【企業分析】日本放送協会(NHK)の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
日本放送協会(NHK)は東京都渋谷区に本社を置く公共放送業界に属する企業です。
全国にテレビ・ラジオの放送ネットワークを展開しているほか、国際放送や教育・文化事業など幅広い事業を手掛けています。
今回はそんなNHKの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事ではNHKへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 日本放送協会(NHK)の仕事内容が気になる
- 日本放送協会(NHK)の就職難易度を知りたい
- 日本放送協会(NHK)の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、放送・メディア以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、日本放送協会(NHK)の就職難易度は非常に高く、放送業界の中でもトップクラスです。
採用大学も東京大学や京都大学、一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学など難関校が中心で、幅広い学部から応募がありますが、選考を通過するには高い専門性や志望動機の明確さが求められます。
特にNHK独自の選考対策として重要なのは、エントリーシートや適性検査のほか、報道・制作職向けの課題提出や実技評価です。
報道職ではニュース記事や企画書作成、技術職では放送機器の操作や技術理解が問われることがあります。
これらは他企業ではあまり見られない形式なので、事前準備を徹底することが重要です。
また職種としては、報道・制作・技術・事務などに分かれており、業務内容は配属される部署によって大きく異なります。
報道職であれば取材や編集業務、制作職であれば番組企画・撮影・編集、技術職であれば放送機器の運用・保守が主な業務です。
次の章からは、NHKの事業構造や社員の働き方、具体的な就職偏差値や選考フローなど、就活に役立つ情報を詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
日本放送協会(NHK)について

出典元:日本放送協会(NHK)
会社概要
日本放送協会(NHK)は、公共放送として日本全国にテレビ・ラジオ放送を提供する企業です。
1925年にラジオ放送を開始し、1953年にはテレビ放送へ進出。以来、国内外のニュース・教育・文化・エンターテインメント分野で幅広く事業を展開しています。
NHKは放送法に基づき、受信料を財源として中立的・公正な番組制作を行うことを使命としています。
報道・教育・娯楽・国際放送・衛星・インターネット放送など、多岐にわたるサービスを提供し、視聴者の多様なニーズに応えることを重視しています。
ビジネスモデルとしては、受信料収入を基盤とした公共放送事業を中心に、国際放送や衛星放送、番組販売、出版事業なども展開。
これにより、国内外の情報発信力を高めるとともに、公共性と収益性の両立を図っています。
さらに、NHKは国際的な文化交流にも注力しており、NHKワールドを通じて海外向けに日本のニュースや文化情報を発信しています。
これにより、国内だけでなく国際社会における影響力の強化も目指しています。
各事業別の売上規模
日本放送協会(NHK)の2025年3月期の日本放送協会(NHK)の事業別収入は、受信料収入を中心に構成されていますが、受信料収入は過去最大の減額となり、2年連続の赤字決算となりました。
それぞれの事業分野での収入は以下の通りです。
- 放送事業
- その他事業
放送事業
収入は約5,901億円(単体)で、前年同期比6.7%減となりました。受信料値下げの影響や契約数の減少により、基幹収入が縮小しています。
その他事業
収入は約224億円で、前年同期比10.3%増となりました。コンテンツの有料配信や出版、イベント事業などによる副次的な収入が堅調に推移しています。
各事業セグメントの解説
日本放送協会(NHK)の主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
| 地上波テレビ放送 | 国内向け総合テレビと教育テレビの運営。ニュース、ドラマ、ドキュメンタリー、教育番組などの制作・放送。番組制作や放送技術管理を通じて視聴者に情報・娯楽・教育を提供。 |
| ラジオ放送 | 地域向けと全国ネット向けのラジオ番組の制作・放送。ニュース、音楽、情報番組を通じて地域コミュニティへの情報提供と文化発信を実施。 |
| 衛星・国際放送 | BS放送およびNHKワールドを通じた海外向け放送。日本のニュースや文化情報を世界に発信し、国際理解と文化交流を促進。 |
| 番組販売・出版 | 自社制作番組の販売、書籍・出版物の発行。番組コンテンツの二次利用や教材提供により収益の多角化を実現。 |
普段イメージする放送局としてのNHKだけでなく、衛星放送や国際放送、出版・番組販売など幅広い分野で事業を展開しています。
特に地上波テレビ放送やラジオ放送はNHKの中核事業として視聴者との接点を担い、衛星・国際放送は国際的な情報発信力を高める重要な役割を果たしています。
これらの事業セグメントは、NHKの多角的な事業戦略と公共放送としての使命を示しており、国内外での情報提供と文化発信を両立させる体制を支えています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
日本放送協会(NHK)で働いている社員は?
平均勤続年数は?
NHKの平均勤続年数は約18年程度とされており、公共放送ならではの安定した勤務環境が長期キャリアを支えています。
新卒で入社した社員が多く、職種によっては40年以上勤務するベテランも珍しくありません。
長期雇用を前提とした組織文化が根付いているため、キャリアパスも明確で、専門性を深めながら働ける環境です。
平均年収は?
NHKの平均年収は700万円から800万円程度と報告されており、放送業界の中でも比較的高水準です。
職種や役職によって差はありますが、報道職や制作職では経験を積むごとに年収が上昇し、管理職に昇進すると1,000万円前後に達することもあります。
安定した給与体系は、社員の長期勤務意欲を支える要因の1つです。
平均残業時間は?
平均残業時間は月10〜20時間程度で、番組制作や報道の繁忙期には増加する傾向があります。
特にニュース制作やライブ中継、特別番組の制作期間中は夜間や週末の勤務も発生します。
しかし、全体としては計画的な勤務体系が整えられており、ワークライフバランスを意識した働き方が可能です。
平均ボーナス額は?
NHKでは年2回の賞与が支給され、年間で100万円から150万円程度と報告されています。
公共放送として安定的な収益構造に基づき、業績に左右されず安定的に支給されるのが特徴です。
社員にとっては収入面の安定が長期勤務を支える大きな要素となっています。
どんな文化なの?
NHKの社内文化は、公共性と倫理観を重視する保守的な側面があります。
責任感の強い社員が多く、チームワークを重視した協働が求められます。
報道や制作現場では自由に意見交換を行うこともありますが、決定には慎重さと責任感が伴います。
また、専門性や企画力を評価する風土が根付いており、自己成長やスキル向上を支援する教育・研修制度も充実しています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい放送業界の中での日本放送協会(NHK)の立ち位置をご紹介します。
視聴者数や受信料収入、番組制作力などを参照し他社と比較してみても、NHKは国内の放送業界においてトップクラスの影響力と安定性を持つ企業であることが分かります。
理由として以下の要因が挙げられます。
- 公共放送としての安定性
- 多岐にわたる事業セグメント
- 業界トップクラスの採用難易度
公共放送としての安定性
NHKは受信料収入を主な財源とする公共放送であり、広告収入に依存する民放と比べて安定した収入基盤を持っています。
この安定性により、社員は長期的なキャリア形成が可能で、放送業界内でも例外的に堅実な環境で働くことができます。
多岐にわたる事業セグメント
NHKは地上波テレビ、ラジオ、衛星・国際放送、番組販売・出版など多岐にわたる事業を展開しています。
この多角的な事業構造により、視聴者への情報提供や文化発信を多方面から行うことができ、業界内での競争優位性を維持しています。
業界トップクラスの採用難易度
NHKの新卒採用は全国の難関大学を中心に行われており、倍率も高いことから就職偏差値は70前後と評価されています。
報道・制作・技術・事務など職種によって求められるスキルや専門性が異なるため、事前準備や志望動機の明確化が不可欠です。
以上の要素により、NHKは放送業界において圧倒的な影響力と安定性を誇る企業であることが分かります。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2024年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| NHK | 約6,125億円 | 700万〜800万円 | 70 | 公共性・倫理観を重視する保守的な社風 |
| 日本テレビ放送網 | 約2,977億円 | 650万円 | 65 | 挑戦と創造を重んじる社風 |
| TBSホールディングス | 約2,962億円※ | 630万円 | 64 | チームワークと協調性重視の社風 |
| フジ・メディア・ホールディングス | 約4,043億円※ | 620万円 | 63 | 柔軟な発想と企画力を評価する社風 |
※メディアコンテンツ事業のみ
日本放送協会(NHK)の新卒募集要項について
NHKの新卒募集要項では、報道・制作・技術・事務など多岐にわたる職種が用意されており、各職種ごとに求められるスキルや適性が明確に定められています。
給与や福利厚生も整備されており、年2回の賞与支給や社会保険完備に加え、充実した研修制度が特徴です。
新人研修から職種別研修、年次や役職に応じたカリキュラムがあり、長期的なキャリア形成を支えます。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | 番組制作(ディレクター・映像デザイン・音響デザイン)、記者、映像取材、映像制作、アナウンサー、メディアエンジニア、経営管理・営業 |
| 給与(2023年4月入社 初任給実績) |
|
| 賞与 | 年2回 |
| 研修制度 | 新採用者研修、新人層研修(1~4年目)、OJT、その他 |
| 福利厚生 | 退職金・年金制度、各種社会保険完備、資格取得制度、派遣制度(国内派遣、海外派遣、協会内派遣) 、その他 |
求める人材

日本放送協会(NHK)では、公共放送としての使命を理解し、社会に貢献できる人材を求めています。
- 公共性
- 専門性
- 挑戦心
- 主体性
- 協調性
公共性
視聴者に信頼される番組や情報を提供するため、常に公平・中立な視点で業務に取り組める人材が求められます。
専門性
報道や制作、技術など、それぞれの職種に応じた高い専門性を持ち、質の高い仕事を継続して行える能力が重要です。
挑戦心
変化するメディア環境や新しい技術への対応など、現状に満足せず改善や新しい試みに果敢に挑戦できる姿勢が重視されます。
主体性
自ら考え、判断し、行動できる人材は業務の質向上に直結します。責任感をもって行動できることも評価されます。
協調性
多くのチームメンバーと協力して番組や放送を制作するため、周囲と円滑にコミュニケーションをとり、相互に尊重できる姿勢が求められます。
これらの要素はNHKの採用メッセージ「公共性を担い、未来をつくる人材を求む」に直結しています。
エントリーシートや面接では、これらの価値観を理解し実践できるかが見られるため、意識して選考に臨むことが重要です。
新卒採用のフロー
NHKの新卒採用は、エントリーシート提出から一次試験、複数回の面接を経て内定に至る流れです。
公共放送としての使命や社会貢献意識、職種ごとの専門性が問われるのが特徴で、各段階での準備が重要です。
①エントリーシート
NHKの新卒採用における最初のステップは、公式サイトからのエントリーシート提出です。
Webフォームに必要事項を入力し、以下の質問事項について回答します。
- ガクチカ
- 志望動機
- 強み・弱み
- NHKに興味を持ったところ
回答のポイントとしては、単に事実を列挙するのではなく、経験から学んだことや成長した点、課題をどう克服したかを具体的に示すことです。
志望動機では、公共放送としての使命や社会貢献意欲を明確に伝えることが重要です。
また、自己PRや強み・弱みでは、自分の特性がどのようにNHKで活かせるかを具体例とともに示すと説得力が増します。
提出前には、文章の論理性や分かりやすさを第三者に確認してもらうとより完成度が高まります。
以下に参考になる記事を紹介します。
②一次試験(面接・適性検査)
一次試験は、オンラインで行われる1対1の面接と適性検査(SPIなど)で構成されます。面接では自己紹介や志望理由、公共放送を志望した背景について質問されるほか、以下のような深掘り質問も想定されます。
- 会社説明会や事前調査でNHKのどこに魅力を感じたか
- 自身の性格や行動を他人にどう評価されるか
- 自分を色で例えるとしたら何色か
- 10年後、どのようなキャリアを形成したいか
といったように、基本的なことを聞かれるようです。
適性検査では、論理的思考力や文章理解力、数的処理能力などの基礎能力が問われます。
回答の正確性だけでなく、時間内に解答を進めるスピードも重要です。
一次試験は、面接官が応募者の基礎能力と適性を確認するステップであり、志望度や自己分析の深さが評価に直結します。
以下のページもぜひ参考にしてください!
③複数回面接
一次試験を通過すると、複数回の面接が行われます。
二次面接以降は部門責任者や人事担当が面接官となり、応募者の入社意欲、専門性、適性をより深く評価します。
質問はより具体的かつ実務に直結する内容になり、NHKで働く姿をイメージできるかどうかが重要視されます。
以下に口コミにあった質問事項を紹介します。
- なぜNHKで働きたいのか
- 入社後にどのように貢献できるか
- 志望する職種での具体的なキャリアプラン
- 番組制作や技術職に関する考え方
- 他社選考の状況とNHKを選ぶ理由
最終面接では、面接官1名に対し学生1名で行われ、自己PRや志望動機の深掘りに加え、入社への熱意や使命感が評価されます。
複数回面接は応募者の価値観や行動特性、公共放送としての使命理解の確認の場であり、現場での貢献イメージを具体的に伝えられるかが合格のカギです。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
④内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
日本放送協会(NHK)の新卒採用において、学歴フィルターは存在しないと考えられます。
実際、採用実績校は国公立・私立を問わず多岐にわたり、偏差値の高い大学から中堅・地方大学まで幅広く採用されています。
| <大学院> 東京大学、京都大学、大阪大学、慶應義塾大学、早稲田大学、北海道大学 <大学> 東京大学、京都大学、大阪大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京工業大学、東京外国語大学、筑波大学、北海道大学、東北大学、九州大学、法政大学、立命館大学、同志社大学、明治大学、中央大学、青山学院大学、関西学院大学 |
上記のように偏差値の高い大学から幅広い学生層が採用されています。
NHKは多様なバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用しており、学歴だけで不採用になることは考えにくいです。
重要なのはエントリーシートや面接対策を万全にし、放送事業への理解と意欲をしっかり伝えることです。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、日本放送協会(NHK)の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高めといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 公共性と使命感が重視される
- 職種別の選考難易度が高い
- 人気企業であるため競争倍率が非常に高い
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」に加え、公共放送としての使命理解や職種に応じた専門知識の準備をしておくことが重要です。
これらをしっかり対策すれば、難しさを乗り越えることは可能です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
日本放送協会(NHK)は、公共放送として国内外の情報発信や文化振興を担う企業であり、地上波テレビやラジオ、衛星・国際放送、番組販売・出版など多岐にわたる事業を展開しています。
NHKは放送業界の中でも高い影響力と安定性を持つ企業であるため、企業研究や職種理解をどれだけ深めているかで就活の結果は大きく変わります。
しかし、学歴だけで選考が決まるわけではなく、志望動機や公共放送としての使命理解、専門性や主体性を示すことができれば、全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行い、選考に臨んでください。ぜひこの記事を参考にして、内定獲得を目指してください。


















