【企業分析】セイコーエプソンの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
セイコーエプソン株式会社は、長野県諏訪市に本社を構える電機メーカーで、1942年5月18日に設立されました。
東証プライムに上場しており、略称・ブランドは「エプソン(EPSON)」です。
主要事業は、情報関連機器や精密機器の開発・製造・販売で、インクジェットプリンターやプロジェクター、パソコン、スキャナーなどの製品が含まれます。
また、電子デバイス部品として水晶振動子や半導体、産業用機器として産業用ロボットや小型射出成形機も手がけています。
セイコーエプソンは多岐にわたる技術領域で幅広い製品を提供し、高い品質と技術力により世界的に信頼を築いています。
今回は、そんなセイコーエプソンの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
セイコーエプソン株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- セイコーエプソンの仕事内容が気になる
- セイコーエプソンの就職難易度を知りたい
- セイコーエプソンの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、総合電機メーカー以外の業界については以下の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
結論からお伝えすると、セイコーエプソンの就職難易度は高いです。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、高い難易度だとわかります。
しかし、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあるでしょう。
職種は技術系職種・混合職種・事務系職種です。
業務内容としては、開発設計(各分野の研究開発から開発設計等)、情報システム推進、生産技術(装置開発・量産技術・基幹製造技術)、品質保証・管理、セールスエンジニア、デザイン、知的財産などがあります。
次の章からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
セイコーエプソン株式会社について
出典元:
会社概要
セイコーエプソン株式会社は、精密機器製造分野で著名なメーカーとしての歴史を築いています。
本社は長野県諏訪市に位置し、本店は東京都新宿区に構えています。
広丘、酒田、大阪など国内に展開する多くの事業所を有しています。
セイコーエプソンは創業の地である諏訪市に本社を構え、美しい自然に囲まれた4万㎡を超える敷地を誇っています。
社名に「セイコー」が含まれているものの、現在はセイコーホールディングスとは独立して運営しています。
同社は家庭用・産業用プリンター、プロジェクターの製造・販売を主力とし、マニュファクチャリング関連や、ウエアラブル機器の開発も手がけています。
次世代プラットフォームの構築に焦点を当て、顧客ニーズへの即応性とコスト競争力の向上に努めています。
1968年には世界初の小型電子プリンターを発表し、その後エプソン株式会社を吸収合併し、商号をセイコーエプソン株式会社に変更しました。
セイコーエプソンは時計製造から出発し、クォーツ時計やプリンター、半導体など多岐にわたる分野での技術開発に取り組み、世界的な知名度を築いています。
参照ページ
各事業別の売上規模
出典元:エプソン
セイコーエプソン株式会社の2023年度の第2四半期の総売上高は、1兆3303億円で、純利益は4666億円でした。
この売上はオフィス・ホームプリンティング事業、商業・産業プリンティング事業、ビジュアルコミュニケーション事業、マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は、以下の通りです。
- マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業: 売上高は2155億円で、前年同期比+12.2%。セグメント利益は283億円で、+22.9%となりました。
- プリンティングソリューションズ事業: 売上高は9024億円で、前年同期比+15.7%。セグメント利益は893億円で、-16.1%となりました。
- ビジュアルコミュニケーション事業: 売上高は2169億で、前年同期比++36.4%。セグメント利益は349億で、+127.2%となりました。
参照ページ
各事業セグメントの解説
セイコーエプソン株式会社の主な事業セグメントは、以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
プリンティングソリューションズ事業 | 家庭用プリンターや産業用プリンター、プロジェクターなどの製造・販売 |
オフィス・ホームプリンティング事業 | インクジェット技術や紙再生技術、オープンソリューションの提案などにより、生産性の向上や環境負荷の低減、分散化を実現する事業 |
商業・産業プリンティング事業 | 商業・産業用インクジェットプリンター、インクジェットプリントヘッド、POSシステム関連製品、ラベルプリンター、およびこれらの消耗品 等 |
ビジュアルコミュニケーション事業 | 液晶プロジェクター、スマートグラス 等 |
ウエアラブル・産業プロダクツ事業 | 時計や産業用ロボットなど |
マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業 | 次世代プラットフォームの開発や、顧客ニーズへの迅速な対応、コスト競争力の強化 |
その他 |
セイコーエプソンは、幅広い事業セグメントで積極的に展開しています。
情報関連機器では、家庭用および産業用プリンター、インクジェットプリンターやプロジェクター、パソコン、スキャナーなどを手がけ、先進のテクノロジーを駆使してユーザーに最先端のソリューションを提供しています。
高品質な印刷技術を提供すると同時に、ビジネスや個人のニーズに対応する多様な機器を提供しています。
マニュファクチャリング関連やウエアラブル機器の分野でも、革新的な製品を展開し、市場に先駆けて対応しています。
同時に、電子デバイス部品の製造においても水晶振動子(クォーツ)や半導体などに焦点を当て、高い品質と信頼性を実現しています。
さらに、産業用機器の分野では、産業用ロボットや小型射出成形機、分光ビジョンシステムなどの製造に注力しており、製造業や産業の発展に貢献しています。
セイコーエプソンは多岐にわたる事業展開と先進技術の結集により、世界中で幅広い分野でのニーズに対応し、持続可能な成長を達成しています。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ:
セイコーエプソンで働いている社員は?
平均勤続年数は?
セイコーエプソンの平均勤続年数は19.3年です。
大手総合電機メーカーの平均勤続年数は12.4年であることから、業界平均よりも社員の出入りは少ない職場といえるでしょう。
平均年収は?
2022年度のセイコーエプソンの平均年収は、812万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりもかなり高い水準です。
また、同じ「大手総合電機メーカー」の上場企業平均年収は781万円でした。
平均残業時間は?
セイコーエプソンの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり11.7時間から14.5時間でした。
大手総合電機メーカーで働く従業員の平均残業時間は34.7時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
セイコーエプソンの平均ボーナス額は175万円でした。
全国平均のボーナス額は107.1万円であることから、全国平均よりも高い水準です。
どんな文化なの?
セイコーエプソンは「省・小・精」の技術を軸に、1969年のクオーツ式腕時計開発から現代社会の課題解決に挑戦しています。
プリンターやプロジェクターを含む多岐にわたる事業展開は社会と共に歩み、技術力を駆使して新たな価値を生み出してきました。
2022年に採択された「省・小・精」のパーパスに基づき、エプソンは「Epson 25 Renewed」のビジョンを掲げ、環境、DX、共創の3大テーマに焦点を当て、イノベーション領域を進化させています。
セイコーエプソンの経営理念は、「お客様を大切に、地球を友に。個性を尊重し、総合力を発揮して世界の人々に信頼され、社会とともに発展する開かれた会社でありたい。社員が自信を持ち、常に創造し挑戦していることを誇りとしたい」です。
これがエプソンの持続的な革新と成長の原動力となっています。
参照
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい中でのセイコーエプソンの立ち位置をご紹介します。
出典元:パフェットコード
売上高を参照し他社と比較してみますと、複合機・プリンター業界でセイコーエプソンはトップクラスの企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えています。
- 多独自性のあるプリンターのコア技術
- 高精度なインクジェット技術
- 生産技術の総合力の高さ
- 省・小・精の技術
- 匠の技能
- 環境性能の向上
- 革新的な技術
以上の要素により、セイコーエプソンは大手総合電機メーカーの中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
セイコーエプソンの新卒募集要項について
以下にセイコーエプソンの新卒募集要項をまとめています。
入社3年後の定着率90%以上と高めであり、働きやすい環境であることが伺えるでしょう。
また、ノー残業デーがあり、平均残業時間が月20時間以内など、社員一人ひとりを大切にする企業風土があります。
さらに住宅の補助もあります。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | (1)【正社員】技術系職種 (2)【正社員】混合職種 (3)【正社員】事務系職種 技術系職種 開発設計(各分野の研究開発から開発設計等)、情報システム推進、生産技術(装置開発・量産技術・基幹製造技術)、品質保証・管理、セールスエンジニア、デザイン、知的財産 |
給与(2022年4月入社 初任給実績) | 短大/専門 卒業見込みの方 月給:187,000円 高専 卒業見込みの方 月給:199,000円 大学 卒業見込みの方 大学 卒業の方 月給:230,000円 大学院 卒業見込みの方 大学院 卒業の方 月給:254,000円 |
賞与 | 年2回 6月、12月 |
研修制度 | 教育制度:ビジネススキル、職能専門スキル、マネジメントスキル等、 約150種の社内研修と、約50種のE-ラーニング(社内ネットワーク上の受講システム) |
福利厚生 | 社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災)) |
求める人材
セイコーエプソン株式会社では求める人材として下記のものを公表しています。
求める人材像
経営戦略の実現・事業遂行のため、セイコーエプソンは、パーパス、エプソンウェイの浸透と、長期ビジョンに定めた事業の方向性の共有をベースとしながら、広い視野と高い専門性を持って変化に素早く対応しています。
お客様の立場に立って自立的・自律的に価値を作り上げることのできる人材を求めているのでしょう。
今後さらに国内での少子高齢化や労働人口減少が進むことも見据えています。
そのため、経営戦略の策定・遂行および新たなビジネスモデルの確立に必要となる人材要件を定義しています。
現状とのギャップを明らかにするため、グローバルベースでの人材ポートフォリオ策定に着手しています。
これを起点として、中長期戦略実現のための人事課題を明らかにし、適切な施策により全社最適人員構造を実現していきます。
参照
セイコーエプソンは、少子高齢化や労働人口の減少など社会の変化を踏まえ、国内外での人材ポートフォリオ構築に着手しています。
この取り組みは経営戦略の実現や新たなビジネスモデルの確立に向け、長期的な戦略の実現を支援するものです。
同社は変化に迅速に対応し、お客様の価値を自律的に創造できる人材を求め、そのために広い視野と高度な専門性を備えた人材を積極的に探しています。
これらの要素は、エプソンのパーパスとエプソンウェイの理念に基づく経営方針を具現化するための重要な要素です。
エントリーシートや面接中に、これらの意識を持っている人材かどうかが見られるので、ぜひ意識して選考に臨みましょう。
新卒採用のフロー
セイコーエプソンの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
セイコーエプソン公式サイトのエントリー・マイページボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②会社説明会 WEBにて実施
セイコーエプソンのイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
選考参加を希望される方は自分史ワークシートに取り組み、セイコーエプソンとミスマッチがないのか深堀りしましょう。
また、同じタイミングでエントリーシートを指定の用紙に手で記入してください。
質問事項には下記のような項目があります。
- ガクチカ
- 志望動機
- 強み・弱み
- セイコーエプソンに興味を持ったところ
このような基本的なことを聞かれるでしょう。
会社説明会で書くことになるため、参加する前に準備して臨んでください。
以下に参考となる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
③面接+性格診断(SPI)
セイコーエプソンでは一人ひとりを深く知るため、最初の面接から学生1:社員1で実施されます。
面接では自己紹介や志望理由、基本的な質問が多く、常識があるかどうかが見られています。
一次面接は30分程度オンラインで行われます。
和やかな雰囲気の中で、キャリアプランやエントリーシートに記載した事項とその他についての回答が求められます。
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
セイコーエプソンでは、就活生1名と面接官2名で面接が行われます。
定形の質問ではなく、人柄に関しての質問などもあるでしょう。
個々に合わせて選考を行うため、回数はその方によって異なります。
最終面接は就活生1名と面接官2名で対面面接が行われます。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
セイコーエプソンの採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用しており、所謂学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
北海道大学、室蘭工業大学、東北大学、千葉大学、東京大学、東京工業大学、電気通信大学、東京農工大学、一橋大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、立教大学、中央大学、法政大学、芝浦工業大学、東京都市大学、東京電機大学、横浜国立大学、横浜市立大学、信州大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、セイコーエプソンは多様な学生層から就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりエントリーシートや面接対策をして内定を獲得しましょう。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、セイコーエプソンの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高いといえます。
その理由としては以下の3点が挙げられます。
・採用倍率は5.5倍
・東洋経済オンライン・人気ランキングで119位/300位にランクイン
・他社に比べて給与が高額
これらにより、偏差値・難易度は高くても、学歴が原因で不採用になるとは考えにくいのです。
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本事項をしっかり対策していれば可能性はあるでしょう。
しっかりと対策を行って内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
まとめ
セイコーエプソンは、独自のプリンターコア技術と高品質なインクジェット技術を活かし、卓越した印刷品質を提供しています。
生産技術の高い総合力により、「省・小・精」の技術を取り入れ、高性能でコンパクトな製品を開発して、ユーザーに利便性を提供しています。
また、環境への配慮を強調し、持続可能な技術を採用することで革新的な企業としての地位を確立しています。
就職先としての人気も高く、採用倍率は高いでしょう。
しかし学歴重視はせず、全員に均等なチャンスを提供しています。
選考に備えて本記事を参考にし、ご自身をアピールして成功への一歩を踏み出してください。