【面接対策】「学業以外で力を注いだこと」の質問意図や答えるコツ
2022年9月7日更新
はじめに
「学業以外で力を注いだことは何ですか?」
就活中の面接やESの中でよく聞かれるこの質問に対し、どのように答えればいいのかわからず戸惑ってしまう学生は少なくありません。
「アルバイトやサークルはやってきたけど、自慢できるエピソードは無いしなぁ・・・」
「人並みのことしかやってきてない・・・」
「学業以外で力を注いだことなんて無いよ・・・」
あなたもこのように思っているのではありませんか?
大丈夫ですよ。
一見難しそうな質問ですが、実はその意図さえ理解すれば答えるのは簡単なんです。
むしろあなたの魅力を存分に伝えるためのサービス問題(質問)にすらなり得ます。
さて、この記事では以下のような悩みや疑問にお答えしています。
- 「学業以外で力を注いだこと」の意図や答え方は?
- 「学業以外」とはどういうこと?
- 「学業以外で力を注いだこと」がない場合はどうすればいい?
この記事を読めば、こういった悩みや疑問はすべて解決できます!
本記事の最重要ポイントは以下のとおりです。
- 企業側はこの質問を通じて、あなたの「人間性」と「スキル」を見たがっている。
- この質問の意図をきちんと踏まえて回答することが大切。
- 題材とするテーマの規模が小さくてもまったく問題ない!
それでは以下の「もくじ」に沿って解説していきます。
1.学業以外とは
まずは質問の内容を正確に理解するために、「学業以外」という言葉が何を指しているのかを確認しておきましょう。
学業以外とは、学生の本分である勉強以外の活動を指します。
具体的な活動の例として、
- アルバイト
- サークル
- ボランティア
などが挙げられます。
「頑張る、力を注ぐのが当たり前ではないこと」や「学業プラスアルファの活動」を指しているとも言えるでしょう。
先に挙げたアルバイトやサークル、ボランティアなどは、「学生なら必ず頑張らなければいけないもの」ではありませんよね。
これらはあくまで学業プラスアルファとして行う活動なのです。
ここで気になるのは、「資格の勉強はどうなの?」という点。
資格については、学業とも言えるし、学業以外とも言えます。
というのは、自分の専攻の延長線上にあることであれば学業だし、専攻とはまったく違う内容であったり、将来を見据えての資格だったりすれば学業以外と言えるでしょう。
資格の勉強に関しては内容次第なので注意が必要です。
2.「学業以外で力を注いだこと」を聞く目的
「学業以外で力を注いだこと」という質問は、面接や履歴書の中で比較的問われることが多い質問です。
そもそもなぜ企業側はこの質問を投げかけているのでしょうか?
この点についてきちんと把握しておくことで、
- どのような回答が求められているのか
- NGな回答は何か
といったことがわかってきます。
「学業以外で力を注いだこと」と聞く目的は、大きく分けて以下の2つです。
①広く人間性を見るため
②持っているスキルを知るため
それぞれ見ていきましょう。
①広く人間性を見るため
この質問の最大の目的は、回答を通じて広く就活生の人間性を見ることにあります。
人間性とは具体的に言うと、
- 主体性
- 物事への取り組み方
- 物事の見方
- 価値観
などです。
そもそも「学業以外で」と指定するのは、学生が学業に取り組むというのは当たり前のことだからです。
学生という身分である以上、その環境の中では誰しもある程度は勉強するはずですから、勉強に注力することの価値はそこまで高いものではありません。
また勉強したことのみによって個性を主張することもできません。
ところが「学業以外」となると、何をしたかは人によって大きく変わってきます。
「何をしたか」ということに付随して、以下の要素からその人の人間性を見て取ることができるのです。
- なぜその活動をやろうと思ったのか
- 活動していく上で目標にしていたことは何か
- 活動の過程、経験はどのようなものだったのか
- 力を注いだ結果、何を得たのか
質問に対する就活生の回答を上記のような観点から評価することで、主体性や価値観などの人間性を広く把握しようとしているわけです。
これがこの質問最大の目的となります。
②持っているスキルを知るため
2つ目の目的は、就活生が持っているスキルを知ることにあります。
ここで言うスキルとは、資格のように公的・客観的に証明できるものだけを意味するのではなく、数値などで測ることができない能力も含みます。
- コミュニケーション能力
- 臨機応変な対応力
- 自己管理能力 など
社会人として働いていく上で必要となる様々な能力というのは、学業以外のことへの取り組み方からこそ判断できるものだったりするのです。
例えば、社会人としての最重要スキルの一つであるコミュニケーション能力の高さは、学業への頑張りから判断するのは難しいですよね。
それよりもアルバイトやサークルなどにおいて、他者とどのように向き合ってきたかといったようなエピソードの方が、コミュニケーション能力を見極めるのには適しています。
人間性に加えて、就活生の持つ幅広い意味でのスキルを知るために「学業以外で力を注いだこと」という質問を投げかけているわけです。
「人間性」と「スキル」。
これら2つの大きな目的を念頭に置いた上で、以降の解説を読んでいってくださいね。
3.「学業以外で力を注いだこと」の回答テーマの例
この質問に対して、どのようなテーマで答えればいいのかわからなかったり、迷ってしまったりする就活生も多いでしょう。
ここでは「学業以外で力を注いだこと」のテーマの例をいくつか列挙していきます。
そのテーマの「捉え方」や「アピールできること」について解説しますので、自分に合っているものを選ぶ、あるいは参考にしてみてください。
解説するテーマは以下のとおりです。
①アルバイト
②サークル
③ボランティア
④その他
①アルバイト
アルバイト経験をテーマにすると、仕事への姿勢・取り組み方などをアピールしやすいです。
また学業と違ってアルバイト中は、必然的に他者との関わりが発生してきます。
そのため社会人として最も必要とされるコミュニケーション能力の高さを主張するのにもうってつけ。
志望業界に関わるアルバイトを経験していたのであれば、仕事に役立つスキルをアピールできるのも良いところです。
「学業以外で力を注いだこと」を答える際、最も扱いやすく、汎用性が高いテーマの一つがアルバイトだと言えるでしょう。
②サークル
サークルを題材とした場合にアピールしやすい要素として、コミュニケーション能力や協調性の高さが挙げられます。
スポーツ系・文化系どちらでも構いません。
どんなサークルでも目指す目標があり、それを達成するためにサークルメンバーが団結して活動していくというのは共通事項なはず。
- その目標を立てた経緯
- 目標達成に向けてどのような努力をしたのか
- 活動を通じて得られたことは何か
といったような話題を盛り込んでいくと良いですね。
③ボランティア
時間に余裕のある学生だからこそ力を入れることができるのがボランティア。
ボランティア経験をテーマに据えた場合、
- 社会のために役立ちたいという強い意欲や主体性
- 困っている人を助けたいと思う心の優しさや価値観
などを伝えやすいです。
また、ボランティア先の人々との関わりについて話すことで、コミュニケーション能力や共感能力を示すこともできるでしょう。
④その他
アルバイト・サークル・ボランティアなどは、話の構成を組み立てやすかったり、アピールできる要素の汎用性が高かったりすることなどから、おすすめできるテーマです。
これら以外には、日常生活や趣味に関わることをテーマとする就活生も多いです。
具体的には、
- 健康管理
- 一人暮らし
- 料理
- ゲーム
- 筋トレ
などが挙げられます。
テーマやエピソードの規模の大小は関係ないので、上記のようなテーマでもまったく問題ありません。
重要なのは、「ポイントを押さえて答えること」です。
4.「学業以外で力を注いだこと」を答えるポイント
「学業以外で力を注いだこと」の質問に対し、ポイントを押さえた上で答えることであなたの魅力を最大限面接官に伝えることができるようになります。
そのポイントとは、「質問の意図を踏まえて答える」です。
このポイントを押さえて回答できれば、面接官から高評価を受ける可能性は大幅に高まります。
逆にただ闇雲に回答するだけでは、上手な自己PRにはならず、むしろマイナス評価を下されてしまうかもしれませんよ。
質問の意図を踏まえて答えるとは
まずは「学業以外で力を注いだこと」という質問の意図を踏まえて回答するという意識が大切です。
この意識が抜けて見当違いの回答をしてしまうと、論理的思考力が欠けているなどとマイナスの評価を受けかねません。
必ず質問の意図に沿った形で答える必要があります。
この質問の意図は冒頭でお伝えしましたね。
- 広く人間性を見るため
- 持っているスキルを知るため
この2つを目的としているのでした。
つまり「学業以外で力を注いだこと」という質問に答える際は、あなたの「人間性」と「スキル」が伝わるような形でなければならないというわけです。
人間性とは具体的に言うと、
- 主体性
- 物事への取り組み方
- 物事の見方
- 価値観 など。
スキルとは、
- コミュニケーション能力
- 臨機応変な対応力
- 自己管理能力
などのことを指しているのでしたね。
上記の要素をアピールできるようなエピソードを掘り起こし、整理しておきましょう。
この意識を持っていれば、テーマやそれに関するエピソードの取捨選択はそれほど難しいものではありません。
5.「学業以外で力を注いだこと」がない場合
現時点では「学業以外で力を注いだこと」がないと考えている就活生もいるでしょう。
このような就活生に多いのが、「力を注いだ」という言葉が意味するレベルが高すぎるパターンです。
「他の人がやっていないようなことじゃなきゃダメ」
「こんなの誰でもやってるよな・・・」
といった思い込みが制約になってしまっているのです。
一度こういった考え方は捨てるようにしましょう!
人よりも優れた活動をテーマにしていなくても、面接官を満足させる回答はできるからです。
「学業以外で力を注いだこと」がないと考えているあなたは、以下3つの観点から回答を作成していきましょう。
①「ない」と答えるのはNG
②あからさまな嘘はバレる
③規模が小さいテーマでも大丈夫
①「ない」と答えるのはNG
「学業以外で力を注いだこと」がないと思っているからといって、正直に「ない」と答えるのは絶対にNGです。
この質問は自己PRをするための大きなチャンス。
学業以外に頑張ったことは「ない」と答えるのは、あなたの魅力をアピールする機会を捨てるようなもの。
あまりにもったいないです。
質問に
- 「ない」と答える就活生
- きちんと答える就活生
どちらが面接官にとって好印象かは明らかですよね。
そもそもの話ですが、学生が学業を頑張るのは至極当然のこと。
その上で「学業以外で力を注いだこと」が「ない」と答えるのは、自分自身を
- やって当然のことにしか取り組んでこなかった人
- 面白みのない人
- 個性のない人
と言っているようなものなのです。
このような就活生を企業側が採用したいと思えるでしょうか?
「学業以外で力を注いだこと」に「ない」と答えるのは絶対NGです。
②あからさまな嘘はバレる
良さそうなエピソードが思い浮かばないからといって、あからさまな嘘をつくのもやめましょう。
嘘で塗り固めたエピソードを自然な形で話すのは困難です。
何十人、何百人と就活生を見てきた面接官には、すぐに嘘が見抜かれてしまいますよ。
嘘とバレたときのダメージは極めて大きく、最悪の場合その時点で選考落ちになりかねません。
③規模が小さいテーマでも大丈夫
先述のとおり、「学業以外で力を注いだこと」が「ない」と考えてしまう就活生の多くは、「力を注いだ」という言葉を高く評価しすぎている傾向があります。
- 他の人がやっていないこと
- 他の人より優れていること
- スケールが大きいこと
こういった内容やテーマでなければダメだと思いこんでしまっているのです。
一度原点に立ち返ってみましょう。
そもそもの質問の目的は何でしたか?
- 広く人間性を見るため
- 持っているスキルを知るため
の2つでしたよね。
これらの要素を伝えることさえできれば、テーマやエピソードの規模が小さくても何ら問題はないのです。
大切なのは、回答を通じてあなたの人間性やスキルを伝えようとする意識。
まずはマインドを変えていきましょう。
マインドが変われば「学業以外で力を注いだこと」はたくさん出てくるはず。
質問の意図に最も沿うようなテーマを決めたら、それを徹底的に振り返り、情報を整理していきましょう。
6.企業が採用基準で重視する項目を知っておく
企業が採用基準で重視する項目を知っておけば、「学業以外で力を注いだこと」という質問への回答の精度をさらに高めることができます。
リクルートの調査によれば、企業が採用基準で重視している項目のTOP3は以下のとおりです。
順位 | 項目 | 回答の割合 |
1位 | 人柄 | 93.1% |
2位 | 自社/その企業への熱意 | 78.3% |
3位 | 今後の可能性 | 68.9% |
(出典:リクルート「就職活動・採用活動に関する振り返り調査」データ集2021年卒)
採用基準で重視しているというのは、言い換えれば「この項目で高い評価を得られた人材を採用している」ということ。
そしてその項目のTOP3が「人柄」、「自社/その企業への熱意」そして「今後の可能性」なのです。
内定に近づくために最も効率的かつ効果的なアプローチ方法は、このTOP3の内容を踏まえることだと言えます。
「人柄」は、「学業以外で力を注いだこと」の質問意図のところでご説明した「人間性」とほぼ同じものと理解していただいて構いません。
- 主体性
- 物事への取り組み方
- 物事の見方
- 価値観
などのことです。
表のとおり、企業の93.1%が「人柄」を採用基準で重視しています。
続いて「自社/その企業への熱意」は、その企業への入社意欲の強さを判断基準としているというわけです。
熱意を測る材料の筆頭格は志望動機でしょう。
さて、「学業以外で力を注いだこと」という質問への回答を通じて「自社/その企業への熱意」をアピールすることが可能です。
将来その企業あるいは業界で働くことを見据えた活動をテーマにして回答すれば良いのです。
- アパレル業界で働きたい:アパレル業界でのアルバイト経験をテーマにする
- 世界を股にかけて働きたい:留学経験をテーマにする
志望動機と併せて上記のようなエピソードを提示することができれば、「自社/その企業への熱意」は強く伝わるはずです。
「今後の可能性」では、「入社後にどのような活躍をしてくれそうか」、「どれくらい自社に貢献してくれそうか」といった観点が判断基準となっています。
「学業以外で力を注いだこと」の回答内容次第で、あなたの「今後の可能性」をアピールすることは十分に可能です。
力を注いだことを通じて得ることができた経験や教訓、成果やスキルを入社後に活かすことができる旨を盛り込みましょう。
- スポーツサークルで大会の優勝に向けてチーム一丸となって努力した:身につけた協調性を活かし、入社後は会社の目標の達成を目指して、周りの社員と団結して働いていきたい
このような趣旨で回答すれば、「今後の可能性」を面接官に強く感じさせることができるはずです。
- 人柄
- 自社/その企業への熱意
- 今後の可能性
「学業以外で力を注いだこと」の回答をより充実させるために、以上3つの要素も頭に入れておいてくださいね。
7.よくある質問
「学業以外で力を注いだこと」に関する、よくある質問をまとめました。
よくある質問 |
Q.学業の範囲はどこまで? Q.「学業以外」に資格は入る? Q.学業以外の活動の例は? Q.「学業以外で力を注いだこと」はゲームでもOK? Q.「学業以外で力を入れたこと」の質問に対して上手に自己PRするには? Q.「学業以外で力を入れたこと」はボランティアでもOK? Q.「学業以外で力を入れたこと」がない場合は? Q.学校以外の活動とは? Q.「学業以外で力を入れたこと」でTOEICの勉強はOK? |
Q.学業の範囲はどこまで?
A.「学生として力を注ぐことが当たり前」と判断できるところまでが学業の範囲と言えるでしょう。
- 授業への出席
- 課題への取り組み
- 研究への取り組み
- 論文の制作
- 自分の専攻の延長線上にある資格の勉強
これらは学生という身分である以上、力を入れるのが当然です。
一方で以下のような活動は、学業の範囲から外れ、学業以外の活動とみなすことができます。
- アルバイト
- サークル
- ボランティア
- 自分の専攻とはまったく異なる分野の資格の勉強
- 将来の就職等を見据えての資格の勉強
これらはあくまで学業プラスアルファで頑張ることが望ましい活動であり、学業の範囲には含まれません。
Q.「学業以外」に資格は入る?
A.資格の内容によって入るかどうかは異なります。
自分の専攻の延長線上にある資格の勉強は、「学業以外」には入りません。
学生である以上、自身が専攻している分野に関して勉強するのは当然のことであるため、資格の勉強といえど学業の範囲内の活動と判断できるからです。
他方、自分の専攻とはまったく異なる分野の資格の勉強、あるいは将来の就職等を見据えての資格の勉強であれば、「学業以外」に入ります。
これらは必ずしも「力を注ぐのが当たり前」とは言えないからです。
「学業以外で力を注いだこと」という質問における「資格」の扱いは、その内容次第で変わってくるということを覚えておきましょう。
Q.学業以外の活動の例は?
A.学業以外の活動として、
- アルバイト
- サークル
- ボランティア
- 健康管理
- 料理
などが挙げられます。
「学業以外」とは、学生の本分である勉強以外の活動であれば基本的に何でも良く、料理やゲームなどの趣味でも構いません。
「学業以外で力を注いだこと」という質問に回答する際に重要なのは、
- なぜその活動をやろうと思ったのか
- 活動していく上で目標にしていたことは何か
- 活動の過程、経験はどのようなものだったのか
- 力を注いだ結果、何を得たのか
といったようなことを意識することです。
企業側はこの質問を通じて、就活生の人間性を把握しようとしています。
したがって、大切なのは活動そのものではなく、その活動に付随するエピソードなのです。
自身の人間性を上手くアピールすることができるようなエピソードを伝えることができるのであれば、どのような活動でも問題ありません。
また活動のスケールの大小を気にする必要もありません。
Q.「学業以外で力を注いだこと」はゲームでもOK?
A.「学業以外で力を注いだこと」としてゲームをテーマにしてもOKです。
企業側はこの質問を通じて、就活生の人間性を把握しようとしています。
したがって、大切なのは活動そのものではなく、その活動に付随するエピソードなのです。
自身の人間性を上手くアピールすることができるようなエピソードを伝えることができるのであれば、どのような活動でも問題ありません。
ゲームをテーマにするのであれば、最低限以下の観点からエピソードを掘り下げるようにしましょう。
- そのゲームに力を注いだ理由、ゲームの魅力は何か?
- ゲームをする上での目標は何か?
- 目標を達成するためにどのように取り組んだのか?
- 他者と一緒にやるゲームなのであれば、どのように関係性を築きながら取り組んだのか?
- ゲームに注力した結果何を得られたのか?
- ゲームを通じて得た結果や培われた能力は、今後どのように役立てることができるのか?
このようなポイントを踏まえた上で回答することができれば、あなたの人間性をうまく企業側へアピールすることができるでしょう。
企業側としても人間性の把握という目的が達成できるため満足でしょう。
Q.「学業以外で力を入れたこと」の質問に対して上手に自己PRするには?
A.「学業以外で力を注いだこと」という質問の目的は、
- 広く人間性を見ること
- 持っているスキルを知ること
にあります。
人間性とは、
- 主体性
- 物事への取り組み方
- 物事の見方
- 価値観
などを意味します。
したがって、
- なぜその活動をやろうと思ったのか
- 活動していく上で目標にしていたことは何か
- 活動の過程、経験はどのようなものだったのか
- 力を注いだ結果、何を得たのか
などの要素を含むエピソードを話すことで、あなたの人間性をうまくアピールすることができます。
また、持っているスキルというのは、
- コミュニケーション能力
- 臨機応変な対応力
- 自己管理能力
など社会人として働く上で必須の能力のことを指します。
これらのスキルは学業への取り組み方からだけでは判断しかねるため、あえて「学業以外」と指定しているわけです。
話をまとめると、質問の意図を踏まえて「人間性」と「スキル」が伝わるようなエピソードを話すことで、上手に自己PRすることができるということになります。
Q.「学業以外で力を入れたこと」はボランティアでもOK?
A.まったく問題ありません。
むしろボランティア活動は「学業以外で力を注いだこと」の代表格の一つとも言えるでしょう。
この質問をする企業側の意図は、あなたの「人間性」や「スキル」を測ることです。
質問の意図をきちんと踏まえた上で回答を準備するようにしましょう。
Q.「学業以外で力を入れたこと」がない場合は?
A.「学業以外で力を入れたこと」がないと考えているあなたは、以下3つの観点から回答を作成していきましょう。
- 「ない」と答えるのはNG
- あからさまな嘘はバレる
- 規模が小さいテーマでも大丈夫
せっかくの自己PRのチャンスですので、「ない」と答えてしまうのはあまりにもったいないですし、他の就活生と差がついてしまうためNGです。
またエピソードが思い浮かばないからといって嘘で塗り固めるのもやめましょう。
熟練の面接官には一瞬で見抜かれます。
「学業以外で力を入れたこと」というのは、「他の人がやっていないこと」、「他の人よりも優れていること」である必要はありません。
質問最大の意図は、あなたの人間性やスキルを知ること。
テーマの規模が小さくても何ら問題はないのです。
気軽に考えましょうね。
Q.学校以外の活動とは?
A.学生の本分である勉強以外の活動のことを意味しています。
具体的には、
- アルバイト
- ボランティア
などの活動が挙げられます。
学校での活動だけでは測りかねる資質を見るために、企業はあえて「学校以外」という制約を設けた質問を投げかけているのです。
ここで言う企業側が見たい資質とは、「人間性」や「持っているスキル」です。
【人間性】
- 主体性
- 物事への取り組み方
- 物事の見方
- 価値観
【スキル】
- コミュニケーション能力
- 臨機応変な対応力
- 自己管理能力
Q.「学業以外で力を入れたこと」でTOEICの勉強はOK?
A.「学業以外で力を注いだこと」という質問に対する回答として「TOEICの勉強」はOKな場合とNGな場合があります。
その判断基準は、あなたの専攻している分野の延長上にTOEICが存在しているかどうか。
言い換えると、TOEICの勉強をするのが当たり前の環境にあるのかどうか、が判断基準です。
具体例を挙げると、あなたが外国語学部の英語専攻なのであれば、TOEICの勉強をするのは当然のことですよね。
この場合、TOEICの勉強を「学業以外」とみなすことはできません。
一方であなたの専攻が英語とはまったく違う分野である場合。
この場合においては、TOEICの勉強をするのは当たり前のことではありませんので、「学業以外で力を注いだこと」でTOEICを挙げるのはOKです。
8.まとめ
今回は就活中によく聞かれる「学業以外で力を注いだこと」という質問について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事の内容を簡単にまとめます。
- 質問の意図は2つ:「①広く人間性を見るため」、「②持っているスキルを知るため」
- 回答のポイントは「質問の意図を踏まえて答えること」
- あなたの「人間性」や「持っているスキル」をアピールできるようなテーマを選定し、エピソードを掘り起こし、整理しておきましょう。
- 「学業以外で力を注いだこと」がない場合、素直に「ない」と答えたり、嘘で塗りかめたエピソードを話したりするのはNG。
- あくまで「人間性」や「スキル」のアピールが目的なので、テーマやエピソードの規模の大小は考慮しなくて大丈夫。
苦手にする就活生が多いこの質問。
本記事を参考にテーマやエピソードを選定していただき、アピールのチャンスにしていってくださいね。
繰り返しになりますが、テーマやエピソードのスケールは関係ありません。
「人間性とスキルを見る」という企業の意図を常に念頭に置いておきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!