【企業分析】住友大阪セメントの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年4月25日更新
はじめに
住友大阪セメント株式会社は、東京都港区に本社を置くセメント業界に属する企業です。
2024年に創立117周年となり、創業から行っているセメント事業を中心に、発電、環境リサイクル、鉱産品、建材、光通信用の電子機器・デバイス、独自技術によるナノ粒子などの新材料などさまざまな製品を開発しています。
日本の社会インフラの基盤から支え、多種多様な分野を手がけるユニークな素材メーカーです。
今回はそんな住友大阪セメントの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では住友大阪セメント株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 住友大阪セメントの仕事内容が気になる
- 住友大阪セメントの就職難易度を知りたい
- 住友大阪セメントの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、セメント以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、住友大阪セメントの就職難易度は、平均的な難易度と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度といえるでしょう。
また、採用大学を見ても、さまざまな偏差値帯や高専・高校からの採用実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分に有り得ます。
また職種としては、技術系総合職と事務系総合職となっており、技術系総合職の業務内容としては、主に品質管理・生産管理・ 技術開発・研究開発などで、事務系総合職の業務内容は総務・ 法務・経理・ 人事などです。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
住友大阪セメント株式会社について
出典元
会社概要
住友大阪セメント株式会社は、セメント業界に属する企業で、創業から行っているセメント事業を中心に、発電、環境リサイクル、鉱産品、建材、光通信用の電子機器・デバイス、独自技術によるナノ粒子などの新材料などさまざまな製品を開発している企業です。
セメントは、橋・道路・ビルなどの社会インフラの構築に欠かせない素材で、代替品がないため非常に安定しています。
また、独自のナノ粒子合成技術を基盤とした製品展開や、半導体製造装置からUV遮蔽材まで適用される製品の数々、LFPの特性を活かせる耐久性・安定性・鉛蓄電池との電圧互換性、優れたカスタマイズ対応力などの強みを持っているのです。
2023年度の国内販売シェアは第3位を誇り、基幹事業のセメントから派生した建材事業、鉱産品事業、独自のナノテクノロジーやオプトエレクトロニクスを光通信・半導体分野などに活かした新材料事業、光電子事業を展開し、幅広い事業展開を行っています。
特にセメント製造では、副産物・産業廃棄物を積極的に受け入れ、再資源化に貢献するなど、環境に配慮した取り組みで人々の生活を支えているのです。
参照ページ
各事業別の売上規模
住友大阪セメント株式会社の2022年度の総売上高は2047億円で、純利益は57億2000万円でした。
この売上はセメント事業、鉱産物事業、建材事業、光電子事業、新材料事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- セメント事業: 売上高は1403億4400万円で、前年同期比10.8%増となりました。
- 建材事業::売上高は221億700万円で、6.7%増となりました。
- 新材料事業::売上高は216億7800万円で、48.5%増となりました。
- 鉱産物事業:売上高は133億7000万円で、8.6%増となりました。
- その他事業:売上高は48億1800万円で、22.2%減となりました。
- 光電子事業:売上高は23億8500万円で、36.7%減となりました。
引用・参照ページ
IR情報/財務・業績推移/業績ハイライト | 住友大阪セメント株式会社
各事業セグメントの解説
住友大阪セメント株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
セメント事業 | 全体の売り上げの約8割を占めるメイン事業で、セメント系固化材、各種セメント、生コンクリートなどの製造・販売を行っている。 高度な技術力と徹底した品質管理で、橋・空港・ビル・道路・住宅・学校など社会インフラをはじめ、あらゆる構造物や建築物を根底から支えている。 また、リサイクル品の受け入れ拡大など、循環型社会の貢献に積極的に取り組んでいる。 |
建材事業 | コンクリート構造物向け補修材・補強材料の製造・販売。 老朽化したコンクリート構造物に補修材・補強材を利用することで構造物を建て替えることなく延命化している。 技術力と豊富な経験を活かし、社会インフラの維持補修を支えている。 |
新材料事業 | 独自のナノ粒子製造技術を駆使し、塗料、抗菌剤、化粧品材料などの機能性材料を開発・製造・販売している。 また、特殊な機能性粒子を使ったセラミックスは、半導体製造装置などに利用されている。 |
鉱産物事業 | 国内有数の規模・品質を誇る、豊富な資源を活かし、工業用原料として、セメント、化学、鉄鋼など幅広い分野に石灰石を供給。 高純度の石灰石は需要が高く、国内をはじめアジアへも輸出している。 |
その他事業 | 所有する遊休地を利用した電設工事、情報処理サービス、不動産賃貸などを行う。 |
光電子事業 | 最先端の光通信技術を活かし、光通信システムにおいて最重要部品の一つであるLN変調器や光計測装置、CATV用光送受信機などを開発・製造・販売を行い、ITインフラを支えている。 |
セメント事業をメインに、セメントから派生した建材事業、鉱産品事業や、独自のナノテクノロジーやオプトエレクトロニクスを半導体、光通信分野などに提供する光電子事業、新材料事業など幅広く事業を展開し、100年以上日本のインフラを支え続けています。
さらに、需要の高い高純度の石灰石を、国内をはじめアジアへも輸出を行い、海外市場へ進出しているのも特徴です。
住友大阪セメントで働いている社員は?
平均勤続年数は?
住友大阪セメントの平均勤続年数は18.5年です。
化学業界の平均勤続年数は16.4年であることから、業界平均よりもやや長いと言えるでしょう。
平均年収は?
住友大阪セメントの平均年収は、692万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「小売業」の上場企業平均年収は470万円でした。
平均残業時間は?
住友大阪セメントの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり10.3時間でした。
化学業界で働く従業員の平均残業時間は14.8時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
住友大阪セメントの平均ボーナス額は、111万円でした。
全国平均のボーナス額が78万円であることを考えると、全国平均よりも高い水準となっています。
また、住友大阪セメントは年に6月と12月の合計2回ボーナスが支給されるようです。
どんな文化なの?
住友大阪セメントグループは、「全ての社員がイキイキ・ノビノビと心身ともに健康で、元気よく働ける活気あふれる職場づくりを目指します。」を宣言しています。
総合職では将来的に住友大阪セメントの経営を担う人材に育てることを目標にしており、多くの場合、本人の希望や適性を配慮したジョブローテーションによって複数の経験を積むことができるでしょう。
また、キャリアの希望については、年に1回、上司へ申告する制度があり、上司との面談の中で、現在の部署で経験したい業務や将来的にどのようなキャリアを積みたいかを伝えることができるはずです。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しいセメント業界の中での住友大阪セメント株式会社の立ち位置をご紹介します。
「バフェット・コード」のセメント業界の売上高ランキングによると、住友大阪セメントは8位で、セメント業界を牽引していると言えるでしょう。
理由として以下の要因があると考えています。
- 多角的な事業戦略:住友大阪セメントはセメント事業に限定せず、それに付随した鉱産物事業、建材事業、光電子事業、新材料事業など幅広い事業を展開しています。
これにより、市場の変化に柔軟に対応し、売上拡大を実現しています。
- メイン事業がセメント:橋・道路・ビルなどの社会インフラの構築に必要不可欠で、代替品がないため非常に安定した素材です。
また、創業以来100年以上セメントに携わっており、豊富な知識と経験を保有しています。
- 独自技術を保有:独自のナノテクノロジーやオプトエレクトロニクスを光通信・半導体分野などに活かしている。
- 社会的貢献度が高い:特にセメント製造では、副産物・産業廃棄物を積極的に受け入れ、再資源化に貢献するなど、環境に配慮した取り組みで人々の生活を支えています。さらに、採掘後の鉱山緑化を行い、環境保護にも取り組んでいます。
- 社会インフラの維持補修を支えている:コンクリート構造物向け補修材・補強材料の製造・販売を行い、老朽化したコンクリート構造物に補修材・補強材を利用することで、構造物を建て替えることなく延命化しています。
以上の要素により住友大阪セメントはセメント業界の中でも上位の売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
住友大阪セメント | 2047億500万円 | 692万円 | 56 | 活気にあふれる社風 |
太平洋セメント | 8639億300万円 | 729万円 | 60 | 自由闊達を重んじる社風 |
三菱マテリアル | 3653億8600万円 | 545万円 | 58.6 | 面倒見の良い社風 |
トクヤマ | 841億5,000万円 | 704万円 | 60 | 組織・チームワークを大切にする社風 |
住友大阪セメントの新卒募集要項について
以下に住友大阪セメントの新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 事務系総合職 業務内容:企画・営業・ 海外事業・資材調達・総務・
技術系総合職
|
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 博士卒:270,000円、修士卒:256,530円、大卒卒:235,500円、高専卒:215,500円、高卒:199,500円 備考:超過勤務手当、交通費、家族手当、住宅手当など別途支給 |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
研修制度 | 新入社員合同研修(東京本社で4月~1ヶ月ほど)、新入社員フォロー研修(10月・2月に各1ヶ月ほど)、新入社員トレーナー研修(入社後3年間)、若手社員年次研修(入社2~4年目)、短期海外研修制度、ビジネス英語研修など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、社宅完備、年間休日125日、フレックス制度、テレワーク制度(週2回・月8回まで)、持株会制度、確定拠出年金制度、財形貯蓄制度カフェテリアプラン(年間35,000円分)、育児短時間勤務制度(子どもが小学校6年生まで利用可能)、育児休暇制度など |
求める人材
住友大阪セメント株式会社では求める人材として下記のものを公表しています。
主体性
何事も前向きに捉えて、明るく元気に挑戦できる人
協働力
さまざまな年齢や立場の人と協働できる人
やりぬく力
どんなことにも誠実に向き合い、最後までやり遂げる粘り強さをもった人
以上の3つは住友大阪セメントの事業精神である「信用を重んじ確実を旨とする」や、企業理念の「私たちは、地球環境に配慮して、多様な事業活動とたゆまぬ技術開発を通じて、豊かな社会の発展・維持に貢献する企業を目指します」に通じています。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
参照ページ
新卒採用のフロー
住友大阪セメントの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
住友大阪セメントの公式サイトまたはリクナビ2025の新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、ガクチカ、インターンで取り組んだ内容などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
②会社説明会、適性検査
住友大阪セメントのイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
選考参加を希望される方はアンケートに取り組み、住友大阪セメントとミスマッチがないのかを深堀をしていきます。
また、同タイミングで適性検査を行います。
適性検査は、70分程度のWEBテストで、数学と国語の問題が出るようです。
SPIの勉強と、整数、確率、n関数、進数など高校数学を復習しておきましょう。
以下のページもぜひ参考にしてください。
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
③面接(2回程度を予定)
面接回数について、技術系総合職は2回程度、事務系総合職は3回程度を予定しています。
一次面接は集団面接で、最終面接は個人面接のようです。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- なぜセメント業界なのか
- なぜ住友大阪セメントなのか
- 転勤は可能か
- 住友大阪セメントでやりたいこと
- 10年後、20年後どうなりたいか
- 強み・弱みは
- 研究内容と研究の中で工夫したこと・大変だったこと
最終になるにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、イメージトレーニングをしておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内々定
2回ほどの面接を突破して内々定が決まります。
採用大学
住友大阪セメントの採用大学の実績を以下に掲載しますが、再難関大学から高専・高校まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
青山学院大学、秋田大学、岩手大学、愛媛大学、大分大学、大阪市立大学、大阪大学、岡山大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、九州工業大学、京都大学、金城学院大学、慶應義塾大学、高知大学、神戸大学、上智大学、成蹊大学、千葉大学、筑波大学、東海大学、東京工業大学、東京工芸大学、東京大学、東北大学、同志社大学、長崎大学、名古屋大学、南山大学、一橋大学、広島大学、福岡大学、法政大学、北海道大学、三重大学、明治大学、名城大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、琉球大学、和歌山大学、早稲田大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、住友大阪セメントは多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、住友大阪セメントの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的といえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがない
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがない
- 給与や福利厚生が特筆して良いという訳ではない
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策をしていれば、難しすぎることはないでしょう。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
住友大阪セメント株式会社は、東京都港区に本社を置くセメント業界に属する企業です。
2024年に創立117周年となり、創業から行っているセメント事業を中心に、発電、環境リサイクル、鉱産品、建材、光通信用の電子機器・デバイス、独自技術によるナノ粒子などの新材料などさまざまな製品を開発しています。
日本の社会インフラの基盤から支え、多種多様な分野を手がけるユニークな素材メーカーです。
住友大阪セメントは売上高がセメント業界の中で8位で、セメント業界を牽引しているレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあるのです。
対策をしっかり行って選考に望んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね!