【企業分析】良品計画の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
株式会社良品計画は東京都文京区後楽の本社を拠点とする、小売業界(ライフスタイルブランド)に属する企業です。
国内では無印良品を中心にCafé&Meal MUJIやIDÉEなどを含めて約650店舗を展開しており、海外を含めると1,300店超の店舗ネットワークとオンラインストアを持っています。
配送や店舗受け取りサービス、飲食・ライセンス事業なども手掛け、生活に関わる幅広い事業を展開しているのが特徴です。
今回はそんな良品計画の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社良品計画への就職に興味がある以下のような就活生を対象に企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 良品計画の仕事内容が気になる
- 良品計画の就職難易度を知りたい
- 良品計画の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、小売業以外の業界については、別記事で概観していますのでそちらも合わせてご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、良品計画の就職難易度は「中程度からやや高め」と考えられます。
ブランド力が高く人気企業であるため一定の競争倍率はありますが、特別に高い学歴を要求するわけではなく、幅広い大学からの採用実績があります。
しっかりと選考対策を行えば、内定を獲得できるチャンスは十分にあるでしょう。
良品計画の採用では「生活者の視点を持ち、現場から課題を見つけて改善できる人材」が重視されます。
独特な選考要素として、店舗見学や商品提案に関する質問が面接で出されることが多く、自分の体験をもとに「無印良品らしい考え方」を語れるように準備しておくのがポイントです。
職種は総合職(店舗運営・商品企画・営業推進など)を中心に募集され、入社後はまず店舗に配属されるケースが多く、店長候補として運営全般に携わります。
商品知識や接客スキルだけでなく、スタッフ育成や売場づくり、地域に根差したイベント企画など、幅広い業務を経験できるのが特徴です。
次の章からは、事業内容や社員の実情、選考フロー、採用大学など、就職活動に役立つ具体的な情報を詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
株式会社良品計画について

出典元:株式会社良品計画
会社概要
株式会社良品計画は、「無印良品」ブランドを中心に、日用品から衣料品、食品、家具まで幅広い商品を企画・製造・販売する小売企業です。
1980年に西友のプライベートブランドとして誕生し、1989年に分社化して設立されました。
同社のビジネスモデルは、シンプルで機能的なデザインを追求した商品を企画し、自社やライセンス店舗を通じて販売する「製造小売業(SPA)」が特徴です。
素材選びから生産、流通、販売までを一貫して手掛けることで、品質の安定とコスト削減を両立しています。
国内623店舗を含む、海外も合わせた総店舗数は1,300店以上にのぼり、アジア・欧米など海外市場への展開も積極的に行っています。
さらに、飲食事業(Café&Meal MUJI)や住空間を提案する「MUJI INFILL」など、ライフスタイル全体を提案するサービスにも注力。
サステナブルな社会の実現を掲げ、リサイクル素材の活用や食品ロス削減、地域コミュニティと連携した活動など、環境・社会課題の解決に向けた取り組みも推進しています。
良品計画は、「感じ良い暮らしと社会の実現」を企業理念に掲げ、日常生活に寄り添う商品・サービスを提供しながら、国内外で安定的な成長を続けている企業です。
各事業別の売上規模
良品計画の2024年8月期(第46期)有価証券報告書によると、連結売上高は約6,616億円、営業利益は約561億円でした。
売上は「国内事業」「東アジア事業」「東南アジア・オセアニア事業」「欧米事業」の4つのセグメントで構成されており、それぞれの売上高は以下の通りです。
- 国内事業
- 東アジア事業
- 東南アジア・オセアニア事業
- 欧米事業
国内事業
売上高は約3,889億円で、前年同期比13.4%増。衣服・生活雑貨・食品などを中心に既存店とネットストアの売上が伸長しました。
東アジア事業
売上高は約1,946億円で、前年同期比13.4%増。中国大陸や香港、台湾、韓国での店舗拡大とオンライン販売の好調が寄与しました。
東南アジア・オセアニア事業
売上高は約391億円で、前年同期比24.4%増。タイやマレーシア、シンガポールを中心に新規出店が進み、中間層向け商品が好調でした。
欧米事業
売上高は約390億円で、前年同期比10.1%増。環境配慮やシンプルなデザインを訴求し、オンライン販売の強化も成長を支えました。
各事業セグメントの解説
株式会社良品計画の主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
| 国内事業 | 日本国内の無印良品店舗およびオンラインストアで「衣服・雑貨」「生活雑貨」「食品」などを販売。新規出店や既存店リニューアル、オンライン事業強化を推進。 |
| 東アジア事業 | 中国本土、香港、台湾などの無印良品店舗およびオンライン販売。 |
| 東南アジア・オセアニア事業 | タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリアなどで店舗・オンライン販売を展開。 |
| 欧米事業 | 北米・ヨーロッパ市場で無印良品ブランドの店舗・オンライン販売。 |
| その他事業 | グローバル調達や本業に含まれない全社的管理費・共通コストなど。商品コストや品質管理に関わる活動を推進し、ブランド維持・価格競争力向上に寄与。 |
普段イメージする無印良品の店舗販売だけでなく、地域別の海外展開やグローバル調達など幅広い事業を展開していることが分かります。
国内事業を土台に、海外セグメントの成長や効率改善、オンライン事業強化など、多角的な戦略を進めているのが特徴です。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
良品計画で働いている社員は?
平均勤続年数は?
有価証券報告書によると良品計画の平均勤続年数は約7.9年です。
小売業界全体の水準と比べるとやや短めであり、社員の入れ替わりは一定程度あると考えられます。
平均年収は?
有価証券報告書によると直近の平均年収は643万円で、過去数年をみると上昇傾向にあります。
数年前は550万円台でしたが、近年は600万円を超える水準となっており、待遇改善の流れが見られます。
平均残業時間は?
就職サイトの口コミでは月あたりの平均残業時間は16〜17時間程度とされています。
小売業界の平均と比べてやや少なめ、もしくは同等程度の水準であり、ワークライフバランスの面で一定の配慮があるといえます。
平均ボーナス額は?
正確な平均額は公表されていませんが、年収水準や給与制度から推定すると、年間で150万円前後が支給されていると考えられます。
賞与は年2回の支給が基本です。
どんな文化なの?
良品計画では、創業時から「社会や環境に配慮したものづくり」を重視しており、それは企業文化の中核にあります。
現在では「100年後の人と社会のために」という視点を掲げ、ESG経営を「商品」「事業活動」「土着化活動」の三つの観点から捉え直し、推進することで、新しい価値を創造し、社会に貢献することを重視しています。
社員は単に利益を追うだけではなく、環境・社会・ガバナンスを意識した仕事を日常的に行うことが期待されています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
良品計画は、小売業界の中でも「安定性」「ブランド力」「グローバル展開」の点で高い評価を受けており、就職偏差値・難易度は中〜やや高めといったポジションにあります。
以下、その立ち位置と背景を整理します。
- 事業基盤の強さとブランド価値
- グローバル展開と海外事業の拡大
- 事業モデルの革新性と現場重視の姿勢
事業基盤の強さとブランド価値
良品計画は「無印良品」ブランドとして国内外で知名度が高く、商品ラインナップも生活必需品から家具、食品、アパレル、飲食など暮らし全般に広がっています。
この多様性が業績安定や顧客支持につながっており、企業としての信頼性・魅力を押し上げています。
グローバル展開と海外事業の拡大
国内だけでなく東アジア、東南アジア・オセアニア、欧米まで出店を続けており、海外店舗数や売上規模も年々増加傾向にあります。
海外分野での成長が全体の業績を支えており、「国内のみに依存しない」ビジネスモデルが評価される要因です。
事業モデルの革新性と現場重視の姿勢
商品企画から生産・物流・販売までを一貫して手がけるSPAモデルを持ち、「シンプル」「機能性」「サステナビリティ」などの消費者ニーズに応える経営を行っています。
さらに、店舗現場の声を商品企画やブランド戦略に反映する文化も根付いており、変化に対応する力があります。
以上の要素により、良品計画は小売・生活雑貨業界の中でも安定した成長力とブランド力を持つ企業であるといえます。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2024年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| 良品計画 | 約6,616億円 | 約643万円 | 56 | 自律性を重んじる社風 |
| ニトリ(連結) | 約9,288億円 | 約780万円 | 58 | 成長意欲が強い社風 |
| イケア・ジャパン | 約952億円 | 約470万円※ | 54 | チームワーク重視の社風 |
※就職サイト口コミによる
良品計画の新卒募集要項について
良品計画の新卒採用では、総合職として店舗運営や商品企画、営業推進など幅広い業務に携わることが想定されています。
給与面ではベースアップや賞与制度が整っており、安定した待遇が魅力です。
研修制度も充実しており、入社時のオンボーディングに加え、年次・役職別のカリキュラムが用意され、社員の成長を段階的に支援します。
勤務地は原則として通勤可能な範囲内が基本ですが、キャリアが進むにつれて転勤の可能性もあるため、面接や説明会で確認しておくと安心です。
福利厚生も手厚く、長期的に安心して働ける環境が整っています。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | 店舗スタッフ、商品企画・開発、営業・販売企画、マーケティング、ロジスティクス・流通部門、店舗開発・出店企画 |
| 給与(2026年4月入社 初任給予定) |
|
| 賞与 | 年2回 |
| 研修制度 | 新任店長研修、評価者研修、その他 |
| 福利厚生 | 社員持株会、株式給付信託、定期健康診断、検診・予防接種補助、健康相談サポート、育児・介護休業制度、バックパス制度、その他 |
求める人材

良品計画では、以下のような人材を求めています。理念や社風に基づき、業務や組織に積極的に貢献できる人材が重視されます。
- お客様志向
- シンプル思考
- 挑戦心
- 主体性
- 協調性
お客様志向
お客様の立場に立って物事を考え、常に価値のある商品・サービスを提供できる人材を求めています。お客様の声に耳を傾け、ニーズに応じた迅速な対応を行うことが信頼構築につながります。
シンプル思考
複雑な業務や課題を整理し、本質を見極める力が重要です。無駄を省き、分かりやすく効率的な方法で問題解決に取り組めることが求められます。
挑戦心
現状に満足せず、常に新しいことに挑戦する意欲を重視します。商品の企画・開発や業務改善においてリスクを恐れず挑戦し、組織と個人の成長に貢献できる人材が評価されます。
主体性
指示を待つのではなく、自ら考え行動する力が求められます。自分の行動と結果に責任を持ち、積極的に改善策を提案・実行できることが重要です。
協調性
多様なバックグラウンドを持つ社員と協力し、チーム全体で成果を上げる姿勢が大切です。感謝や敬意を忘れず、働きやすい職場環境づくりに寄与できる人材が求められます。
これらの要素は良品計画の採用メッセージである「シンプルで質の高い生活を共に創る」に直結しています。
エントリーシートや面接では、これらの価値観を理解し、実践できる姿勢があるかどうかが重視されるため、選考に臨む際は意識しておくことが大切です。
新卒採用のフロー
良品計画の選考は、下記の通りのフローで進められます。
面接では志望動機やキャリアプランに関するスタンダードな質問に加えて、「人柄」「価値観」「無印良品のブランドとの相性」をチェックする質問が多いのが特徴です。
特に良品計画の企業理念である「人と社会の役に立つ」に共感できるかどうかが重視されます。
自分の将来像や、無印良品でどのように働きたいかを明確にしておくことが重要です。
①プレエントリー
まずは良品計画の採用ページやマイナビなどのナビサイトからプレエントリーを行います。
会社説明会や選考情報の案内を受け取るための必須ステップです。
②会社説明会
良品計画の理念や事業内容、キャリアパスについて理解を深める場です。
無印良品が目指す「感じ良い暮らし」とは何か、社員がどのように働いているのかといった具体的な話を聞くことができます。
説明会に参加することで、その後の選考に必要な情報を整理しやすくなります。
③パーソナルシート・適性検査(SPI)
説明会後に選考を希望する場合、パーソナルシートと呼ばれるエントリーシートを提出します。
記載内容は以下のようなスタンダードなものです。
- 学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
- 志望動機
- 強み・弱み
- 無印良品に興味を持った理由
といったように、基本的なことを聞かれるようです。
あわせてSPI形式の適性検査を受検します。
知識的な学力よりも、論理的思考力や性格面の整合性が確認されます。
以下に参考になる記事を紹介します。
④複数回面接
一次面接は学生1名に対して社員1名が担当する形式で行われます。
自己紹介や志望理由に加えて、無印良品の店舗体験やブランドへの考え方が問われやすい傾向があります。
その後は複数回の面接が実施され、役職者や人事部長との面接に進みます。
回数は学生によって異なる場合がありますが、最終的には個別で40分程度の面接が行われます。
ここでは「理念共感」と「成長意欲」が特に深掘りされます。
以下に口コミにあった質問事項を紹介します。
- 説明会に参加してどう感じたか
- 無印良品の強み・課題は何だと思うか
- 他人からどのような人物だと言われるか
- 10年後、どんな社会人になりたいか
- 志望動機の深掘り
- 他社の選考状況
- 店舗に訪れたことがあるか、その際に感じた改善点は?
- クレーム対応のシミュレーション
- 入社後にどのように貢献したいか
最終になるにつれて質問が深掘りされたり、現場を意識した質問が増えるため、店舗訪問や商品研究を事前に行っておくと有利です。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
良品計画の採用実績校を、大学院・大学に分けて掲載します。難関校から標準的な大学まで広く採用されており、学歴だけで選考を切るフィルターはあまり見られない傾向があります。
| <大学院> 筑波大学、東洋大学、同志社大学、奈良女子大学 <大学> 愛知大学、愛知学院大学、亜細亜大学、宇都宮大学、愛媛大学、桜美林大学、大阪大学、神奈川大学、金沢大学、関西大学、関西外国語大学、岐阜大学、九州大学、京都産業大学、慶應義塾大学、工学院大学、甲南大学、神戸大学、公立千歳科学技術大学、国際基督教大学、駒澤大学、昭和女子大学 |
上記には偏差値の高い大学も含まれていますが、良品計画は幅広い学生層から積極的に採用を行っています。
そのため、学歴のみを理由に不採用となる可能性は低いと考えられます。
しっかりと企業研究を行い、エントリーシートや面接で自身の強みや志望理由を的確に伝えることで、内定獲得につながるでしょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、良品計画の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的〜やや高めといえます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローが比較的シンプルである
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがあまりない
- 企業理解や志望度が重視される
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策しておけば、決して難しすぎることはありません。
準備を整えて、内定獲得を目指しましょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
良品計画は、生活雑貨・衣料・食品など幅広い商品を展開する小売業界の企業で、理念である「シンプルで質の高い生活を共に創る」のもと、顧客の生活を豊かにする商品開発や店舗運営を行っています。
社員一人ひとりがお客様志向を持ち、シンプルで分かりやすいサービスや商品を提供することが求められるため、企業研究や理念理解が就活での結果に大きく影響します。
良品計画は学歴だけで判断する企業ではなく、多様な学生に等しくチャンスがあります。
エントリーシートや面接で、企業理念や価値観への共感をしっかり伝えられるように対策を行い、選考に臨んでください。
ぜひこの記事を参考に、就職活動を前向きに進めてください。










