【企業分析】ツムラの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年4月25日更新
はじめに
株式会社ツムラは東京都港区赤坂に本社を置く、医薬品業界に属する漢方薬品メーカーです。
漢方薬や中薬を中心とした製商品ラインナップ・サービスを通して、人々の健康に貢献しています。
今回はそんなツムラの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社ツムラへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- ツムラの仕事内容が気になる
- ツムラの就職難易度を知りたい
- ツムラの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、医薬品業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、ツムラの就職難易度は、やや高めと考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、やや高めの難易度といえるでしょう。
しかし、採用大学はさまざまな偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分に有り得ます。
選考対策として、独特なものが「動画面接」と「インターンシップとオープンセミナーへの参加」です。
セミナーや大学合同説明会は任意参加とはなっていますが、参加することで、入社への意欲をアピールできるでしょう。
特に動画面接に関しては他の企業ではメジャーなものではないので、事前に原稿を作成しておくなど、準備を進めておきましょう。
また職種としては、育薬研究職となっており、基礎グループと臨床グループに分かれ、既存の医療用漢方製剤の育薬研究とエビデンス確立に従事することになります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社ツムラについて
出典元:株式会社ツムラ 公式サイト
会社概要
株式会社ツムラは、中国産原料生薬(南方系)の栽培から調達、選別・加工、品質管理、保管、販売、および高品質の飲片(刻み生薬)の製造と販売を主な事業内容としている企業です。
ツムラは創業130年の歴史ある企業で、「一人ひとりの、生きるに、活きる。」をパーパスとして掲げ、人々の生き生きと輝く未来の実現を目指して、天然物由来の医薬品・製商品の意義を広げる事業刷新を行っています。
医療用漢方製剤市場の国内シェアは83.2%を誇り、売上高は1,400億円にのぼる、業界のリーディングカンパニーです。
医療現場における漢方薬のニーズは年々増加傾向にあり、中でも「がん領域」、「高齢者関連領域」、「女性関連領域」への漢方ソリューションの提供が進められています。
医療従事者へ漢方を広めるため、e-プロモーションを積極的に活用し、オウンドメディアでの情報提供を行ったり、大学の医学部で、プロモーション活動やセミナーを通して漢方医学の確立を視野に入れた活動もしているのも特徴です。
また米国・中国を中心にグローバル展開をしており、米国では大建中湯(ダイケンチュウトウ)」の開発・上市にチャレンジし、中国では飲片(刻み生薬)事業、分析研究事業および中成薬事業において各種業務計画に向けて取り組んでいます。
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各事業別の売上規模
株式会社ツムラの2024年3月期第3四半期の総売上高は1158億円で、純利益は161億円でした。
この売上は国内事業と中国事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 国内事業: 売上高は1019億2900万円で、前年同期比5.8%増となりました。
- 中国事業: 売上高は138億9600万円で、29.6%増となりました。
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各事業セグメントの解説
株式会社ツムラの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
漢方・製薬事業 | 漢方原料生薬の栽培・調達、研究・開発、製造、品質管理、流通、漢方の普及活動、情報収集など。 漢方薬が患者に届くまでの業務を一貫して行う。 |
海外事業 | 中国・米国を中心にグローバルに事業を展開。 米国では大建中湯(ダイケンチュウトウ)の開発・上市にチャレンジし、中国では飲片(刻み生薬)事業、分析研究事業および中成薬事業において各種業務計画に向けた取り組み。 |
ツムラでは、漢方薬が患者に届くまでの業務を一貫して行っています。
また、漢方市場の拡大に向けた活動にも力を入れており、医師へのプロモーション施策をはじめ、臨床研修指定病院や大学医学部に対しては、漢方医学教育の充実に向けた取り組みも行っています。
また中国・米国を中心にグローバルに事業を展開しており、収益力の強化に向けては、漢方製剤の先進的な新生産技術の導入や、原料生薬の栽培化技術開発、実生産化と生産効率化などに取り組んでいます。
西洋医学と漢方医学の融合によって、世界で類を見ない最高峰の医療を提供できるよう、ツムラは歩み続けています。
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ツムラで働いている社員は?
平均勤続年数は?
ツムラの2022年度の平均勤続年数は18.1年です。
医薬品業界の平均勤続年数は13.9年であることから、業界平均よりも社員の出入りが少なく、腰を据えて働ける職場といえるでしょう。
平均年収は?
ツムラの平均年収は、567万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「医薬品業界」の上場企業平均年収は307.7万円でした。
平均残業時間は?
2022年度のツムラの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり10.0時間でした。
医薬品業界で働く従業員の平均残業時間は25.6時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
ツムラの従業員の平均ボーナス額は、134万円でした。
医薬品業界で働く従業員の平均ボーナス額は70~100万円のため、業界内では平均よりも多いボーナス額といえます。
また、ツムラは年に7月と12月の合計2回ボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
ツムラは、その独自の社風「一人ひとりの、生きるに、活きる。」をパーパスとして掲げ、人々の生き生きと輝く未来の実現を目指して、社会貢献する環境が整っています。
企業の成長には、組織のチームワークが必要不可欠との考えから、逞しく・正しく・明るくをキーワードに、皆から信頼される人格形成を目指しています。
ここでは、自分自身が主体となって、社会貢献に対する高い志と責任感をもって業務を遂行できる人には向いています。
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就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい医薬品業界の中でのツムラの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、ツムラはトップクラスの企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えています。
- 一貫した事業:ツムラは、漢方原料生薬の栽培・調達から、研究・開発、製造、品質管理、流通に至るまで、漢方薬が患者に届くまでの業務を一貫して行っています。
これにより、顧客からの信頼を獲得しています。
- 漢方普及に向けた積極的取り組み:e-プロモーションを活用して医療従事者へ情報提供を行ったり、大学の医学部で、プロモーション活動やセミナーを通して漢方医学の確立を視野に入れた活動もしています。
- グローバルな事業展開:中国・米国を中心にグローバルに事業を展開しており、米国では大建中湯(ダイケンチュウトウ)」の開発・上市にチャレンジし、中国では飲片(刻み生薬)事業、分析研究事業および中成薬事業において各種業務計画に向けて取り組んでいます。
以上の要素によりツムラは医薬品業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
ツムラ | 1158億円 | 567万円 | 60 | 熱意・主体性を歓迎する社風 |
大正製薬 | 835億7600万円 | 894万円 | 51 | 正直・熱心・勤勉を大切にする社風 |
クラシエ | 887億3100万円 | 470万円 | 50 | 風通しの良い社風 |
第一三共ヘルスケア | 534億8300万円 | 921万円 | 71 | 穏やかで保守的な社風 |
ツムラの新卒募集要項について
以下にツムラの新卒募集要項についてまとめました。
福利厚生が整っている点は嬉しいポイントです。
研修制度も新人に対するOJTやオンボーディングは勿論のこと、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実していると言えます。
転勤については、半年に一度の自己申告制度はあり、希望は伝えられますが、参考程度で選択はできないため、転勤があり得ます。
気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 育薬研究(基礎・臨床)職 業務内容:既存の医療用漢方製剤の育薬研究とエビデンスの確立 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大学卒:253,700円 大学院了:264,100円
備考:住宅手当(借り上げ社宅制度あり)、交通費等別途支給 |
賞与 | 年2回(7月、12月) |
研修制度 | 新入社員研修、フォローアップ研修(入社1~3年目)、各職場OJT、部門専門教育、ベーススキル支援制度(ビジネス文書検定・語学・簿記・MOS)、キャリア教育(ライフプランセミナー、キャリアデザインセミナー等)、全社員教育(コンプライアンス教育・くすり教育等)、階層別教育(リーダーシップ研修、マネジメント研修等)、経営人財育養成(選抜型研修)、その他 |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、介護育児休業、従業員持株会制度、 保養所(伊豆・軽井沢)、借上社宅、骨髄ドナー休暇、その他 |
求める人材
株式会社ツムラでは求める人材として下記のものを公表しています。
グループ会社の1つであるため、他のグループ会社でも共通になっている可能性が高いです。
強い意志・情熱
高い志と意欲をもって業務に取り組める
責任感
自らに与えられた使命を理解し、全うする意識を持つ
プロフェッショナル
突出した専門性・技術力を極め、仕事に活かす
主体性
自ら考え、行動に移す
利他
思いやりをもって周りに接する
企業の成長には、組織のチームワークが必要不可欠との考えから、逞しく・正しく・明るくをキーワードに、皆から信頼される人格形成を目指しています。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
参照ページ
新卒採用のフロー
ツムラの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
ツムラ公式サイトまたはマイナビ2025の新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②エントリーシート、動画面接、インターンシップ、セミナー
ツムラのイメージを具体的に理解するためのインターンシップ、セミナーです。
選考参加を希望される方は、エントリーシートの記入と動画面接を行います。
エントリーシート
エントリーシートの質問事項について、口コミで確認できたものを下記に記載します。
- ファーストキャリアとして当社を選ぶ理由。
また、志望動機において何を実現したいか。(500文字以内)
- 先輩社員との意見交換で聞いてみたいこと(500字)
- 当インターンシップへの応募理由(400文字以内)
- 主に取り組んできたこと(研究、ゼミ、卒論、部活、アルバイト、ボランティア等)
- 志望職種において何を実現したいか(400字)
といったように、具体的なことを聞かれます。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
動画面接
動画面接は、自宅で動画を撮影してマイページへ提出します。
動画は何度でも取り直しが可能なようです。
動画面接の内容について、口コミで確認できたものを下記に記載します。
- 志望動機
- インターンシップ志望理由
- 自己PR
- なぜツムラに入社したいのか
- 希望職種でどのようなことをしたいのか
- どのように会社に貢献したいのか
- ガクチカ
以上の質問の中から2問程度出題され、それぞれについて1分以内の動画にまとめます。
インターンシップ
一日目は、業界説明、企業説明、職種説明(複数名社員による)、仕事紹介、座談会での質疑応答、社員インタビュー動画の視聴などを行います。
二日目は、グループワークが中心となり、各グループに分かれ、それぞれのテーマをスライドにまとめて発表します。
他のグループに対する質問なども行っているのも特徴です。
オープンセミナー(参加は任意)
任意参加にはなりますが、参加することで入社意欲をアピールできるはずです。
オープンセミナーでは、先輩社員による業務説明や会社説明、座談会、質疑応答などがあります。
具体的には、漢方市場や漢方薬の基礎知識、漢方医学の特徴、中国事業について学ぶようです。
③WEBテスト+性格診断
CUBICを中心にSPIからも出題されるようです。
口コミで確認できたテスト内容は、試験科目は数学・英語・現代文、試験時間は60程度だったり、言語(4分)・数理(18分)・図形(8分)・論理(25分)と希望職種によってテスト内容が違うようです。
性格診断は、20分程度・約123問出題されるようです。
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④一次面接
一次面接はオンライン形式で、面接官は人事部長や営業所所長のようです。
面接では自己紹介や志望理由、医薬品業界を選んだ理由などが聞かれますので、自分なりの答えを見つけておきましょう。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- ガクチカ
- 自己PR
- 強み弱み
- 苦手な人
- 研究内容について
- 研究室での自身の立場と過ごし方
- ツムラに対する印象
⑤最終面接
東京本社で対面形式で行います。
面接官は、役員や代表取締役です。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
以下に口コミのあった質問事項を紹介します。
- ガクチカ
- なぜ製薬業界やツムラに興味を持ったのか
- 就活状況について
- ツムラを最初に知ったきっかけ
- ツムラで何をやりたいのか
- 漢方の効果に個人差が生じる原因は
- 志望動機
- 他社の選考状況
最終になるにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなされていることが分かります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、実際に店舗にいくなどしてイメージを付けられるようにしましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内々定
複数回の面接を突破して内々定が決まります。
採用大学
ツムラの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
青山学院大学、茨城大学、愛媛大学、大阪大学、岡山大学、鹿児島大学、関西学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、岐阜大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、神戸大学、静岡大学、静岡県立大学、信州大学、城西大学、成蹊大学、成城大学、仙台大学、拓殖大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、東京大学、東京薬科大学、東京理科大学、東邦大学、東北大学、同志社大学、名古屋大学、名古屋市立大学、日本大学日本薬科大学、一橋大学、福岡女子大学、北海道大学、明治薬科大学、立教大学、立命館大学、和歌山大学、早稲田大学 |
※上記の大学に、大学院の採用実績も含む
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、ツムラは多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、ツムラの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はやや高めといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 漢方薬の普及活動や海外への事業展開により、今後の市場拡大が見込まれる。
- 採用フローとして珍しい「動画面接」「インターンシップとオープンセミナーへの参加」がある。
- 医薬品業界の中でも年収が高め。
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項を行うのはもちろんのこと、企業研究をしっかりと行いましょう。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
株式会社ツムラは医薬品業界に属する漢方薬品メーカーで、漢方薬や中薬を中心とした製商品ラインナップ・サービスを通して、人々の健康に貢献しています。
ツムラは医薬品業界の中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行って選考に望んでください。
本記事で、紹介したポイントを押さえることで選考を突破するための手助けになるはずです。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。