
海外留学組が日本で就活を進めるには?就活で役立つスキルと進め方
2020年5月23日更新
はじめに
日本の大学生にとって、
海外の大学を卒業することは誰でもできることではありません。
語学力はもとより、留学のための資金も必要になるからです。
このように、
誰でもできるわけではない経験を積んでいる海外の大学生ですが、
その経験が就職活動においていかに有利になるのか、
気になっている学生も多いのではないでしょうか?
本記事では、
・海外大学の経験者が就活において本当に有利になるのか
・企業の人事担当者はどのようなポイントを見ているのか
・どのように就活を進めていけば良いのか
について見ていきましょう!
1.留学で「何を学んだのか」が重要
冒頭にも述べたとおり、
海外大学に在学した経験があること、
つまり留学経験があることは貴重なことです。
しかしながら、
2000年代初め頃から海外の大学に交換留学、もしくは正規留学をする日本人学生は増えてきています。
日本学生支援機構が行なっている「協定等に基づく日本人学生留学状況調査」によると、2017年の日本人留学生の数は約6万6,000人となっています。
決して少ない数ではありませんよね。
また2004年は1万9,000人であり、わずか10年ほどで3倍近くに増えており、
増加傾向にあることがわかります。
この数字から、
留学が以前よりも身近なものになりつつあることが伺えますね。
そのような中で、
「ただ海外大学の経験があること」は意味をなさなくなってきています。
経験があるという事実ではなく、
「海外でどのようなことを学んだのか」が重要であるのです。
例えば、
・どのようなスキルを身につけたのか
・トラブルにどのように対処したのか
などです。
これらの経験談について、
自分の言葉で話せるようになっておきましょう。
2.就活で役立つ3つのスキル
では、どのようなスキルが
就職活動の場において評価されやすいのでしょうか?
海外の大学を経験したことによって身についたスキルについて、
企業の人事担当者から評価を受けやすいポイントを
・コミュニケーションスキル
・精神的タフさ
・ビジネスでも通用する語学力
この3つに分けて見ていきましょう。
2-1.コミュニケーションスキル
海外の大学では、少人数生のクラスが多いです。
他の学生と協力しながら
プロジェクトを進めていかなければならないこともあり、
コミュニケーションを取る場面が多くなります。
しかも、日本語ではない言語でのコミュニケーションになるため、
より高度なスキルが身につきます。
そこで身につけたコミュニケーションスキルは、
入社後の様々な場面で活きてくるでしょう。
2-2.精神的なタフさ
有名な話ですが、一般的に日本の大学は、
入学するまでが大変であると言われています。
一方で海外の大学は、入学基準は高くはないものの、
卒業が大変であるとされます。
一度の授業で、教科書が30ページほど進むことも珍しくありません。
そのため、必死で予習や復習を行わなければ良い成績を残すことができません。
また、誰も自分の知り合いがいない中、
時にはホームシックになりながら自己と向き合うことで、
日本にいるだけでは身につかない、精神力が自然とついてきます。
だからこそ、海外の大学で一定期間学んだという事実は、
精神的にタフであることの証明となります。
ストレス耐性も1つのアピールポイントとなるでしょう。
2-3.ビジネスで通用する語学力
海外の大学で学ぶ意義の一つに、
「本物の語学力が身につく」ということが挙げられるでしょう。
日本の中学高校の英語教育であれば、日常会話程度の語学力は身につきます。
しかし、ビジネスの場での専門的なものになると、
それなりの時間と労力が必要になります。
海外の大学に在学し、本場の英語に触れることで
ビジネスなどの専門的な場面でも活用できる英語力が身につきます。
これは大きなアピールポイントとなる場合もあります。
3.海外大学生が把握しておきたい日本の就活スケジュール
ここまで見てきて、
具体的に海外の大学を経験がどのように就職活動に活用できるのか、
なんとなくでもわかっていただけたのではないでしょうか?
しかしながら、
実際にどのように就職活動を進めていけば良いのかわからない学生も多いでしょう。
ここからは、海外の大学生の就職活動の進め方について見ていきましょう。
海外の大学を経たのちに、日本の企業に就職することを前提とすると、
まずは日本の就職活動のスケジュールについて知る必要があります。
一般的なスケジュールは以下の通りです。
年次 | スケジュール |
大学3年生(修士1年生)8月 | インターンシップへの参加 |
大学3年生(修士1年生)3月 | 採用に関する広報活動解禁(エントリーや企業説明会、エントリーシートの提出などが順次スタート) |
大学4年生(修士2年生)6月 | 本選考スタート(面接などの採用選考がスタート) |
大学4年生(修士2年生)10月 | 内定式 |
経団連が定めていた就活ルールの廃止が決定したため、
就職活動のスケジュールはかなり流動的になっています。
夏のインターンシップから選考が始まっていることも多々あります。
そのため、
「大学4年生(修士2年生)6月から就職活動を始める」
では遅い可能性があるということは覚えておくと良いでしょう。
4.海外にいながら就活を進める方法
大まかなスケジュールを把握したところで、
具体的な進め方を見ていきましょう。
方法としては、次の3つの流れがスムーズでしょう。
4-1.インターネットや就活エージェントを活用し情報収集
「企業のホームページ」や「就活のナビサイト」、「就活関連記事」
などを活用し、まずは情報収集に勤しみましょう。
これらを閲覧することで、
採用に関する情報や選考対策の情報、企業研究や業界研究など
幅広い情報を手に入れることができます。
インターネットは世界中のどこからでもアクセスすることが可能であるため、
どこにいても情報を得ることができます。
そして、なんとなくでも情報が掴めてきたら、
「留学生向けの就職エージェント」を利用しましょう。
就職エージェントでは、就職活動に必要な情報提供を行うだけでなく、
留学生をターゲットとした求人の紹介、選考の調整代行や選考対策など
様々なサービスを提供してくれます。
必要に応じて、このようなサービスを活用すると
非常に心強い存在となるでしょう。
4-2.海外にいながら、オンラインで就活を進める
まず1つ目が、「オンラインで就職活動を進める」方法です。
面接をスカイプで行ったり、
適性検査をウェブで行ったりする企業は増加してきています。
オンライン上で選考が完結してしまえば、
世界中のどこにいたとしてもエントリーすることができます。
企業のホームページ上に、オンラインでの選考に関して記載がなければ、
直接問い合わせてみると良いでしょう。
4-3.帰国のタイミングで選考を集約
ある程度オンラインで進めたら、
「帰国するタイミングに選考を集約」させ、実際の選考に移りましょう。
オンラインでの選考を選考フローの一部で取り入れている企業多いですが、
全てがオンラインで完結するという企業は少ないです。
そのため、日本で企業を訪問し、
選考に参加しなければならない場合も出てきます。
海外で可能な範囲は済ませておいて、
帰国する際に選考の日程をまとめられるようにすると効率が良いでしょう。
効率的に進めるためにも、様々な方法を駆使して
就職活動を進めるようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
留学で身につけたスキルの活用方法から、具体的な就活の進め方まで
ある程度理解していただけたのではないでしょうか。
留学の経験があるということは、
大きなアドバンテージとなりうる場合が多いですが、
単に「就職活動のネタになるから」という理由で留学をするのは無意味です。
どんな活動がしたいのか、何を学んだのかということが重要になります。
やってきたことと学んだことについては、
必ず自分の言葉で話せるようになっておきましょう!
また、日本の学生と比較して
就活のスケジュールが変則的になることが多いです。
あらかじめしっかりと情報収集を行い、
自分自身に適したスケジュールを組むことが重要となります。
留学という貴重な経験を自分の強みとできるように、
就職活動を進めていきましょう!