最終面接はほぼ合格?合格率や一次面接との違いを解説!
2024年8月10日更新
はじめに
複数の選考過程を通じて、ようやくたどり着く「最終面接」。
「一次面接となにが違う?」「ほぼ合格って本当?」「合格率はどれくらい?」など、気になる就活生も多いでしょう。
最終面接には2つの形式があり、その形式や企業の状況によって合格率は異なります。
本記事では、最終面接の形式や状況別の合格率のほか、最終面接の対策と突破するためのポイントについて解説します。
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最終面接(役員面接)と一次面接との違い
最終面接(役員面接)は、目的や視点など、一次面接や二次面接とは異なる点が多くあります。
ここでは、その違いについて詳しく見ていきましょう。
知っておきたい最終面接2つの選考形式
最終面接には、「顔合わせ型」と「最終選考型」の2つの選考形式に大別されます。
それぞれの特徴を理解して、しっかりと対策を立てることが重要です。
ほぼ選考要素がない「顔合わせ型」
顔合わせ型の最終面接は、選考の要素は薄く、意思確認や最終的なチェックを行う場となるケースが一般的です。
この形式の場合、企業側は、これまでの選考過程で応募者の能力や適性を十分に評価しているため、最終面接では、「この会社に本当に入社したいのか」「会社の雰囲気に合うか」といった点を確認します。
この顔合わせ型では、自分の意欲や企業への理解をしっかりと伝えることが重要になります。
最終選抜を行う「最終選考型」
最終選考型の面接では、顔合わせ型とは違い、まさに「選抜」が行われます。
この形式では、企業の役員や取締役が直接応募者と面接を行い、最終的な判断を下すため、応募者の能力や志望度だけでなく、企業の価値観や方針にマッチしているかが重視されます。
この最終選考型の場合は、企業研究を深め、具体的な志望動機をしっかりと準備して臨む必要があります。
最終面接と一次面接等の面接官構成
次に、最終面接と一次面接等における面接官の構成について見ていきます。
段階ごとに見られるポイントが異なりますので、合わせて説明します。
一次面接や二次面接は人事担当と現場責任者
一次面接や二次面接では、人事担当者や現場責任者が面接官を務めることが大半です。
人事担当者は、応募者の人物像や価値観のマッチ度、現場責任者は、業務で必要なスキルや適性を見ることが多いでしょう。
この段階では、業界や企業理解、志望動機の具体性が重要になります。
最終面接は役員などの経営陣
最終面接では、役員や取締役などの経営陣が面接官となることが一般的です。
企業の最終的な判断を下すために、経営陣が直接応募者と面接を行います。
経営陣は、企業の方針や価値観にマッチしているか、長期的に企業に貢献できるかどうかを重視します。
「顔合わせ型」では少数、「最終選考型」の場合は、複数となることが多いでしょう。
最終選考型で、応募者の配属可能性が複数部門にわたる場合は、各部門の経営陣が面接に参加することもあります。
受ける企業の最終面接が「顔合わせ型」か「最終選考型」かを事前に確認することは難しいと考えられますが、最終面接官の人数の多さから、ある程度、想定することが可能でしょう。
単なる意思確認の場ではない!?知るべき最終面接(役員面接)の合格率【平均・状況別】
最終面接の合格率は、さまざまな要因によって異なります。
ここでは、その合格率について詳しく解説します。
最終面接の平均的な合格率は50%
最終面接に至るまでの面接の回数や面接官の立場などの要因によっても異なるため一概には言えませんが、平均的な最終面接の合格率は50%程度であると考えられています。
面接段階別では、次のように整理されます。
- 一次面接:20〜40%(印象や業界理解度で判断)
- 二次面接:20〜50%(企業理解度や志望度で判断)
- 最終面接:50%(企業とのマッチ度や他学生との兼ね合いで総合的に判断)
一次面接や二次面接と比較すると、最終面接の合格率は高いと考えられます。
しかし、最終面接の実施形式は、「顔合わせ型」と「最終選考型」に二分されており、受ける企業がいずれかの形式かは判定しづらいです。
最終面接は、単なる意思確認の場ではないことを念頭に、油断せずに最終面接の対策をとることが重要です。
【4つの状況別】最終面接の合格率(通過率)
最終面接の合格率は、面接回数や採用人数、企業規模、実施時期によっても異なります。
ここでは、それぞれの状況別に合格率を見ていきます。
①【面接回数】による最終面接の合格率
最終面接までに行われた面接の回数によって、最終面接の合格率は変化します。
- 面接回数2回:30〜50%程度
- 面接回数3回:50〜70%程度
- 面接回数4回以上:70%以上
※数値はあくまでも参考程度にご覧ください
面接回数を重ねるほど、多くの面接官によって精査されているため、「最終面接まで通過した応募者=自社にマッチした人物」と判断され、合格率が相対的に高まる仕組みといえます。
ただし、一般的な通過率を知っておくことは、就活を有利に進める上で参考にはなりますが、実際に受ける企業の合格率と一致するものではないことに留意しましょう。
②【採用人数】による最終面接の合格率
面接回数のみならず、採用人数によっても、最終面接の通過率は変わってきます。
- 採用人数100名以上:30%程度
- 採用人数20〜30名:30〜50%
- 採用人数10名以下:50〜80%
就職偏差値が高く採用人数の多い企業の場合、人気が高く母数が大きいため、合格率は30%程度の低い水準と整理されます。
対して、就職偏差値が比較的低く採用人数の少ない企業や、辞退者が毎年多数出る企業の場合、企業側は多めに枠を確保しておく必要があるため、合格率は50~80%程度と高めの水準と考えられます。
③【企業規模】による最終面接の合格率
企業規模で見ると、通過率は次のように整理できます。
- 大企業:30%
- 中小企業:50%
業種や業界によっても異なるため、企業規模だけで判断できませんが、参考程度に抑えておきましょう。
④【実施時期】による最終面接の合格率
最後に、実施時期別による合格率を見ていきます。
- 一次募集(春採用):50%
- 二次募集(夏採用):30%
- 三次募集(秋・冬採用):10〜20%
一次募集では、採用枠も多数あるために合格率が高くなる傾向にありますが、採用が進むにつれて段々と採用枠も埋まってきます。
そのため、二次、三次と募集の段階が上がる度、通過の難易度も上がると考えられます。
しかし、選考早期化の背景から、二次募集以降、応募者が少なくなるため、就職偏差値が低めの企業では、合格率が高まるケースもあるでしょう。
就職偏差値を詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてください。
最終面接で見られている3つのポイント
最終面接(役員面接)を突破するためには、企業から見られているポイントを知っておくことが重要です。
面接官がポイントは様々ですが、一次面接と二次面接、最終面接では、それぞれ見られているポイントが全く異なります。
現場社員や人事が担当する一次・二次と比較し、最終面接では役員や取締役などの経営陣が直接担当するわけですので、それに応じた対策が異なります。
評価制度の仕組みは企業によってさまざまですので、ここでは一般的なポイントを解説していきます。
志望度の高さ
個人の能力というのも非常に重要なポイントではありますが、それ以上に「この企業にどうしても入りたい!」という熱意があるかどうかというのは、最終面接だからこそ最も重要になります。
先ほどもお伝えした通り、企業は採用活動にお金や時間など、莫大な投資をしています。そのため、「企業のためになる人材」が欲しいと思っていますし、入社後に活躍してもらわなければ、企業にとっても無駄な投資となり困ってしまいます。
そこで、応募者の志望度を図るために、「内定を出したらどうしますか?」「他社の選考状況はどうですか?」「もう内定はもらっていますか?出ているのであれば、それはどこですか?」など、引っ掛けとも取れるような質問で探ってくるのです。
なかなか答えに窮する質問ですが、企業の質問意図を瞬時に理解し、「御社が第一志望です」と伝わるかどうかが、内定の分かれ道となってきます。
企業のためになるかどうか、つまり活躍してもらえるかどうかの指標の一つが「志望度の高さ」であり、志望度の高さは企業への貢献度に比例すると考えられています。
企業の方針と一致しているか
最終面接において「企業の方針と一致しているかどうか」は非常に重要なポイントです。
最終面接を突破したら内定となりますし、就活生がそれに承諾すれば入社就職となりますね。企業は能力が高く、熱意のある学生を採用したいと考えていますが、。しかし、その人物が企業が目指している姿や方針と異なっていたら、入社後に活躍することはできません。
会社というのは1つの大きな組織です。そのため、いくら1人が優秀であったとしても、組織とし行動することができなければその能力は発揮できませんし、会社として利益を生むこともできません。
ですから、「企業が目指している姿と一致していること」、つまり「価値観が合うかどうか」が、企業にとって重要なポイントであるのです。
企業で活躍できる人材かどうか
「本当に企業で活躍できるのかどうか」ということも最終面接ではじっくりと見られています。
面接を勝ち進んできたということは、企業で活躍できる能力を兼ね備えた、「優秀な人材である」ということを評価されているということです。
しかしながら、それは人事担当者や現場の社員から見た評価です。最終面接の面接官となる社長や役員から見て、同様の評価に値しなければ、内定を掴み取ることは難しいでしょう。
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最終面接で聞かれる事って?多い質問とその回答内容3選
最終面接では、志望度の高さや自社とのマッチ度を見る質問が多いでしょう。
ここでは、聞かれやすい質問とその回答内容を紹介します。
同業他社でなく当社を選んだ理由を教えてください
この質問では、自社に対する志望度の高さが見られます。
企業の独自性や競合他社に対する強み、企業と自分の価値観との一致を強調すると良いでしょう。
なぜ、応募企業でなければならないのか、具体的に説明できるとベターです。
将来的なキャリアビジョンを教えてください
この質問では、入社後のビジョンを明確にもっているかが見られます。
応募企業で、将来的にどのように成長したいかを具体的に伝えましょう。
どのように経験を積み、将来的にどのようなキャリアを目指すのか、具体的なキャリアプランを示すことが重要です。
他社の選考状況を教えてください
この質問は、自社の入社可能性が見られます。
できる範囲で正直に答えつつ、応募企業への志望度の高さをアピールすることが重要です。
「御社が第一志望です」は、典型的な模範解答であることは企業も理解していますので、「なぜ第一志望なのか」を競合他社と比較して、具体的な説明ができると良いでしょう。
最終面接を合格するためにやっておくべきこと8選
最終面接(役員面接)に進む候補者は、能力や資質に関しては一定の評価を受けています。その中でライバルたちと差をつけ、内定を勝ち取るためには何が必要なのでしょうか?
企業にとって採用活動を行ううえで最も避けたいのは、「採用した人材が流出してしまうこと」です。
それを避けるために、企業側も学生とのミスマッチがないように意識して採用活動を行っています。
つまり、最終面接を突破するために重要なのは、「企業とのミスマッチがないことを論理的に説明すること」「企業への熱意を伝えること」の2つです。
それらを実現するための準備について、ポイントをいくつか解説していきます。
より詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
改めて企業研究を行う
先ほども解説したように、最終面接では志望度の高さも見られています。
志望度の高さを表現するためには、その企業理解を深めていることを伝えなければなりません。
また、企業研究を行うことでその企業の方針を知ることにもなりミスマッチを防ぐことにもつながります。
最終面接は内定が出るかどうかが決まる非常に重要な場ですので、その企業の魅力は何のかということを改めて整理し「なぜその企業に入社したいのか」ということを再確認するようにしましょう。
この際に気を付けるべきなのは、典型的な「御社の製品を使っておりまして〜」などの浅い志望理由や企業研究はNGであるということです。
ビジネスの仕組みや自分の考えをしっかり反映させた研究をしておくことが、自分の言葉で語り、百戦錬磨の経営陣を納得させるためには、必須になってきます。
企業研究については、業界研究、各々の企業研究がありますので、それぞれの段階について以下の記事をご参照ください。</span
(企業研究の前に業界自体をしっかり知っておくことも必要です。)
社長や役員の情報も調べておく
先ほども書いたように、最終面接の面接官は社長や役員が担当することが多いため、それらの人物の経歴や発言内容といった細かな情報について調べておくことが大切です。
「どのような経歴なのか」「どのような考え方を持っているのか」「どんな人がNGなのか」など、事前に調べられる情報は片っ端から調べ、相手の情報を頭に叩き込んでおきましょう。
調べたことを面接の内容に反映させることができれば、考え方が一致していることのアピールにも繋がり、好印象を与えることができるかもしれません。
また、経歴を知っていれば、そこから話を広げることができる可能性もあります。
個人的な話にまで言及することで、その企業への興味の高さや志望度の高さを評価されることもあります。相手の情報は、調べておいて損はありません。
本を出版しているのであれば、関連書籍もざっと目を通しておくなど、事前に情報を入れておくようにしましょう。
逆質問を考えておく
面接の最後には必ずと言ってもいいほど、「何か聞きたいことはありませんか?」と聞かれます。いわゆる逆質問です。
ここで「特にありません」と答えてしまうと、「志望度が高くないのではないか」「せっかくの最終面談なのに、本当に聞きたいことがないのだろうか」と、マイナス評価となってしまいます。
就活においては、企業のホームページやOB・OG訪問を行うことでその企業に関する情報を集めます。
しかし、それらの情報は企業のほんの一部の情報であり、企業の内情に関わる情報は見えてきません。
最終面接の面接官は会社の経営に深く携わる人物が担当するため、会社の内情について知るチャンスでもあります。
疑問に思ったことや聞きたいことを、少し踏み込んだ内容であっても積極的に質問するようにしましょう。
実際の面接で困らないためにも、事前に最低でも5つ以上の質問を考えておくようにしましょう。
入社後のプランを考える
最終面接では入社後にどのように成長したいかを問われることも多くあります。企業に合わせたキャリアプランを伝えられるようにしましょう。
企業で何をしたいのか、どんなビジョンを持ち応募しているのかを具体的に伝えると好印象です。
話に具体性があれば入社後のミスマッチも少なくなり、長く働いてくれる人材と判断されやすくなるでしょう。
志望動機の強化
最終面接で合格率を上げるためには、志望動機や自己PRの強化が重要です。
最終面接は今までと面接官が異なるため、再度志望動機と自己PRを聞かれる可能性が高いでしょう。
最終面接で具体性のある志望動機が伝えられないと、企業で活躍するイメージが湧きにくくなります。志望動機や自己PRを深堀されても答えられる様に、あらゆる質問を想定しておきましょう。
これまでの面接を振り返る
最終面接に臨む際には、これまでの面接を振り返ることも大切です。
一次面接や二次面接と異なる内容の返答をしてしまうと一貫性がないことで面接官に不信感を与えやすく、悪印象となってしまうでしょう。
過去の言動を振り返り、一貫性のある丁寧な対応が求められます。
7.お礼のメールを送る 最終面接後の対応も重要です。お礼のメールは、丁寧な対応や感謝の気持ちを伝えるためのチャンスになります。
面接時に気づいたことや感謝の気持ち、入社後の意気込みなどを記すと好印象となりやすいでしょう。
ビジネスマナーを見直す
最終面接前には改めてビジネスマナーを見直すことも重要です。
相手に伝えることを意識したやわらかいコミュニケーションを心がけましょう。
自分のことを伝えるだけではなく、相手の会話や質問内容をよく聞き、言葉のキャッチボールを意識することで、面接官に「周囲と協調しながら働いてくれそう」と印象を与えることができます。
また、発言だけではなく、所作のひとつひとつを見られていることを意識して行動することが大切です。
これが出たら内定..?最終面接の合格サインとは
さて、これまで最終面接(役員面接)の合格率と、突破する方法について解説してきました。
最後に、「最終面接で面接官がこういうアクションをしたら、合格の可能性がある」という「合格サイン」について紹介します。
ただし、これらはあくまでも「サイン」であり、これが出たからといって、必ずしも内定につながるとは限りません。
特に、他社の選考状況について聞かれるのは、最近では便宜上どこの企業でも聞くようになっている傾向にありますので、それがあったとしても必ずしもサインとは限らないので注意してください。くれぐれも鵜呑みにしないようにしましょう。
1.「合格サイン」の例
・面接時間が長い
・最後まで熱心に話を聞いてくれる
・話に同意してくれる
・他社の選考状況について聞かれる
・配属先の上司に会わせられる
・「ぜひ働いてほしい」と言われる
・最後に握手をする
いかがでしょうか?
これらが、合格サインとして知られているものです。
ただし、話を熱心に聞いてくれたからといって、実は話が分かりづらく、深く聞き出さなければわからなかっただけかもしれませんし、
すごく親身に同意してくれても、それは内定とは関係がないかもしれません。
実は筆者も、肌感は非常に良かったものの、その後サイレントで連絡がない、ということがありました。
また、「ぜひ働いてほしい」というのも、一次的にそう思われただけであって、あとあと「やっぱりよく考えたら、違うかも」ということも十分にあります。
変に期待しすぎず、最終が終わったらすぐに気持ちを切り替え、他の企業に目を向けることも非常に重要であるといえるでしょう。
合格サインについては以下の記事も参考にしてください。
2.「不合格サイン」の例
また、最後に「これが出たら内定は難しいと思うべき」サインについても解説します。ただし、これもあくまで憶測となりますので、鵜呑みにしすぎないことが大切です。
・面接時間が短い
・笑顔が無い、あるいは無表情
・回答に対して深掘りされない
・態度が冷淡
おわりに
本記事では、本記事では、最終面接の形式や状況別の合格率のほか、最終面接その対策と突破するためのポイントについて解説しました。
紹介した最終面接の合格率は、あくまでも感覚を掴むための目安であり、実際には、「顔合わせ型」や「最終選考型」など、形式や企業の状況によっても合格率は大きく異なります。
大事なのは、「最終面接だからほぼ受かる」といった誤った認識にならないよう、油断しないことが重要です。
本記事を参考に、最終面接の対策を十分に行い、希望企業の内定を勝ち取ってください。