【企業分析】本田技研工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】本田技研工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/5/20更新

はじめに

日本を代表する自動車メーカーである本田技研工業株式会社(以下.本田技研工業)は、「HONDA」というブランドネームで世界各国にプロダクトやソリューションを提供しています。

この記事では、本田技研工業への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • 本田技研工業の仕事内容が気になる
  • 本田技研工業の選考対策として何をすれば良いかわからない

 

また、自動車業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、本田技研工業の就職難易度や倍率は、高い難易度と考えています。

また、採用大学は最難関大学から日東駒専・産近甲龍以上レベルの大学からの採用が多く、比較的、事務系の職種に学歴フィルターが強い傾向にあります。

選考フローや採用基準は一般的だといえますが、選考基準は高い傾向にあり、トヨタや日産に併願する学生も多いため「本田技研工業に対する熱い想い」を示すことが重要です。

企業分析や自己分析などの就活での基礎的な対策を徹底して行って、内定獲得に近づきましょう。

次の章から各詳細や、その他就活に役立つ情報などを幅広く紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

本田技研工業について

本田技研工業のロゴ

出典元:本田技研工業株式会社公式サイト

会社概要

1948年9月に創業された本田技研工業は、二輪事業から始まり、四輪やパワープロダクツ、航空機などのさまざまなモビリティを世に放ってきました。

「すべての人に生活の可能性が拡がる喜びを提供する」という目標を掲げており、その実現に向けて二輪や四輪、パワープロダクツといった既存の事業領域だけでなく、エネルギーやサービス、コミュニケーションなど、より拡がりのある新たな領域への開発やオープンイノベーションに積極的にチャレンジしています。

国内外で382もの連結・関係会社を展開しており、更なる成長・価値創造を可能とするサービス・ソリューションカンパニーを目指しています。

各事業別の売上規模

本田技研工業の各事業別の売上規模グラフ

本田技研工業の2022年の総売上収益は16兆9,077億円でした。

この売上は二輪・四輪・金融サービス・パワープロダクツ・その他の事業からの収益によって構成されています。

収益の内訳としては、四輪事業が全体の62.6%、金融サービスが17.5%、二輪事業が17.2%、パワープロダクツ事業・その他事業が2.7%を占めています。

 

各事業セグメントの解説

本田技研工業の主な事業セグメントは以下の通りです。

さまざまな経営課題や高度化、多様化するニーズに応えるため、コンサルティングや情報化戦略立案から情報システムの設計・開発、運用・管理まで、一貫したソリューションを提供しています。

提供している主な製品・技術・サービスは下記の通りです。

事業部門活動内容
四輪(自動車)事業 1963年に始まった四輪事業は、年間約500万台を販売しています。

お客様の生活を豊かにするため、安心・ストレスフリーでHondaらしい魅力を備えた四輪商品やサービスを提供しています。

二輪(バイク)事業Hondaの原点である二輪事業は、年間約2,000万台を販売します。人々の生活を豊かにしたいという想いの下、各国や地域に根付いたものづくりを行なっています。質の高い商品やサービスを提供し、二輪車の可能性を切り開いて世界を牽引しています。
パワープロダクツ事業50カ国以上でエンジンや耕うん機、発電機、除雪機、芝刈機、ポンプ、船外機などを展開しています。加えて、ポータブルバッテリーや新たなサービスの提供を開始しています。
マリン事業1964年に「水上を走るもの、水を汚すべからず」というHondaの創業者である本田宗一郎氏の船外機に対する考え方に基づきマリン事業が開始しました。環境性能や品質、耐久性に優れた4ストローク船外機づくりに注力し、フィッシングやクルージングや漁業、観光、海上保安などの世界中のさまざまなニーズに応えて、水上の楽しさや喜びを広げています。
航空事業1986年からジェットエンジンの研究や開発を開始し、2013年には小型ターボファンエンジン「HF120」が米国連邦航空局(FAA)の型式認定を取得し、2015年にはビジネスジェット機 「HondaJet」を世に放ちました。「自由な移動の喜び」を提供するために、空にも活躍の場を広げています。
水素事業水素エネルギーの可能性に着目し、1980年代後半から燃料電池の基礎研究を開始。燃料電池自動車の研究や開発に取り組み、燃料電池技術を、さまざまな用途に活用してカーボンニュートラルの実現に貢献しています。
モバリティサービス事業車やバイク、自転車などオンラインで24時間365日、ライフスタイルに合わせていつでも予約や申し込みができるサービスを展開しています。

 

以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。

本田技研工業で働いている社員は?

平均勤続年数は?

本田技研工業の平均勤続年数は16.8年でした。

自動車業界の平均勤続年数は17.8年だと言われていることから、業界内では比較的社員の出入りが多いと考えられます。

平均年収は?

本田技研工業の平均年収は822万円でした。

全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準といえます。

同じ「自動車業」の平均年収は755万円前後なので、業界内でも高い水準だといえるでしょう。

平均残業時間は?

本田技研工業の従業員の平均残業時間は、平均16.8時間程度だといわれています。

自動車業で働く従業員の平均残業時間は20〜30時間といわれているため、比較的短い残業時間だとわかります。

平均ボーナス額は?

本田技研工業の平均ボーナス額は月給の6ヶ月分だと言われています。

自動車業界の平均ボーナス額は、約200万円〜290万円程度です。

どんな文化なの?

本田技研工業は全員が主体者となり、個人の「想い」や「個性」を存分に開放して新たな価値を生み出していくことこそが「Hondaらしさ」だと考えています。

それゆえ、個人の属性(性別、年齢、国籍など)に関わらず等しく機会が与えられ、それぞれが個性の違いを認め合い、多様な人材が持てる力を存分に発揮する文化があります。

 

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

本田技研工業の競合含む年間売上高グラフ

競争が激しい自動車業界の中での本田技研工業の立ち位置をご紹介します。

売上高を参照し他社と比較してみても、本田技研工業は日本の自動車業界を代表するトップレベル企業だとわかります。

その理由は、「環境負荷ゼロ社会」と「交通事故ゼロ社会」の実現に徹底し、さらに「新領域へのチャレンジ」にも取り組んでいるからです。

現在、本田技研工業の研究開発を担う本田技術研究所では、モビリティの可能性を3次元、4次元、宇宙へと拡大し新たな価値をもたらす独創的な技術研究を行なっています。

培ってきたコア技術を強みに、総合的に活用して、新領域においてさまざまな可能性の実現にチャレンジします。

以上の要素により、本田技研工業は自動車業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。

参考までに、競合4社の情報もまとめてみたのでご紹介します。

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
本田技研工業16兆9,077億円822万円4.4/5.0個性の違いを認め合い、多様な人材が持てる力を存分に発揮する社風
トヨタ自動車45兆953億円895万円4.6/5.0社員が一丸となって堅実に車作りに取り組む社風
日産自動車9兆1,714億円850万円3.7/5.0グローバルに挑戦できる社風
マツダ3兆5,664億円658万円3.7/5.0穏やかで挑戦を後押しする社風

 

本田技研工業の新卒募集要項について

以下に、本田技研工業の新卒募集要項についてまとめました。

本田技研工業では、人材育成やキャリア形成において社員一人ひとりの意欲と主体性を大切にしています。

それぞれ活き活きと能力を発揮し、活躍・成長できる環境をつくることに尽力し個々のキャリアをサポートしています。

さらに福利厚生では「自助努力と相互扶助」を原則としており、安心して仕事に集中できる環境をつくることを目的として、社員の多様なライフスタイルを支えています。

各項目詳細
職種①技術系職種

業務内容:基礎技術研究や商品開発、品質管理、試験・評価、製造技術、生産管理や技術、ITシステム開発などを行います。

②事務系職種

業務内容:営業や経理、法務財務、人事、生産管理などを行います。

給与(2024年4月入社 初任給実績)大学卒:251,000円

大学院卒:275,900円

※通勤交通費・住宅関連手当、時間外勤務手当、育児・介護手当、食事補助など

別途支給

賞与年2回(6月・12月)
研修制度新入社員研修、HFC、OJT、認定時研修、海外トレーニー、海外駐在赴任前研修、英語学習支援プログラム、NHサークル、改善提案
福利厚生社会保険完備(雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険)、住宅共済会、選択型福利厚生制度、従業員車両販売、ホンダライフプラン積立など

求める人材

本田技研工業の求める人材

本田技研工業では創業以来、「夢」を原動力に、幅広いモビリティの創造を通じて、「意志を持って動き出そうとしている世界中のすべての人」をサポートすることを目指し、果敢にチャレンジして成長し続けてきました。

社員一人ひとりの価値観として思考や行動に具現化されている本田技研工業の企業理念であるHondaフィロソフィーは、「社是」「基本理念」「運営方針」の3つで構成されています。

本田技研工業では、このHONDAフィロソフィーや本田技研工業が重視しているHONDAイズムに共感でき、実際に行動できる人材が求められているといえます。

つまり、下記のような人材だと推測できます。

求める人材
  • 「人を喜ばせたい」「技術をもって世の中に貢献する」といったチャレンジ精神のもと、日々新しい夢の実現と新価値創造に向けて努力できる方
  • 夢や目標を成し遂げたいという信念と諦めない強さを持っている方
  • グローバルに活躍できる素養を持っている方
  • 世界にイノベーションを起こすような主体的で意欲にあふれる方
  • 物事を突き詰めて考え行動できる方

新卒採用のフロー

本田技研工業の選考は、下記の通りベーシックな選考フローとなっています。

本田技研工業の選考では、なぜ本田技研工業を志望するのかや採用後に成し遂げたいことはあるかなど、本田技研工業に対する熱い気持ちを伝えることが重要だといえます。

①会社説明会

会社説明会では、企業概要の説明や質問会もあわせて実施され、本田技研工業のイメージを具体的に理解するために開催されます。

仕事内容などの企業説明が一通り行われるため、面接時に必要な情報をしっかり聞き、疑問点などは解消するようにしましょう。

②エントリーシート提出

マイページよりWEBエントリーシートを記載して提出します。

本田技研工業では下記のような質問がよく出てきます。

質問
  • 学生時代に最も情熱を注いで取り組んだ内容
  • 取り組みの過程で直面した困難なこと
  • 困難を乗り越えるためにどうしたか
  • その経験から何を学び、それをどのように仕事に活かすか
  • 仕事を通して成し遂げたいこと
  • モビリティメーカーである本田技研工業を志望する理由

エントリーシートは、総文字数が約3,700字であるため、記載内容の起承転結を重視しながら簡潔に内容をまとめるように心がけましょう。

エントリーシートの書き方や注意点などは下記の記事で解説していますので、あわせてチェックしてください。

③適性検査

適性検査はSPI形式で行われ、自宅で受験します。

出題科目は言語・非言語・性格診断です。

難易度はそこまで高くない傾向ですが、問題集などを使用して、事前の対策は必ず行っておきましょう。

④個別面接

本田技研工業の面接は個人形式で複数回行われるでしょう。

主に下記のような質問が問われる傾向にあります。

質問
  • 高校時代はどんな学生だったか
  • 学生生活に力を入れて取り組んだこと
  • 具体的に本田技研工業で何をしたいのか
  • 本田技研工業の社員で熱意を感じた人はいるか
  • 他者から見た自分とは
  • 理想のリーダー像
  • 自分が大事にしている価値観は

面接対策をする時は、以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。

⑤グループディスカッション

本田技研工業のグループディスカッションは選考において1番重要視されるプロセスです。

学生6名程度で1つのグループになり、与えられたテーマについて話し合います。

本田技研工業の理念や社風、求める人材を念頭において回答するよう心がけましょう。

例えば、過去には下記のようなテーマが出題されました。

テーマ
  • ホンダが次に行うべき新事業は次のうちどれか(宇宙・自動運転推進・農業・eスポーツ・介護の5択)

⑥面接

2度目の面接は、社員2人に対し学生1人で行われます。

面接が始まる前に「自分が過去に戻るとしたらどこに戻り、何を変えたいか」というテーマで小論文を記入します。

加えて、面接では主に下記のような質問が問われる傾向にあります。

質問
  • 小論文に関する発表と質問
  • 思い描くキャリアプランはあるか
  • なぜトヨタではなく本田技研工業なのか
  • 逆質問(15分程度)

⑦内々定

複数回の面接を突破したのち、内々定が決まります。

採用大学

本田技研工業の採用大学の実績を以下に掲載します。

実績を見ると、最難関大学から日東駒専・産近甲龍以上レベルの大学からの採用が多いことがわかります。

このことから、本田技研工業には学歴フィルターはあると考えられるでしょう。

比較的、技術系より事務系の職種に学歴フィルターが強い傾向にあります。

早稲田大学、慶應義塾大学、大阪大学、東京大学、京都大学、東京外国語大学、北海道大学、横浜国立大学、東北大学、立命館大学、東京工業大学、同志社大学、明治大学、名古屋大学、筑波大学、上智大学、青山学院大学、神戸大学、九州大学、東京都立大学、その他多数

 

採用大学のランクに関しては、以下の記事を参考にしてください。

就職偏差値・難易度

それではここまでの内容を踏まえて、本田技研工業の就職偏差値や難易度を見てみましょう。

結論としては、偏差値・難易度は高いといえます。

その理由として以下の2点が挙げられます。

理由
  • 採用フローの内容はベーシックだが本田技研工業に対する想いや求める人材にマッチするか厳しく判断される
  • 採用大学では学歴フィルターがある

本田技研工業の倍率は業界内でも比較的高いとされているため、企業研究や自己分析などは徹底して行う必要があります。

 

就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

1948年9月に創業された本田技研工業は、二輪事業や四輪、パワープロダクツ、航空機などの幅広いモビリティを世に放ち、常に新しい技術の開発に挑んできた企業です。

採用基準は平均的で学歴フィルターはあるため、事前の企業研究や自己分析はもちろん、本田技研工業に対する想いを示すのも重要です。

なぜなら、トヨタや日産に併願する学生も多いため「本田技研工業である理由」を明確にする必要があります。

これらの対策をしっかり行い、面接時にどんな質問をされても回答できるようにしておきましょう。

ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。

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