【企業分析】キヤノンマーケティングジャパン株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】キヤノンマーケティングジャパン株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/5/20更新

はじめに

キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンマーケティングジャパン)は、日本有数の大手企業であるキヤノンのグループ企業です。

1968年にキヤノン株式会社から販売部門を独立させ設立されたキヤノンマーケティングジャパンは、主にキヤノン製品の販売促進や顧客サポートを行っている他、ITソリューションビジネスや産業・医療分野への進出も行っています。

 

当記事では、そんなキヤノンマーケティングジャパンの企業研究を行うための情報や就職難易度、選考対策などをまとめました。

キヤノンマーケティングジャパンへの就職を希望している方や興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

対象
  • キヤノンマーケティングジャパンの詳しい事業内容やビジョンを知りたい
  • キヤノンマーケティングジャパンの就職難易度を知りたい
  • キヤノンマーケティングジャパンの選考対策を知りたい

 

また、IT業界以外については、以下の記事で紹介しているので、参考にしておいてください。

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この記事の結論

まず、当記事の結論から申し上げると、キヤノンマーケティングジャパンの就職難易度は標準的だと考えています。

記事の中で詳しく解説していきますが、就職偏差値を参考にすると特段難しい企業というわけではないことが分かります。

しかし、難関大学からの採用もあることから高学歴のライバルがいることも考えられます。しっかりと選考対策をしておかなくては内定には繋がらないでしょう。

企業研究・分析を通して、キヤノンマーケティングジャパンが社員に求めていることや、自分が働き活躍する姿をイメージし、自己PRに繋げていきましょう。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社について

キヤノンマーケティングジャパンの建物外観

出典元:キヤノンマーケティングジャパン株式会社

会社概要

キヤノンマーケティングジャパンは、事業の対象を個人・大手企業・中小企業・特定専門分野の4つに分け、「キヤノン製品と関連ソリューションの国内向け商品企画」「広報・宣伝幅広い領域にわたるサービスを展開し活動、コンサルティング」「営業・販売」「アフターサービス」を展開している企業です。

基本方針として、「顧客視点で新しい価値を創出し、それを継続的に提供する」を掲げています。

独立以前に遡ると、1933年にキヤノン株式会社の前身である精機光学研究所が開設され、国産初の35mmフォーカルプレーンシャッターカメラを製品化しました。

キヤノンの営業部門を母体として誕生以来、キヤノンブランド製品を日本国内で独占的に販売し、高いシェアを継続的に獲得しています。

現在の事業では、デジタルドキュメントサービス・映像ソリューション・ローコード開発・高度な数理技術を活用したソリューション・セキュリティ・ITO・BPOといった幅広い領域にわたるサービスを展開しています。

それにより業種業態に合わせた課題解決やサポートを実現しています。

特に商業印刷・産業機器・ヘルスケアといった専門性の高い分野においても、その領域に特化したソリューションを提供し、社会を支える重要な役割を担っています。

 

各事業別の売上規模

キヤノンマーケティングジャパン株式会社の事業別売上規模グラフ

キヤノンマーケティングジャパンの売上高

キヤノンマーケティングジャパンの2023年の総売上高は6095億円で、営業利益は525億円でした。

この売上は、コンスーマ・エンタープライズ・エリア・プロフェッショナルの4つの事業の収益によって構成されています。

各事業別の売上高は以下のとおりです。

売上高
  • コンスーマ:売上高は1,347憶円で、前年同期比19億円減。経常利益は6億円の減収となりました。
  • エンタープライズ:売上高は2,203憶円で、前年同期比176億円増。営業利益は26億円の増収となりました。
  • エリア:売上高は2,339億円で、前年同期比74億円増。営業利益は27億円の増収となりました。
  • プロフェッショナル:売上高は402億円で、前年同期比15億円減。営業利益は16億円の減収となりました。

各事業セグメントの解説

キヤノンマーケティングジャパンの事業セグメントは以下の通りです。

事業部門活動内容
コンスーマビジネスユニット個人やSOHO向けにデジタルカメラ・デジタルビデオカメラ・インクジェットプリンターなどを量販店で販売、ECサイト『キヤノンオンラインショップ』の運営
エンタープライズビジネスユニット大手企業を対象にした入出力デバイスやソリューションの提供、情報システムの構築・保守、ITインフラサービス事業の拡充
エリアビジネスユニット中堅・中小企業を対象にした入出力デバイスやソリューションの提供、法人・個人事業主向けECサイト『コレモール』の運営
プロフェッショナルビジネスユニット半導体メーカー等専門領域の企業に向けて半導体製造装置・精密加工装置・計測機器を提供、装置の設置・点検・メンテナンスの実施

 

キヤノンマーケティングジャパンでは、コンスーマ(個人)・エンタープライズ(大企業)・エリア(中堅・中小企業)・プロフェッショナル(特定専門分野)の4つの事業に分かれています。

各事業ではキヤノン製品の販売やサービスをはじめ、お客さまごとに最適なソリューションを提供することで、「くらし・しごと・社会」のより良い未来の実現を目指しています。

キヤノンマーケティングジャパンの企業理念や事業展開は、以下のページで詳しく確認できるので、ぜひ目を通しておきましょう。

 

キヤノンマーケティングジャパンで働いている社員は?

キヤノンマーケティングジャパンで働いている社員像

平均勤続年数は?

キヤノンマーケティングジャパンの平均勤続年数は約24.6年です。

厚生労働省が調査している「賃金構造基本統計調査」によると、2023年の労働者の平均勤続年数は12.3年となっており、他企業に比べて社員の定着率が高くなっています

平均年収は?

キヤノンマーケティングジャパンの平均年収は約835万円となっています。

2023年度の全国平均年収は414万円なので、一般的な水準よりも、かなり高いことが分かります

また、キヤノンマーケティングジャパンと同じ専門商社の平均年収は726万円で、こちらと比べても平均より高い水準となっています。

平均残業時間は?

キヤノンマーケティングジャパンの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり6.0時間でした。

キヤノンマーケティングジャパンは健康経営に力を入れており、時間外労働を極力減らし、所定労働時間で効率的に成果を出すことに取り組んでいます。

なお、水曜日・金曜日は全社共通でノー残業デーとなっています。

平均ボーナス額は?

キヤノンマーケティングジャパンの年間ボーナス額は平均139万円となっています。

厚生労働省が行った調査によると、全国の平均ボーナス額は約78万円となり、平均よりも多いと言えるでしょう。

ボーナス額は業績によって変動するため参考程度になりますが、年収だけでなく、ボーナス額も一般的な水準より高いでしょう。

どんな文化なの?

キヤノンマーケティングジャパンの行動指針の一つに「顧客主語」という言葉があります。

この考えの元、キヤノンマーケティングジャパンでは、社員一人ひとりが常に顧客の立場で考え行動することが企業文化として根付いています。

考え方の方向性が統一されていることは、業務を円滑に進めるのに重要なポイントです。

迅速に的確な意思決定をしたり、社員間で協力して業務を進めることが容易になるなど働きやすくなる一助となっているでしょう。

 

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

キヤノンマーケティングジャパンの競合含む年間売上高グラフ

キヤノンマーケティングジャパンの業界での立ち位置を紹介します。

業界の中でも平均的な立ち位置だと考えられるキヤノンマーケティングジャパンでは、社会や顧客の課題を、ITと人の力をもって解決するプロフェッショナルな企業グループを目指しています。

そのため、205年までの長期経営構想および、中期経営計画として、明確な基本戦略を立てています。

  1. 企業価値の向上:事業を通じて社会の課題解決に取り組み、持続的な企業価値を向上させる。
  2. 高収益企業グループの実現:ITソリューション事業を成長の中核とし、顧客層別の営業体制の強化と、自社製品事業における付加価値の向上で高収益化を実現させる。
  3. 好循環の創出:人材の高度化やエンゲージメント向上と、戦略的事業の投資をもって、事業成長を加速させる。

 

このような企業戦略のもと、キヤノンマーケティングジャパンは今後、業界内でも戦略的成長を遂げていく可能性を秘めた企業であると考えられます。

参考までに、競合他社4社における情報をまとめているのでご覧ください。

会社名売上高(2023年)平均年収就職偏差値・難易度社風
キヤノンマーケティングジャパン6,094億7,300万円835万2,637円55以下若手社員のチャレンジに協力的な社風
大塚商会9,773億7,000万円937万2,118円円55以下先輩・後輩の繋がりが強く、成長を促す社風
リコー2兆1,341億8,000万円838万7,185円57穏やかな雰囲気で温かさのある社風
シャープ2兆5,481億1,700万円708万8,000円55以下挑戦意欲の高い社員が多く、イキイキとした社風

 

同業他社と売上高を比較すると、ちょうど中間あたりに位置しています。

年収も平均的な額で、就職偏差値・難易度も大きな差はないと考えられるでしょう。

キヤノンマーケティングジャパンの新卒募集要項について

以下に、キヤノンマーケティングジャパンの新卒募集要項をまとめています。

募集職種は、営業職・企画職・技術職・本社管理スタッフの4つです。

キヤノンマーケティングジャパンは全国に支店や営業所があり、大学時代の専攻や本人の希望の他、客観的な適性や能力を考慮し、配属先が決まります。

また、入社後の研修制度が豊富なことも大きな特徴です。

入社後すぐ実施される新入社員研修では「学生から社会人へのトランジション(移行)」をテーマに、ビジネススキル向上や行動・マインドの変革を目指した様々なコンテンツが用意されています。

さらに、2年次・5年次でフォローアップ研修が行われる他、部門別研修やITスキル向上教育など、プロフェッショナルな人材を目指すための研修が継続的に予定されています。

各項目詳細
職種配属職種1:営業職
配属職種2:企画職
配属職種3:技術職
配属職種4:本社管理スタッフ
給与(2024年4月入社 初任給実績)高専卒:218,500円
学部卒:245,000円
修士了:268,500円
備考:時間外手当、通勤費、入社時支度金、転勤時支度金、赴任手当、単身赴任手当など別途支給
賞与年2回(6月、12月)
研修制度入社時基礎研修、マーケティング基礎研修、営業実習など
その他配属後、商品別研修、階層別研修、部門別研修など
福利厚生持株会制度、財産形成貯蓄制度、社会保険(雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険)、保養所、共済会制度など

求める人材

キヤノンマーケティングジャパンでは、求める人材に対して明確な公表はありません。

しかし、キヤノンマーケティングジャパンには5つの行動指針があります。

これらは、入社を希望する就活生にも同様のことが求められると考えておきましょう。

  1. 三自の精神
    自発・自治・自覚の三自の精神をもって進む
  2. 実力主義
    常に行動力(V:バイタリティ)、専門性(S:スペシャリティ)、想像力(O:オリジナリティ)、個性(P:パーソナリティ)を追求する
  3. 国際人主義
    異文化を理解し、誠実かつ行動的な国際人をめざす
  4. 新家族主義
    互いに信頼と理解を深め、和の精神をつらぬく
  5. 健康第一主義
    健康と明朗をモットーとし、人格の涵養に勤める

 

これらは、グループ内で創業時から受け継がれている行動指針で、今現在もキヤノングループ全体で最も重要な指針となっています。

新卒採用のフロー

キヤノンマーケティングジャパンの新卒採用のフロー

キヤノンマーケティングジャパンの選考は以下のとおりです。

選考対策として、自分の強み・興味関心・将来のキャリアビジョンを明確にしておきましょう。

また、キヤノンマーケティングジャパンの特徴や価値観について理解を深め、それに見合った志望動機やアピールポイントを考えておくことも大切です。

①新卒エントリー

キヤノンマーケティングジャパン公式サイトのエントリーページ、もしくはマイナビ・リクナビ・キャリタス就活からエントリーします。

②会社説明会

エントリー後、会社説明会が実施されます。

事業内容やビジョン、文化、福利厚生など、企業について深く知ることのできる絶好の機会なので、ぜひ参加しておきましょう。

キヤノンマーケティングジャパンでは、オンラインによる会社説明会が実施されています。

③エントリーシート・適性検査(SPI)

続いて、エントリーシートと適性検査による書類選考が実施されます。

エントリーシートでは、以下のような質問があるでしょう。

質問
  • 志望動機
  • 趣味・特技
  • 経験(これまで最も挑戦したこと、学生時代の取り組みなど)

一般的な質問であると考えられますが、求められる人材を意識したエントリーシートの提出が大切です。

 

適性検査(SPI)はWEBテストで行われ、言語・非言語・性格のテストが行われます。

WEBテストはパソコンで受験しますが、操作方法に慣れていないと、本番で戸惑ってしまう可能性があります。

事前に、パソコンでの適性検査を体験し、慣れておくと安心です。

④グループディスカッション

書類選考に通過後、グループディスカッションが行われます。

採用試験におけるグループディスカッションは、主に受験者の積極性や協調性、論理的思考力などをチェックするために行う企業が多いです。

本番に挑む前に、グループディスカッションの動画などを視聴しておくとイメージトレーニングができておすすめです。

面接官に自分の能力や人格をアピールできるように、できるかぎり対策しておきましょう。

⑤面接(2回)

キヤノンマーケティングジャパンの面接は、内定までに2回あり、すべて個別面接となります。

個別面接は発言できる時間が長く、グループ面接と比べて自身のことをしっかりアピールすることが可能です。

一方で、緊張してうまく言葉が出なかったり、想定外の質問に言葉が詰まってしまったりとデメリットもあるので、様々な質問を想定しておかなければなりません。

どんな質問があるのか、口コミで確認できたものをまとめました。

質問
  • 学生時代にエネルギーを注いだことは何か
  • 日頃、グループの中でどのような役割を果たしているか
  • ゼミのテーマの概要
  • キヤノン製品のどこを改善すれば、もっと売れるようになるか

学生時代に取り組んだことから、キヤノン製品に関することまで、幅広い質問が想定されます。

また、エントリーシートの内容をもとにした質問もあるため、記載した内容を見返して回答を用意しておきましょう。

⑥内々定

2回の面接をクリアすると、内定獲得となります。

採用大学

キヤノンマーケティングジャパンの採用大学は以下のとおりです。

<大学院>
東京工業大学、筑波大学、兵庫県立大学、広島大学
<大学>
北海道大学、東北大学、一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、筑波大学、成蹊大学、明治学院大学、國學院大學、日本女子大学、日本大学、東洋大学、駒澤大学、大阪大学、同志社大学、立命館大学、神戸大学、近畿大学

 

東京一工や早慶上智などの高学歴大学だけでなく、MARCHや日東駒専など、全国の幅広い大学から採用されています。

学歴フィルターといわれるものはなく、どんな大学からも採用のチャンスがあると考えられるでしょう。

もちろん入社希望のライバルはとても多いので、内定を勝ち取るためには、企業研究や自己分析など入念に対策しておくことが大切です。

就職偏差値・難易度

キヤノンマーケティングジャパンの就職偏差値・難易度

ここまでの内容を踏まえて、改めてキヤノンマーケティングジャパンの就職偏差値や難易度を考えると、偏差値・難易度は標準的だといえます。

その理由として、以下の3つが挙げられます。

理由
  • 一般的な採用フロー
  • 明らかな学歴フィルターがない
  • 特筆するような福利厚生や給与ではない

採用フローに難しい項目はなく、学歴による足切りもないと考えられるため、キヤノンマーケティングジャパンの内定を獲得するのは、決して難すぎることはありません。

エントリーシートやグループディスカッション、面接など、選考対策をしっかり行うことで内定獲得に繋がるでしょう

 

就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

キヤノンマーケティングジャパンは、キヤノン製品の販売のみに留まらず、幅広い領域にわたるサービスを展開して多角化事業を実現させた企業です。

その結果、2020年から4年連続して業績が伸長しています。

企業研究を通じて、キヤノンマーケティングジャパンが大切にしている基本方針・行動指針をしっかりと捉えられるかが就活の肝になってきます。

顕著な学歴フィルターはなく内定獲得までのハードルは皆同じです。

事前準備をしっかりと行い、選考に望みましょう。

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