【企業分析】ニトリホールディングスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
ニトリホールディングスは北海道札幌市に本社を置く、家具・インテリアを中心とした小売業界の大手企業です。
日本全国に「ニトリ」「デコホーム」など約1,040店舗を展開しており、ECサイトの運営や物流・製造までを一貫して手掛けるビジネスモデルを強みに、海外にも積極的に出店しています。
今回はそんなニトリホールディングスの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策をまとめました。
この記事では、ニトリホールディングスへの就職を検討している以下のような就活生を対象に、企業分析をしています。
ぜひ最後までご覧ください。
- ニトリホールディングスの仕事内容が気になる
- ニトリホールディングスの就職難易度を知りたい
- ニトリホールディングスの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、家具・インテリア以外の小売業界については、別記事でも概観していますので、そちらもあわせて参考にしてください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、ニトリホールディングスの就職難易度は「やや高め〜標準的なレベル」といえます。
家具・インテリア業界の中では事業規模が突出しており、人気も高いため応募者数は多いものの、採用人数も比較的多く、しっかりとした対策を行えば十分に内定を狙える企業です。
採用実績大学は、旧帝大や早慶などの難関校から、地方国公立、私立大学まで幅広い層に広がっています。
学歴による明確な制限は少なく、エントリーシートや面接で「現場志向」や「挑戦心」「数字を用いた改善力」を示せるかが評価のポイントになります。
選考対策として特に特徴的なのは、配転教育を前提とした志向確認や、動画提出を含む一次選考(録画面接)です。
早期の会社説明会やエントリーで企業理解を深め、自己分析を「数字」「役割」「成果」に落とし込んだうえで参加すると、他の候補者との差別化ができます。
職種は総合職が中心で、配属先は店舗運営、商品企画、法人営業、物流、ITなど多岐にわたります。
新卒はまず店舗や現場を経験し、その後に希望や適性に応じて他部門へキャリアを広げていくケースが一般的です。
現場経験を軸にした「実行力重視」の風土を理解し、入社後にどのような価値を発揮したいかを具体的に語れるよう準備しておくと良いでしょう。
次の章からは、ニトリホールディングスの事業内容、働く環境、採用情報、そして選考対策の詳細を解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、内定獲得に向けた準備に役立ててください。
ニトリホールディングスについて

出典元:ニトリホールディングス
会社概要
ニトリホールディングスは、家具・インテリア用品の企画・製造・販売を主な事業内容とする企業です。1967年に札幌で創業し、現在は北海道札幌市に本社を置いています。
同社は企業理念である「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」のもと、製造物流IT小売業(製造・物流・IT・小売を一体化した独自モデル)を構築。
自社で商品を企画・開発し、海外の協力工場や自社工場で製造、物流網を経由して全国の店舗やECサイトに供給するまでを一貫して行っています。
国内では「ニトリ」や「デコホーム」などのブランドを展開し、約800店超の店舗ネットワークを形成。さらに、ホームセンター「島忠」グループを子会社化し、家具販売とホームセンター事業の両面で相乗効果を高めています。
ビジネスモデルの多角化にも積極的で、店舗販売だけでなく、オンラインストアや法人向け提案(オフィス家具・リフォーム事業など)、物流ソリューション、海外店舗の拡大など、多様な領域に進出。
近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した購買体験の向上や、サステナブル素材の活用など、環境・社会に配慮した商品開発にも注力しています。
グローバル展開としては、アジアを中心に北米や欧州にも拠点を設け、世界市場での成長を目指しています。これにより、国内外の暮らしを支える「総合ホームファニシング企業」としてのポジションを確立しつつあります。
各事業別の売上規模
ニトリホールディングスの2025年3月期の連結売上高は9,289億9,500万円で、純利益は768億8,600万円でした。
この売上はニトリ事業および島忠事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- ニトリ事業
- 島忠事業
ニトリ事業
売上高は8,208億円で、前年同期比4.4%増。営業利益は1,189億円でした。
島忠事業
売上高は1,195億円で、前年同期比0.3%増。営業損失は12億円でした。
各事業セグメントの解説
ニトリホールディングスの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
| ニトリ事業 | 家具・インテリア用品の企画・製造・開発、小売店舗(「ニトリ」「デコホーム」「ニトリネット」など)での販売、EC(通販)、法人・リフォーム・賃貸料収入などを含む。 |
| 島忠事業 | ホームセンター型の大型店運営、家具・インテリア雑貨の販売を中心とする業態。島忠をグループ入りさせて以降、ニトリとの商品供給・物流・調達のシナジーを追求。 |
普段イメージする家具・インテリア小売業の枠を超え、ニトリホールディングスは金融事業や研修事業など多岐にわたる事業を展開しています。
特にデジタル家電専門店運営を中心とした主要事業は、多角的な戦略と市場への柔軟な適応力を示しており、国内外の店舗展開や通信・インターネット事業を通じて、幅広い分野で成長を続けています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
ニトリホールディングスで働いている社員は?
平均勤続年数は?
平均勤続年数は約12.2年です。
持株会社単体での数値であり、子会社や販売部門を含めるとやや短くなる傾向があります。
平均年収は?
持株会社の従業員に限定したデータでは平均年収は約781万円となっています。
一方で、店舗勤務や一般社員を含めると平均年収は500万〜600万円台との報告もあり、役職・部門・年齢層によって大きな差があります。
平均残業時間は?
月平均の残業時間は約17〜18時間程度とされています。
ただし、職種や配属部門によって差があり、販売現場では20時間を超えるケースもあるといわれています。
平均ボーナス額は?
公式に公開された数値はありませんが、口コミなどによると平均で50万円前後との声があります。
業績や職位によって変動幅が大きく、管理職クラスではさらに高額となるケースもあります。
どんな文化なの?
ニトリは成果主義の色合いが強く、売上や業績の達成度が重視される傾向があります。
一方で、自社一貫のビジネスモデルを背景に企画や改善提案に裁量が与えられる部署もあり、若手でも新規プロジェクトに関われる機会があります。
残業時間や休日取得は部署ごとに差があり、特に販売部門は繁忙期に忙しくなることが多いです。
また、福利厚生や制度面は整備が進んでおり、有給休暇制度や育児休業制度、資格取得支援制度などが充実しています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい小売業界の中でのニトリホールディングスの立ち位置をご紹介します。
売上高や業績を参照して他社と比較すると、ニトリは国内家具・インテリア小売業界においてトップクラスの企業であることが分かります。
理由として以下の要因があると考えられます。
- 自社ブランド商品(PB)戦略
- 国内外の店舗展開による規模拡大
- 物流とITの効率的な統合
自社ブランド商品(PB)戦略
ニトリは自社ブランド商品の開発・販売を積極的に行っています。
家具やインテリア用品において、独自の商品企画と低価格・高品質の両立を実現することで、消費者からの高い支持を得ています。
これにより他社との差別化を図り、収益性の向上にも寄与しています。
国内外の店舗展開による規模拡大
ニトリは国内に加え、海外にも積極的に出店を拡大しています。
日本国内での圧倒的な店舗網と海外進出による販売チャネルの拡大は、売上増加の大きな要因となっています。
物流とITの効率的な統合
ニトリは物流の自社管理とIT活用による在庫・販売管理の効率化に力を入れています。
店舗とオンラインの統合により、消費者にスムーズな購入体験を提供するとともに、コスト削減と販売力強化を両立しています。
以上の要素により、ニトリホールディングスは家具・インテリア小売業界でトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2024年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| ニトリホールディングス | 約9,289億 | 約781万円 | 58 | 効率と挑戦を重視する社風 |
| IKEAジャパン | 約952億円 | 約470万円※ | 55 | チームワーク重視、国際的な社風 |
| 良品計画(無印良品) | 約6,616億円 | 約643万円 | 56 | 企画力・柔軟性を重視する社風 |
※就職サイト口コミによる
ニトリホールディングスの新卒募集要項について
以下にニトリホールディングスの新卒募集要項をまとめます。
初任給は四年制大学卒で月給29万円、大学院卒で30.5万円前後と高水準です。
福利厚生は住宅手当・地域手当・家族手当などが充実しており、健康保険・育児支援制度なども整備されています。
賞与は年2回支給で、業績連動型の部分が大きいのが特徴です。
研修制度も新入社員研修に加え、部門別ローテーションやマネジメント候補の階層別プログラムなどがあり、段階的にキャリアを支える構造になっています。
転勤については、全国展開企業のため将来的に異動の可能性がありますが、新卒配属時点では希望や居住地を考慮するケースも多く、面接などで確認することが重要です。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | 総合職(店舗運営、法人営業、物流、商品企画、広告宣伝、他) |
| 給与 |
|
| 賞与 | 年2回(7月、12月) |
| 研修制度 | 新人研修、年次別若手研修、その他 |
| 福利厚生 | 社会保険完備、社員持株会奨励金、ストックオプション制度、健康施設利用助成、その他 |
求める人材

株式会社ニトリホールディングスでは求める人材として、創業以来掲げる「変化を楽しみ、挑戦を続ける」姿勢を重視しています。
特に「4C主義」(Change=変化、Challenge=挑戦、Competition=競争、Communication=対話)を軸に、人材育成と採用を行っている点が特徴です。
- Change(変化)
- Challenge(挑戦)
- Competition(競争)
- Communication(対話)
Change(変化)
現状に満足せず、常により良いものを目指して変化を起こせる人を求めています。
改善・改革を恐れず、変化の中に新たな機会を見出せることが重要です。
Challenge(挑戦)
前例のない仕事や未知の領域に対しても果敢に挑む姿勢が重視されます。
リスクを恐れず、挑戦の中から学びを得て成長につなげる姿勢が期待されています。
Competition(競争)
他者との競争だけでなく、自分自身との競争を大切にし、常に「昨日の自分を超える」意識で取り組むことが求められます。
個人の成長が組織の成長に直結すると考えられています。
Communication(対話)
お客様、仲間、上司など多様な人々と意見交換や情報共有を行い、相互理解を深める力が必要です。
対話を通じて信頼関係を築き、チームで成果を生み出す姿勢が求められます。
以上の4Cは、ニトリの採用メッセージである「期待以上の価値を提供する」につながっています。
エントリーシートや面接では、過去の経験を通じてこれらの資質をどのように発揮したかを具体的に伝えることが重要です。
新卒採用のフロー
ニトリホールディングスの新卒選考は、以下のステップで進みます。
面接では志望動機や自己PRだけでなく、行動特性や価値観も確認されるため、事前準備が重要です。
①エントリー
ニトリ公式サイトの新卒エントリーボタンから必要事項を入力して登録します。
②会社説明会・リクルーター面談会
ニトリホールディングスの会社説明会は、企業理解を深めるための重要な場であり、選考の第一歩でもあります。
説明会では、ニトリの事業モデルや国内外の店舗展開、オンライン販売戦略、社員教育や研修制度など、幅広い情報が提供されます。
参加者は会社の価値観や働き方を具体的にイメージできるようになり、志望度や適性を自己分析する材料を得ることができます。
説明会と並行して、リクルーター面談会が行われることもあります。
ここでは、少人数制で学生と担当者が対話し、志望動機やキャリアプラン、自己PRなどを直接アピールできる機会です。
リクルーターは学生の考えや熱意を深く理解し、今後の選考での参考にします。
③エントリーシート・適性検査(SPI)
ニトリホールディングスの選考におけるエントリーシート(ES)提出と適性検査(SPI)は、一次面接前に行われる重要なステップです。
ESでは、学生の志望動機や自己PR、長所・短所、学業や課外活動での経験(ガクチカ)などを記入します。
特に、ニトリの求める「スピード」「挑戦」「主体性」「敬意」といった価値観に沿ったエピソードを具体的に盛り込むことが高評価につながります。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 自己PR
- 長所・短所
- ガクチカ
- ニトリに興味を持った理由
- チームでの課題解決や工夫の経験
- 将来のキャリアプラン
といったように、基本的なことを聞かれるようです。
ESの提出後、SPIなどの適性検査が実施されます。
SPIでは、言語・非言語能力や論理的思考力、計算力、図表理解などの基礎能力を測定するほか、性格検査によって学生の行動特性や価値観を評価します。
ニトリでは、単に学力だけでなく、個々の行動特性や企業文化とのマッチングを重視しているため、SPIの結果は一次面接での質問や評価に直結します。
会社説明会で書くことになりますので、参加する前に準備して臨んでください。
以下に参考になる記事を紹介します。
④複数回面接
ニトリホールディングスの面接は、応募者一人ひとりに合わせて複数回行われます。
面接回数はケースによって異なりますが、一次面接を通過した後は、より深く入社意欲や実務適性を確認する内容となります。
一次面接は学生1人対社員1人でオンライン30分程度でしたが、二次面接以降では、チームリーダーや部門長、人事部長など複数の面接官が参加する場合もあります。
最終面接ではオンラインで40分前後、主に以下のような質問が行われます。
- 志望動機の深掘り
- 他社の選考状況
- 志望度の確認
- 店舗訪問の経験や改善提案
- クレーマー対応の想定対応
- ガクチカの具体的エピソード
- 入社後どのように貢献できるか
- なぜこの業界・この会社を選んだのか
面接では、単に回答内容を確認するだけでなく、応募者が実際に現場でどのように行動するかをイメージできるかも重視されます。
そのため、店舗を訪れて実際の業務を観察したり、自分が働くシーンを想定して具体的に考えたりすることが、面接対策として有効です。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
ニトリの採用大学の実績を以下に掲載します。最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用しており、いわゆる学歴フィルターは限定的だと考えられます。
| <大学院> 北海道大学、立教大学、東北大学、東京大学、早稲田大学 <大学> 青山学院大学、大阪大学、関西大学、関西学院大学、慶應義塾大学、神戸大学、駒澤大学、上智大学、中央大学、東京大学、東北大学、東洋大学、同志社大学、同志社女子大学、名古屋大学、日本大学、福岡大学、法政大学、北海道大学、明治大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、ニトリは多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの情報を踏まえて、ニトリホールディングスの就職偏差値・難易度を整理します。
結論としては、偏差値・難易度はやや高め〜高水準といえるでしょう。
その理由は以下の3点です。
- 選考フローが緻密で評価ポイントが明確
- 採用大学は幅広いが人気企業ゆえ競争が激しい
- 企業ブランドと待遇の安定性が人気を後押し
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」、自分の強み・弱みを整理し、行動エピソードを交えて説明できれば、難易度を克服することは十分可能です。しっかりと準備をして内定を目指しましょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
ニトリホールディングスは、家具・インテリア小売業界において圧倒的な存在感を持つ企業で、製造から販売まで一貫したSPAモデルを採用しています。
国内外での店舗展開やオンライン販売を組み合わせ、効率的かつ高品質なサービス提供を目指しており、社員には現場スピードや挑戦心、主体性が求められます。
就職難易度はやや高めですが、学歴フィルターが厳しくないため、企業研究や自己分析をしっかり行えばチャンスは十分にあります。
エントリーシートや面接では、自分の強みを具体的なエピソードで示し、求める人材像に合致する姿勢をアピールすることが重要です。
この記事を参考に、しっかり準備して選考に臨んでください。










