【企業分析】トーメンデバイスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/14更新
はじめに
株式会社トーメンデバイスは東京都中央区に本社を置く半導体商社です。
世界的な半導体メーカーであるサムスン電子の国内唯一の販売特約店を務めており、同社製品の販売に特化した事業を展開しています。
少数精鋭の組織で高い生産性を上げており、社員一人あたりの売上高は年間10億円を超え、業界屈指の実力があると言えるでしょう。
今回はそんなトーメンデバイスの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介します。
この記事では株式会社トーメンデバイスへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
- トーメンデバイスの仕事内容が気になる
- トーメンデバイスの就職難易度を知りたい
- トーメンデバイスの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、半導体業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、トーメンデバイスの就職難易度は、高難易度と考えています。
半導体業界全体としては就職難易度が高めの業界であり、専門性の高さから競争率は高くなる傾向にあるでしょう。
選考対策としては、半導体業界の動向について幅広く学ぶとともに、トーメンデバイスのビジネスモデルを深く理解しておくことが求められます。
また、自身の強みを同社の求める人材像と結びつけて明確にアピールできるよう、入念な自己分析も欠かせません。
職種としては、営業職が中心となっており、仕入れから販売まで一貫して担当することになります。
主な業務内容は、顧客ニーズのヒアリング、製品提案、受発注業務、在庫管理などです。
扱う商材は主にサムスン電子製のDRAMやNAND型フラッシュメモリなどの半導体製品となります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社トーメンデバイスについて
出典元:トーメンデバイス
会社概要
株式会社トーメンデバイスは、半導体や電子部品の販売を主な事業内容としている企業です。
トーメンデバイスは、世界的な半導体メーカーであるサムスングループの半導体や電子部品を、国内外のメーカーに販売するマーケティング機能を担っています。
PC、テレビ、スマートフォンなどのデジタル家電向けの販売が主力ですが、近年は車載市場など新たな分野での市場開拓にも取り組み中です。
同社の強みは、サムスンとの強固なパートナーシップです。
サムスンは特にDRAMやNAND FLASHなどのメモリー半導体で世界トップシェアを誇っており、トーメンデバイスはその製品を独占的に販売する「商権」を持っています。
半導体業界では商権と人材が事業の成否を分けるといわれるほど重要であり、トーメンデバイスの競争力の源泉となっていると言えるでしょう。
トーメンデバイスのビジネスモデルは、サムスンの革新的な半導体技術を活かし、顧客のニーズに合わせた製品の設計、開発、販売までを一貫して提供する「ソリューション・プロバイダ」としての機能を強化しています。
自動運転など技術革新が進む車載市場などでは、サムスンの幅広い製品ラインナップを武器に、顧客の要求に応えていく方針です。
また、トーメンデバイスは物流機能の強化にも力を入れています。
顧客の生産拠点のグローバル化に対応するため、物流拠点の拡充や情報システムの整備を進めており、サプライチェーンマネジメントの高度化を図っています。
参照ページ
各事業別の売上規模
株式会社トーメンデバイスの2023年3月期の総売上高は4,176億円で、純利益は49億円でした。
この売上はメモリー、システムLSI、ディスプレイ、その他からの収益によって構成されています。
それぞれの商品分野での売上高は以下の通りです。
- メモリー:売上高3,251億8,100万円で、前年度比では4.1%減でした。
- システムLSI:671億4,700万円で、前年度比では31.0%減でした。
- ディスプレイ:100億800万円で、前年度比では31.8%減でした。
- その他:152億8,500万円で、前年度比では28.7%増でした。
また、トーメンデバイスの2023年3月期の用途別売上高は以下の通りです。
この売上はPCやサーバーなどの情報機器、テレビやデジタルカメラなどのデジタル家電、スマートフォンなどの移動体通信および車載や照明などのその他からの収益によって構成されています。
- 情報機器:売上高は2,304億9,000万円で、前年度比では3.6%減でした
- デジタル家電:売上高は1,958億円で、前年度比では6.2%増でした
- 移動体通信:売上高は769億1,800万円で、前年度比では41.5%減でした
- その他:売上高は906億3,400万円で、前年度比では22.8%増でした
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各事業セグメントの解説
株式会社トーメンデバイスの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
メモリー | 半導体メモリの一つ「DRAM」、スマホやデジタルカメラなどのデータの記憶が不可欠な製品に搭載されるフラッシュメモリ「NAND」などの販売。サムスン電子製品が中心 |
システムLSI | スマートフォンやデジタル家電、車載機器などに使用される、特定用途向けに設計・開発された半導体の販売。 |
ディスプレイ | 液晶ディスプレイパネルなどの販売。 |
その他 | 上記セグメントに分類されない事業。電子部品などが含まれる。 |
トーメンデバイスの事業は、韓国サムスン電子グループの半導体や電子部品を主力商品とし、国内外のメーカーに販売することが中核となっています。
特にメモリー事業では、サムスン電子製のDRAMやNAND型フラッシュメモリなどを取り扱っており、同社の主力事業です。
システムLSI事業では、スマートフォンやデジタル家電、車載機器向けの特定用途向け半導体を販売していますが、近年は売上が横ばいとなっています。
一方、ディスプレイ事業や、その他の電子部品などを扱う事業は、メモリーやシステムLSIと比べると事業規模は小さいようです。
トーメンデバイスは、サムスン電子との強固なパートナーシップを武器に、同社製品の販売に特化した事業を展開しているのが特徴です。
世界的な半導体メーカーであるサムスン電子の製品を、日本国内だけでなく海外市場にも販売していることから、グローバルな事業展開を行っていると言えるでしょう。
参照ページ
トーメンデバイスで働いている社員は?
平均勤続年数は?
トーメンデバイスの平均勤続年数は10.5年です。
卸売業の従業員の平均勤続年数が13.5年であることから、比較的出入りの多い職場だと言えます。
平均年収は?
2022年度のトーメンデバイスの平均年収は851万円でした。
全国平均の年収614万円と比べると、かなり高い水準にあります。
また、卸売業の上場企業平均年収は940万円なので、業界平均よりは若干低めの水準です。
年齢別の平均年収は以下の通りになります。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
25〜29歳 | 581万円 |
30〜34歳 | 707万円 |
35〜39歳 | 851万円 |
40〜44歳 | 1,000万円 |
45〜49歳 | 1,118万円 |
平均年齢は?
トーメンデバイスの平均年齢は45.3歳です。
社員数は?
トーメンデバイスの社員数は単独で112人、連結で187人と比較的少数精鋭の会社です。
平均残業時間は?
トーメンデバイスの平均残業時間は月22.1時間です。
全国平均の残業時間が月20時間程度なので、ほぼ平均的な水準だと言えます。
ただし、繁忙期には残業が増える傾向にあるようです。
平均ボーナス額は?
トーメンデバイスの平均ボーナス額は年間で約137万円でした。
半導体業界の平均ボーナスが年100万円程度なので、業界平均よりは30万円以上高い水準です。
トーメンデバイスのボーナスは年2回(6月と12月)支給されます。
どんな文化なの?
トーメンデバイスは、以下のような社風・文化が特徴的だと言えます。
- 上下の垣根が低く、誰とでも気軽に相談できるオープンなカルチャー
- 個人の裁量が大きく、やりがいを感じられる環境
- 少数精鋭の組織で、一人あたりの生産性・売上が非常に高い
- 世界トップクラスのサムスン電子と強固なパートナーシップを持つ
- 海外研修制度など、グローバル人材の育成に力を入れている
以上の情報から、トーメンデバイスは風通しの良い社風の中で、個人の能力を存分に発揮できる環境が整っている会社だと言えそうです。
また、業界トップクラスの待遇面も魅力の一つと言えるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
トーメンデバイスの就職偏差値は60程度と推定されます。
ただし、半導体業界全体としては就職難易度が高めの業界であり、専門性の高さから競争率は高くなる傾向にあります。
トーメンデバイスは半導体商社の中でも有力企業の一つです。その立ち位置の特徴は以下の通りです。
- サムスン電子の国内唯一の販売特約店を務めている
- サムスンは半導体で世界トップシェアを誇る巨大企業
- 社員一人あたりの売上高が10億円を超える高い生産性
- 少数精鋭の組織で効率的な事業運営を実現している
- メモリやディスプレイなど、トレンドの最先端を行く商材を取り扱っている
- 成長市場でのプレゼンスを発揮できる
一方で、サムスン製品への依存度が高いことはリスク要因とも言えます。特定の仕入先への集中は、その企業の業績変動の影響を大きく受けることを意味します。
以上をまとめると、トーメンデバイスは半導体商社の中では競争力のある有力企業ですが、専門性の高い業界特性から就職難易度は高めだと言えるでしょう。
ただ、最先端の技術領域に携われる点は、エンジニア志望の学生にとって大きな魅力になると考えられます。
参考までに、同業他社との比較情報を以下に示します。
会社名 | 売上高 (2022年3月期) | 平均年収 | 就職偏差値・ 難易度 | 社風 |
トーメンデバイス | 4,176億円 | 851万円 | 60 | 自由でフラットな雰囲気を大切にし、社員の意見を尊重する |
マクニカ | 3,312億円 | 908万円 | 60 | 社員の主体性を尊重し、自由闊達な社風を持つ |
リョーサン | 2,595億円 | 819万円 | 55 | チームワークを大切にし、協力して目標に向かう |
ウィンテック | 1,412億円 | 721万円 | 50 | 伝統を重んじ、堅実な経営方針を持つ |
トーメンデバイスの新卒募集要項について
以下にノジマの新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
職種 | 営業職 |
給与(2024年4月入社予定) | 大学院了:250,000円 大学卒:230,000円 高専・短大卒:210,000円 諸手当:通勤手当、時間外勤務手当など |
賞与 | 年2回(6月、12月) 基本給の2ヶ月分を支給 |
勤務地 | 本社(東京都中央区)または各営業所 4 北は北海道から南は九州まで全国に営業拠点あり |
勤務時間 | 9:00~17:30(実働7.5時間) |
休日・休暇 | 完全週休2日制(土・日)、祝日 年間休日125日 有給休暇、慶弔休暇、産前産後休暇など |
福利厚生 | 各種社会保険完備 財形貯蓄制度 社員持株会 退職金制度 社宅制度 独身寮 社員旅行 クラブ活動など |
教育研修制度 | 新入社員研修 階層別研修 語学研修 通信教育 海外研修制度 など |
以上の情報から、トーメンデバイスの新卒募集は営業職が中心で、半導体業界のグローバルリーダーであるサムスン電子の製品を扱える点が特徴だと言えます。
また、福利厚生や教育研修制度が充実しており、特に海外研修制度はグローバル人材の育成に力を入れている同社ならではの制度と言えるでしょう。
初任給や年間休日数なども同業他社と比較して遜色ない水準となっています。
求める人材
株式会社トーメンデバイスで求める人材として、下記の6つを公表しています。
- 当たり前のことを当たり前にやることあいさつなど人と人との関係作りがビジネスにおいて不可欠
- 想像を働かせること取引相手のもつそれまでの経歴や背景を思いやること
- 相手との違いを認識することお互いに違いを認めることが重要
- 謙虚であること、反省をすることこれから働き、成長するうえで必要不可欠
- 好奇心を持つこと最先端テクノロジーである半導体産業において必須のものとなる
- 地道な努力は報われることを信じること信じて取り組み続けることで、自らを成長へと導くことができる
以上はトーメンデバイスの企業特有の業務の進め方につながっています。その理由は、トーメンデバイスは企業として少数精鋭で業務を遂行していることが大きく関わっているためです。
半導体はそもそも取引単価が高いため、それが理由となり営業スタッフ一人当たりの売上が特に高く、年間10億円を超えています。そのため、若手からこのような大きな金額を取り扱うことも十分にありえるでしょう。
トーメンデバイスが求める人材像は、半導体業界のグローバルリーダーであるサムスン電子の製品を扱う同社ならではの特徴が表れていると言えます。
少数精鋭の組織で高い生産性を上げるためには、一人一人が自律的に動き、想像力を働かせて顧客のニーズを汲み取ることが求められます。
また、最先端の技術を扱う以上、旺盛な好奇心と地道な努力を続ける姿勢も重要視されているようです。
これらの資質を兼ね備えた人材を、トーメンデバイスは新卒採用で求めていると言えるでしょう。
新卒採用のフロー
トーメンデバイスの新卒採用のフローは以下のようになっています。
①エントリー
トーメンデバイスの新卒採用サイト内のエントリーフォームから必要事項を入力し、登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたことなどを記入します。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
②会社説明会
トーメンデバイスの事業内容や実際の仕事内容について理解を深めるための説明会です。会社の魅力や特徴、求める人材像などが説明されます。
説明会への参加は選考に直結するわけではありませんが、会社研究のために積極的に参加することが望ましいでしょう。
③適性検査・一次面接
エントリー後、適性検査と一次面接が実施されます。適性検査はSPIなどの筆記試験で、一次面接は人事担当者との個人面接となります。面接では志望動機や自己PRに加え、トーメンデバイスへの理解度などが問われます。業界や企業の知識をアピールできるよう、事前の準備を行いましょう。
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④二次面接・最終面接
一次面接通過者に対し、二次面接と最終面接が行われます。
二次面接は人事担当者や部門長クラスとの面接で、より深く専門的な質問がされます。
最終面接は役員クラスとの面接で、人物面や適性を総合的に判断されます。面接では一貫して熱意や向上心のアピールが重要です。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
最終面接までの選考結果を踏まえ、内定者が決定されます。内定後は内定者懇親会などが開催され、内定者同士の交流が図られます。
以上がトーメンデバイスの新卒採用の一般的なフローです。専門商社という業界柄、業界知識や商材への理解度が問われる傾向にあります。
また、少数精鋭の組織で一人あたりの責任が大きい同社では、主体性や向上心も重視されています。
選考対策としては、半導体業界の動向について幅広く学ぶとともに、トーメンデバイスのビジネスモデルを深く理解しておくことが求められるでしょう。
加えて、自身の強みを同社の求める人材像と結びつけて明確にアピールできるよう、入念な自己分析も欠かせません。
参照ページ
採用大学
トーメンデバイスの採用大学の実績は非公開となっており、具体的な採用大学は公開されていません。
ただし、トーメンデバイスは半導体商社という専門性の高い業界であるため、理系の学生が多く採用されている傾向にあるようです。
特に電気・電子工学、情報工学、物理学などの分野を専攻している学生は、業務との親和性が高いと考えられます。
また、トーメンデバイスは語学力を重視する傾向にあり、TOEICのスコアが高い学生や、留学経験のある学生なども採用されやすいと言えるでしょう。
グローバルに事業を展開する同社では、語学力は必須のスキルとなっています。
一方で、トーメンデバイスは学歴フィルターを設けていないため、幅広い大学から採用を行っていると考えられます。
実際に、同社の社員の出身大学を見ると、難関大学から地方大学まで多岐にわたっているようです。
つまり、トーメンデバイスの採用では、学歴よりも専門性や語学力、人物面が重視されていると言えるでしょう。志望者は、自身の強みをアピールできるよう、しっかりとエントリーシートや面接対策を行うことが求められます。
まとめ
トーメンデバイスは、サムスン電子の国内唯一の販売特約店を務める有力な半導体商社です。
少数精鋭の組織で高い生産性を上げており、社員一人あたりの売上高は年間10億円を超えます。
就職難易度は高めですが、学歴フィルターはなく、幅広い大学から採用しています。求める人材像は、旺盛な好奇心とコミュニケーション力を持つ人物です。
2023年3月期の業績は好調ですが、特定の仕入先への依存度が高いことがリスク要因です。半導体業界の動向理解と自身の強みアピールが選考での重要ポイントとなります。