています。
イーグル工業の内定を得るにはイーグル工業だけでなく、NOKグループについても企業研究を進める必要があるでしょう。
NOKグループが求める人材がイーグル工業の求める人材に直結します。
自分の強みや能力をありのまま話すことも重要ですが、企業に必要だと思わせる努力もしてみてください。
学歴重視ではなく、人物重視の企業ですので対策次第でチャンスはあります。
この記事を参考に対策を進めて内定を勝ち取ってください。