【企業分析】西日本旅客鉄道の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/6/21更新
はじめに
西日本旅客鉄道株式会社(以下、西日本旅客鉄道)は、東京都港区に本社を置く情報・通信業界に属する企業です。
1987年に創業した会社で、44,867名の従業員が在籍しています。
国鉄分割民営化により、大阪、天王寺、福知山、岡山、米子、広島、金沢を含む広範な地域で鉄道および船舶事業を展開している企業です。
今回は、そんな西日本旅客鉄道の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
西日本旅客鉄道への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っていますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 西日本旅客鉄道の仕事内容が気になる
- 西日本旅客鉄道の就職難易度を知りたい
- 西日本旅客鉄道の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、情報・通信以外の業界については以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、西日本旅客鉄道の就職難易度は高いです。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準よりも高い難易度といえるでしょう。
採用対象の学生は国立大学や有名私立大学だけでなく、一般的な大学からも幅広く採用されています。
そのため、競争も激しく、内定を勝ち取るためにはしっかりとした選考対策が必要です。
選考プロセスには面接2回、適性検査、筆記試験が含まれます。
面接には個人面接とグループ面接があります。
応募数が多いため、グループ面接を通じて、求める人材に合致した人材を選定し、個人面接で志望動機や自己PRなどを尋ねていくスタイルです。
西日本旅客鉄道はグループ会社であり、関連会社へ異動となる可能性もあるので、その点も理解しておいてください。
総合職、一般職など、さまざまな職種が募集されていますが、選考フローはすべての職種で統一されています。
選考が進むにつれて希望する部門について話す機会がありますので、自身のキャリアパスを考え、明確にしておくことが重要です。
今後の選考プロセスや就職活動に関する情報についても詳しく紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
西日本旅客鉄道株式会社について
出典元 西日本旅客鉄道株式会社HPより
会社概要
西日本旅客鉄道は、1987年の国鉄分割民営化により、大阪、天王寺、福知山、岡山、米子、広島、金沢を含む幅広い地域で鉄道および船舶事業を引き継いだ、日本を代表する鉄道会社の一つです。
さまざまなパートナーと協力し、イノベーションを推進することで、「地域共生企業」として地域社会の課題解決に貢献することを目指しています。
主な事業は、鉄道事業と創造事業です。
鉄道事業では、公共性の高い列車の安全運行に取り組んでいます。
創造事業では、駅ビルやショッピングセンター、百貨店などの立地特性を活かし、高感度な情報と魅力的なショッピング空間を提供しています。
これにより、地域の発展に寄与し、地元住民や利用者の利便性と快適な生活環境づくりに努めているのです。
公共性の高い鉄道事業を中心に、グループ企業と連携して地域創造に取り組み、地元企業や街の発展を支えています。
各事業別の売上規模
西日本旅客鉄道の2023年度の連結売上高は7912億円で、営業利益は244億円でした。
この売上は、鉄道事業である鉄道運行、創造事業である物販・飲食、不動産、ホテルから合計した売上金額から構成されています。
各事業セグメントの解説
西日本旅客鉄道の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
鉄道事業 | 新駅の設置、駅舎の橋上化、連続立体交差化工事、交通ネットワークの強化など。鉄道サービスを提供。 |
創造事業 | 駅構内における物販、複合型施設、飲食店・カフェ、ファッション雑貨、ホテル、ショッピング施設。地域特性や立地特性を活かしたショッピング空間などを提供。 |
西日本旅客鉄道は創業以来の鉄道事業を軸に、上質なライフスタイルを提案した事業展開を行い、ショッピング施設やホテル事業など特性を活かしながら事業を拡大してきました。
現在では、住まいやくらしを支える不動産事業や物販飲食、SCやホテル事業などを幅広く手掛けています。
自らの強みを生かしながら、さまざまな社会的課題に積極的に取り組んでいる会社です。
西日本旅客鉄道で働いている社員は?
平均勤続年数は?
西日本旅客鉄道の平均勤続年数は13. 5年です。
陸運業の平均勤続年数は16. 3年であることから、業界平均よりも社員の出入りが多い職場といえるでしょう。
平均年収は?
2023年度の西日本旅客鉄道の平均年収は、596万円でした。
日本全国の陸運事業における平均の年収が400万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準です。
平均残業時間は?
西日本旅客鉄道の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり10.6時間でした。
陸運業界で働く従業員の平均残業時間は21.0時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
西日本旅客鉄道の従業員の平均ボーナス額は、80万円でした。
日本全国の陸運事業における平均の年収が73万円であることを考えると 、全国平均並みの水準と言えるでしょう。
どんな文化なの?
西日本旅客鉄道の平均年齢は中堅層が多く、非常にバランスの取れた年齢構成が特徴です。
働き方改革を導入しており、特に育児休業取得者数は男女問わず取得している状況です。
このことから、ワークライフバランスが良好で、子育て世代に対する理解が深いことがわかるでしょう。
自己成長や会社の成長に貪欲な社員が多数在籍しており、特に総合職は切磋琢磨しながら成長する環境が整っています。
グループ会社が多数あるため、将来的には転居を伴う転勤や異動の可能性もあり、新しい環境でも成果を上げ、経験を積めることが期待できるでしょう。
各種研修制度も充実しており、自己啓発を目指して必要な能力やノウハウを学ぶ機会が豊富です。
このような環境があるため、自己成長を積極的に支援する風土が根付いています。主体性を重視し、自らの成長を限りなく追求できる環境です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
日本国内の市場は、コロナ禍による外出制限をはじめテレワークの導入により、利用者が減少していました。
しかし昨今は、売上高が前年同期比で26%増でした。
これは乗客が戻ってきたことが要因でしょう。
西日本旅客鉄道の立ち位置では売上高を参照し、他社と比較してみても、西日本旅客鉄道は業界トップクラスの企業だとわかります。
理由は以下の通りです。
- 2つの事業戦略:鉄道事業と創造事業の2本柱を活用した事業展開が特徴です。
特性を活かしたホテル、飲食、不動産など駅周辺やJR西日本沿線を中心としたまちづくりの一端を担っています。
テナント施設には日本を代表する雑貨店や飲食店が入っており、それによってブランディングが強化され、利用者数も安定しています。 - グループ会社の強み:西日本旅客鉄道といえば、鉄道ネットワークを中心とした創造事業が得意です。
駅ビルに構えるショッピングセンターや旅行者にとって便利な立地にあるホテルなど、顧客ニーズに応えた利便性の高い事業を展開しています。
また、グループ会社の強みを活かした関連会社との連動キャンペーンも不定期に実施しています。
従業員はグループ会社の優待を受けられるなど、福利厚生も充実しており、働く人も利用する人も幸せになれるシステムを構築しているのです。
今後も、インバウンド需要が増加する鉄道業界において、日本国内のトップカンパニーとしてより良いサービスを提供できるように、しっかりと基盤を強化していきます。
以上の要素により、西日本旅客鉄道は陸運業界において国内で上位の売上高を生み出していると考えられるでしょう。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
近鉄GHD | 1629億円 | 712万円 | 55 | 人情味のある 社風 |
東日本旅客鉄道 | 2730億円 | 562万円 | 56 | 挑戦する機会の多い社風 |
東海旅客鉄道 | 1710億円 | 710万円 | 58 | チャン自制心旺盛な社風 |
西日本旅客鉄道 | 1635億円 | 596万円 | 56 | 人と人との繋がりを大事にする社風 |
西日本旅客鉄道の新卒募集要項について
以下に西日本旅客鉄道の新卒募集要項についてまとめました。
各種諸手当や福利厚生がかなり整っている点は、非常に嬉しい点です。
賞与は年に2回で、会社の業績によって支給額は変わります。
研修制度は、階層別教育により新入社員、年次別、新任役職別などに分けられ、それぞれ受講できる体制です。
さらに、キャリアデザイン研修や目的別研修など、多様な教育プログラムがあります。
福利厚生には、各種社会保険、寮、社宅、賃貸住宅の家賃補助制度、人間ドック受診料の補助、財形貯蓄制度、持ち家融資制度、受託取得に対する利子補給制度、社員持ち株制度などが含まれます。
年齢が上がれば転勤の機会も増える傾向がありますので、気になる方は面接や説明会で確認してください。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職、プロフェッショナル職 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | (総合職) 大卒:229,586円 (プロフェッショナル職) 大卒:207,212円 備考:扶養手当、通勤手当、職務手当、住宅補助、超過勤務手当など |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
研修制度 | 新入社員研修、各種職能別研修、自主参加型ビジネススキルアップ研修、社内通信研修、社外通信研修など |
福利厚生 | 社会保険完備(健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険)、退職金制度、人間ドッグ受診補助制度、会員制福利厚生サービス(ジェイアールウエスト倶楽部)等 |
求める人材
西日本旅客鉄道は、求める人材として下記を公表しています。
グループ会社の1つであるため、他のグループ会社でも共通している可能性が高いです。
- 使命感
- 覚悟・志
- 経営視点
- 想像力
- 推進力
- 誠実
- 挑戦
- リーダーシップに強い人材
西日本旅客鉄道は、仕事を通じて、「人、まち、社会の繋がりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」という志を理解し、共感し危害を持った方と一緒に仕事をすることを望んでいます。
総合職とプロフェッショナル職では求められる人物像は異なるため、事前に自分の理想とするキャリアプランにおいて、どの分野でキャリアを描きたいのかを明確にしておきましょう。
以上の8つは、西日本旅客鉄道が求める人財像として必要なポテンシャルです。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかが見られるので、ぜひ意識して選考に臨みましょう。
新卒採用のフロー
西日本旅客鉄道の選考は、下記の通りの選考フローです。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄や協調性をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須となるため、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
西日本旅客鉄道公式サイトの新卒エントリーボタンから必要事項を入力し、登録します。
エントリーシートでは、志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力して送信したら終了です。
エントリーは公式サイトからアクセスを行い、画面の指示に従ってリンク先から応募しましょう。
総合職が募集されています。
総合職でエントリーを行い、選考を通じて希望職種について伝える流れとなるため、あらかじめ理解しておきましょう。
②適正検査+筆記試験
一次選考として適性検査と筆記試験に取り組みます。
求める人物像に適した人材かどうかは、就活生の修学レベルも含めて総合的に評価されるでしょう。
指示を待つのではなく、自ら必要なスキルやノウハウを見つけて習得する姿勢や、チームで成功を目指す考え方があるかも重要な評価ポイントです。
③一次面接
西日本旅客鉄道は応募数が多いことから、まずはグループ面接があります。
面接では自己紹介や志望理由、鉄道業界を選んだ理由などが聞かれるので、自分の答えを見つけておきましょう。
SPI受験は基礎知識を問われる問題がメインなので、参考書などで事前にしっかりと復習しておくといいです。
ただし、西日本旅客鉄道は人物重視の選考をしています。
どのようなポイントを評価されるかをしっかり把握し、PR内容に合ったエピソードも用意して対策することが大切です。
SPIに自信がなくても、各面接で自分の考えやチャレンジしたい事業、その理由などをしっかり明確にすれば評価は高まるでしょう。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- どうして弊社を志望したのか?
- 自分の自慢できるポイントはどこか?
- 自分が楽しいと感じる時はどういう時か?
- 10年後何になりたいか?
以下の記事もご参考にしてください。
④最終面接
西日本旅客鉄道は、新卒社員にとって「専門知識の習熟度や修学意欲など個人レベル」を重視しているため、個人面接とグループ面接のトータル2回実施しています。
最終面接は、学生1人と人事部長の面接官1人で30分程度行われるでしょう。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認されると考えられます。
口コミにあった質問事項は以下の通りです。
- 志望動機
- 他社の選考状況
- 志望度はどのくらいか
- 入社後にどんな業務に挑戦したいか
- 配属希望の部署はあるか
- なぜ通信業界を志望したのか
最後になるにつれて質問が深堀され、人間性や将来のビジョンを確かめるような質問が多くなされます。
ご自身が実際に現場で働いている姿を想定したり、先輩社員のインタビューをチェックしたりして、入社後のイメージを付けておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
面接を突破したら内定が決まります。
採用大学
西日本旅客鉄道の採用大学の実績を以下に掲載します。
難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
<国立大学> 東京大学、京都大学、大阪大学、筑波大学、横浜国立大学、電気通信大学、九州工業大学、名古屋工業大学、九州大学、一橋大学 <私立大学> 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、立教大学、中央大学、同志社大学、他多数 |
上記では偏差値が高い大学が大半を占めていますが、西日本旅客鉄道は関西圏だけでなく、全国津々浦々の就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいでしょう。
とはいえ難易度は高めです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得してください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、西日本旅客鉄道の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的です。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがないから
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがあまりないから
- 給与や福利厚生は陸運業界においてトップクラスだから
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な事項をしっかりと対策をしていれば、難しすぎることはないでしょう。
しっかりと対策を行い、内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
西日本旅客鉄道は鉄道・陸運業界に属する企業です。
公共性の高い鉄道事業の特性を生かし、駅ビルや駅舎などの立地や資源を活用した事業を、グループ会社と協力して展開しています。
お客様のニーズに合わせたサービスを提供し、日本トップクラスの売上実績を誇る会社です。
求める人物像に基づいた対策をしっかりと行い、選考に臨みましょう。
この記事を参考にして、頑張ってくださいね。