【企業分析】三井物産ケミカルの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/18更新
はじめに
三井物産ケミカルは東京都千代田区に本社を置く化学品商社に属する企業です。
溶剤、塗料、樹脂、粘接着剤、ポリウレタン、化成品、工業薬品など、幅広い化学製品を取り扱っています。
近年は、化粧品、医薬・医療、健康食品などのウェルネス領域への取り組みを強化しています。
今回はそんな三井物産ケミカルの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、三井物産ケミカル株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 三井物産ケミカルの仕事内容が気になる
- 三井物産ケミカルの就職難易度を知りたい
- 三井物産ケミカルの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、化学品商社以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、三井物産ケミカルの就職難易度は、やや高い難易度と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、やや高い難易度といえるでしょう。
また、採用大学に関してはインターネット上では公開していませんでした。選考対策をしっかり行って内定獲得に向けて頑張りましょう。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
三井物産ケミカル株式会社について
出典元:三井物産ケミカル株式会社
会社概要
三井物産ケミカルは1991年3月に設立され、三井物産株式会社の化学品部門から分社された化学品専門商社です。
その歴史は長く、確固たる地位を築いてきました。
化学製品の取り扱いに特化しており、そのラインナップには溶剤、塗料、樹脂、粘着剤、ポリウレタン、化成品、工業薬品など、幅広い製品が含まれています。
近年、新たな展開を見せており、ウェルネス領域では、化粧品、医薬・医療、健康食品などに積極的に取り組んでいます。
時代のニーズや市場の変化に柔軟に対応するための戦略の一環です。
参照ページ:三井物産ケミカル 会社案内
各事業別の売上規模
三井物産ケミカルの2023年度の第2四半期の基礎営業キャッシュフローは12,055億円で、当期利益は11,306億円でした。
この売上は、金属資源・エネルギー・機械・インフラ・化学品・鉄鋼製品・生活産業・次世代機械推進・その他によって構成されています。
それぞれの事業分野での当期利益は以下の通りです。
- 金属資源: 当期利益は4,388億で、前年同期比588億減。
- エネルギー: 当期利益は3,094億円で、前年同期比1,954億円増。
- 機械インフラ:当期利益は 1,719億円で、前年同期比511億円増。
- 化学品: 当期利益は709億円で、前年同期比20億円増。
- 鉄鋼製品:当期利益は225億円で、前年同期比44億円減。
- 生活産業:当期利益は548億円で、前年同期比67億円減。
- 次世代機械推進:当期利益は667億円で、前年同期比91億円増。
- その他:当期利益は44億円で、前年同期比282億円増。
参照ページ:三井物産ケミカル 中期経営計画2023年
各事業セグメントの解説
三井物産ケミカルの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
金属資源セグメント | 金属資源の領域で事業投資・開発やトレーディングを通じて、産業・社会に不可欠な資源、素材、製品の確保と安定供給を実現するとともに、環境問題の産業的解決に向け、資源リサイクルにも取り組んでいます。 |
エネルギーセグメント | 天然ガス・LNGや石油、石炭、原子燃料などの事業投資や物流取引を通じ、産業・社会に不可欠なエネルギー資源の確保と安定した供給体制の確立を目指す。 低・脱炭素の実現 に向け、電力(分散太陽光・EV・蓄電池・エネルギーマネジメント・地熱発電など)、次世代エネルギー(水素・アンモニア・バイオ燃料など)、低炭素ソリューション(CCS/CCUS(注)など)をはじめとするクリーンで持続可能な事業。 |
機械・インフラセグメント | 発電事業、ガス・水の供給、鉄道、物流インフラなど、生活に欠かせない社会インフラの長期安定的な提供により、より良い暮らしづくりや国づくりに貢献。 大型プラント、海洋エネルギー開発、船舶、航空、宇宙、鉄道、自動車、鉱山・建設・産業機械など幅広い分野で、販売、金融・リース、輸送・物流、事業投資など。 |
化学品セグメント | 基礎化学品、無機原料などの川上領域から機能性素材、電子材料、スペシャリティケミカル、住生活資材、農業資材、栄養・健康事業などの川中・川下領域、さらにはタンクターミナルを含む物流インフラ事業まで幅広くビジネスを展開。 持続可能な社会の実現に向けて、プラスチックリサイクル事業や水素・アンモニアなどの次世代エネルギー事業、森林資源事業などグローバルな取り組み。 |
鉄鋼製品セグメント | 製鋼・鋼材販売から加工・部品製造・メンテナンス・リサイクルまで、幅広く事業を展開。 マーケット・産業への多様な接点を基盤に、低・脱炭素社会、サーキュラリティに資する「バリューチェーン」の構築。 |
生活産業セグメント | 食料、食品、マーチャンダイジング、リテール、ファッション・繊維、ウェルネス、ヘルスケア、医薬、ホスピタリティ、人材などの事業。 付加価値のある商品・サービスの提供、事業開発、投資など。 |
次世代・機能推進セグメント | 次世代を担うビジネスの創造に向け、ICT、金融、不動産、物流など、多様な領域で事業を展開。 技術の変化を捉えてDXにも取り組み、先進的機能のグループ横断的な提供を通じて当社全体の事業拡大。 |
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ:三井物産ケミカルオペレーティングセグメント
三井物産ケミカルで働いている社員は?
平均勤続年数は?
三井物産ケミカルの平均勤続年数は18.1年です。
平均勤続年数は12.4年であることから、平均よりも社員の出入りが少ない職場といえるでしょう。
平均年収は?
2022年度の三井物産ケミカル平均年収は、約533万円 (人事) 〜774万円 (貿易業務)でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
平均残業時間は?
三井物産ケミカルの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり15時間程度でした。
化学品商社で働く従業員の平均残業時間は約14.8時間のため、業界内では平均といえます。
平均ボーナス額は?
2022年度の三井物産ケミカル平均ボーナスは、171万円でした。全国平均ボーナスは、107.1万円なので全国平均よりも高い水準です。
どんな文化なの?
三井物産ケミカルは、その経営理念に基づいて、法令を遵守し、常に正しいことを楽しみながら、健全な企業活動を展開しています。
この姿勢は、社会と顧客からの信頼を得ることに対する責任を強く感じているからこそ生まれるものです。
同社は常に社会的責任を果たすことを重視し、地域社会や国際社会との調和を大切にしています。
三井物産ケミカルが追求するのは、取引先、株主、従業員など、関係者全員が平等に最大の満足を得ることです。
そのために、企業活動の中で環境との共存を重視し、持続可能なビジネスモデルを構築しています。
環境に配慮した製品の開発や生産プロセスの改善など、さまざまな取り組みを通じて、地球環境への貢献を目指しています。
また、三井物産ケミカルは単なる企業としてだけでなく、社会的な存在としても注目されています。
地域コミュニティへの貢献活動や社会福祉への支援など、多岐にわたる社会貢献活動を積極的に展開しています。
これらの取り組みは、企業の持続可能性だけでなく、社会全体の発展にも貢献しています。
参照ページ:三井物産ケミカル 会社について
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい化学品商社の中での三井物産ケミカルの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、三井物産ケミカルはトップクラスの企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えています。
- 1,000種類近くの化学品販売:溶剤、塗料、樹脂、粘接着剤、ポリウレタン、化成品、工業薬品など広範な化学製品を取り扱う
- 新規事業領域に進出:化粧品、医薬・医療、健康食品を中心にウェルネス領域への取り組みを強化
- 総合力:国内化学メーカーとの取引関係が強い。国内ネットワーク、親会社のブランドと資本力、高い専門性、 三井物産グループとの連携
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 純利益(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
三井物産ケミカル | 24億500万円 | 533万円 | 53 | フラットな社風 |
紅忠スチール | 6億1,300万円 | 660万円 | 52 | 活気のある社風 |
日本触媒トレーディング | 1億4,900万円 | 782万円 | 52 | 自由闊達な社風 |
タナチョーHD | 1億1,400万円 | 485万円 | 50 | チャレンジ志向の社風 |
参照ページ:バフェット・コード
三井物産ケミカルの新卒募集要項について
以下に三井物産ケミカルの新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職 ・業務職 |
給与(2022年10月実績) | 総合職:255,000円 業務職:215,000円 |
賞与 | 年2回(7月、12月) |
研修制度 | <新人導入研修> 入社1カ月間は、社会人の基本から、コミュニケーションスキル、簿記会計、PCスキル、貿易実務の基礎等幅広く知識を身につけられる研修があります。 <スキル研修> 語学や簿記財務、プレゼンテーションやロジカルシンキングのスキル等、自分が伸ばしたいスキル別に本人の希望で研修を受講することができます。 <ワークショップ> 共通のテーマについて、社員同士で意見交換を行うことで切磋琢磨し、意識向上につなげます。 <MMリーダー制度(OJT制度)> 入社して1年間は新入社員1名に対し先輩社員1名がつき、皆さんをサポートします。 その他、能力開発助成金制度・語学研修といった制度があります。 |
福利厚生 | 各種保険完備、退職金・年金制度、契約保養所等あり 社宅制度あり(社内規定に基づき、総合職社員が対象) 福利厚生部:野球部、フットサル部、テニス部、ランニング部、フラワーアレンジメント部、ゴルフ部等 |
求める人材
三井物産ケミカルでは求める人材として下記のものを公表しています。
三井物産ケミカルは、その独自のビジネスモデルと先進的なアプローチにより、常に優れた人材を求めています。
製造設備を持たない化学品専門商社として、人の知恵と人間力を重視し、高度な専門性を持つ人材を育成し、活用しています。
求める人材は多様な産業との接点やトレーディングが可能な個人です。
異なる業界や市場においても、柔軟に対応できる能力を持っていることが重要です。
高い志を持ち、人と環境を思いやる心を持ち続けることも重視するポイントです。
AIによる自動化が進む中でも、人間の持つ創造性や感性、そして人間関係構築能力など、代替できない付加価値の高い仕事を重視しています。
そのため、単なる業務の処理ではなく、問題解決能力やコミュニケーション能力が求められます。
三井物産ケミカルは常に変化する市場において、高度な専門性と人間力を兼ね備えた人材を求めています。
同社で活躍するためには、常に自己成長を促し、新たなチャレンジに積極的に取り組む姿勢が求められます。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
三井物産ケミカルの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
- WEBエントリー(三井物産ケミカルのForms)
- LHH就活エージェントから連絡・面談
- 会社説明会(オンライン)
- 書類選考(ES)・適性検査
- 一次面接(オンライン)
- 二次面接(総合職・業務職東京:オンライン/業務職名古屋、福岡:対面を予定)+適性検査
- 最終面接(東京本店にて/対面)
- 内定
①新卒エントリー
WEBエントリー(三井物産ケミカルのForms)より必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたこと、過去に最も熱中したことなど、質問について回答しWeb上で入力し送信して終了です。
②会社説明会、自分史ワークシート・ES
三井物産ケミカルのイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
選考参加を希望される方は自分史ワークシートに取り組み、三井物産ケミカルとミスマッチがないのかを深堀をしていきます。
また、同じタイミングでESを指定の用紙に手で記入します。質問事項は
- ガクチカ
- 志望動機
- 強み・弱み
- 三井物産ケミカルに興味を持ったところ
といったように、基本的なことを聞かれるようです。
会社説明会で書くことになりますので、参加する前に準備して臨んでください。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
③一次面接
三井物産ケミカルでは一人ひとりを深く知るため、最初の面接から学生1:社員2でオンラインにて実施されます。
面接では自己紹介や志望理由、化学品商社業界を選んだ理由などが聞かれますので自分の答えを見つけておきましょう。
一次面接は60分程度オンラインで行われます。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- 自己紹介
- 学生時代に力を入れて取り組んだこと+深掘り
- これまでの経歴についての深掘(なぜ高専を選んだのか、なぜ今の大学、研究室を選んだのか)
- 志望動機+深掘り
- 人との関わり方について(嫌いな人にはどう接すかなど)
- 三井物産ケミカルのどこが良いと思ったか
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④2次面接
2次面接は、学生1人と人事部長1名・営業部長2名で60分程度オンラインで行われます。
最終面接は、学生1人とその他役員3名・人事部長1名で60分程度対面で行われます。
以下に口コミのあった質問事項を紹介します。
- 簡単な自己紹介
- 学生時代に力を入れて取り組んだこと+深掘り
- これまでの経歴についての深掘り(なぜ高専を選んだのか、大学、研究室は誰と相談してどのように決めたのか)
- 英語の勉強はしているのか
- なぜ三井物産ケミカルなのか
- 三井物産ケミカルの印象
- 入社後何をしたいか
最終になるにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなされていることが分かります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、実際にイメージを付けられるようにしましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
三井物産ケミカルの採用大学の実績はインターネット上に公開されていませんでした。
<大学> 全学部全学科で、文系・理系を問わず募集しています。 |
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、三井物産ケミカルの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はやや高いといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用倍率は 8.0 倍
- 給与が高く人気がある
- 採用人数が少ない
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策をし、内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
三井物産ケミカルは、三井物産の化学品部門から分社した企業であり、幅広い製品ラインナップを誇る化学品商社です。
同社は国内外で約1000種類に及ぶ化学品を取り扱い、その中には溶剤、塗料、樹脂、粘着剤、ポリウレタンなどの重要な製品群が含まれています。
この多彩な製品群を通じて、産業界におけるさまざまなニーズに応え、顧客の期待を上回るサービスを提供しています。
近年の取り組みとして、化粧品、医薬・医療、健康食品など、ウェルネス領域への注力が強化されています。
これは、社会の健康意識の高まりやライフスタイルの変化に応えるための戦略的な動きであり、同社が常に新たな市場や需要に敏感であることを示しています。
三井物産ケミカルは、化学品商社の中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
全員に等しくチャンスはありますので、対策をしっかり行って選考に望んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。