【実物回答6件】ガクチカ 添削の修正前後比較|ありきたりな内容の差別化ポイント

2026/10/01更新

経済産業省が定義した社会人基礎力は、3つの能力と12の能力要素で構成されています(参考:東京都「社会人に必要な能力って何?」、2018年公表)。ただし、ガクチカに能力名を並べるだけでは、その力を発揮した場面まで読み手に届きません。原稿を書き終えたのに「ありきたり」「何を直せばよいか分からない」と感じる新卒就活生は、経験の珍しさよりも、文章から抜け落ちた判断や行動に注目してください。

「頑張りました」「周囲と協力しました」だけでは、声をかけた相手や、うまく進まず方法を変えた経緯を伝えきれません。本記事では、完成したガクチカの診断と添削前後の比較に絞り、就活ハンドブックで公開しているES回答・面接レポート計6件と照合しながら、補う情報と削る表現を具体化します。題材探しや初稿の作成を終え、提出前の原稿を自分の言葉で磨きたい方に向けた内容です。修正前後は架空の学習用原稿で比較し、実物回答は診断の参考として使います。

選考対策は「量」より「質」が鍵を握ります。実際に内定を獲得した先輩たちがどのような準備をしていたのか、具体的な事例から学んでおくと選考全体の見通しが立ちやすくなります。

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ガクチカ添削の出発点となる原稿診断

ガクチカの添削は、設問への答え、経験の事実、伝わり方の順に進めると、直すべき箇所を判断できます。例えば、設問が困難への対処を聞いているのに、活動の楽しさばかり書いている場合は、語尾の調整よりも対処した場面の追加が先です。提出予定の原稿を複製して元の文章を残し、設問と照らして足りない情報を見つけてから修正を加えると、必要な説明を誤って削った場合にも気付いて戻すことができます。

診断から修正までの流れを図に示します。

設問照合 ▶ 事実確認 ▶ 原稿修正 ▶ 修正前後の比較

設問とのずれ・説明不足・表現の切り分け

問いに答えていない原稿と、答えはあるものの具体的な行動が伝わらない原稿では、必要な修正が違います。設問に「役割」とあれば、その役割を示す箇所に印を付けてください。該当箇所を選べなければ情報の追加が必要です。文章に書いていない内容を記憶で補いながら読む癖を避けるため、初めて活動を知る人の立場から、原稿だけで答えを探す方法が役立ちます。

原稿の状態と、先に行う修正の対応表です。

原稿の状態 優先する修正
設問にない話が中心 求められた経験への回答に変更
「工夫した」だけで行動が不明 相手・場面・働きかけの追加
内容は明確でも読みにくい 重複表現や長い修飾語の削除

 

直す理由を余白に残せば、添削後にその問題が解消したかを確かめる基準にもできます。指摘は「弱い」ではなく、「誰に提案したか不明」のように書くと具体的です。

修正前に残す事実メモと原稿の履歴

添削前には、原稿と別に活動当時の事実メモを用意してください。文章を短くした際に、役割や成果の意味まで変わっていないかを点検するためです。活動記録や当時のやり取りから、確かな情報と裏付けが必要な情報を分けます。チームの取り組みなら、提案した人、実行した人、承認した人の違いもメモしておくと、功績の取り違えを防ぐ判断材料にできます。

「運営を支えた」が添削後に「運営を統括した」へ変わると、読みやすさの修正を超えて担当範囲が変わります。原稿には修正日を付け、変更した理由も残すと、別の人から添削を受けた際に経緯を説明できます。

まだ初稿がなく、経験を文章にする段階なら、題材の選び方と基本構成を説明した記事が先の作業に役立ちます。

▶ 【具体例付き】ガクチカの書き方を大特集!を詳しく見る

学生の実物ESと照合する回答範囲の診断

実物ESを添削の参考にするときは、文章の長さより先に設問の範囲を合わせてください。例えば、短い回答に行動の詳細がないからといって、その回答自体に不備があるとは判断できません。ここでは、伊藤忠商事とソニーグローバルソリューションズの実際の設問・回答を、完成原稿にどこまで説明を残すか判断する材料として比較します。

伊藤忠商事の概要回答に学ぶ冒頭の焦点

「留学」「サークル」と題材だけを書くよりも、直面した課題や到達した状態を含めると、後に続く文章の焦点を定めることができます。ただし、概要を求める設問への短い回答と、詳細を求める設問への回答では必要な情報量が違います。参考にするのは同じ文字数への圧縮ではなく、原稿の中心となる経験が冒頭から分かるかという視点です。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、伊藤忠商事の「大学時代に、力を入れて取り組んだ経験の概要について教えてください。」という設問への回答は、「留学先でのインターンにて対立を解消しプロジェクトを完遂した。」です。

▶ 伊藤忠商事のES回答例を読む

この原文から分かるのは、舞台と課題、到達点です。対立の当事者や解消方法は、この抜粋には書かれていません。詳細を求められた原稿の添削では、その不足部分を追加できるかが次の確認点になります。

ソニーグローバルソリューションズのテーマ回答との比較

テーマ欄に経験の過程まで書き込むと、欄全体の役割が変わります。反対に、中心的な取り組みを詳述する欄をテーマの列挙だけで終えると、本人の判断が見えません。完成原稿を診断する際は、見本の文章がどちらの欄に対応しているかを先に見分けてください。同じサークルの経験でも、テーマと詳細欄では、残す内容を別々に判断する必要があります。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、ソニーグローバルソリューションズのテーマを尋ねる設問への回答の一つは、「〇〇サークルにおいて副部長として練習改善を行い、部員の練習参加率を向上させたこと」です。

▶ ソニーグローバルソリューションズのES回答例を読む

設問と照合すると、添削で補う範囲を絞れます。

求められる回答 原稿に残す中心
経験の概要・テーマ 活動、役割、取り組みの焦点
取り組みの過程 課題を捉えた理由、行動、修正

 

掲載された回答は、採用側の評価理由を示す資料ではありません。企業の好む人物像を断定するためではなく、設問に答える範囲を見極める比較材料として参照してください。

「なぜこの業界なのか」を面接で聞かれたとき、自分の性格特性と結びつけて答えられると説得力が増します。まずは自分のタイプを確認してみましょう。

性格診断

アルバイト原稿の添削前後と行動の具体化

ありきたりに見えるアルバイトの原稿は、活動名を変える前に、本人が現場で何を見て判断したかを補うと差を出せます。例えば、「接客を頑張った」という文章にも、混雑時の案内を変えた経験が含まれている場合があります。添削前後例は架空の学習用原稿です。学生の実際の回答とは区別し、追加した行動は自身の経験にも存在する場合だけ取り入れてください。

感想が中心の原稿に足りない現場の描写

「接客力が身に付いた」「お客様に喜ばれた」という原稿では、活動を終えた感想は分かっても、取り組みの過程が見えません。売上などの大きな成果を足す必要はありません。例えば、混雑時に入口で待つ客への案内を担当していたなら、案内が滞った理由と、その場で変更した伝え方を原稿に戻すだけでも、具体的な仕事ぶりを説明できます。

同じ経験を想定した、添削前後の違いです。

添削前 飲食店で接客を頑張りました。周囲と協力し、お客様に喜んでいただきました。
添削後 飲食店の接客で、混雑時の入店案内を改善しました。待つ場所が伝わらず入口が混み合っていたため、店長に相談し、案内する位置と声かけの内容をそろえました。

 

実際の経験が配膳や会計なら、入店案内の例を借りず、その担当場面で起きた出来事に置き換えてください。

飲食店の経験で誇張を避けながら具体性を出す際は、接客場面を掘り起こす視点も役立ちます。

▶ 居酒屋バイトのガクチカで好印象を与えるための注意点を詳しく見る

「工夫しました」を置き換える判断と選択

行動の説明が増えても、その方法を選んだ理由が抜けていると、指示された作業との違いが読み取れません。入口の混雑を見て、単純に声を大きくしたのか、案内を待つ場所が不明だと判断したのかでは、説明すべき過程が違います。原稿には、観察した問題と、そこから選んだ対応がつながる部分を残すと、自分で考えた範囲を伝えやすくなります。

例えば、「案内を改善しました」を「客によって案内する場所が違い、列が交差していたため、入口付近の案内位置を統一する案を店長に提案しました」に変える方法です。

添削中に思い付いた理由を、活動当時の判断として書くのは事実と合いません。店長の助言で気付いたなら、助言を受けて実行した経緯を残す方が、誰の判断かを正確に示せます。

成果と感想を分けた結びの修正

結果の段落では、起きた変化と、その変化から得た学びを混ぜないようにしてください。数値記録がない場合でも、他のスタッフも同じ案内方法を使うようになった、店長から継続の指示が出たなど、確認できる変化は書けます。測っていない待ち時間や満足度を作る必要はなく、実際に観察できた範囲まで成果の表現を戻すのが添削の役目です。

結びの修正では、成果と学びを別の役割として書き分けます。

要素 学習用の記入例
確認できた変化 提案した案内方法が、他のスタッフの担当時にも使われるようになりました。
経験から得た学び 現場で繰り返し起きる混乱は、担当者ごとの伝え方をそろえることで改善につながると学びました。

 

「何事も諦めない姿勢」と結ぶ場合は、途中で行き詰まっても続けた過程が本文に必要です。最後だけ別の強みを追加しないでください。

行動と結びの一貫性が気になる場合は、成果や学びに合わせた締め方との比較が役立ちます。

▶ ガクチカの締め方と本文との一貫性を詳しく見る

サークル原稿の添削前後と個人の役割

チームの実績を使ったガクチカでは、全体の成果と本人の担当を分けると、貢献した範囲を伝えることができます。例えば、副部長として運営に関わった経験でも、練習日程の調整を担当したのか、新入部員への声かけを続けたのかで、原稿に残す行動は変わります。ここでも架空の学習用原稿を用い、リーダーという肩書きを加えずに、本人の判断と周囲の協力を文章へ戻す修正を示します。

チーム全体の成果と担当範囲の書き分け

「部員全員で大会に向けて努力しました」という表現だけでは、本人がどの場面で動いたかを区別できません。添削では、全員で取り組んだ活動と、自分が責任を持った作業を別々に確認してください。例えば、練習計画は主将が決め、本人は欠席者への共有を担当したのであれば、計画を立案した人物に変えず、共有方法をどう改善したかに説明の分量を割く形が適切です。

役割の境界を残した修正例です。

添削前 サークルをまとめ、練習の質を高めました。
添削後 練習内容の共有を担当し、欠席者が次回参加した際に前回の変更点を把握できるよう、主将に確認した練習内容を共有ノートに記録しました。

 

「まとめた」を具体的な担当へ戻すと、本人の貢献はむしろ見えやすくなります。

サークル原稿で活動の羅列を避けたい場合は、役割・課題・成果をつなげる観点が役立ちます。

▶ サークルのガクチカで役割を伝える際の注意点を詳しく見る

協力の過程に残す相手の反応と修正

「周囲を巻き込みました」は、相手が協力するまでの過程が省かれやすい表現です。依頼を受け入れてもらえた理由や、反対意見を受けて変更した部分まで書ければ、働きかけの中身を伝えられます。参加しない部員へ繰り返し連絡しただけなのか、予定が合わない事情を聞いて練習の共有方法を変えたのかでは、行動の意味は同じではありません。

例えば、「協力を依頼しました」の後に、「記録の負担が大きいという意見を受け、記入項目を変更点だけに絞りました」と続けると、対話の前後で何が変わったかが分かります。ただし、反対意見がなかった経験に対立を加える必要はありません。

スムーズに進んだ経験なら、事前の声かけや役割分担を説明してください。困難を強調するために周囲を非協力的な人物として描くと、実際の関係とずれます。

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別設問の学生回答から探すガクチカの説明不足

ガクチカ以外の設問への回答も、経験の説明を点検する材料になります。ただし、設問の目的ごと移し替える必要はありません。ここでは、学業・研究、価値観、強みに関する実際の回答から、原稿に残すと伝わりやすい行動の情報だけを読み取ります。例えば、研究の専門的な結論が詳しくても、本人が担当した分析が分からないなら、ガクチカの添削ではその担当の説明を補う方向です。

ソニービズネットワークスの回答と成果の到達点

活動の成果を添削するときは、実行した段階と、その後の事業成果を区別してください。提案を終えた経験を、提案が採用されて業績を改善した経験へ変えると、担当した範囲を超えてしまいます。提案後の導入状況が分からない場合は、その先の成果を補わず、準備や発表の過程で実際に行った検討を具体化することで、取り組みの内容を伝えることができます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、ソニービズネットワークスの学業に関する回答には、「音楽イベントの収益向上戦略をチームで検討し」、主催企業に対して「プレゼンテーションを行いました」という記述を確認できます。

▶ ソニービズネットワークスのES回答例を読む

この抜粋で確かめられる到達点は、検討と発表です。収益が実際に増えたとは書かれていません。ガクチカ原稿でも「改善案を提案」と「改善を実現」を区別すれば、成果を大きく見せずに、実施した行動を正確に表現できます。

トヨタ自動車の回答と専門説明の分量

研究のガクチカでは、テーマの説明が長くなり、取り組み方が埋もれていないかを点検してください。専門用語を知っている読み手を前提にすると、課題の難しさや工夫の理由が伝わりにくくなります。研究内容を求める設問なら専門的な説明にも役割がありますが、力を入れた経験を問う欄では、説明を理解するための背景と、本人が行った分析の区別が必要です。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、トヨタ自動車の研究内容を問う回答では、「メーカーの具体例から分析した。」と、分析の進め方が書かれています。

▶ トヨタ自動車のES回答例を読む

ガクチカへの応用では、手法の名前だけで終わらず、比較する資料をどう選んだか、分析が止まった際に何を変えたかを本人の事実から補ってください。

三菱商事RtMジャパンの回答と行動につながる価値観

「信頼関係を築いた」という原稿は、相手に何を働きかけたかが分かる表現へ直すと具体性が増します。価値観だけでは現場の行動を想像しにくいため、話を聞いた相手や、聞いた内容をどう反映したかを探してください。思いが伝わったと書く場合も、その判断につながった発言や変化が実際にあったかを振り返る必要があります。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、三菱商事RtMジャパンの仕事で大切にしたいことを問う回答には、多文化交流イベントの経験として「現地スタッフや参加者の話を丁寧に聞き」という記述を確認できます。

▶ 三菱商事RtMジャパンのES回答例を読む

ガクチカ原稿なら、さらに実行した変更とのつながりを確認できます。

ソニー銀行の面接回答と実物が浮かぶ行動

添削後の文章を声に出した際に、行動の中身が説明できるかも点検してください。「進行管理を改善した」と書いた場合、何を使い、誰がどの情報を見られるようにしたかまで答えられると、書面と口頭の説明をそろえられます。共有ノートやカレンダーを使った結果、担当の抜けを減らしたのか、締切を把握しやすくしたのかを、実際の運用と結び付けて説明する文章が添削の目標です。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、ソニー銀行の強みを尋ねる面接への回答には、「カレンダーアプリでタスクと達成目標を設定し」という行動が記載されています。

▶ ソニー銀行の面接レポートを読む

具体物があれば、文章にない操作や運用方法を問い直せます。ガクチカ原稿に「仕組みを作った」とあるなら、実物は何か、誰が利用したかを答えてください。

ガクチカの字数調整と読みやすさの修正基準

字数超過を直す際は、情報の役割から削る順序を判断してください。例えば、活動を始めた経緯を長く説明している原稿では、応募先の設問が動機を求めているかを確認してから背景の分量を減らすと、回答に必要な要素を残せます。字数が足りない場合も、同じ意味の言い換えで埋めるより、読み手が疑問に感じる箇所を補う方が、説明の密度を上げられます。

字数超過と説明不足に応じた加減の順序

字数を減らすときは、「非常に」「積極的に」といった修飾や、冒頭と末尾で繰り返す活動説明から見直してください。次に、設問の答えにつながらない背景を短くします。例えば、「大変貴重な経験になりました」という感想を削っても、具体的な行動が残っていれば取り組みは伝わりますが、理由を削ると工夫と課題の関係を読み手が補う必要が生じます。

原稿の状態別に、加える内容と削る内容を判断できます。

状態 修正する内容
字数超過 重複した結論、強調語、設問と関係しない背景の削除
字数不足 判断理由、担当範囲、相手の反応の補足
結果だけが長い 結果の列挙を減らし、取り組みの過程に配分

 

字数は提出先の指定が基準です。欄の上限だけでなく、下限や記入上の注意も読み、貼り付け後は応募画面側の表示で確かめてください。

指定字数と具体性を両立させる観点は、ガクチカの注意点を説明した記事でも確認できます。

▶ ガクチカの指定字数と具体性に関する注意点を詳しく見る

主語・因果関係・表記の見直し

文章の最後の点検では、誰が行動したか、何が原因で何が変わったかを追ってください。主語が途中で本人からチームへ切り替わる文章は、担当範囲を誤解させる原因になります。因果関係を説明できない場合は、同時期に起きた変化として表現を調整し、すべてが自身の行動だけで生じたような書き方を避けると、成果の範囲を正確に示せます。

例えば、集客企画と同じ時期に店舗全体の広告が始まっていたなら、売上の変化を企画だけの成果として結び付ける根拠が必要です。根拠がなければ、自分が作成した案内物や担当した声かけの実施結果を中心にしてください。

表記では、です・ます調の統一、団体名の正式表記、専門用語の言い換えを点検します。音読して途中で主語を見失う文は分割できます。

面接は準備が9割と言われます。以下の質問集で頻出パターンを一通り確認しておくだけで、本番の受け答えに余裕が生まれます。

面接質問集

ガクチカ添削の依頼先と指摘の受け止め方

第三者に見てもらう目的は、原稿だけでは伝わらない箇所を見つけることです。例えば、同じサークルの友人は活動の事実を点検しやすい一方で、部外者には分からない略語を読み飛ばすこともあります。複数の意見を集める際も、誰の修正文を採用するかだけで決めず、設問との一致と事実の正確さを軸に、指摘された問題を確かめる姿勢が必要です。

キャリアセンター・知人・AIの使い分け

依頼先を決めるときは、添削で解消したい疑問を先に言葉にしてください。大学のキャリアセンターには相談方法や予約条件を確認し、ガクチカ原稿のどの部分を見てほしいかを伝えます。AIを使う場合は、原稿にない実績や役割が追加されていないかを本人が点検する必要があり、文章の自然さだけで修正案を採用しない使い方が適切です。

見てもらいたい内容と依頼先の組み合わせの例です。

依頼先 依頼する観点
大学のキャリアセンター・キャリアアドバイザー 設問への回答、経験の伝わり方
活動を知らない知人 略語、説明不足、読んで疑問に感じる箇所
活動を共にした相手 役割、時系列、成果の事実関係
AI 重複表現、主語の不明瞭さ、確認すべき箇所の抽出

 

AIへの入力からは、氏名や連絡先、公開できない研究・業務の情報を外してください。企業が応募書類の作成に条件を設けている場合は、その条件に沿った利用が必要です。

第三者に見てもらう利点と指摘の受け止め方は、添削全般の説明で補えます。

▶ ES添削のメリットと依頼時の注意点を詳しく見る

依頼時の共有事項と修正案の採否

原稿だけを渡すと、添削する側が設問の意図や字数制限を推測することになります。依頼時には実際の設問文と原稿を組にし、提出先、応募職種、返却希望日も添えてください。例えば、「協力した過程が抽象的なので、誰に何を働きかけたか伝わるか見てください」と依頼すれば、表現の好みではなく、説明の不足に絞った指摘を受ける準備ができます。

修正案が返ってきたら、変更理由を確認してください。「こっちの方が強そう」という理由だけで、担当していない仕事や根拠のない成果を足す必要はありません。意見が分かれた場合は、実際の設問に答えているか、初見の人が行動を説明できるかという基準へ戻ります。

本人が説明できない追加事項は保留し、事実を確認してから採否を決めてください。依頼の目的を伝える際は、添削先の選び方も参考になります。

▶ ES添削サービスの選び方と依頼目的の伝え方を詳しく見る

添削後の事実確認と面接への接続

添削の終了は、見栄えのよい文章になった時点ではなく、書いた内容を自分の経験として説明できる状態が目安です。例えば、書面では「企画を主導した」とあるのに、口頭では担当者の指示に沿って準備した説明になるなら、原稿の動詞を実際の担当へ戻す必要があります。提出前には面接での説明も試し、書面と口頭で同じ経験を伝えられるかを点検できます。

盛りすぎを防ぐ言い換えと根拠の点検

文章を力強くする言い換えが、経験を誇張する修正になっていないかを確かめてください。「手伝った」を「主導した」に変えるなら、本人に判断や調整の責任があった事実が必要です。例えば、一部の参加者から感謝を伝えられた経験を、参加者全員の満足度が向上した経験へ変えると、対象者の範囲と測定の有無が変わるため、表現の調整だけとは呼べません。

原稿の動詞に注目すると、事実の変化を見つけることができます。

修正後の表現 確かめる事実
主導しました 決定・調整を担った範囲
改善しました 改善前後を確かめた根拠
定着させました 継続して利用された実態

 

根拠が弱いときは、「案を提案しました」「運用を開始しました」のように実施した段階へ戻せます。誇張との境界で迷う場合は、次の記事の注意点も参考になります。

▶ ガクチカを盛る際のリスクと事実に沿った伝え方を詳しく見る

口頭説明で見つかる残りの不足

完成した原稿を見ずに話すと、言葉は整っていても理解が追い付いていない箇所を発見できます。行動を選んだ理由や、他の方法を取らなかった理由を口頭で説明してください。例えば、「話し合いで解決した」と書いた部分について、対立していた意見と提案の内容を説明できなければ、原稿に書く前の事実の振り返りから補う必要があります。

練習では、聞き手に経験の内容を言い返してもらう方法もあります。本人が伝えたかった担当と、聞き手が理解した担当が違うなら、主語や行動の説明を直してください。追加質問への回答をすべて原稿へ詰め込む必要はなく、中心となる判断の説明だけを戻すと字数を保てます。

ガクチカに対する質問から説明不足を探す際は、面接での深掘り対策が役立ちます。

▶ ガクチカの深掘り質問への対策を詳しく見る

監修者からのアドバイス

監修者からのアドバイス
三好 達也(キャリアアドバイザー)

上記の口頭説明で止まった箇所は、言い回しよりも、判断した理由や担当範囲の説明が足りないサインです。キャリアアドバイザーとの面談には修正前後の原稿と事実メモを持参し、「この行動を選んだ理由が伝わるか」を具体的に相談すると、追加すべき内容を絞れます。

▶ 選考を受けた学生の声をもっと読む

▶ キャリアアドバイザーに無料相談する

テストセンターやWebテストで足切りにならないよう、事前に頻出問題を解いておくことをおすすめします。

SPI対策集

まとめ

ガクチカの添削では、経験を珍しく見せる前に、設問への答え、本人の判断と行動、成果の根拠を点検してください。例えば、ありきたりに感じるアルバイトの原稿でも、誰に働きかけ、なぜその方法を選び、何が変わったかを補うと、現場で判断して動いた過程を読み手に伝えられます。学生の実物回答を参考にする際は、概要欄と詳細欄の違いを確かめ、他の学生の成果や表現をそのまま移さない姿勢が必要です。アルバイトやサークルの修正前後例も、実際に経験した行動へ置き換えて活用できます。

字数を減らすときは重複表現から削り、添削で役割や成果の範囲が変わっていないかを元の原稿と照合してください。最後に原稿を見ずに判断の理由を説明できれば、書面と面接の準備をつなげられます。自分の経験として説明できる言葉を残し、事実が伝わる原稿へ仕上げてください。

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この記事の監修者三好 勝利(キャリアアドバイザー)

三好 勝利(キャリアアドバイザー)新卒で小学校教員となり、学級担任や学年主任などを務め、1000人以上の生徒の指導に携わる。その後、大手教育企業でのコンサルティング営業を経て、現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして250名以上の学生の就職支援に従事。未経験IT、総合職、人材など幅広い業界への支援実績を持つ。面接対策や自己PRの指導に定評があり、面接官の経験を生かした的確なアドバイスが強み。学生一人一人に寄り添い、ラフな雰囲気で親身に相談に乗ることを心がけている。

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