【企業分析】日本電信電話(NTT)の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】日本電信電話(NTT)の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/5/25更新

はじめに

日本電信電話株式会社(NTT)は、東京都千代田区に本社を置く日本最大の通信事業者です。

固定電話や携帯電話、インターネット接続サービスなど幅広い通信サービスを提供しています。

NTTは1985年に日本電信電話公社が民営化されて設立されました。

現在はNTTグループとして、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータなど多くの子会社を有する巨大企業グループとなっています。

 

今回はそんなNTTの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。

この記事ではNTTへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • NTTの仕事内容が気になる
  • NTTの就職難易度を知りたい
  • NTTの選考対策として何をすれば良いかわからない

 

また、通信業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、NTTの就職難易度は、やや高めの難易度と考えています。

NTTは日本を代表する大手通信企業であり、高い技術力と安定した経営基盤を持つ人気企業です。
そのため、就職難易度も他の企業と比べるとやや高くなっています。

 

ただし、NTTグループ全体では幅広い職種があり、文系・理系問わず多様な人材を採用しているので、しっかりと対策を行えば内定獲得のチャンスは十分にあるでしょう。

選考プロセスは、エントリーシート、適性検査、面接が一般的です。
面接ではNTTの事業理解、論理的思考力、コミュニケーション能力などが評価のポイントになります。

特に技術系職種では、情報通信分野の専門知識やスキルが問われる可能性が高いです。

 

一方、事務系職種ではNTTのビジネスへの関心の高さをアピールすることが重要だと考えられます。

NTTが求める人物像は、チームワークを重視し、お客様第一の姿勢を持ち、新しい技術にも積極的に取り組める人材だと言えるでしょう。

次の章から、NTTの企業文化や事業内容、選考対策などについて詳しく解説していきます。NTTへの就職を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

日本電信電話株式会社(NTT)について

日本電信電話株式会社(NTT)とは

出典元:NTTグループHP

会社概要

日本電信電話株式会社(NTT)は、日本の通信事業を担う持株会社です。

固定電話や携帯電話、インターネット接続サービスなど幅広い通信サービスを提供しており、通信インフラの構築・運用から法人向けソリューション、個人向けサービスまで、情報通信分野の様々な事業を手掛けています。

 

NTTグループは、「お客様第一」「チームワーク」「情熱」「謙虚さ」「一体感」などの価値観を大切にしており、社員一人ひとりがその能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組みました。

また、多様性の尊重にも力を入れ、性別や国籍、バックグラウンドに関わらず、全ての社員がその能力を発揮できるインクルーシブな環境の実現を目指しています。

 

各事業別の売上規模

日本電信電話株式会社(NTT)の各事業別の売上規模

日本電信電話株式会社(NTT)の2023年度第3四半期(2023年4月1日~12月31日)の連結業績は、売上高が9兆8,000億円、営業利益が1兆4,600億円、当期利益が9,400億円でした。

 

NTTグループの主要な事業セグメントごとの売上高は以下の通りです。

主要な事業セグメントごとの売上高
  • 地域通信事業:売上高は2兆3,190億円で、前年同期比1.1%減。IP系・SI収入の増加などがあったものの、音声関連収入の減少などにより減収となりました。
  • 長距離・国際通信事業:売上高は1兆5,850億円で、3.2%増。ソリューション収入の増加などにより増収となりました。
  • 移動通信事業:売上高は3兆9,970億円で、3.6%増。5Gサービスの拡大や端末機器販売の増加などにより増収となりました。
  • データ通信事業:売上高は1兆8,990億円で、3.1%増。国内ビジネスの拡大などにより増収となりました。
  • その他の事業:売上高は1兆1,520億円で、2.1%増。不動産事業やファイナンス事業などが含まれます。

特に移動通信事業とデータ通信事業が全体の売上高の約6割を占めており、NTTグループの主力事業となっています。

一方、固定電話の利用減少などにより地域通信事業の売上高は減少傾向にあります。

NTTグループは、5Gサービスの拡大やグローバルでのデータセンター事業の強化など、成長分野への投資を通じて収益拡大を目指しています。

 

各事業セグメントの解説

日本電信電話株式会社(NTT)の主な事業セグメントは以下の通りです。

事業セグメント活動内容
地域通信事業NTT東日本とNTT西日本が担当。固定電話、フレッツ光などの光ファイバーインターネット接続サービスを提供。
長距離・国際通信事業NTTコミュニケーションズが担当。国内・国際電話サービス、法人向けネットワークサービス(VPNなど)を提供。
移動通信事業NTTドコモが担当。5Gサービス、LTEサービスなどの携帯電話サービスを提供。
データ通信事業NTTデータが担当。システムインテグレーション、ネットワークシステムサービスなどを提供。

 

NTTグループは、通信インフラの構築・運用から、法人向けソリューション、個人向けサービスまで、情報通信分野の幅広い事業を手掛けております。

 

地域通信事業と移動通信事業が売上高の大部分を占めており、NTTグループの主力事業となっています。
一方、固定電話の利用減少などにより地域通信事業の売上高は減少傾向にあるのです。

 

長距離・国際通信事業とデータ通信事業も、法人向けサービスを中心に安定した売上を確保しております。
特にNTTデータは、システムインテグレーション事業で高い競争力を持っています。

NTTグループは、5Gサービスの拡大やグローバルでのデータセンター事業の強化など、成長分野への投資を通じて収益拡大を目指しているのです。

 

日本電信電話株式会社(NTT)で働いている社員は?

NTTで働いている社員は?

平均勤続年数は?

NTTの平均勤続年数は約20年です。

これは日本の全産業平均の12.8年と比べると非常に長く、NTTの社員の定着率の高さがうかがえます。

通信業界全体の平均勤続年数は14.6年なので、業界内でも高い水準だと言えるでしょう。

 

平均年収は?

NTTの平均年収は約860万円(2022年3月期)です。

これは、全国平均の約440万円と比べると2倍近い高水準の年収となっています。

また、同業他社と比較しても、KDDI(943万円)、NTTドコモ(870万円)に次ぐ高い水準です。

通信業界は全般的に高年収の業界ですが、その中でもNTTは上位に位置しています。

 

平均残業時間は?

NTTの平均残業時間は月23.2時間で、日本の全産業平均の月10.5時間の2倍以上の長さです。

IT・通信業界全体でも平均残業時間が長い傾向にありますが、NTTはその中でも特に長時間労働が常態化している企業だと言えます。

ワークライフバランスの観点からは課題があると考えられます。

 

平均ボーナス額は?

NTTの平均ボーナス額は約145万円(2022年3月期)です。

平均年収の約17%がボーナスとして支給されている計算になります。

これは、全国平均のボーナス額約70万円の2倍以上の金額で、高いボーナス水準だと言えるでしょう。

通信業界は業績が安定しているため、ボーナスも高めに設定されている傾向にあります。

 

どんな文化なの?

NTTは「お客様第一」「チームワーク」「情熱」「謙虚さ」「一体感」などの価値観を大切にしている企業文化があります。

社員は真面目で勤勉な人が多いとされ、チームワークを重視する社風があります。

一方で、大企業ならではの官僚的な組織文化や、長時間労働が常態化している側面もあるようです。

新しい技術への挑戦と堅実さのバランスを取りながら、働きやすい環境づくりが求められていると言えるでしょう。

 

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

NTTの通信業界での立ち位置

NTTは日本の通信業界を代表する大手企業であり、業界内での立ち位置は非常に高いと言えます。

NTTの市場シェアを見ると、携帯電話事業では子会社のNTTドコモが41.8%のシェアを持ち、業界トップの地位にあります。

固定通信事業でもNTT東日本とNTT西日本が圧倒的なシェアを持っており、通信インフラの中核を担っています。

 

また、売上高や利益の面でも、NTTは業界の上位に位置しています。2023年3月期の連結売上高は9兆8,000億円に上り、国内の通信事業者の中では最大規模です。

NTTがこのような高い地位を維持している理由としては、以下の点が考えられます。

理由
  • 通信インフラの構築と運用で長年の実績と技術力を持つ
  • 研究開発に力を入れ、最先端の技術を事業に活かしている
  • 携帯電話、固定通信、データ通信など幅広い事業ポートフォリオを持つ
  • グローバル市場にも積極的に進出し、事業機会を拡大している

 

このような強みを背景に、NTTは通信業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。

会社名売上高(2023年3月期)平均年収就職偏差値・難易度社風
NTT9兆8,000億円860万円60堅実さと、イノベーションを追求
KDDI5兆6,718億円943万円60お客様第一、チームワーク重視の社風
ソフトバンク5兆9,120億円804万円58スピード感があり、変化を恐れない社風
楽天モバイル3,687億円797万円55イノベーションを追求する社風

日本電信電話(NTT)の新卒募集要項について

以下にNTTの新卒募集要項についてまとめました。

NTTは日本を代表する大手通信企業であり、高い技術力と安定した経営基盤を持つ人気企業です。

そのため、就職難易度も比較的高く、特に技術系職種は競争率が高くなっています。

各項目詳細
職種総合職(技術系):ネットワークエンジニア、システムエンジニア、研究開発など

総合職(事務系):営業、マーケティング、企画、人事など

地域限定職:エリア内でのシステムエンジニア、営業など

給与(2023年4月入社 初任給実績)修士了:月給245,000円~268,000円

大学卒:月給255,000円~235,000円

専門・短大卒:月給210,000円~230,000円

※上記の他、通勤手当、時間外手当、役職手当などを支給

賞与年2回(6月、12月)業績に応じて支給
研修制度新入社員研修、フォロー研修、リーダーシップ研修、マネージャー研修など階層別研修、専門スキル研修、グローバル人材育成研修など
福利厚生各種社会保険完備、財形貯蓄、社員持株制度、退職金制度、育児休職制度、介護休職制度、子女教育支援制度など

求める人材

NTTの求める人材

日本電信電話株式会社(NTT)では、以下のような人材を求めていることが分かります。

求める人材
  • チームワーク
    NTTは「お客様第一」「チームワーク」「情熱」「謙虚さ」「一体感」などの価値観を大切にしています。多様なバックグラウンドを持つ社員が、互いを尊重しながら協力して働くことを重視しています。
  • 多様性の尊重
    性別、国籍、バックグラウンドに関わらず、全ての社員がその能力を発揮できるインクルーシブな環境の実現を目指しています。多様な人材が活躍することで、イノベーションの創出やお客様ニーズへの対応力強化につなげたいと考えています。
  • 挑戦する姿勢
    現状に満足せず、新しい技術やビジネスモデルへの挑戦を奨励しています。失敗を恐れずにチャレンジする意欲や知的好奇心を持つ人材を求めています。
  • 主体性と責任感
    与えられた仕事に主体的に取り組み、自らの行動と結果に責任を持つことが期待されています。高い倫理観を持ち、お客様と社会のために正しい行動を取れる人材が求められています。

常に学ぶ姿勢を持ち、自己成長とキャリア開発に積極的に取り組む人材を評価しています。

変化の激しい情報通信業界で活躍するには、自ら学び成長し続けることが不可欠だと考えられています。

NTTでは、これらの資質を持つ人材を採用・育成することで、通信インフラを支える重要な使命を担い、新たな価値創造に挑戦する企業文化の醸成を目指しているのです。

新卒採用のフロー

NTTの新卒採用選考は、以下のようなフローで進められます。

各ステップでは、NTTの事業や企業文化への理解、論理的思考力、コミュニケーション能力などが評価されます。

①エントリー(マイページ登録)

NTTの採用サイトからマイページに登録します。

登録完了後、ログインIDとパスワードが発行されます。

以降の選考案内は、マイページを通じて連絡が来るので、こまめにチェックしましょう。

②正式応募

マイページから正式応募の手続きを行います。

応募の際は、志望動機や自己PRなどを記入する必要があります。

NTTの事業内容や社会的意義をよく理解し、自分の強みや専門性とのマッチングを考えておくことが重要です。

 

以下に参考になる記事を紹介します。

③適性検査、プレゼンテーションなど

適性検査やプレゼンテーションが課される場合があります。

NTTでは、情報通信分野の専門知識やスキル、課題解決力、論理的思考力などが評価のポイントになります。

 

以下のページもぜひ参考にしてください!

④面接(複数回)

面接は複数回行われ、ここでNTTへの理解度や入社意欲、コミュニケーション能力などが深く問われます。

以下のような質問が想定されるので、事前の準備が大切です。

質問
  • NTTを志望する理由は何か
  • 自分の専門性をどのようにNTTで活かせると考えるか
  • 将来のキャリアビジョンについて
  • NTTの企業文化をどう捉えているか
  • 入社後にどのように貢献したいか

NTTの事業や技術への興味、チームワークを重視する姿勢、新しいことへ挑戦する意欲などをアピールできるよう、自分の言葉で伝える練習をしておきましょう。

 

以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。

⑤内定

面接を突破し、内定が出ます。NTTの内定獲得は難易度が高いので、しっかりと対策を行うことが重要です。

専門性を高め、NTTの事業とのマッチングを考えること、企業研究を入念に行い志望動機を明確にすること、NTTの求める人物像を理解し、自分の強みをアピールすることを意識して臨みましょう。

 

NTTのような大手人気企業の選考を突破するには、早めの準備と対策が欠かせません。

自分の強みを活かせる職種を見極め、NTTで働く意義を見出せるよう、しっかりと企業研究を進めていきましょう。

採用大学

NTTの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から中堅レベルの大学まで幅広く採用されており、学歴フィルターは厳しくないと考えられます。

<大学院>

お茶の水女子大学、一橋大学、横浜国立大学、横浜市立大学、岡山大学、会津大学、学習院大学、関西大学、岩手県立大学、宮崎大学、京都大学、玉川大学、金沢大学、九州工業大学、九州大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、広島大学、埼玉大学

<大学>

早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、明治大学、東京理科大学、上智大学、同志社大学、大阪大学、東京都立大学、青山学院大学、東京工業大学、立教大学、東洋大学、中京大学、龍谷大学、日本大学、専修大学、東海大学、成蹊大学

 

上記のように、採用大学のランキング上位は難関大学が並んでいますが、一方で中堅私立大学の採用実績も一定数あります。

NTTは学歴だけでなく、人物像や能力、志向性なども総合的に判断して採用しているようです。

学歴に自信がない人でも、しっかりとエントリーシートや面接対策を行えば、十分にチャンスはあると言えるでしょう。

 

ただし、採用倍率自体は高いため、学歴以外の面でも優秀な人材が多数応募してくることは念頭に置いておく必要があります。

NTTの企業理念や事業内容をよく理解し、自分の強みをアピールできるよう準備することが大切です。

 

学歴のハードルは比較的低いものの、総合的な難易度は高い選考だと認識しておきましょう。

NTTで働く意義を見出し、入社への熱意を示せるよう、早めの対策を心がけてください。

就職偏差値・難易度

NTTの就職偏差値・難易度は、総合的に見ると高めだと言えるでしょう。

その理由として以下の点が挙げられます。

理由
  • 高い競争率と選考プロセス
  • 高い学歴ハードル
  • 高い給与水準

採用大学を見ると、東大、京大、早慶など難関大学の名前が並んでいます。

一方で、中堅私立大学の採用実績もあり、学歴フィルターは厳しすぎないとも考えられますが、学歴だけでなく総合的な能力の高い人材が求められているのは確かでしょう。

 

就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

日本電信電話株式会社(NTT)は、日本の通信業界を代表する大手企業であり、高い技術力と安定した経営基盤を持つ人気企業です。

NTTグループは、固定電話や携帯電話、インターネット接続サービスなど幅広い通信サービスを提供しており、日本の通信インフラの中核を担っています。

 

NTTへの就職難易度は、特に技術系職種において非常に高いと考えられます。

新卒採用では、エントリーシート、適性検査、プレゼンテーション、複数回の面接など、専門性や人物面を見極める厳しい選考プロセスが課されます。

 

技術系職種では、専門知識やスキル、問題解決力などがより厳しく問われ、競争倍率も高くなります。

東大など一流大学の卒業生が有利とされる傾向もあります。

競合他社と比べても、特に技術系ではNTTの就職難易度は高いと言われています。

ただし、職種や事業領域によって難易度は異なるため、一概には言えない面もあるでしょう。

 

NTTへの就職を目指すなら、自身の専門性を高めるとともに、NTTの事業や企業文化への理解を深めることが重要です。

また、コミュニケーション能力や論理的思考力を鍛えることも欠かせません。

 

難易度は高いですが、日本を代表する通信企業で働くことのやりがいは大きいはずです。

自分の強みを活かせる職種を見極め、入念な準備を行って挑戦してみてください。

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