【企業分析】富士フイルムの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
富士フイルム株式会社は東京都港区に本社を置く大手総合メーカーで、ヘルスケア・エレクトロニクス・イメージング・ビジネスソリューションなど幅広い事業を展開しています。
写真フィルムで培った技術を基盤に、近年では医薬・バイオ分野や半導体材料など成長領域へ注力し、国内外で大きな存在感を示しています。
今回はそんな富士フイルムの企業研究を行うための基礎知識や事業内容、働き方、そして選考対策についてご紹介していきます。
この記事では富士フイルムへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 富士フイルムの仕事内容が気になる
 - 富士フイルムの就職難易度を知りたい
 - 富士フイルムの選考対策として何をすれば良いかわからない
 
また、メーカー業界やヘルスケア業界の動向については、他記事でも概観しているので、ぜひ参考にしてください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、富士フイルムの就職難易度は総合的に高めと考えられます。
就職偏差値の目安でも上位に位置づけられており、採用倍率も高いため、しっかりとした対策が必要です。
  一方で、採用大学を見ると東京大学や早慶といった難関大学を中心にしつつも、さまざまな大学から実績があり、学歴だけで合否が決まるわけではありません。
専門性や研究内容、インターン経験、志望動機の完成度が評価に直結します。
また、選考フローの中で特徴的なのは、応募者の志向性や事業理解を深掘りする面接が複数回行われる点です。
技術系は研究テーマをベースにしたプレゼン・質疑、事務系は業界動向や課題解決の視点を問う質問が多いため、事前準備が重要となります。
職種としては、研究開発・生産技術・営業・企画など幅広く、配属先によって業務内容は大きく異なります。
たとえばヘルスケア分野では製薬・診断関連の研究や生産支援、エレクトロニクス分野では半導体材料の開発・営業などが中心です。
事務系であれば経営企画や海外事業推進といったグローバルな業務に携わる可能性もあります。
結論として、富士フイルムは「待遇・安定性・成長性を兼ね備えた一方で、就職難易度は高い」企業です。
ただし、事前に事業内容の理解と自己分析を徹底すれば内定獲得のチャンスは十分にあります。
次の章からは、各事業の規模や働き方、具体的な選考対策について詳しく紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
富士フイルムについて

出典元:富士フイルム
会社概要
富士フイルム株式会社は、写真フィルム事業を起点に発展し、現在はイメージング・ヘルスケア・マテリアルズの3領域を軸に事業を展開する総合グローバルメーカーです。
かつて主力であった写真フィルム需要の縮小を契機に、独自の技術資産を応用し、医療機器や医薬品・化粧品・機能性材料などへ事業を多角化しました。
特にヘルスケア分野ではX線診断装置や内視鏡、再生医療研究まで幅広く展開し、成長ドライバーとなっています。
また、マテリアルズ分野では液晶ディスプレイ用フィルムや半導体材料など、先端産業を支える製品を提供。
イメージング領域でもデジタルカメラ「Xシリーズ」やチェキに代表されるインスタントカメラが世界的に人気を集めています。
富士フイルムは「NEVER STOP」をスローガンに掲げ、技術革新と社会課題解決を両立する企業姿勢を貫いています。
グローバル市場にも積極的に展開しており、欧米・アジアを中心に拠点を拡大。
写真フィルムから始まり、世界をリードする総合メーカーへと進化を遂げています。
各事業別の売上規模
株式会社富士フイルムホールディングスの2025年3月期の連結売上高は3兆1,958億円、営業利益は3,302億円(営業利益率10.3%)、当期純利益は 2,610億円でした。
全体として過去最高を更新しています。
この売上は以下の4つの事業セグメントから構成されています。
- ヘルスケア事業
 - エレクトロニクス事業
 - ビジネスイノベーション事業
 - イメージング事業
 
ヘルスケア事業
売上高は1兆226億円で、前年同期比4.9%増。営業利益は776億円で、前年同期比20.3%減となりました。
エレクトロニクス事業
売上高は4,328億円で、前年同期比20.7%増。営業利益は773億円で、前年同期比67.1%増となりました。
ビジネスイノベーション事業
売上高は1兆1,985億円で、前年同期比3.5%増。営業利益は746億円で、前年同期比10.7%増となりました。
イメージング事業
売上高は5,420億円で、前年同期比15.4%増。営業利益は1,392億円で、前年同期比36.4%増となりました。
有価証券報告書・四半期報告書 | IR資料室 | 株主・投資家情報 | 富士フイルムホールディングス
各事業セグメントの解説
富士フイルムの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 | 
| ヘルスケア事業 | 医療用画像診断システム、内視鏡、超音波診断装置などのメディカルシステムを展開。さらに再生医療、バイオ医薬品製造受託(CDMO)、医薬品開発支援も行う。 | 
| エレクトロニクス事業 | 半導体材料、フラットパネルディスプレイ材料、産業用高機能フィルムなどを供給。半導体需要の拡大に伴い成長が加速。 | 
| ビジネスイノベーション事業 | 複合機、プリンター、プロダクションプリント、クラウドサービス、ドキュメントソリューションを提供。オフィスのデジタルトランスフォーメーションを支援。 | 
| イメージング事業 | デジタルカメラ「Xシリーズ」、インスタントカメラ「チェキ」、銀塩フィルム、フォトブックやプリントサービスを展開。映像文化の継承と新たな価値創造を担う。 | 
普段「写真フィルムの会社」というイメージが強い富士フイルムですが、現在は医療・半導体材料・オフィスソリューション・映像機器 など、幅広い分野に事業を拡大しています。
 特に ヘルスケア事業とエレクトロニクス事業は成長分野として注力されており、企業全体の収益を大きく押し上げています。
一方で、カメラやフィルムを扱うイメージング事業も依然として強いブランド力を誇り、「チェキ」シリーズなどのヒット商品で若年層を中心に支持を獲得しています。
このように富士フイルムは、写真フィルムから始まった企業ながらも、積極的な事業転換と多角化戦略によって、グローバルに多様な分野で存在感を示しているのです。
富士フイルムで働いている社員は?
平均勤続年数は?
富士フイルムホールディングスの平均勤続年数は、口コミによると約16年です。
これは、長期的なキャリア形成を支援する企業文化や、安定した経営基盤が影響していると考えられます。
平均年収は?
富士フイルムホールディングスの平均年収は、約1,000万円前後とされています。
これは業界平均と比較しても高水準であり、特に研究開発職や技術職ではさらに高い傾向があります。
平均残業時間は?
富士フイルムホールディングスでは、フレックスタイム制度やテレワークの導入など、働き方改革が進められています。
そのため、平均残業時間は月20〜30時間程度とされています。部署や職種によって異なるものの、全体としてはワークライフバランスを重視する傾向が強いです。
平均ボーナス額は?
富士フイルムホールディングスのボーナスは、業績連動型であり、年2回支給されます。
平均的なボーナス額は、程度とされています。業績や個人の評価によって変動するため、優秀な成果を上げた社員には高額なボーナスが支給されることもあります。
どんな文化なの?
富士フイルムホールディングスの企業文化は、革新性と協働を重視しています。
創業以来、写真フィルムから医療、半導体材料、オフィスソリューション、映像機器など多岐にわたる事業展開を行っており、社員には柔軟な思考と挑戦する姿勢が求められます。
また、ダイバーシティの推進にも力を入れており、性別や国籍、バックグラウンドに関係なく、多様な人材が活躍できる環境が整備されています。
これにより、グローバルな視点での問題解決や新しい価値創造が促進されています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
富士フイルムは、写真フィルムの製造・販売からスタートし、現在では医療機器、化粧品、印刷、材料事業など幅広く展開する多角的企業です。
競争が激しい各事業分野の中でも、技術力とブランド力を武器に安定したポジションを確立しています。
理由として以下の要因があると考えられます。
- 多角的な事業戦略
 - 研究開発力と技術革新
 - グローバル展開
 
多角的な事業戦略
富士フイルムは、写真関連事業にとどまらず、医療用画像診断機器・再生医療・化粧品・印刷材料・電子材料など幅広い分野に進出しています。
これにより、特定市場の変動に左右されず、安定した収益基盤を築いています。
研究開発力と技術革新
同社はR&Dへの投資を重視し、独自の技術を複数分野で応用しています。
たとえば、写真フィルムの技術を応用して医療用画像や高機能材料を開発するなど、既存資産を最大限に活用する技術力が競争優位性となっています。
グローバル展開
富士フイルムは世界各国に拠点を持ち、海外売上比率も高い企業です。
国際市場での知名度と販売ネットワークを活かし、国内外の市場変動に柔軟に対応しています。
以上の要素により、富士フイルムは各事業分野で安定した売上を確保しつつ、新規事業にも挑戦できる企業として高い評価を得ています。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2024年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 | 
| 富士フイルム | 3兆1,958億円 | 1,000万円前後 | 61 | 技術重視で挑戦を歓迎する社風 | 
| コニカミノルタ | 約1兆1,127億円 | 730万円 | 58 | 技術力と安定性を重視する社風 | 
| オリンパス | 約9,973億円 | 750万円 | 59 | 研究開発に注力する社風 | 
| キヤノン | 約4兆5,098億円 | 810万円 | 62 | グローバル志向で挑戦を促す社風 | 
富士フイルムの新卒募集要項について
以下に富士フイルムの新卒募集要項についてまとめました。
給与は業界水準で安定しており、23年卒以降は基本給の見直しも行われています。
福利厚生も充実しており、住宅手当や育児支援制度などライフステージに応じたサポートが整っています。
賞与は年2回支給で、業績連動型の制度も一部取り入れられています。
研修制度は新人研修に加え、職種別・年次別のカリキュラムが用意され、専門スキルやマネジメント力を体系的に学べる環境です。
転勤については配属時は限定的ですが、キャリア形成に応じて国内外への異動の可能性があるため、面接時に確認すると安心です。
| 各項目 | 詳細 | 
|---|---|
| 職種 | 事務、技術職 | 
| 給与(2026年4月入社 初任給予定) | 
  | 
| 賞与 | 年2回(7月、12月) | 
| 研修制度 | OJT、新人研修、STEP2研修、専門技術系研修 | 
| 福利厚生 | 社宅、独身寮、契約保養施設、社会保険、年金、共済会制度、税制優遇制度(財形貯蓄・持株会)、住宅融資制度、産前産後休暇制度、育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度、介護休暇制度、アクティブライフ休暇制度、ボランティア休業制度、再入社制度、私事休業制度、結婚・出産祝い金、出産一時金、保育施設利用補助、その他 | 
求める人材

富士フイルムは、技術革新と多角的事業展開を進める企業として、新卒採用において以下の人材を求めています。
- チャレンジ精神
 - 主体性
 - 協働力
 - 専門性の追求
 - 柔軟性
 
チャレンジ精神
既存の枠にとらわれず、医療機器や化粧品、電子材料など多岐にわたる事業領域で積極的に新しい取り組みに挑戦できる人材を重視しています。
失敗を恐れず、改善を繰り返す姿勢が組織の成長に直結します。
主体性
自ら課題を発見し、解決策を考え行動できることが求められます。
個人の成果だけでなくチーム全体への貢献を意識し、責任感をもって行動する力が重要です。
協働力
多様なバックグラウンドを持つ社員や海外拠点と協力しながら成果を出す力が必要です。
相手の意見を尊重しつつ、自分の考えを適切に伝えるコミュニケーション能力も重視されます。
専門性の追求
技術力や知識を深め、業務や製品に応用する力が求められます。
研究開発や製造現場だけでなく、マーケティングや営業分野でも専門性の追求が評価されます。
柔軟性
グローバル展開や市場環境の変化に対応できる柔軟な思考力が重要です。
新規事業や異動の際にも、前向きに学び適応できる人材が求められます。
これらの要素は富士フイルムの採用メッセージ「技術と挑戦で未来を切り拓く」に通じており、選考ではエントリーシートや面接でこれらの意識があるかどうかを見られます。
新卒採用のフロー
富士フイルムの選考は、下記の通りのフローで進んでいきます。
面接では志望動機やガクチカなどの基本質問に加え、「なぜ富士フイルムなのか」を深掘りされる点が特徴です。
特に多角的な事業を展開しているため、どの事業に関心があるか、将来的にどのように活躍したいかを明確にしておくと評価されやすいです。
①マイページ登録
富士フイルム公式の新卒採用ページからマイページを作成し、必要事項を登録します。
今後のエントリーや説明会予約、選考結果の連絡もこのマイページを通じて行われます。
②エントリーシート・適性検査
富士フイルムのエントリーシートでは、一般的な質問に加え「将来像」や「富士フイルムを志望する理由」をかなり深掘りされるのが特徴です。
口コミを参考にすると、主に以下のような質問項目が出題されています。質問事項は
- 学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
 - 自分の強みと弱み、それをどう活かすか
 - 富士フイルムで挑戦したいこと
 - 他者と協働して困難を乗り越えた経験
 - 富士フイルムの事業領域の中で興味を持っている分野と理由
 
といったように、基本的なことを聞かれるようです。
また、性格面や行動特性を測るために適性検査が行われます。
以下に参考になる記事を紹介します。
③SPI
エントリー後、SPI試験を受験します。
言語・非言語に加えて性格検査も含まれるため、短時間で正確に解答できるよう事前対策が必要です。
富士フイルムは理系採用も多いため、技術系職種希望者は基礎学力を確認されることがあります。
以下のページもぜひ参考にしてください!
④複数回面接
面接は2~3回実施されるのが一般的です。
一次面接は人事担当者との個人面接で、志望理由やキャリアプランを中心に質問されます。
二次以降は現場社員や管理職との面接が行われ、研究内容や専門知識、将来のキャリア展望を深掘りされる傾向があります。
口コミによると以下のような質問が出ています。
- 富士フイルムのどの事業に関心があるか
 - 研究や学びをどう活かせるか
 - 失敗経験とそこから得た学び
 - 10年後どんな人材になりたいか
 - 他社との比較でなぜ富士フイルムか
 
最終面接では役員クラスが担当し、入社意欲や価値観の一致を確認されます。
熱意や適性を丁寧に伝えましょう。
穏やかな雰囲気で進むことが多く、緊張を解きながら「人柄」を重視して見られます。
気が抜けないように注意しながら受け答えをしましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
富士フイルムの採用大学実績は以下の通りで、最難関大学から標準レベルまで幅広く採用しており、学歴だけで採用されるわけではありません。
| <大学院> 東京大学、京都大学、東京工業大学、大阪大学、筑波大学 <大学> 東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、北海道大学、筑波大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、同志社大学、立命館大学、関西学院大学、多摩美術大学、金沢美術工芸大学  | 
学歴だけで合否が決まるわけではないが、採用実績は上位校に偏る傾向があります。
また、研究・作品実績や人物評価が重視されます。
エントリーシートと面接対策を十分に行うことが内定獲得のカギです。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、富士フイルムの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はやや高め〜標準的といえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがない
 - 技術系・文系問わず幅広い大学から採用されており、学歴フィルターは限定的
 - 技術力や専門性を重視するため、自己PRや専門分野での経験・知識の整理が求められる
 
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」に加え、専門性や技術的経験を整理して伝えられれば、難しすぎることはありません。
しっかりと対策を行い、内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
富士フイルムは、カメラ・医療機器・化粧品・高度材料など多岐にわたる事業を展開する総合企業で、技術力と研究開発力を武器に国内外で安定した成長を遂げています。
革新的な製品やサービスを通じて社会課題の解決に貢献することを目指しており、社員にはチャレンジ精神や主体性が必要です。
富士フイルムは、幅広い大学から採用実績があり学歴重視ではないため、準備をしっかり行えば誰にでもチャンスがあります。
エントリーシートや面接で企業研究や自身の強みを整理し、選考に臨むことが内定獲得のカギとなります。
ぜひこの記事を参考に、対策を積み重ねて挑戦してください。
 

















 