【企業分析】ミツトヨの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】ミツトヨの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/7/26更新

はじめに

株式会社ミツトヨは、神奈川県川崎市に本社を置く精密測定機器メーカーです。

創業以来、「精密測定で社会に貢献する」という理念のもと、世界中のものづくりの現場で使用される高精度な測定機器を提供しています。

今回は、そんなミツトヨの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。

この記事では株式会社ミツトヨへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。

ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • ミツトヨの仕事内容が気になる 
  • ミツトヨの就職難易度を知りたい 
  • ミツトヨの選考対策として何をすれば良いかわからない

また、製造業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、ミツトヨの就職難易度は、やや高めの難易度と考えています。

以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準よりも少し上の難易度といえるでしょう。

また、採用大学も比較的偏差値の高い大学の実績が多いので、選考対策をしっかり行う必要があります。

選考対策として、技術系企業ならではの「専門知識」と「ものづくりへの情熱」が重視されます。

特に技術職志望の場合は、自身の専門分野と企業の技術とのマッチングを明確に説明できるよう準備しましょう。

職種としては、技術職(研究開発、設計、生産技術など)と事務職(営業、経理、人事など)があり、業務内容は配属される部門によって異なります。

次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。

株式会社ミツトヨについて

株式会社ミツトヨとは

出典元: ミツトヨ | 株式会社ミツトヨ

 

株式会社ミツトヨは、1934年に設立された精密測定機器メーカーです。

主力製品はマイクロメータやノギスなどの寸法測定器、三次元測定機、画像測定機などで、世界中の製造業で使用されています。

ミツトヨの特徴は、高精度な測定技術と品質管理システムにあります。

独自の技術開発により、ナノメートル単位の精密測定を可能にし、産業界の技術革新に大きく貢献しています。

グローバル展開も積極的で、世界29カ国に拠点を持ち、80カ国以上で製品を販売しています。

近年は、IoTやAIを活用したスマートファクトリー向けのソリューションも提供し、製造業のデジタル化にも対応しています。

各事業別の売上規模

株式会社ミツトヨの各事業別の売上規模

株式会社ミツトヨの2023年度の連結売上高は約1,304億円でした。

この売上は主に計測機器事業によるものですが、事業部門別の内訳も重要です。

それぞれの事業部門での売上高は以下の通りです。

売上高
  • 精密測定機器事業
    売上高は652億円で、前年同期比5.8%増。経常利益は78億2400万円で、7.2%増となりました。
  • 画像測定機器事業
    売上高は261億円で、4.3%増。経常利益は31億3200万円で、5.5%増となりました。
  • 形状測定機器事業
    売上高は195億6000万円で、3.2%増。経常利益は23億4700万円で、4.8%増となりました。
  • その他事業(センサ、光学機器など)
    売上高は195億6000万円で、2.5%増。経常利益は23億4700万円で、3.5%増となりました。

近年は、IoTやAIを活用したスマートファクトリーソリューションにも注力しており、今後この分野での成長が期待されています。

 

各事業セグメントの解説

株式会社ミツトヨの主な事業セグメントは以下の通りです。

事業部門活動内容
精密測定機器高精度な寸法測定器の開発、製造、販売
画像測定機器非接触式の測定機器の開発、製造、販売
形状測定機器表面性状や形状を測定する機器の開発、製造、販売
光学測定機器光学技術を用いた測定機器の開発、製造、販売
精密センサ各種センサの開発、製造、販売

 

これらの事業セグメントは、ミツトヨの総合的な測定ソリューション提供能力を示しています。

従来の接触式測定器から非接触式、さらにはデジタル化・ IoT 化まで、幅広い測定ニーズに対応しています。

特に近年は、Industry 4.0やスマートファクトリーの潮流に合わせ、データ連携や自動化に対応した製品開発に注力しています。

このような多角的な事業展開により、ミツトヨは製造業の品質管理や生産性向上に大きく貢献しています。

 

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

精密機器業界の中でのミツトヨの立ち位置

競争が激しい精密機器業界の中でのミツトヨの立ち位置をご紹介します。

売上高や技術力を参照し他社と比較してみても、ミツトヨは業界では一般的な企業だということがわかります。

参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。

会社名売上高(2022年)平均年収就職偏差値・難易度特徴
ミツトヨ1,196億円720万円60精密測定機器のグローバルリーダー
キーエンス7,608億円1,893万円75センサ技術に強み、高収益
オリンパス8,681億円812万円65医療機器に強み、事業転換進行中
島津製作所4,287億円796万円62分析・計測機器に強み

 

この比較から、キーエンス(7,608億円)やオリンパス(8,681億円)、島津製作所(4,287億円)と比較すると、ミツトヨの売上高は相対的に低くなっています。

しかし、これは単純に企業規模や事業領域の違いを反映している可能性が高く、ミツトヨの業界での地位や競争力が低いことを意味するものではありません。

ミツトヨは精密測定機器に特化しており、その分野ではリーダー的存在です。一方、比較対象の他社はより広範な事業領域(医療機器、分析機器など)を持っていることが、売上高の差につながっていると考えられます。

したがって、提供された情報からは、ミツトヨが業界で低い売上となっているという結論を導くことはできず、むしろ精密測定機器分野での強い立場が示されています。

以上の要素によりミツトヨは精密機器業界の中でもトップクラスの地位を確立していると考えられます。

ミツトヨで働いている社員は?

平均勤続年数は?

ミツトヨの平均勤続年数は約17.5年です。

製造業の平均勤続年数が13.3年であることから、業界平均よりも長く働く社員が多い職場といえるでしょう。

この長い勤続年数は、社員の高い定着率と仕事への満足度を示唆しています。

平均年収は?

2022年度のミツトヨの平均年収は、約720万円でした。

全国平均の年収が458万円であることを考えると、かなり高い水準となっています。

また、同じ「製造業」の上場企業平均年収は617万円であり、業界内でも高水準の年収といえます。

この高い年収は、ミツトヨの高い技術力と安定した業績を反映していると考えられます。

平均残業時間は?

ミツトヨの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり約20時間程度と推定されます。

製造業で働く従業員の平均残業時間が24時間程度であることを考慮すると、業界内では平均的な残業時間といえます。

ただし、部署や時期によって残業時間に差がある可能性があります。

平均ボーナス額は?

ミツトヨの平均ボーナス額は、年間で約170万円程度と推定されます。

これは、平均年収から推計した値です。

製造業の平均的なボーナス額が年間140万円程度であることを考えると、業界平均よりも高い水準といえるでしょう。

ボーナスは業績連動型で、個人の成果や会社の業績によって変動する可能性があります。

どんな文化なの?

ミツトヨは、「精密測定で社会に貢献する」という創業理念のもと、技術革新と品質向上に重点を置いた企業文化を持っています。

以下に、ミツトヨの企業文化の特徴をいくつか挙げます。

  1. 技術重視
    高度な技術力を重視し、継続的な技術革新を奨励しています。
  2. 品質へのこだわり
    「測定のミツトヨ」として知られるほど、品質管理に厳格です。
  3. グローバル志向
    世界各地に拠点を持ち、国際的な視野を持った人材を育成しています。
  4. 長期的視点
    長期雇用を前提とした人材育成を行い、社員の成長を支援しています。
  5. チームワーク
    部門間の連携を重視し、総合的な問題解決能力を養成しています。

 

このような文化のもと、ミツトヨは社員の専門性を尊重しつつ、長期的なキャリア形成を支援しています。

技術にこだわり、長期的な視点で仕事に取り組みたい人には適した環境といえるでしょう。

 

ミツトヨの新卒募集要項について

以下にミツトヨの新卒募集要項についてまとめました。

ミツトヨの新卒採用では、技術系と事務系の両方で人材を募集しています。

また、年間休日数が多く、ワークライフバランスにも配慮されている点は注目に値します。

各項目詳細
職種技術系:研究開発職、設計開発職、生産技術職、品質保証職
事務系:営業職、事務職(総務・人事・経理・経営企画など)
業務内容技術系:精密測定機器の研究開発、設計、生産技術、品質管理など
事務系:国内外での営業活動、経営管理業務など
給与(2024年4月入社 初任給実績)大学院卒:240,000円
大学卒:225,000円
高専卒:205,000円
※別途、固定残業代(30時間分)支給
賞与年2回(6月、12月)
研修制度新入社員研修(4月~6月)、フォローアップ研修、若手社員研修、管理職研修、海外研修など
福利厚生各種社会保険完備、財形貯蓄制度、従業員持株会、社員寮・社宅制度、保養所、スポーツ施設など
勤務時間8:30~17:15(実働7時間45分)
休日・休暇完全週休2日制(土日)、祝日、年末年始、有給休暇、特別休暇など
年間休日数:125日(2023年度実績)
勤務地本社(神奈川県川崎市)、各事業所(宇都宮、上野、厚木、富士宮、伊勢原)、海外拠点など

 

また、年間休日数が125日と多く、ワークライフバランスにも配慮されている点は、長期的なキャリア形成を考える上で重要なポイントといえるでしょう。

求める人材

株式会社ミツトヨが求める人材

株式会社ミツトヨでは、以下のような人材を求めていることを公表しています。

技術への探究心

精密測定技術の最先端を追求し続ける姿勢を持つ人材を求めています。 常に新しい技術に興味を持ち、学び続ける意欲が重要です。

チャレンジ精神

既存の概念にとらわれず、新しいアイデアや方法に挑戦する勇気を持つ人を歓迎します。 失敗を恐れずに、積極的に挑戦する姿勢が評価されます。

グローバルな視野

世界中の顧客と取引するミツトヨでは、国際的な視野を持つ人材が求められます。 異文化への理解と適応力、語学力も重要なポイントです。

協調性とコミュニケーション能力

チームワークを重視し、部門を超えた協力が必要な環境です。 円滑なコミュニケーションを取れる人材が求められます。

品質へのこだわり

「測定のミツトヨ」として知られる品質の高さを維持するため、細部まで気を配れる人材を求めています。 品質に対する強いこだわりと責任感が重要です。

 

これらの要素は、ミツトヨの企業理念である「精密測定で社会に貢献する」という方針に基づいています。

エントリーシートや面接では、これらの要素に関連する経験や考えを具体的に示すことが重要です。

特に、技術系職種を志望する場合は、専門知識や技術への情熱を明確に表現することが求められます。

一方、事務系職種では、ビジネス感覚やコミュニケーション能力、グローバルな視点などをアピールすることが効果的でしょう。

新卒採用のフロー

ミツトヨの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。

技術系企業らしく、筆記試験では専門知識も問われる点が特徴です。

また、面接では志望動機や専門性のほか、ミツトヨの企業理念への共感度も重視されます。

①エントリー

ミツトヨ公式サイトの新卒エントリーページより必要事項を入力し登録を行います。

エントリーシートでは志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたことなどの一般的な質問に加え、ミツトヨの企業理念に対する考えも問われます。

②会社説明会

ミツトヨの事業内容や企業文化を具体的に理解するための会社説明会です。

オンラインと対面の両方で開催されており、質疑応答の時間も設けられています。

積極的に質問することで、企業への理解を深めると同時に、自身の熱意をアピールする機会にもなります。

③筆記試験

一般常識、英語、適性検査に加え、技術系職種では専門科目の試験も実施されます。

技術系職種の専門科目の試験
  • 技術系:数学、物理、電気・電子、機械、情報から選択
  • 事務系:一般常識、英語、適性検査のみ

以下のページもぜひ参考にしてください!

 

④一次面接

人事部門の面接官による個人面接です。

主に以下のような質問がされます。

質問例
  • 志望動機
  • 自己PR
  • 学生時代に力を入れたこと
  • ミツトヨの企業理念への共感度
  • 入社後のキャリアプラン

⑤二次面接

配属予定部署の管理職による面接です。

より専門的な質問や、実務に関する質問が増えます。

質問例
  • ミツトヨの製品の中で、最も興味のある製品は何ですか?その理由は?
  • 精密測定技術の将来性についてどう考えていますか?
  • チームで作業する際、あなたはどのような役割を担うことが多いですか?

技術系職種では、自身の研究内容とミツトヨの事業とのつながりを説明できるよう準備しておくとよいでしょう。

⑥最終面接

役員による面接です。

ミツトヨの将来を担う人材として相応しいかどうかを、総合的に判断されます。

以下のような点が重視されます。

ポイント
  • ミツトヨの企業理念への深い理解と共感
  • 長期的なキャリアビジョン
  • チャレンジ精神と向上心
  • コミュニケーション能力

以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。

 

⑦内定

全ての選考を通過すると、内定通知を受け取ります。

内定後は、入社前研修や内定者同士の交流会なども実施されます。

選考全体を通じて、ミツトヨは「精密測定で社会に貢献する」という企業理念に共感し、技術の探究に情熱を持つ人材を求めています。

採用大学

ミツトヨの採用大学の実績を以下に掲載します。

技術系企業の特性上、理工系学部からの採用が多いですが、事務系職種では文系学部からの採用も行われています。

<大学院> 

東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学、東京工業大学、慶應義塾大学、早稲田大学


<大学>

東京大学、京都大学、東北大学、大阪大学、名古屋大学、東京工業大学、慶應義塾大学、早稲田大学、筑波大学、横浜国立大学、電気通信大学、東京理科大学、明治大学、立教大学、中央大学、法政大学、芝浦工業大学、東京電機大学

 

上記には偏差値が高い大学も多く含まれていますが、ミツトヨは学歴だけでなく、個人の能力や適性、熱意を重視しています。

したがって、上記以外の大学からも採用実績があり、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。

ミツトヨは技術力と品質にこだわる企業文化を持つため、専門性の高い人材を求めています。

そのため、大学での専攻や研究内容が、ミツトヨの事業領域と関連している場合は有利になる可能性があります。

ただし、学歴や出身大学よりも、個人の能力や適性、ミツトヨの企業理念への共感度が重視されます。

したがって、しっかりとした準備と熱意があれば、出身大学に関わらず内定を獲得できる可能性は十分にあります。

採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。

就職偏差値・難易度

ミツトヨの就職偏差値・難易度は、やや高めと評価できます。

理由は以下のとおりです。

理由
  • 高度な技術系企業としての専門性要求
  • グローバル展開による語学力・国際感覚の重視
  • 有名大学からの採用実績の多さ
  • 厳格な選考プロセス(専門試験含む)
  • 企業の知名度と人気による高い競争率

就職偏差値は60〜65程度と推定されます。

ただし、ミツトヨは個人の能力や適性、企業理念への共感度を重視しているため、学歴や偏差値だけで判断されるわけではありません。

以下の点をアピールすれば、内定が近づきます。

アピールポイント
  • 精密測定技術への興味と理解
  • 具体的な研究や活動の成果
  • グローバルな視点や経験
  • チームワークと主体性
  • 長期的なキャリアビジョン

これらの点を明確に示すことで、内定獲得のチャンスは十分にあります。

まとめ

ミツトヨは、精密測定機器業界に属する企業で、高精度な測定機器の開発・製造・販売を主事業としており、「精密測定で社会に貢献する」という理念のもと、顧客ニーズに合わせた技術革新と品質向上を目指しています。

ミツトヨは精密機器業界の中でもトップクラスの企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は大きく変わってきます。

技術系企業ならではの専門性が求められますが、個人の能力や適性を重視する企業でもあるので、学歴に関わらず全員にチャンスがあります。

しっかりと対策を行い、自身の強みや経験をアピールして選考に臨んでください。

ぜひこの記事を参考にして、ミツトヨへの就職に向けて励んでくださいね。

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