【企業分析】中日本高速道路株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/25更新
はじめに
中日本高速道路株式会社(以下、NEXCO中日本)は、愛知県名古屋市に本社を置く
特殊会社で、NEXCO中日本と呼ばれています。
2005年に日本道路公団の民営化がきっかけとなり設立されたのが、NEXCO中日本のルーツです。
NEXCO中日本は、NEXCO3社のうちのひとつで、主に中部地方を担当領域とし、高速道路や自動車専用道路の管理運営を行う企業です。
NEXCO中日本の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などを紹介していきます。
NEXCO中日本を含むNEXCO3社やインフラ業界への就職を考えている以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
- NEXCO中日本の業務内容が知りたい
- NEXCO中日本の就職難易度が知りたい
- NEXCO中日本の選考対策について、何をしたらいいかわからない
そのほかの業界については以下の記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
NEXCO中日本の就職難易度は高いといえるでしょう。
就職難易度が高い理由として、インフラ企業として事業を展開しており業績が安定していることや公共性が高く、規模の大きな仕事に携われることが挙げられます。
また、勤務地が限定されており、生活設計が立てやすい点も人気の理由の一つです。
求人情報サイトによると、100名程度の採用予定数に対し1,000名以上がエントリーしており高倍率となっています。
また、募集職種は以下のとおりです。
- 事務
- 電気
- 土木
- システム・通信
- 建築
- 機械
国立大学や有名私学だけなく、さまざまな大学から採用実績がありますので、NEXCO中日本に入社したいという志望度の高さや、明確な志望動機をアピールしましょう。
選考対策を充実させれば、学歴、文系・理系問わず、内定を獲得できるチャンスがあると思います。
ほかの就活生と差別化をはかるためにも自己分析や企業分析を徹底し、対策しておいてください。
次の章からは、各事業内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
NEXCO中日本について
出典元:募集要項(新卒採用) – 日本の中心からみんなの想いをつなぐ。
会社概要
NEXCO中日本は、2005年に日本道路公団の民営化により誕生した企業です。
中部地方において、日本道路公団が管理していた高速道路や自動車専用道路を引き継いで管理しています。
NEXCO中日本は「道を通じて感動を 人へ、世界へ」をコーポレート・スローガンとし、安心で快適な高速道路空間を提供しています。
高速道路機能を正常に保ち、安全や安心を提供しているNEXCO中日本は、日本社会になくてはならない企業の一つといえるでしょう。
年間売上高は約1兆1,549億円を誇っており、高速道路事業や休憩所事業を展開し安定して業績を伸ばしています。
ほかにもコーポレート部門(経営企画、総務、広報など)が存在し、NEXCO中日本の企業活動を支えており、事務系職と技術職が連携し、安心・快適な高速道路空間をつくり上げているのです。
事業内容についてはのちほど解説いたしますので、ぜひチェックしてください。
NEXCO各社の強みとしては、担当エリアの高速道路事業を独占していることが挙げられます。
特にNEXCO中日本は日本の大動脈ともいえる関東から関西にかけての高速道路を管理していることを最大の強みとしており、高速道路業界で売上高は1位です。
次に、NEXCO中日本の高速道路業界内での立ち位置について紹介いたします。
高速道路業界は担当エリアごとに高速道路を管理しているので、競合とはならないのが大きな特徴です。
同業他社として、北海道から北関東を管轄する「NEXCO東日本」、同じく近畿地方から九州エリアを管轄する「NEXCO西日本」、東京都などの高速道路を管轄する「首都高速道路株式会社」などが挙げられます。
業界分析、企業分析を行う際は、同業者や競合他社の分析もあわせて行い、業界のトレンドをおさえて面接などに活かしましょう。
各事業別の売上規模
有価証券報告書によると、NEXCO中日本の売上規模は、1兆1,549億5,200万円です(2023年実績)。
2022年は1兆996億1,400万円、2021年は8,755億1,400万円となっており、順調に売上を伸ばしています。
また、内訳として高速道路事業が1兆896億500万円、休憩所事業が289億円、その他事業が365億1,500万円となっています。
上記のとおり、売上高の半数以上を高速道路事業が占めています。
売上の詳細について気になる方はOB訪問や企業説明会などで質問してみましょう。
各事業セグメントの解説
NEXCO中日本には事業の柱が5つあります。
それぞれの分野が非常に重要な役割を担っているので、事業内容について解説いたします。
事業名 | 事業内容 |
建設事業 | ①新たな高速道路を建設する際の計画や調査 ②用地取得(建設予定地の土地所有者対応) ③道路・設備設計・建設工事など 新たな道路をつくったり、交通状況に応じて車線を増設したりしています |
保全・サービス事業 | 【道路を守る仕事】 ①点検・調査・補修工事 ②道路・不動産管理 【交通を守る仕事】 ①交通管理企画 ②交通管制 ③渋滞対策・事故対策 ④危機管理・防災対策 【料金をいただく仕事】 ①料金収受企画 ②料金制度企画・料金システム開発・保守 |
サービスエリア事業 | 【休憩施設をつくる・経営する】 ①事業計画、設計(企画・立案) ②販売戦略 ③運営管理・施設管理 ④ニーズに合わせた新サービスの提案 |
新規事業 | ①観光振興事業 ②海外事業 (発展途上国でのバイパス道路建設工事など) ③地域活性化ビジネス ④中継物流拠点の運営 |
コーポレート | 正常な業務運行を行うための後方支援 ①経営企画 ②総務・法務 ③人事・厚生 ④情報システム ⑤調達、契約 ⑥会計・経理・財務 ⑦CS推進 ⑧環境・緑化 ⑨広報 役割が細分化されており、後方支援を充実させています |
NEXCO中日本では、高速道路や高速道路内に建設されているサービスエリアを中心に上記の事業部門を展開しています。
安心で快適な高速道路空間を提供するために事業部門が細分化されているのが特徴です。
高速道路を快適に仕様できる仕組みづくりや、安全を確保する仕組みを構築することにより利用者の満足度を高めています。
NEXCO中日本で働いている社員は?
平均勤続年数は?
有価証券報告書によると、NEXCO中日本の平均勤続年数は17. 3年となっています。
日本国内の民間企業の平均勤続年数が11. 8年であることから、全国平均よりもかなり長い年数です。
平均年収は?
NEXCO中日本の平均年収は、約769万円です。
全国平均の年収が433万円であることから、給与水準は全国の平均よりかなり高くなっています。
ワークライフバランスの充実とあわせて、処遇面の良さも人気のポイントです。
平均残業時間は?
NEXCO中日本の平均残業時間は、月平均35時間です。
厚生労働省が発表している「毎月勤労統計調査」によると、一般労働者の平均残業時間は13.8時間なので、NEXCO中日本の残業時間は平均よりかなり多いといえます。
一方、NEXCO中日本の年間有給休暇の取得日数は平均で13. 4日とされており、全国の民間企業の平均である10. 3日を上回っています。
配属部署、担当プロジェクトにより残業時間は増減する可能性はあるものの、休暇が取得しやすく、ワークライフバランスを推進している企業といえるでしょう。
平均ボーナス額は?
NEXCO中日本のボーナスについては年2回、業績や勤務成績によって支給されるようです。
詳しい支給額については公表されていませんが、基本給の4〜5カ月分が支給されることが多いようです。
気になる方はOB訪問などを活用し、情報収集するようにしましょう。
どんな文化なの?
NEXCO中日本は、高速道路を運営しているという性質上、法令遵守や安全については非常に高い意識を持っています。
また、歴史や伝統を大切にする文化があるようです。
働き方の面では、有給取得率も高く、その他の休暇制度や福利厚生も充実しているので非常に働きやすい企業といえるでしょう。
一方、民営化されたとはいえ、現在でも国の出資を受けている会社なので、自由に挑戦したり、思いどおりに仕事をしたりする環境は少ないと思われます。
就活の際は自己分析をしっかりと行い、自身の求める働き方や労働環境を明確にし、選考に臨みましょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
大手高速道路会社の中でのNEXCO中日本の立ち位置を紹介します。
売上高や就職偏差値などを参照し、その他の高速道路会社と比較してみましょう。
まずは、以下の表をご覧ください。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
---|---|---|---|---|
NEXCO中日本 | 1兆1,549億5,200万円 | 769万円 | 59 | 安全意識が非常に高く、伝統を大切にする社風 |
NEXCO西日本 | 9,770億8,000万円 | 751万円 | 58 | |
NEXCO東日本 | 1兆1,086億2,400万円 | 768万円 | 58 | |
首都高速道路株式会社 | 3,506億7,200万円 | 832万円 | 60 | 入社後のジョブローテーションが充実しており社員育成に力を入れている社風 |
上記のとおり、どの企業も就職偏差値が高く、内定を勝ち取るには十分な対策が必要です。
また、社風については、どの企業もワークライフバランスが充実しており、働きやすい職場であるといえるでしょう。
一方、元公務員ならではの保守的な部分もあるようなので、自分が望む働き方とマッチしているか確認するようにしてください。
就職活動で選考に臨む際は、業界研究をしっかりと行い、なぜ高速道路会社を志望したのか明確にしておくことが重要です。
NEXCO中日本の新卒募集要項について
以下に、NEXCO中日本の新卒募集要項についてまとめました。
2023年4月支給実績では学部卒の初任給が232,500円、修士卒が251,000円となっており、大卒の平均初任給228,000円よりも高い水準です。
各種手当や昇給制度について詳しく知りたい方は企業説明会で質問してみましょう。
各項目 | 詳細 |
応募資格 |
※2022年3月から2024年3月に大学・高等専門学校・専門学校・短期大学を卒業された方、または大学院を修了された方で、2025年4月に入社できる方 |
職種 | 【総合基幹職コース】 ①事務系:事務 ②技術系:土木、電気、システム・通信、機械、建築 |
基本給 | ①高専・短大・専門卒:204,500円 ②大学卒 :232,500円 ③大学院卒 :251,000円 |
昇給 | 年1回 |
賞与 | 年2回 |
福利厚生 | 社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災)) 施設:独身寮、世帯用社宅、家賃補助 制度:各種社会保険、財形貯蓄、住宅資金貸付、確定給付企業年金、確定拠出年金、その他福利厚生施設の利用など |
勤務時間 | 9:00〜17:30 ※勤務地によって異なるケースあり |
勤務地 | 本社(名古屋市)、支社(東京都港区、八王子市、愛知県名古屋市、石川県金沢市)、その他管轄エリア内の事業所 |
募集人数 | 100名程度 |
求める人材
NEXCO中日本は、「社会を支える使命感を備えており、責任感と誠実さがある人物」、「自律的に方向性を示し、リーダーシップを備えた行動力がある人物」を求めています。
また、NEXCO中日本は「6つの基本姿勢」なる行動指針を示しており、上記の求める人物像に加え、「6つの基本姿勢」を徹底できる人物を求めています。
<NEXCO中日本 「6つの基本姿勢」>
- お客様起点で考える
- 現場に立って考え行動する
- 経験と知見を結集する
- 効率性を追求する
- 時代の即して進化し続ける
- 社会の課題と向き合う
NEXCO中日本で働くにあたり、非常に重要な考え方となるので、しっかりとおさえておきましょう。
NEXCO中日本は高速道路という重要な日本のライフラインを支える企業として、地域社会の発展に貢献することを使命としています。
事業規模が非常に大きく、一人でできることは限られますので、積極的にリーダーシップを発揮し、多くの社員を巻き込んでいける人物を求めています。
新卒採用のフロー
NEXCO中日本の選考は、下記のとおりの流れです。
※採用年度によって変更の可能性があるので注意しましょう。
①エントリーシート提出
ネームバリューと安定性がある企業ですので、就活生の応募が膨大になる傾向があります。
高倍率な中でエントリーシートを通過させるためにも、なぜ「NEXCO中日本」を志望したかを明確にしておきましょう。
②適性検査
適性検査は玉手箱形式の試験が実施されるようです。
参考書を繰り返し解くなどして徹底的に対策しておきましょう。
③面接(複数回)
NEXCO中日本では、複数回の面接試験が実施されます。
質問に対して論理的に回答することを心がけてください。
また、以下のような質問が多いようです。
- 志望動機(たくさん会社があるなかでなぜNEXCO中日本なのか)
- 高速道路業界で気になるニュースは?
- 高速道路を使ってみて感じる改善点は?
- どのような事業に興味がありますか?
- あなたを食べ物に例えるとなんですか?
比較的オーソドックスな内容から、業界や入社後のビジョンについて、また、瞬間的な思考力を問うような質問もされるようです。
自己分析と企業分析はもちろんのこと、ニュースや新聞などもチェックし、情報収集を行って対策するようにしてください。
④内定
複数回の選考を突破すると内定が決まります。
採用大学
NEXCO中日本の過去の採用実績を見ると、国公立大学や有名私立大学だけでなく、中堅大学を含め幅広く採用しています。
採用大学は以下のとおりです。
【採用大学】
青山学院大学、大阪大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、九州大学、京都工芸繊維大学、京都大学、近畿大学、慶應義塾大学、神戸大学、芝浦工業大学、信州大学、上智大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、東京工業大学、東京大学、東京理科大学、東北大学、東洋大学、同志社大学、名古屋工業大学、名古屋大学、奈良女子大学、南山大学、新潟大学、日本大学、一橋大学、広島工業大学、広島大学、福井大学、法政大学、明治大学、名城大学、横浜国立大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、龍谷大学、和歌山大学、早稲田大学ほか |
採用大学のランクに関しては、以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、NEXCO中日本の就職偏差値・難易度を見ていきましょう。
結論として、NEXCO中日本の就職偏差値・難易度は高いといえます。
その理由としては以下の3点が挙げられます。
- インフラ企業として事業を展開しており業績が安定していること
- 全国転勤ではないので生活設計が立てやすいこと
- 公共性が高く、規模の大きな仕事に携われること
以上3点の理由から、選考倍率が高くなる可能性が高いです。
数多くの学生と差別化をはかるためにも、企業分析を充実させ、面接などの準備を整えておきましょう。
まとめ
企業研究として、NEXCO中日本の就職難易度・採用大学・選考対策などについて説明しました。
NEXCO中日本は主に中部地方の高速道路事業を行う企業として、高速道路の運営をとおして、人々の暮らしや経済活動を支えています。
インフラ企業として業績が安定していることや、ワークライフバランスが充実していることから、選考は高倍率になる可能性が高いです。
高倍率の選考を突破するために、自己分析と企業研究を徹底して行い、選考対策を行いましょう。
ぜひこの記事を参考にし、内定を獲得できるように頑張ってください。