SESは将来性がない?SESに対するよくある誤解と不安を解消

2024年2月25日更新

はじめに

 SES(System Engineering Service)とは、SESを専門に行なっている企業、通称SES企業に雇用されたエンジニアが、クライアント先に技術や労働力を提供する働き方を指します。

しかしながら、GoogleやYahooをはじめとした検索エンジンで、SESについて調べようとすると、高確率で「将来性がない」「やばい」などといった情報を目にすることになります。

 

中にはそのような情報を目にし、SES業界への参入を躊躇している就活生の方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、そのような情報は、事実に基づかない偏ったものであるとともに、事実と乖離している場合がほとんどです。

この記事ではそのような誤解を解くとともに、不安の解消を目指します。

 

この記事では、以下のような就活生に対し、有益な情報を提供することを目指しています。

 

  • SES企業を志望しているが、ネットの評判を見て、不安を感じた
  • SES企業への就職を検討している

 

SES業界に興味がある方や、SES業界に限らず、IT関連の職業を志望している方にとって有益な情報をお届けしてますので、ぜひご覧ください。

 

また、以下の記事では、エンジニアの年収とはどれくらいなのか / SES業界とはどのような業界なのか、どのような選考対策をするべきなのかということをご紹介しています。

興味のある方は、ぜひそちらも併せてご覧いただけたら幸いです。

 

参照ページ

エンジニアは未経験でもなれる?需要はどのくらい? | 就活ハンドブック

SES業界とは!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!| 就活ハンドブック

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SESとは

まず、SESとはどのようなものなのでしょうか。

 

SESは客先常駐、つまり所属する企業とは別の企業に自注して働く業務形態の一種です。

出向元の企業と、出向先の企業との間で準委任契約を結びます。

これにより、出向元の企業は自社のエンジニアの技術力と労働力を、クライアント企業へ提供することが可能になります。

エンジニアの雇用に加えて、エンジニアと出向先企業との仲介作業を専門に行う企業のことを「SES企業」と呼びます。

簡単にまとめると、SES企業に所属するエンジニアは、SES企業の指示を受けて、クライアントの企業へ出向き、開発などをはじめとした作業に取り組むことになります。

 

SESと派遣との違いは「指揮権の所有者は誰か」というところにあります。

派遣では、派遣された社員への指揮 / 命令権は派遣先の企業にあるのに対し、SESの場合、エンジニアへの指揮命令権は出向元企業にあります。

ここが、派遣とSESの大きな違いです。

 

一方で、派遣社員と同様の点もいくつかあります。

SES企業より出向したエンジニアに成果物に対する責任はないという点、またエンジニアは勤務時間に応じて報酬を受け取ることができるという点です。

SESのメリット

笑顔の女性 社会人イメージ

SES企業に所属し、エンジニアとして様々な企業を経験することは、IT業界でキャリア形成にあたって、非常に有効な手段です。

ここでは、その中でも重要なものをふたつご紹介いたします。

 

SESのメリット①多様な経験を積むことができる

 

SES募集の主な目的は、リソースの補填です。

例えば、開発案件ではプロジェクトの要件定義、基本設計、開発などの工程が複数存在し、それぞれ必要となるリソースの量が異なります。

出向先企業が、自社で所持するリソースだけで開発や運用が難しくなった場合、必要となるのがSES企業から派遣されるエンジニアの存在です。

しかし、出向先の企業にとって理想的なのは自社リソースだけでプロジェクトを完遂することであり、必要がなくなれば、SES企業より派遣されているエンジニアは、契約を終了されることか、自社で進行している他のプロジェクトに回されることでしょう。

そのため、SES企業に所属するエンジニアは短い間に様々なプロジェクトに参加することになります。

 

また開発対象が会社およびプロジェクトごとに異なるため、様々な開発環境に柔軟に対応することが求められます。

そのため、SES企業に所属するエンジニアは特定の企業、あるいは単一なプロジェクトにだけ携わっているエンジニアより、広範なスキルを身に付けることが可能です。

 

SESのメリット②広範な人脈を築くことができる

SES企業に所属するエンジニアは一定期間を過ぎると、その時いる企業を離れ、また別の企業に出向することが求められます。

これはつまり、一緒に働くエンジニアから、相手企業の担当者に至るまで様々な人と出会う機会があるということになります。

 

築き上げた人脈は、将来的に転職や独立を考える際に大きな力となります。

例えば、あなたが将来的に独立を考えている場合、派遣先で知り合った人から取引先を紹介してもらう / あるいは取引先になってもらう、などということがありえます。

他にも、派遣先を巡る中で将来の共同事業のパートナーと出会うなどということもあり得るかもしれません。

 

また彼らと社会生活を送る中で身につく「コミュニケーションスキル」は、どのような業種およびどのような職業においても欠かせないものです。

自然とそのようなスキルを身につけることができるというのもまた、SESのメリットのひとつと言えるでしょう。

 

あなたが将来的に独立および起業した場合、より広い顧客層にアプローチするには、広範な知識や経験が必要となることは、想像に難くないかと思います。

また仕事を獲得するには広い人脈やコミュニケーションスキルが欠かせません。

つまりSES企業にエージェントとして所属することは、将来的に独立や起業を視野に入れている人にとって、メリットだらけということになります。

SESのデメリット

世の中に存在する、ほとんどのものがそうであるように、SESにもまた、デメリットがあります。しかしながら、そのほとんどは解決が可能であったり、避けられるもののためそれだけを理由にSES業界を就職先の候補から外してしまうのは、上述のメリットなどを顧みて考えると、些かもったない行為だと言えるでしょう。

 

実際にSES企業に就職することにはどのようなデメリットがあるのか、その解決方法と合わせて見ていきましょう。

 

SESのデメリット①「派遣先によっては、不愉快な思いをすることがある」

SES募集をかけている企業の中には、組織体制や労働環境に問題を抱えているところも少なくありません。

そのような企業に派遣されたことにより、業務内容に記載のないことを要求された、パワハラを受けたという事例は、あまり珍しいことではありません。

このような企業は、人がすぐに辞めてしまうことから、頻繁にSES募集をかけていることがひとつの特徴です。

つまり、そのような企業に派遣されてしまうエンジニアが後を経たないこともまた、SESの印象を悪くしています。

 

このようなトラブルを防ぐには、派遣される前にあらかじめ、派遣先企業の評判や労働環境を調査することが有効です。

他にも説明や面接の時点で、労働条件についてしっかりと話し合う、契約書の不明点をそのままにしないなど、できることはいくつかあります。

事前にしっかりと情報収集を行い問題があれば声を上げることが、安全で充実したSES生活を送るための鍵となります。

 

それでもトラブルに巻き込まれてしまった場合、エンジニアに求められるのは、SES企業や、労働基準局などの適切な窓口に相談および通報をすることです。

あなたの心身に危険が及んでいる場合には、弁護士に相談することも視野に入れなければなりません。

勇気を出して声を上げ適切な支援を受けることであなた自身だけでなく、同じSES企業に所属する他のエンジニアや、業界全体を守ることにも繋がります。

 

SESのデメリット②「専門性が身につかない」

SES企業に所属するエンジニアは、一定の期間が過ぎると、別の企業、あるいは同じ企業の別のプロジェクトに派遣されることがほとんどです。

場合によっては、以前の派遣先からは考えられないような企業に、出向を命じられることがあるかもしれません。

 

その都度、新たな技術や、その業界に対応したノウハウなどを身につけられることはまた、SES企業に所属するひとつのメリットだと言えるでしょう。

しかしながらこれは裏を返せば、広範的な知識は定着するかもしれないが、ひとつの分野における深い知識、いわゆる「専門性」が身につかないということでもあります。

これは、SES企業にエンジニアとして所属する以上、避けられない問題であるためいわゆる「専門家」を目指したい方は、SES企業に所属し派遣先を巡るエンジニアという形ではなくひとつの会社にとどまり、システムの運用および開発を行う「コーポレートエンジニア」としての就職をお勧めします。

 

しかしながら、コーポレートエンジニアには、その企業、および開発環境で必要となる技術しか得られないことから、その他の技術に疎くなってしまい時代や技術の進歩に取り残されかねないというリスクも少なからずあるため、今後自分がどのようなキャリアを形成したいかに合わせて、選択するといいでしょう。

SESへのよくある誤解

GoogleやYahoo!をはじめとした検索エンジンで「SES」と入力すると、高確率で「やばい」「やめたい」などというワードがサジェストされます。

そのような予測候補を見て、不安を覚える就活生は多いでしょう。

しかしながらそれらはいずれも、正しくない知識に基づく誤解であり、この項目ではそのような誤解を解くとともに、正しい知識をご紹介します。

ぜひご覧ください。

 

「SESには将来性がない?」

IT市場規模グラフ

2022年、矢野研究所が発表した「国内民間IT市場規模推移と予測」によると、2021年度の国内民間IT市場規模は13兆5,500億円に達しました。

これは、前年度(2020年度)比約4.5%の成長率を示しており、IT市場が着実に拡大しつつあることを示しています。

この成長は、今後も継続していくと予想されます。

デジタル化の進展やAI、IoTなどの技術革新により、企業におけるITへの関心はますます増加していくでしょう。

IT市場の拡大に伴い、IT人材の需要も急増しています。

しかし、企業の求めるスキルを持つ人材は不足しており、多くの企業が人材不足に悩まされています。

このような状況において、IT人材の派遣や人材と企業のマッチングを行うSES企業の役割はますます重要になっていくことでしょう。

IT業界売上高ランキング

また、SES業界における売上高ランキングを参照すると、業界最大手のSES企業であるSCSKは、今期およそ4459億1200万円もの売上高を出しており、このことは、現代社会における、SES企業の需要の高さを表しています。

 

また、2023年6月22日には、システムエンジニアリングサービス推進組合を運営する、株式会社ONE WEDGEが、SES事業を行う企業の中から、業界に貢献している企業に対し、コンサルティングやトレーニング、事業継承、売掛金保証、帳票作成、健康経営、副業支援などのサポートを無料で提供する「ITエンジニアリングサービス協会」(ITES)を設立するなど、SES企業を支援するとともに、SES事業を促進するための取り組みも多数行われています。

 

以上のことから、SES業界は極めて将来性のある事業であり、SES事業は今後も発展の余地を残していることがお分かりいただけたかと思います。

 

当サイトでは、以下の記事で、SES業界とは対照的に、将来なくなる可能性の高い業界はどれかということも紹介しています。

この記事と併せて、就職先を選ぶ際の参考にしていただけたら幸いです。

 

参照ページ

将来なくなる可能性のある仕事/職業ランキング!なくならない仕事/職業も紹介 | 就活ハンドブック

 

引用ページ

日本経済新聞「矢野経済研究所 IT市場規模推移」

企業比較 | バフェット・コード

ONE WEDGE、「ITエンジニアリングサービス協会」を設立–SES企業の成長を後押し – ZDNET Japan

 

真剣な表情の就活生 女性

「SESの派遣先はブラック企業ばかり?」

SES企業では、未経験のエンジニアであっても、採用されることが多く、そのため「派遣先で、自身のスキルに見合わない仕事を依頼された」という体験をする人が少なくありません。

 

このような体験をした人が少なくないことから、SES企業から紹介される派遣先は、ブラックなところばかりという風説が根付いたものと思われますが、そのようなことを裏付ける客観的なデータは一切ありません。

ですので、これらの風説はすべて、デマとまではいかなくとも、事実に根差していないということが、お分かりいただけたかと思います。

 

以下の記事では、そのような事態を避けるため、エンジニア志望の方が、ご自身のプログラミング技術を上達させるために、おすすめのサービスをご紹介しています。

ぜひご覧ください。

 

参照ページ

【必見】エンジニア志望の就活生はQiitaで効率的に情報収集を! | 就活ハンドブック

 

またSES企業に対し、頻繁に募集をかける企業の中には、社内の組織体制や労働環境に問題があり、すぐエンジニアが辞めてしまうため、SES企業に所属するエンジニアで、その穴を埋めようとしている企業も少なからず含まれています。

 

しかしながらこのようなことは、SESに限らず、その他の分野においても起こり得ることだと言えるでしょう。

つまり、SES企業の派遣先だけが「やばい」ということは、偏見に基づく誤解だと言えます。

 

そのような企業を避けるためには、適切な情報収集、および受注する案件の選定が欠かせません。

口コミサイトなどはもちろんのこと、以下の記事の中で紹介している就活サイトをぜひとも、参考にしてみてください。

より良い結果につながることでしょう。

 

参照ページ

目的別イチオシの就活掲示板はコレだ!! 【情報に翻弄されない賢い使い方や注意点も解説】 | 就活ハンドブック

まとめ

今回の記事では「SESには将来性がない」「SES企業から紹介される派遣先はブラック企業ばかり」などという誤解を解くとともに、SESとはどのようなものなのかということを解説しました。

この記事により、SES業界を志望する就活生の不安が、少しでも和らげば、幸いです。

 

  • SESとは、SES企業に雇用されたエンジニアが、準委任契約を結んだクライアントのもとに出向き、技術やサポートの提供を行うことである。
  • 派遣との違いは、エンジニアへの指揮命令権をSES企業が持っているところにあるが、その他の点においては、普通の派遣とほとんど変わらない。
  • SES企業に所属するメリットは「短期間で多様な経験を積めること」および「広範な人脈を形成できること」が挙げられる、これらはいずれも、今後のライフプランによっては、欠かせないものである。
  • デメリットとしては「派遣先によっては、不愉快な思いをすること」が挙げられる。しかしながらこれは、適切な機関に報告および通報をすることで解決が図れるものである、また、志望するキャリアによっては「専門性が身につかない」こともまた、デメリットのひとつだと言える。
  • SESは将来性がないなどとよく言われるが、年々、IT市場規模が拡大するとともに、IT分野における人材不足は深刻化しており、SESを利用する企業は今後も増えるものと思われる。
  • また、SESを行う企業を対象とした支援も始まるなど、SES事業の促進に向けて、多数の取り組みが行われてることからも、SES業界は今後も拡大し続けるだろうことが伺える。

 

また、当サイトでは、SESに限らず、IT業界を志望する就活生に向けた記事を多数公開しています。ぜひ、この記事と合わせて就活の役に立てていただければ幸いです。

 

参照ページ

IT業界研究!就活生が理解すべき業界のトレンドとは? | 就活ハンドブック

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