【企業研究】キーエンスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年9月30日更新
はじめに
キーエンスは、自社で企画・開発した製品を外注生産し、それを販売するというビジネスモデルを採用している電子機器メーカーです。
1974年に創業して以来、ファクトリー・オートメーション用センサーや測定器、画像処理機器などを製造し、モノづくりの現場を支えています。
今や世界約45ヶ国、約200拠点で事業を展開している超一流企業なのです。
今回はキーエンスの企業研究を行うための対策や社風、求める人物像をご紹介していきます。
就活を行う際にぜひこの記事を参考にしてください。
また、電子機器メーカー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください!
事業内容
キーエンスの事業はBtoBが主体です。
具体的には、企業向けのファクトリーオートメーション(FA)用センサーをはじめとする、生産現場の生産性・品質向上のための機器の製造販売を主な事業内容としています。
新たに生み出す商品の約7割が「世界初」「業界初」です。
これは変化する潜在的ニーズを捉え、革新的な商品を生み出している結果で、ものづくりの現場では技術革新によりさまざまなイノベーションが起きています。
自動車業界における電動化をはじめ、スマートフォンの高機能化、デジタル技術を駆使した生産現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)など、ものづくりは常に進化しています。ものづくりの変化を支え、進化を加速させる商品をキーエンスは生み出しています。
①半導体・液晶事業
半導体チップの製造ラインにおいて、非接触でチップの高さを高精度に検出する装置を製造しています。
この技術により、半導体チップの製造ラインにおける品質チェック作業の効率を高めることに成功しています。
②自動車事業
自動車のドアフードを取り付ける際に溝の幅を自動測定する機器を製造しています。
この機器を製造ラインに導入することにより、自動車製造の品質向上につながっています。
③電機・電子事業
製造工場において、ロットナンバーをバーコードで読み取ることができる機器を製造しています。
この機器を導入することにより、シリアルナンバー管理を自動化することができます。
④食品・薬品事業
食品や薬品製造ラインにおいて、パッケージ不良の検出や製造年月日や賞味期限・消費期限などの印字の有無を検出する機器を製造しています。
この機器を導入することで、食品や薬品パッケージの品質向上につながります。
⑤金属・鉄鋼事業
金属・鉄鋼業界の生産現場における事故防止装置や安全装置の製造を行っています。
人の目で点検するだけでは完全に事故を防ぐことはできませんが、これらの機器を現場に導入することで、仕組みの面で安全性の向上を図ることができます。
⑥化学・プラント事業
化学・プラント工場でエネルギー使用量の記録を自動化する機器を製造しています。
この機器を導入することで、エネルギー使用量のデータ取得を自動化することができ、省エネ対策につながります。
引用:インフラインターン/ キーエンス公式サイト
新卒選考フロー
キーエンスの選考は、下記の通り独自の選考フローを採用しています。
キーエンスの面接は他社と少し異なり、志望動機等は聞かれません。
キーエンスの選考は特殊で、学生時代についての質問はほとんどありませんが、自身の特性を見られる質問が多いため自己分析は必ず行っておきましょう。
キーエンスが求める理想像とよせるように心がけて、自分の強みをどんな風にキーエンスで発揮するかも答えられるようにしておいて下さい。
また採用スケジュールや選考フローは毎年変更になる場合があります。
選考を受ける前には必ず採用ホームページを確認するようにしましょう。
①エントリー(ES不要)
キーエンスは最初に会社の説明会兼選考会が行われます。
100人ほど学生が集まり、一般的な説明会の後に20秒面接と性格検査を行います。
20秒間で自己PRの動画を取って、この動画をもとに選考が行われます。
20秒面接は、1人の持ち時間が20秒で一人の面接官に自分の魅力を伝えるという形式です。
また性格検査はオリジナルの設問で、SPIで課されるようなものではなく、心理的な行動パターンを測るようなものが中心です。
設問は約100個あります。
その2~3日後に結果連絡がきます。
②適性検査
適正検査は一般的なSPIの形式で、言語計数性格検査のみで構造把握と英語はありません。
そのあと、併せて2日後に結果連絡がきます。
③面接(複数回)
1次面接は、説得面接が行われます。
学生3人、面接官1人で行います。
面接前に用意されたシートに、個人情報や自分の当てはまる営業マンのタイプを記入し、アイスブレイク程度にそのシートの内容に答えていきます。
面接の雰囲気は非常に柔らかく、和やかな雰囲気で行われます。
2次面接では、学生1人、面接官2人で行われカメラ撮影もあります。
2次面接と性格検査も同日に行われます。
面接前に、1次面接前に記入したシートの2枚目を記入します。
シートの質問内容は学生時代に注力したことやどんな営業マンになりたいかなどを問われます。
2次面接は要素面接で行われ、質問され答えた要素について深掘りをされます。
やや緊張感があり厳格な雰囲気で行われます。
2次面接は2~3日後に結果連絡がきます。
3次面接(最終面接) は、学生1人、面接官1人
で行われ面接前にこれまでの面接と同様のシート3枚目を記入してから始まります。
主な質問内容は、今受けている企業とその選考状況、加えて就活の軸5つと将来どのようなビジネスマンになりたいかが問われます。
面接内容は、前回受けた性格検査(キャリパー)のフィードバックが大半で、他者選考状況や就活の軸への深堀りもされます。
面接時や人によっては1週間以内に結果連絡がきます。
④内定
数回の面接を経て、内定が決定します。
社風
キーエンスの社風は、「成果行動主義」と言えるでしょう。
その理由としてキーエンスは年功序列ではなく、実力主義・成果主義となっていることや評価制度でも「売上成果」と重視されていることが挙げられます。
なぜ「成果行動主義」が重視されているかについては、キーエンスの経営理念が大きく影響していると言えます。
なぜなら、キーエンスの経営理念として「最小の資本と人で、最大の付加価値を上げる」という考えがあるからです。
ゆえに、効率化を念頭に置いた上で、ルールが明確化されており、徹底的に営業活動を合理化するという風土があります。
また役職やキャリア、年齢の区別なく、「~さん」と呼び合う「オープンでフラットな社風」もキーエンスの魅力です。
キーエンスでは上下関係を意識することなく、「社員一人ひとりが活躍できる環境づくり」を推進しています。
求める人材
キーエンスでは求める人物像を公開していません。これには、以下のような理由があるとされています。
「皆さんのありのままの姿を見せていただきたいからです。採用活動において最も重要なのは学生の皆さんと企業とのマッチングです。キーエンスの面接前には何の準備も必要ありませんので、ぜひ等身大の自分でご参加ください。」
キーエンスでは徹底的に管理された環境での仕事となるので、自分に厳しい人、細かくスケジューリングできる人がキーエンスで働くには向いていると言えます。
また、会社から指示に対して迅速かつ効率的に応えられる能力が必要となります。
更に、企業に対して自社製品の魅力を伝えなければならないので、コミュニケーション能力も重要となります。
加えてキーエンスが学生に求めることの中に、自分を「深く」知るということが挙げられています。
一人一人の学生が企業を選ぶ際に、大切にしている「価値観」があると思います。
キーエンスでは、この「価値観」が具体化されているかということを最初に挙げています。
具体化された価値観とは、例えば、「大きな仕事をしたい」「社会に貢献できる仕事をしたい」などという抽象的なものではありません。
「いつまでに」「どれくらいの範囲で」「どのように」と、具体的に対象や期間、程度を示すことができる価値観が、具体的な価値観です。
引用:キーエンス公式サイト/ インフラインターン
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競合が多い電子機器メーカーの中でのキーエンスの立ち位置を他社と比較しながらご紹介します。
売上高や就職偏差値・難易度を参照し、キーエンスを越える企業は多いと言えますが、キーエンスも日本を代表するトップクラスの企業だということがわかります。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
キーエンス | 9224億2200万円 | 2,279万円 | 60.4 | 成果行動主義な社風 |
デンソー | 6兆4013億円 | 811万円 | 63 | チームワークを重視する社風 |
キャノン | 3兆5,134億円 | 807万円 | 58.5 | 協調性を重視する社風 |
富士フィルム | 2兆9,500億円 | 1033万円 | 65 | 社員一人ひとりが自分の能力を最大限に発揮し、企業全体としても成長し続ける社風 |
採用大学
<大学院>
青山学院大学、愛媛大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、岡山大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、京都工芸繊維大学、京都産業大学、京都女子大学、近畿大学、慶應義塾大学、甲南大学、神戸大学、神戸市外国語大学、神戸女学院大学、駒澤大学、埼玉大学、滋賀大学、首都大学東京、上智大学、成蹊大学、成城大学、西南学院大学、専修大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、電気通信大学、東京大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京農工大学、東京理科大学、東北大学、東洋大学、徳島大学、同志社大学、同志社女子大学、名古屋大学、名古屋工業大学、奈良先端科学技術大学院大学、南山大学、日本大学、一橋大学、兵庫県立大学、広島大学、福島大学、法政大学、北海道大学、明治大学、横浜国立大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、龍谷大学、和歌山大学、早稲田大学、鹿児島大学
<大学>
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引用:マイナビ2024
まとめ
就活を行う上で企業が求める人物像を把握し、エントリー時や面接時に活かしていくことは非常に大切です。
企業研究を行う上で自己分析を必ず行い、どんな設問にも必ず具体的に答えられるようにしておきましょう。
また、「なぜキーエンスなのか」「なぜこの業界なのか」「この業界で何を成し遂げたいか」なども必ず具体的に答えられるようにしましょう。
個々の個性を尊重し、重視しているキーエンスだからこそ、積極的な自己アピールや表現が面接を突破するための大切なポイントとなります。
ぜひ企業研究や自己分析を徹底的に行って就活に励んでみてくださいね。
この記事が参考になりますと幸いです。