就活の筆記試験対策、特徴、落ちる人の共通点を解説
2024/8/16更新
はじめに
「そろそろSPIの勉強しないとやばい…」
「筆記試験は何が出るの?」
「筆記試験の対策は何をすれば良いのだろう」
筆記試験対策がわからない就活生は多いでしょう。
本記事では、以下の項目を解説しています。
- 筆記試験の種類と近年の傾向
- 筆記試験の対策方法
- 企業が筆記試験を行う目的
- 筆記試験に落ちてしまう人の特徴
- 筆記試験対策にまつわるよくある疑問
筆記試験がよくわからない方も、この記事を読み、概要を頭に入れておくことで効果的に突破できるでしょう。
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筆記試験の種類と近年の傾向
リクルートが2023年卒の300名に実施した調査によると、国語や数学などの能力的な問題が最も多く、次いで性格検査、時事問題、小論文と続いています。
筆記試験には、どんな内容が出題されましたか?(n=198、複数回答)
出典:就活の筆記試験にはどんなものがある?先輩たちは事前にどんな準備をした?|リクナビ
能力に関する問題と性格検査は70%を超えるため、しっかりとした準備が必要です。
以下で対策方法を解説しているので、興味がある方は参考にしてください。
筆記試験は、大きく分けて次のような種類があります。
とくにSPIと玉手箱、そして一般常識に関しては出題する企業も多いため、対策は必要と言えるでしょう。
また、TG-WEBについても最近導入企業が増えているため、対策をしておくと安心です。
それでは、SPI・玉手箱・一般常識テスト・TG-WEBテストについて詳しく見ていきます。
SPIの概要
SPIはリクルートキャリアが作成する筆記試験で、最もよく使われている代表的な筆記試験です。
能力検査と性格検査から構成されており、能力検査はさらに「言語分野」(国語)と「非言語分野」(数学)にわかれています。
言語分野では「雨と傘」と同じ二語の組み合わせを選ぶ問題や、複数の文を並べ替えて意味が通じるようにする問題が出る可能性があります。
一方、非言語分野で出題される内容は、与えられた条件の中で、矛盾しない選択肢を選ぶ推論問題や、集合の問題などです。
玉手箱などのほかの試験と比べて難易度は低いですが、制限時間が短いので、問題集等をこなして素早く解く練習をしましょう。
また、受験方式は専用のテストセンターで受ける方式や、インターネット接続できるパソコンから受験するWEB方式が一般的です。
ほかにはペーパーテスト方式や、受験企業に出向いてテストするインハウス方式があります。
性格検査は約200個の質問に「はい」か「いいえ」で答えるものです。
行動的側面、意欲的側面、情緒的側面、の3つに加え、嘘をついていないかどうかという判断もされるので、ありのままに答えましょう。
SPIについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
玉手箱の概要
玉手箱は日本SHL社が作成する試験で、SPIと同じように多くの企業で導入されている筆記試験です。
SPIとの最大の違いは、1つの問題文に複数個の問題が出されるところで、難易度も高めだといわれています。
そのうえ、SPIと同等に問題に対する制限時間が少ないので、もし受験するとわかっている場合は対策しましょう。
構成は以下の4種類です。
- 図表の読み取りや四則演算・空欄推測を行う係数理解
- 500~1000語の文章を読み設問に答える言語理解
- 英語の長文を読み、その後設問に答える英語
- 性格テスト
係数理解では電卓が使用できます。
受験方式は、ネット環境のあるパソコンで受験するWEB方式が一般的です。
一般常識テストの概要
一般常識は、社会への関心への関心度や、社会人として必要な知識があるかどうかを測るために、筆記試験として導入する企業が多いです。
企業独自の問題を出してくることがほとんどでしょう。
問題の種類は、時事問題、国数社理に関する問題、ビジネスマナーなどがあります。
リクナビの調査によると、時事問題は環境問題や働き方改革の趣旨、イギリスのEU離脱などについて出題されました。
ビジネスマナーは敬語の使い分けや電話対応などが出題されます。
国数社理については、四字熟語や四則計算など中学レベルの知識を問うものが多く、小論文は高校レベルの問題を出題する企業もあるようです。
一般常識テストについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
TG-WEBテストの概要
最近導入企業が増えている、難易度が高めのwebテストです。
テストセンターで受ける、もしくは自分のパソコンから受験する形になります。
性格検査・能力検査の大きく2つから構成されている点はほかの筆記試験と変わらないのですが、思考力が問われる演習問題が多く出題されることが大きな違いです。
人気企業や、就職偏差値が高めの企業において導入傾向にあり、足切りとして用いられています。
問題の難易度が高く、しっかりと事前に対策をしていなければ得点は見込めません。
志望企業でTG-WEBテストが用いられている場合は、時間を作って試験対策を万全にしておきましょう。
分野別試験対策【言語・非言語・英語/時事問題・一般常識・性格検査】
本章では、分野別・試験対策の方法について解説します。
ただし、近年は企業の動きも速く「前年度にこの種類のテストが用いられていた」との情報を得ていたからといって、今年も必ずしも同じテストとなるわけではないことに留意しましょう。
情報は、あくまで参考程度に留め、さまざまな種類のテストが来ても焦ることなく対応できるよう、幅広く対策をしてください。
筆記試験対策(非言語)
筆記試験対策の中で、最も大きなウェイトを占めるのが、非言語です。
得意・不得意の差が出やすい類の分野ですが、難易度としてはさほど難しくなく、
レベルとしては中学〜高校1年の内容が中心です。
したがって、しっかりと対策をしていれば、文系でも得点が狙えます。
ただし問題数が多く、1問に時間をかけていては最後までたどり着かないパターンはよくありますので、時間配分には気をつけてください。
とくに効果的なのは、1冊の過去問や参考書を繰り返し行うことです。
問題を繰り返し解いていくうちに、回答のパターンが身につきますので、数字が変わったとしても、公式やパターンを当てはめて即座に対応できるようになります。
SPIのおすすめの参考書は、SPIノートの会の「これが本当のSPI3だ!」と
ナツメ社の「史上最強SPI&テストセンター超実践問題集」です。
(出典:amazon)
(出典:amazon)
前者はSPIに自信のない初心者向け、後者は高得点をとりたい上級者向けになっています。
筆記試験対策(言語)
意外と対策が漏れがちなのが、言語分野です。
広く言えば「日本語」に該当し、二語や語句の意味を問う問題や、文章の並び替え、空欄補充や長文読解など、対策がしづらい分野でもあります。
日頃のインプット量が重要であり、とくに語彙などを問うものは、一朝一夕の努力ではカバーしきれません。
不安のある方は、非言語同様、問題集をやりこなし、さまざまなパターンに対応できるようにしておきましょう。
筆記試験対策(英語・時事問題)
玉手箱など「英語」を問う場合や「時事問題」が取り入れられている場合など、言語以上に対策が難しいです。
英語に関しては、外資系などの高い英語力を必要とする企業でない限り、基本的な問題が中心となります。
TOEICや英検など、公式テスト用の問題集をやりこなすことで対策は十分可能でしょう。
時事問題は、新聞やニュースなどから情報収集してください。
面接で聞かれる場合もありますので、日頃からアンテナを張り、自分なりの意見を持っておくことが大切です。
誤文訂正問題とは? | SPI攻略ナビ Produced by 就活ハンドブック
長文読解問題とは? | SPI攻略ナビ Produced by 就活ハンドブック
筆記試験対策(一般常識)
一般常識の出題範囲は非常に膨大になるため、効率的に対策することが重要です。
就活中は、筆記試験対策だけでなく、エントリーシートや面接練習など、やることが多岐にわたります。
そこで、一般常識の対策として数学から手を付けることをおすすめします。
なぜなら、時事問題や国語・社会などの暗記系は範囲が広いため、せっかく勉強しても、本番では出題されない可能性が往々にしてあるからです。
しかし数学は、基礎を固めておけばある程度応用がきき、問題に対して柔軟に対応できるので、点数が伸びやすくなります。
本番では、解答の早さも求められるので、とくに大学で数学から離れていた文系の方たちは、早期に数学の対策に取り組みましょう。
そのほかの暗記系の科目は範囲が広い反面、難易度は低めなので、参考書や問題集を流し読みして、とくに苦手な部分は重点的に見直しましょう。
知識としては中学校レベルのものが多いので、概要を把握し、どんどん進んでいくことを意識してください。
筆記試験対策(性格検査)
設問に対して「はい・いいえ」あるいは「Aに近い・どちらかというとAに近い・どちらでもない・どちらかというとBに近い・Bに近い」など、選択式で選ぶ性格検査です。
これに対して、対策すべきことはありません。
本音と違った回答をしてしまうと、自動で測定される「虚偽の回答率」の数値が高まってしまいます。
企業からの信頼を損ね、不信感を抱かれてしまうばかりか、不合格の原因となってしまいます。
1問に時間をかけず、深読みはせず、直感で判断しましょう。
筆記試験の対策方法
筆記試験の対策方法は、以下の4つです。
- 参考書をやりこむ
- アプリやサイトを活用する
- 模擬試験をこなす
- 大学の講座を活用する
限られた時間の中で対策する必要があります。
そのため、効果的に準備できるように、対策方法を把握しておきましょう。
参考書をやりこむ
1冊の問題集を、解けるようになるまで繰り返しとくことで、設問に対し素早く回答ができるようになります。
いくつかの参考書を紹介しましたが、ほかにも、筆記試験対策に役立つ本が多数出版されているので、自分に合う1冊をぜひ見つけてみてください。
アプリやサイトを活用する
アプリやサイトの活用もおすすめです。
問題のパターンを頭に入れるためには、実際に手を動かすことが一番良いとされていますが「そんな時間はない」という場合、アプリやサイトなどを活用し空き時間にサクッとこなしてみましょう。
たとえば、大手就活サイトの「マイナビ」からは、『すぐできる玉手箱対策!』という対策サイトがあります。
このようなネット上の問題も合わせて活用し、参考書のみならず、さまざまな媒体で量をこなすことで、問題のパターンを身につけられるでしょう。
アプリを使用し、効果的に就活したい方は、以下の記事を参考にしてください。
模擬試験をこなす
実際の本番環境に慣れるためには、模擬試験が効果的です。
参考書ではスラスラと解けていた問題でも、時間制限のあるテスト環境だと焦った結果、つまらないところで計算ミスなどをする可能性が高まります。
また、時間が足りなくなってしまい、最後までたどり着かなかった、なんてこともあるでしょう
自分の実力を発揮するために、ある程度問題集をこなし、パターンが理解できたら模擬試験にトライしてみましょう。
大学のキャリアセンターで実施している場合もあれば、大手就活サイトなどでは、模擬試験を無料で提供している場合もあります。
早めにスケジュールを立て、自分の実力を把握しておきましょう。
大学の講座を活用する
多くの大学では、3年生を対象に「SPI講座」を実施しています。
参加はもちろん無料であり、ガイダンスを受けられるほか、出題頻度の高い設問を集中的に抑えることができるため、非常に効率よく対策をこなすことが可能です。
事前に講座の日程を確認しておき、スケジュールに入れておきましょう。
また、わからない問題を直接質問できる点もおすすめする要因です。
自分1人では、対策が難しい就活生は、講座の利用を検討してください。
企業が筆記試験を行う目的
筆記試験を行う目的は、以下の3つです。
- 大量の就活生を絞るため
- 学力と適性をみるため
- 配属部署を決定する材料にするため
企業が何を求めているかを理解することで、効果的に対策ができます。
さらに、漠然と勉強するよりもモチベーションが上がるでしょう。
大量の就活生を絞るため
企業が筆記試験を行う目的の1つ目は、大量の就活生を絞るためです。
WEBを通して気軽に企業に応募できるようになった現代では、知名度の高い大手企業などに大量の就活生が殺到します。
全員と会う時間と人手がないため、面接までに就活生の数をある程度絞る目的で、足切りとして筆記試験を行います。
学力と適性をみるため
次は、学力と適性をみるためです。
社会人として最低限の学力を持ち合わせているかの判断に加え、筆記試験はその人の適性を判断するためにも行われます。
多くの筆記試験は教養を測る能力検査と、仕事への適性をみる性格検査からなります。
社会に出ると多くのことを覚えたり、多様な人とかかわったりするでしょう。
そこで、最低限の教養があるか、仕事を遂行していくうえで性格的な問題はないかなどを判断する材料として、筆記試験の結果が用いられます。
配属部署を決定する材料にするため
最後は、配属部署を決定する材料にするためです。
本人の性格や適性に合った部署に配属することで、高いパフォーマンスを発揮できます。
そのため、筆記試験の結果が入社後に影響することを頭に入れてください。
筆記試験に落ちてしまう人の共通点
筆記試験に落ちてしまう多くの人は、事前の準備不足が原因です。
就活の筆記試験に出される問題は、難しい問題は多くありませんが、形式や時間制限などで苦しむ人が多くいます。
たまに、「小学生や中学生レベルの、国語や算数なら楽勝」や「そんな程度なら、自分は勉強しなくても取れる」とたかを括り、直前に少しやればできるだろうと軽く見ている就活生がいますが、避けてください。
就活の筆記試験の難易度は高くないとはいえ、問題が広く浅く出題されるため問題の傾向に慣れていないと戸惑ってしまうこともあります。
試験中に「あ、これなんだったっけ、、」と焦ってしまうかもしれません。
一方で、毎日コツコツと着実に対策をし、問題の傾向に慣れておけば、「あ、これと似た問題前にやったな」と冷静に対処できるでしょう。
筆記試験はやった分だけ成果が出ます。
コツコツと事前の準備をしっかりと行い、制限時間内に解く訓練をしましょう。
筆記試験対策に関するよくある疑問
筆記試験の種類、そして対策がわかったところで、最後に筆記試験の対策に関するよくある疑問について、みていきましょう。
いつから始めるべき?
通例ですと、就活が解禁される3月からエントリーが可能になるので、筆記試験はそのすぐ後のタイミングで行うことになります。
そのため、できれば11月や12月遅くとも2月までに始めるのが良いでしょう。
あまり早く始めすぎると、ダラダラやることになってしまい、なかなかモチベーションが働きません。
反対にあまりにも直前すぎるとほかのエントリーや企業のことで頭がいっぱいになり、試験勉強に時間を割いている時間などありません。
もちろん「対策を始めた方が良い時期」は業界によっても異なりますし、経団連の就活ルール廃止によって、筆記試験自体が大きく前倒しされる可能性もあります。
一概には言えませんが、就活が本格化する直前、3年の冬には対策を始めておいた方が良さそうです。
どれぐらいやった方がいい?
業界や業種によって出題内容が大きく異なるため、一概には言えませんが一般的には「対策本を1冊、何度も繰り返し解く」のが良いとされています。
問題の傾向がしっかりと頭に入りますし、1冊やり込めば、大方の内容はカバーできるからです。
おすすめの問題集、そのほか就活生が読むべき本については、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
エントリーシートや面接と異なり、就活において筆記試験の対策はおろそかにされがちです。
しかし、筆記試験は選考の序盤で課されることが多く、これを突破しなければ面接すらさせてもらえない企業があります。
選考を有利に進めるためにも、参考書やサイトなどを使って事前準備は入念に行いましょう。
ぜひ筆記試験は得意分野にして、その後の選考で勝負できるようにしましょう!