【企業分析】協和キリンの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/18更新
はじめに
協和キリン株式会社は東京都千代田区に本社を置く、医薬品製造業に属する企業です。
日本全国に6つの支店があり、高品質な医薬品の研究や製造、開発を行っています。
今回はそんな協和キリン企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では協和キリン株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 協和キリンの仕事内容が気になる
- 協和キリンの就職難易度を知りたい
- 協和キリンの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、医薬品製造業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、協和キリンの就職難易度は、かなり高いと考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、難易度は高いといえるでしょう。
また、採用大学は高学歴な最難関大学が多く、学歴フィルターはあると考えます。
選考対策としての特徴はグループディスカッションがあることです。
グループディスカッションに関しては他の企業でメジャーなものではないので、事前準備を進めたうえで参加するようにしましょう。
また、職種はMR職、創薬研究職・製薬技術研究職、生産技術職、クオリティサイエンス職、臨床開発職・臨床データサイエンス職・ファーマコビジランス職などに従事することになります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
協和キリン株式会社について
出典元:協和キリン株式会社
協和キリン株式会社は医薬品の研究や製造、開発を行っている医薬品製造業です。
親会社は飲料メーカーで有名なキリンホールディングス。
株式の53.75%を保有しています。
協和キリンは腎、がん、免疫、アレルギー中が重点領域です。
抗体医薬を独自で作っている会社は内資系の製薬会社では「中外製薬と協和キリンのみ」で貴重な役割を果たしています。
協和キリンは志として「たった一度の、いのちと歩く」という言葉を掲げており、病気と向き合う人々に笑顔をもたらすことを目標としています。
この志は2008年の設立前に社員と経営陣の会議により決定したものです。
医療関係者として「いのちと常に向き合っていく」という想いが込められています。
さらに、協和キリンは海外市場にも進出しており、2024年現在、売上が順調に伸びていっています。
日本を代表する製薬会社として新しいことに挑戦し、世界中の人々の健康を目指しています。
協和キリン株式会社の売上規模
※2023年度の売上高、営業利益は予想
引用ページ:医療 製薬業界|グラフで読み解く企業分析【協和キリン】
協和キリン株式会社の2022年度の3月期の総売上高は3,984億円です。
2018年度の総売上額2,715億円と比較すると約1.5倍に成長をしています。
協和キリンの製造している医薬品の売上高は以下の通りです。
出典元:医療 製薬業界|グラフで読み解く企業分析【協和キリン】
最も売上を上げているのは「腎」の製品になります。
「腎」製品で売上高に大きく貢献しているのはリン代謝異常症の治療剤「クリースビータ」の1,271億円です。
上記の結果から、協和キリン株式会社は「腎」製品に強みを持っていることが特徴としてわかります。
協和キリンで働いている社員は?
協和キリンで働いている社員は2022年度時点で5,982人です。
ここでは、実際に働いている社員の詳細について紹介します。
平均勤続年数は?
協和キリンの平均勤続年数は16. 7年です。
医薬品製造業の平均勤続年数は13. 9年であることから、業界平均よりも社員の出入りが少ない職場といえるでしょう。
参照ページ:協和キリン株式会社
平均年収は?
第100期有価証券報告書によると、協和キリン株式会社の平均年収は、902万円でした。
全国平均の年収が374万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「医薬品製造業」の上場企業平均年収は766万円でした。
参照ページ:
平均残業時間は?
協和キリン株式会社の平均残業時間は1ヵ月あたり22.0時間でした。
同じ医薬品製造業で働く従業員の平均残業時間は14.2時間のため、業界内では平均よりも多い残業時間といえます。
参照ページ:協和キリン株式会社
平均ボーナス額は?
協和キリンの平均ボーナス額は142万円です。
医薬品製造業の平均ボーナス額が122万円であることから、平均よりも高い水準となっています。
平均ボーナス額はあくまで中央値ですので、参考程度にしておいてください。
また、協和キリンのボーナスは年2回(6月と12月)に支給されます。
どんな文化なの?
協和キリン株式会社は「たった一度の、いのちと歩く」を志として掲げています。
医薬品の製造を行う企業ならではの命を大切にした志となっています。
命は地球上で1番大切なものです。
最も大切な命を預かっていることを胸に刻み、協和キリンは医薬品の製造や開発、研究に取り組んでいます。
協和キリングループでは、価値観として「Commitment to Life (コミットメント・トゥ・ライフ)」という従業員一人ひとりの考え方を3つのキーワードで作成しています。
- イノベーション・・・情熱を持ち楽しみながら生活を変革しよう。全ての業務において、現状維持を良しとせずチャレンジしよう。
- インテグリティ・・・正しいことをしよう。一貫して誠実で論理的であろう。公正な事業運営を通じて、より良い世の中を造ろう。
- チームワーク/和・輪・・・ワン・フォー・オール、オールフォー・ワン。多様性のあるチームで働き、お互いに尊重しよう。組織の枠を超えよう、そしてステークホルダーと連携しよう。
仕事で人を幸せにできることを目指しています。
協和キリンでは、自分自身が主役となり、限界なく成長を遂げることができる環境が整っているので、主体的に仕事を進めたい人には向いています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい医薬品製造業の中で協和キリンの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較すると、協和キリンは大手製薬会社の中では下位にいることが分かります。
しかし、競合他社は医薬品業界の大手企業です。
どの企業も就職難易度が高いため、協和キリンの業績が悪いわけではありません。
医薬品製造業の中ではトップクラスの水準となっています。
協和キリンが医薬品製造業界でトップクラスの企業である理由として以下の要因があると考えています。
- バイオテクノロジーの開発に存在感を示している
- 腎、がん、免疫・アレルギー・中枢神経の4つにおいて新薬を提供できる
- リン代謝異常症の治療剤「クリースビータ」で1,271億円の売上を達成
以上の要素により医薬品製造業の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに医薬品製造業の売り上げランキングの情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
アステラス製薬 | 1兆5,186億円 | 1,072万円 | 67 | 個人を尊重する社風 |
中外製薬 | 1兆2,599億円 | 1,017万円 | 66 | 年齢や社歴に関係なく活躍できる社風 |
エーザイ | 7,444億円 | 1,099万円 | 64 | 挑戦する人を歓迎する社風 |
協和キリン | 3,984億円 | 861万円 | 59 | チャレンジ志向の社風 |
参照ページ:
協和キリンの新卒募集要項について
以下に協和キリンの新卒募集要項についてまとめました。
協和キリンは福利厚生がかなり整っています。
年平均有給休暇取得日数は15. 0日。
参照ページ:協和キリン株式会社
月に1度以上の有給休暇を取得できます。
また、協和キリンでは社員の健康を重視した健康経営に取り組んでいます。
そのため、応募者全員が「非喫煙者」を必須項目としています。
気になる給与面ですが、昇給は年に1回。
人事の評価により決定します。
賞与は年2回(6月、12月)です。
協和キリンは研修制度も充実しています。
新入社員の研修は以下の日程で実施しています。
- 入社〜4月中旬:全体研修
- 4月下旬〜部門研修
社会人の基礎知識はもちろん、Value Chain研修(製薬会社の各機能の役割とつながりの理解)のカリキュラムがあり、内容は充実していると言えます。
転勤については、異動の可能性があります。
協和キリン株式会社は原則、全国転勤と異動が可能な方を募集中です。
異動先は全国で本人の希望や適性、職場の必要要員などを踏まえて会社が決定します。
参照ページ:協和キリン株式会社
気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | MR職、創薬研究職・製薬技術研究職、生産技術職、クオリティサイエンス職、臨床開発職・臨床データサイエンス職・ファーマコビジランス職 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大学院博士課程修了:316,000円 大学院修士課程修了:272,000円 大卒:248,000円 備考:残業手当、交通費、各種役職手当等別途支給 |
賞与 | 年2回(6月、12月)評価に応じ支給 |
研修制度 | 新入社員全体研修(4月上旬)新入社員部門研修(4月下旬)、キリンホールディングス研修、キャリア研修、海外派遣プログラム、マネジメント研修、自己啓発支援制度など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、従業員持株会制度、各種財形貯蓄制度、セルフマネジメント休暇、産休育休制度、配偶者の転勤に伴う休暇、ファミリーサポート手当など |
求める人材
協和キリン株式会社では求める人材として下記のものを公表しています。
- 誠実さ
- 主体性
- やり切る力
- 挑戦し続ける力
さらに職種により求める人材は変わります。
(創薬研究職)
- 研究に耐えれる信念と突破力のある人
- 視野の広い人
- 周囲を巻き込む力がある人
(製薬技術研究職)
- 誠実に行動できる人
- コミュニケーション能力の高い人
- 向上心の高い人
(生産技術職・クオリティサイエンス職)
- 正しい知識の判断ができる人
- 論理的思考のある人
- 感性豊かな人
- 粘り強い人
(臨床開発職)
- 自分で考え行動できる人
- チームワークを大切にできる人
- 挑戦を苦にしない人
- 粘り強い人
(データサイエンス職)
- データを駆使して新しいことにチャレンジできる人
- 自分の手で未来を切り開いていく人
(臨床薬理職)
- 患者様の喜ぶ薬を創生する推進力のある人
- 用法用量設定や意思決定の際にタイムリーに貢献する解析力のある人
(バイオマーカー職)
- 周囲を巻き込む力のある人
- データを突き詰めて新しい医薬品の価値を見出す情熱のある人
(ファーマコビジランス職)
- 分析力のある人
- 視野が広い人
- 柔軟性の高い人
(MR職)
- 笑顔のために活動できる人
- チャレンジ精神がある人
- チームワークを大切にできる人
- 誠実で論理的な人
(コーポレートスタッフ職)
- 熱意のある人
- 達成力のある人
- 協力のできる人
- 誠実な人
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
協和キリンの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①エントリーシート提出
協和キリン公式サイトの新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②適性検査
協和キリンの適性検査はSPI試験となります。
入念に対策を行い突破を目指しましょう。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
③グループディスカッション
協和キリンでは選考フローにグループディスカッションが組み込まれています。
グループディスカッションは5ページ程度の資料が配布され、各自で読み始めます。
5人〜6人のグループに分かれてお題の発表、そしてグループディスカッションがスタートです。
(グループディスカッション例)
- ○○大学における各部活動への資金配分を決定せよ
- デパートに新たに入るテナントの選定
参照ページ:株式会社ワンキャリア
グループディスカッションで大切なことは必ず結論を出すことです。
正解は存在しないので、自分なりの結論を出すようにしましょう。
以下のページもぜひ参考にしてください。
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
協和キリンの面接は公式サイトには詳しい情報が記載されていませんでした。
以下に口コミにあった情報を要約します。
面接官の人数は人事1名、研究員2名や研究員2名程度で行われるケースが多いです。
個々に合わせて選考を行うため、回数はその方によって異なります。
口コミで見られた実際の質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 自己紹介
- 学生時代頑張ったこと
- 他社の選考状況
- 長所と短所
- リーダーとは
- あなたが好きなこと
参照:株式会社ワンキャリア
最終面接に近づくにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が増える傾向にあります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定し、イメージを付けられるようにしましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内々定
複数回の面接を突破し、内定が決まります。
採用大学
協和キリンの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学が多く、学歴フィルターはあると考えます。
<大学院> 岩手大学、大阪薬科大学、慶應義塾大学、昭和大学、上智大学、東京大学、東邦大学、東北大学、東京理科大学、北海道大学、明治薬科大学 <大学> 大阪大学、大阪市立大学、関西大学、埼玉大学、中央大学、同志社大学、明治大学、早稲田大学 |
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、協和キリンの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はかなり高いといえるでしょう。その理由として以下の2点が挙げられます。
- 入社が難しい有名企業ランキング200社に選出されている
- 医薬品製造業は入社難易度が高め
東洋経済オンラインの入社が難しい有名企業ランキングにおいて協和キリンは200社中160位にランクインしています。
ランクインしている企業は大学生人気企業ランキングや偏差値をもとに作成されています。
上記のことから協和キリンの採用難易度は高めです。
また、医薬品製造業は入社難易度が高めです。
東洋経済オンラインによると、業種別・入社難易度ランキングでは医薬品業界は32社中10位と高めの傾向にあることがわかります。
しっかりと対策を行い、内定獲得を目指してください。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
協和キリン株式会社は、医薬品製造業に属する企業で医薬品の研究や開発、製造を行っています。
志として「たった一度の、いのちと歩く」を掲げており、患者様の笑顔を目指して医薬品を製造している企業です。
医薬品製造業の中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
学歴を重視する企業なのでその点は理解しておきましょう。
対策をしっかり行って選考に望んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。