【企業分析】東京応化工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/04/19更新
はじめに
東京応化工業は通称TOKと呼ばれる、大手化学メーカーです。
本社は神奈川県川崎市。
日本国内に7つの事業所・工場を構えています。
また、東京応化工業は世界各地に9つの研究開発・製造・販売拠点を展開しています。
東京応化工業の強みである「フォトレジスト」は市場シェア2位で多くの半導体の製造に欠かせない製品です。
今回はそんな東京応化工業の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、東京応化工業への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 東京応化工業の仕事内容が気になる
- 東京応化工業の就職難易度を知りたい
- 東京応化工業の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、化学メーカーについては、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、東京応化工業の就職難易度は、標準より高めと考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、高めといえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるため、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分に有り得ます。
選考対策として、独特なものが「グループディスカッション」と「C-GAB」テストです。
上記の2つに関しては他の企業でメジャーなものではないので、事前準備を進めたうえで説明会に参加するようにしましょう。
また職種としては、事務系、技術系に従事することになります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
東京応化工業について
出典元:東京応化工業株式会社
会社概要
東京応化工業は、材料事業と装置事業を主な事業内容としている企業です。
半導体のフォトレジストのシェアは市場2位。
各シェア率は以下の通りです。
- JSRが27%
- 東京応化工業が24%
- 信越化学工業が17%
- 住友化学が14%
- 富士フィルムが10%
- その他が8%
東京応化工業はグローバルニッチトップ100選に2期連続受賞している有名企業です。
東京応化工業の技術の中心は微細加工技術です。
東京応化工業の微細加工技術フォトリソグラフィはナノメートル(nm)単位の加工精度が求められています。
フォトリソグラフィは世界で最も微細な回路線幅7nm向けのEUV(極紫外線)用。
世界最高水準の技術を誇っています。
東京応化工業のビジネスモデルは、競合他社に勝ち続けることです。
これらの事業は、顧客の多様なニーズに応えるための多角化戦略の一環として展開されており、国内市場における競争力を高めています。
東京応化工業は海外市場にも進出しており、グローバル市場での事業拡大を目指しています。
各事業別の売上規模
東京応化工業の2020年の売上高は277億6,900万円でした。
材料事業が売上のほとんどを占めているという結果でした。
この売上は材料事業(エレクトロニクス機能材料、高純度化薬品、その他)、装置事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 材料事業(エレクトロニクス機能材料): 売上高は156億2,200万円で、前年同期比15.3%増となりました。
- 材料事業(高純度化学薬品): 売上高は116億4,400万円で、前年同期比17.5%増となりました。
- 材料事業(その他):2,900万円で、前年同期比22%増となりました。
- 装置事業:売上高は4億7,200万円で、前年同期比76.7%増となりました。
参照ページ:東京応化工業|事業別セグメントの業績
各事業セグメントの解説
東京応化工業の主な事業セグメントは以下の通りです。
活動内容 | |
エレクトロニクス機能材料 | 半導体前工程フォトレジスト、半導体後工程関連材料、ディスプレイ材料、その他 |
高純度化学薬品 | シンナー、現像液、洗浄液 |
装置事業 | 半導体製造装置、パネル製造装置の製造・販売・保守 |
東京応化工業は材料事業、装置事業を展開しています。
特に注力している事業は、材料事業のエレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品です。
エレクトロニクス機能材料は半導体の製造に使用される感光性の化学薬品で微細加工の技術を用いて、製造が行われています。
高純度化学薬品は半導体の製造工程で現像や洗浄に用いられる化学薬品です。
どちらの技術も半導体製造に欠かせない技術です
メインの材料事業セグメントは、東京応化工業が成長をする上で欠かせない事業となっています。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ:東京応化工業株式会社
東京応化工業で働いている社員は?
東京応化工業で働きたい就活生のために実際に働いている社員の平均数値を調査してみました。
ぜひ、参考にしてみてください。
平均勤続年数は?
東京応化工業の平均勤続年数は2022年の調査データによると19. 5年となっています。
参照ページ:東京応化工業株式会社|サステナビリティ
化学メーカーの平均勤続年数は12. 4年であることから、業界平均よりも社員の出入りは少ない職場といえるでしょう。
参照ページ:年収チェッカー
平均年収は?
2022年度の東京応化工業の平均年収は、883万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「化学メーカー」の上場企業平均年収は475万円でした。
参照ページ:東京応化工業株式会社|サステナビリティ
平均残業時間は?
東京応化工業の従業員の平均残業時間は大手転職サイト「リクナビエージェント」によると、1ヵ月あたり17.5時間でした。
参照ページ:リクナビエージェント
化学メーカーで働く従業員の平均残業時間は約21時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
参照ページ:化学メーカー社員の勤務時間・休日・残業は多い? – キャリアガーデン
平均ボーナス額は?
東京応化工業の2022年度平均ボーナス額は87万円でした。
参照ページ:東京応化工業株式会社|サステナビリティ
勤続年数などにより異なるため、あくまで参考程度にしておいてください。
また、東京応化工業は年に2回(7.4ヶ月)ボーナスが支給されます。
賞与を受け取れる月はわかりませんでしたが内訳は以下のようになっています。
- 夏:3.50ヶ月
- 冬:3.90ヶ月
参照ページ:RECRUIT INFO採用情報 – TOK Recruiting Site – 東京応化工業株式会社
どんな文化なの?
東京応化工業はその独自の社風「困難はつきものでも、社会に役立つ、他者が手掛けないような特徴のある製品づくりをする」を掲げています。
創業当初からの精神を受け継ぎ、「国内初」「世界初」「世界最高」を目指し製品や技術の提供をしています。
東京応化工業は個人のひらめきによる一発逆転のようなものを狙ってはおらず、チームプレーを重要視する企業です。
それぞれの役割を認識し、愚直に努力できる人に向いています。
参照ページ:CEOメッセージ | 東京応化工業株式会社
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい化学メーカーの中での東京応化工業の立ち位置をご紹介します。
化学メーカーの競合他社と比較すると、売上面では劣ります。
しかし、比較している競合他社は他部門でも大きな成果を上げているため、このような売上の差が出ているでしょう。
東京応化工業は半導体業界においてはトップクラスの企業です。
理由として以下の要因があると考えています。
- 世界最先端の微細加工技術:東京応化工業は市場シェア2位でフォトレジストを日本で最初に製造販売した老舗企業です。
- 高純度化学薬品メーカー:半導体の製造に欠かせない洗浄液やシンナー、現像液を製造。不純物を取り除き、必要なものを残す高い技術を持っています。
- フォトレジストに特化:東京応化工業はフォトレジストに力を入れています。競合他社は他部門の1核ですが東京応化工業は専業で、長い歴史を持って開発を営んでいます。
以上の要素により東京応化工業は化学メーカーの中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
東京応化工業 | 277億6,900万円 | 883万円 | 59 | 挑戦を大切にする社風 |
JSR | 2兆8,952億円 | 829万円 | 63 | プライベートも大切にする社風 |
信越化学工業 | 2兆8,088億円 | 876万円 | 67 | 実力を評価してもらえる社風 |
住友化学 | 1兆8068億円 | 660万円 | 66 | 挑戦を応援する社風 |
東京応化工業の新卒募集要項について
以下に東京応化工業の新卒募集要項についてまとめました。
2023年度の昇給は年に1回の5.06%。
昇給率の平均は3.58%のため、平均よりも高い数値となっています。
参照ページ:日本労働組合総合連合会
賞与に関しては年2回(7.4ヵ月)の支給実績があります。
もらえる月に関しては夏と冬の記載がありましたが、明確にいつもらえるかの記載はありませんでした。
東京応化工業は福利厚生も整っています。
基本的な各種社会保険の完備はもちろん、住宅手当や家族手当、勤務地手当もあります。
また、東京応化工業に入社すると社員の教育に力を入れているため、スキルアップも可能です。
体系的な教育プログラムを用意しています。
新入社員の導入研修はもちろん、その後の教育も継続して行われていきます。
業務において必要な資格は「資格取得サポート」を行うとの明記。
教育訓練はかなり充実していると言えるでしょう。
転勤については、将来的に実施される可能性があります。
リクナビでの採用ページを見ると、海外での勤務チャンスがあるとの記載がありました。
参照ページ:
新卒から転勤になる可能性は低いですが年次が上がるにつれて、転勤の可能性はあります。
気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
職種 | 事務系/総務、人事、広報、経理、財務、法務、企画、情報システム、営業 他 技術系/開発、検査、品質保証、製造技術、営業、情報システム、知的財産管理、化学物質管理、データサイエンティスト 他 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 修士卒:267,300円 大学卒:244,600円 備考:残業手当、交通費、各種役職手当等別途支給 上記の給与には住宅手当2,000円、神奈川県のみの勤務地手当12,000円を含む |
賞与 | 年2回(7.4ヶ月分)夏:3.50ヶ月 冬:3.90ヶ月(2022年度実績、評価に応じ支給) |
研修制度 | 新入社員研修プログラム、中堅社員教育、準管理職教育、管理職教育、自己啓発支援、安全衛生教育、各部門専門教育など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、社員持株会、厚生年金基金、住宅援助金制度、従業員表彰制度、旅行補助金制度、資格取得奨励金制度、 育児休職制度、その他 |
求める人材
東京応化工業では求める人材として下記の4つを公表しています。
- 自由闊達
社員のチャレンジ精神を尊重します。インセンティブ制度の仕組み「実績報奨制度」を導入し、金銭面でも安心のできる企業です。
- 技術のたゆまざる研鑽
東京応化工業の強みである高機能で高品質な製品を生み出す技術は「開発・営業・製造」の3部門が一致団結しなければ成り立ちません。強みを発揮できるために顧客のニーズを読み取り具体的な提案を行なっていきます。強みをこれまで以上に発揮していくためにも、顧客の期待がどこにあるのかを的確に読み取り、具体的な提案へとつなげる力が強く求められます。
- 製品の高度化
顧客に寄り添い、「微細加工技術」「高純度化技術」を日々進化させ、世界最高水準の高付加価値製品を作り続けます。
- 社会の貢献
「社会の期待に化学で応える」という信念を持ち続ける人材を求めています。グローバルで存在感の高い企業へ進化を目指しています。
以上の4つは東京応化工業の採用メッセージの「TOKのDNA(強み)」と100年企業に向けて歩みたい「人物像」につながっていきます.。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
参照ページ:経営理念 – 東京応化工業株式会社
新卒採用のフロー
東京応化工業の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
リクナビの新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②自社セミナー・エントリーシート提出
東京応化工業のイメージを具体的に理解するための自社セミナーです。
自社セミナーの口コミを確認しましたが、こちらのセミナーは選考にはあまり関係ないとの声が多数あがっていました。
選考よりも職場の雰囲気を確認できる機会です。
選考参加を希望される方は、エントリーシートの提出を行います。
エントリーシートの対策については下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
③一次選考(面接+適性検査)
東京応化工業は一人ひとりを深く知るため、面接が3回実施されます。
面接では自己PRや志望理由などが聞かれますので自分の答えを見つけておきましょう。
一次面接は15分程度オンラインで行われます。
キャリアプランやESに記載した事項とその他についての回答が求められます。
以下に口コミで確認できた質問事項です。
- 学生時代に頑張ったこと
- 強み、弱み
- 志望理由
- 自己紹介
- 転勤について
適性検査は「C-GAB」です。
C-GABは日本SHL社が主催のWEBテスト。
日本SHL社は有名な「玉手箱」のWebテストを提供している企業です。
「C-GAB」は「玉手箱」と類似の問題が多く出題される傾向にあります。
適性検査についての対策は以下のページもぜひ参考にしてください。
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④2次選考(グループディスカッション)
東京応化工業の2次選考ではグループディスカッションが1時間程度で行われます。
グループディスカッションの参加人数は6人。
面接官は2人です。
口コミで発見できた内容をご紹介します。
- 軽い自己紹介
- 本社の移転先をA,Bのどちらにするか
- 新規参入商品をどのように売るか
グループディスカッションは資料が配布され、議論をしていきます。
ホワイトボードの用意がありますが、発表方法に指示はありません。
グループディスカッションで見られているポイントについてはインターネット上では発見できませんでした。
しかし、一般的なグループディスカッションで見られているポイントと大差はないでしょう。
グループディスカッションで面接官に見られるポイントは以下の通りです。
- 論理性
- 積極性
- リーダーシップ
- コミュニケーション能力
- 協議性
- 他人への配慮
グループディスカッションは他の企業ではメジャーなものではないので、事前準備を進めたうえで参加するようにしましょう。
⑤最終選考(役員による面接)
最終面接は、学生1人と人事部長の面接官1人で40分程度オンラインで行われます。自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
最終になるにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなされていることが分かります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、実際に店舗にいくなどしてイメージを付けられるようにしましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑥内定
内定が決定します。
採用大学
東京応化工業の採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
(国公立大) 秋田大学、岩手大学、お茶の水女子大学、九州大学、京都大学、埼玉大学、名古屋大学、名古屋工業大学、兵庫県立大学 (私立大) 青山学院大学、学習院大学、近畿大学、慶應義塾大学、上智大学、成蹊大学、中央大学、東京電機大学、東京理科大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
参照ページ:東京応化工業株式会社
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、東京応化工業の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は59です。
就職偏差値・難易度は標準より高いといえるでしょう。その理由として以下の2点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがある
- 給与や福利厚生が良い
就職偏差値・採用難易度は高めですが、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策をしていれば、難しすぎることはないでしょう。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
東京応化工業は通称TOKと呼ばれる、大手化学メーカーで材料事業と装置事業を展開しています。
強みとなっている技術は「微細加工技術」「高純度化学薬品の製造技術」です。
半導体を製造する上では欠かせない技術となっています。
東京応化工業は化学メーカーの中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行って選考に望んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでください。