【企業分析】新日本電工株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/22更新
はじめに
新日本電工株式会社(以下、新日本電工)は、本社を東京都中央区に置き、合金鉄事業を中心としている鉄鋼業界の企業です。
2013年に、日本電工と中央電気工業が経営統合して設立された新日本電工は、合金鉄事業をはじめ、機能材料や焼却灰資源化など5つの主要な事業を通じて安定した経営を実現しています。
今回は、そんな新日本電工の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
新日本電工への就職に興味があるなど、以下のような就活生を対象に企業分析を行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 新日本電工ではどのような仕事があるのか気になる
- 新日本電工の就職難易度を知りたい
- 新日本電工の選考対策をするときのポイントを知りたい
また、鉄鋼業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論をお伝えすると、新日本電工の就職難易度はやや高いです。
以下紹介している参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準的な就職難易度と考えられるでしょう。
難関大学も採用大学にあることからも、選考対策をしっかり行わなければ、簡単には内定は獲得できないと考えられます。
新日本電工の選考対策として、活躍できるフィールドを見つけて自己PRをしっかり行うことが必要です。
そのためには企業研究や分析が必須であり、自分がどのような活躍ができるのかを考えなければなりません。
内定を狙うなら積極的に会社説明会に参加し、募集されている事務系と技術系のどちらの求める人物像に合致しているのか自己分析をしましょう。
コミュニケーション能力が高い人や、多くの知識を得てスキルを高めていきたい人は、事務系がおすすめです。
維峰で、長い歴史で培われた技術を受け継ぎ、成果に繋げたいという将来像がある人には技術系が適しているでしょう。
志望職種に関連した自己PRを考えてください。
次の章からは、新日本電工の内定に向けた内容や、その他就活に役立つ情報を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
新日本電工について
会社概要
新日本電工は合金鉄をコア事業とし、機能材料・焼却灰資源・アクアソリューション・電力事業の5つの分野をコア事業としている製鉄業界の企業です。
基本方針として、「事業活動を通じた社会課題の解決」と「持続的な成長を通じた企業価値の向上」を掲げています。
経営統合以前を遡ると、1925年に設立された日本電工には合金鉄における製造事業や電気炉、冶金技術があり、「これまでできなかったことをできるようにする」ことを目指してきました。
新日本電工は鉄鋼業界の中でトップ10に入るほど古い歴史を持っています。
コア事業としている合金鉄は、鉄の強度や耐食性など様々な特性を向上させ、ビルや橋、車や船、鉄道など社会インフラを支える重要な役割を担っています。
さらに、冶金・粉体技術の強みを活かし、高性能の電池や電子部品材料を製造し、ハイブリットカーや電気自動車などの電池材料として社会の発展にも貢献しています。
焼却灰資源化事業では、家庭ごみから出た焼却灰を再利用したり、排水から重金属を回収する装置や純水を作る装置を提供したりしています。
また、クリーンな再生エネルギーを使った電力事業など、さまざまな方法で社会に貢献しています。
このように、6つのコア事業をもとに発展している新日本電工は、高水素フェロマンガン水素吸蔵合金では国内シェア1位を誇り、フェロボロン酸化ほう素では日本で唯一の独占企業となっています。
参照ページ
各事業別の売上規模
新日本電工の2023年度の第3四半期の総売上高は589億5,900万円で、経常利益は92億6,200万円でした。
この売上は、合金鉄事業、機能材料事業、環境事業、電力事業の収益によって構成されています。
それぞれの事業分野における売上高は以下の通りです。
- 合金鉄事業:売上高は406億6,200万円で、前年同期比5.4%減。経常利益は3億5,900万円の損失となりました。
- 機能材料事業:売上高は98億400万円で、11.8%増。経常利益は9億3,100万円で、96.5%増となりました。
- 環境事業:売上高は45億6,100万円で、3.9%増。経常利益は3億100万円で、23.5%減となりました。
- 電力事業:売上高は9億2,000万円で、24.3%減。経常利益は1億8,600万円で、48.4%減となりました。
参照ページ
各事業セグメントの解説
新日本電工の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
合金鉄事業 | フェロマンガン・シリコマンガン・フェロシリコンの製造・販売並びにフェロクロム・フェロバナジウム・その他特殊金属製品の販売、倉庫業、港湾荷役・構内作業の請負、マンガン鉱山の権益保有など |
機能材料事業 | 酸化ジルコニウム・酸化ほう素・フェロボロン・水素吸蔵合金・リチウムイオン電池正極材料・マンガン系無機化学品・ほう素などの製造、販売など |
環境事業 | 排水処理用イオン交換塔(ほう素回収、ニッケルなど重金属回収)、純水製造用イオン交換塔及び装置の製造・販売、電気炉による焼却灰溶融固化処理など |
電力事業 | 電力の供給 |
その他 | 工業薬品、金属製品、貴金属化合物の販売、サンプラー等鉄鋼用分析測定機器の製造・販売、プラスチックの加工・販売など |
合金鉄事業のイメージが強い新日本電工は、長い歴史の中で培われた技術を活かし、機能材料や環境事業など、幅広く事業を展開している企業です。
合金鉄事業や電気炉の技術をベースに、電力や機能材料、アクアソリューション、焼却灰資源化など、様々な事業を手掛けています。
素材と環境で社会の暮らしを変えることを目指し、より良い未来を目指して挑戦しています。
新日本工業の強みや特徴、ビジョンは以下の参考ページで確認できるので、ぜひ確認しておいてください。
参考ページ:新日本電工早分かり-新日本電工
新日本電工で働いている社員は?
平均勤続年数は?
新日本電工の平均勤続年数は15.4年です。
鉄鋼業界の平均勤続年数は12.4年であることから、業界平均よりも社員が定着している職場だと考えられます。
平均年収は?
新日本電工の2022年度における平均年収は、708万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均の年収よりも高い水準が期待できます。
なお、同じ「鉄鋼業」の上場企業平均年収は621万円でした。
平均残業時間は?
新日本電工の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり24.47時間でした。
鉄鋼業界で働く従業員の平均残業時間は職種によって大きく異なり、10時間の平均残業時間である場合もあれば、80時間を超える職種もあります。
鉄鋼業界においては、残業時間を考えるなら職種ごとの業務を理解しておくことが大切です。
平均ボーナス額は?
新日本電工の2023年冬のボーナスは100万円でした。
2020年の冬は55万円を下回っていましたが、業績の向上は従業員に還元され、ボーナスが大きく増加しています。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%となっており、新日本電工の年間ボーナス額は、平均より高いと予想できるでしょう。
ただし、業績の影響による変化もあるため、ボーナスの金額は参考程度にとどめておくといいです。
なお、新日本電工では6月と12月の年2回、ボーナスが支給されています。
どんな文化なの?
新日本電工は長年の技術を活かして、「豊かな未来の想像への貢献」を経営理念として掲げています。
多角化された事業展開により、安定した経営を実現しているだけでなく、各事業の社員は様々なキャリアパスを選択できるでしょう。
新日本電工は合金鉄メーカーとして培った長年の技術力や製造ノウハウを身につけ、時代のニーズに合った豊かな社会を創ることを使命と考えています。
こうした背景から、積極的に挑戦できる人や、自分の考え・軸を持っている人、リーダーシップのある人が向いていると言えるでしょう。
参考ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
激戦している鉄鋼業界の中での新日本電工の立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し、競合他社と比較すると低い位置ですが、戦略的な事業展開をしています。
理由として、以下のような要因が考えられます。
- 多角的な事業戦略:大正時代から培った長年の合金鉄の製造や、電気炉、冶金技術を活かし、機能材料事業など様々なビジネスモデルを展開しています。市場の変化を見据えて、価格競争による売上の安定を実現しています。
- 世界市場における合金鉄の成長:合金鉄において、今後も世界的に高い成長率が予想されています。その中でも注目されるのはフェロマンガンで、高炭素フェロマンガンは国内シェア1位です。
- 将来を見据えた挑戦:合金鉄による電気炉の操業技術を活用した機能材料事業は、ハイブリット車用水素吸蔵合金や電気自動車リチウムイオン電池正極材などに利用されています。1960年に機能材料事業に参入し、常に未来を見据えた事業経営を行っています。
これらの要素により、新日本電工は鉄鋼業界の中でも古くからの技術を継承し、多角化事業を実現化した企業だと言えるでしょう。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
新日本電工 | 793億4,100万円 | 708万円 | 55以下 | 挑戦を活かす社風 |
日本製鉄 | 2兆4,725億万円 | 824万円 | 55以下 | 成長を促す社風 |
神戸製鋼所 | 7923億6800万円 | 605万円 | 55以下 | 温かさのある社風 |
日本金属 | 491億1,700億円 | 586万円 | 55以下 | 若手のアイデアを活かす社風 |
新日本電工の新卒募集要項について
以下に、新日本電工の新卒募集要項についてまとめました。
業界の平均給与より高い新日本電工は、職種ごとにしっかりとキャリアパスが用意されています。
社内制度には研修制度や自己啓発支援だけでなくメンター制度も用意し、若手社員の成長をサポートしています。
志望する職種でキャリアを積むと、東京の本社、大阪営業所、徳島工場や郡山工場へ転勤する可能性も出てくるでしょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 配属職種1:事務職 配属職種:技術職 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 高専卒・短大卒:206,200円 大学卒:226,320円 大学院了:243,860円 備考:残業手当、交通費、都市手当(本社・大阪)、役職手当など別途支給 |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
研修制度 | ビジネスマナーなど新入社員研修、プレゼンテーションスキルや管理能力など階層別研修、語学研修、メンタルヘルス研修など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、借り上げ社宅制度、自己啓発支援制度 |
求める人材
新日本工業では、就活生に対して「求める人材」を下記のように公表しています。
自分の考えと軸
自分の考え、軸をしっかりと持っている
尊重とリーダーシップ
他社を尊重し、周囲と連携してチームの力を引き出せる
挑戦
積極的に挑戦し、最後までやり抜く
これら3つは、新日本電工が目指す「これまでに叶えられなかったこと」を叶え、ものづくりを通じて豊かな社会を実現することにつながっています。
エントリーシートや面接では、「どれだけ求められる人材に合致している人物なのか」が見られるため、求められる人物像を念頭におき、選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
新日本電工の選考は以下のとおりです。
エントリーシートや面接では、志望動機などの一般的な質問だけでなく、自己PRにつながる質問もあります。
これは過去の経験や実績に基づいて自分をアピールする機会となるでしょう。
選考対策として、就職への意欲や将来像を明確にしておくことが重要です。
入社後のキャリア形成にも影響するため、論理的に伝えられるように対策しておきましょう。
①新卒エントリー
新日本電工の公式サイトにある採用エントリーボタン(マイナビ)からエントリーしましょう。
エントリーする際は、志望動機や自己PR、長所や短所など一般的な質問に回答します。
②会社説明会
新日本電工の事業内容を理解するために、会社説明会が実施されています。
いつでも視聴できる「録画型WEB会社説明会」と「LIVE型WEB会社説明会」があり、事業紹介や新日本電工の強みなどがわかり、企業研究で大いに役立つでしょう。
マイナビからエントリーします。
あるいは、録画型WEB会社説明会の視聴が終わると採用MyPageのアカウントが発行され、今後の選考について案内されるでしょう。
会社説明会は志望動機や自己PR対策のためにもぜひ参加しておいてください。
③エントリーシート・適性検査(SPI)
エントリーシートは随時提出を受け付けています。
- ガクチカ
- 志望動機
- 経験や成功例
- 長所や短所
これらの基本的な質問が含まれているでしょう。
エントリーシートを書く時は、新日本電工の求める人物を意識しておきましょう。
参考までに自分史の書き方を下記参照ページで紹介しているので、気になる人は参考にしてみてください。
参考ページ
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
新日本電工では、就活生1人ひとりの成果やモチベーションを知るため、最初の面接からすべて個別面接です。
自己PRや志望動機、鉄鋼業界を選んだ理由などが問われるでしょう。
新日本電工が面接で重視しているポイントは2つあるので、ぜひ対策しておいてください。
- 学生生活の中でどのような考えを持ち、どのような経験をしたか
- 社会人になったらどのようになっていきたいのか
自分の言葉で明確に伝えられるよう、しっかり面接の訓練をしておきましょう。
エントリーシートに記入した内容に関する質問をされることも考えられるので、どのように回答するか考えておいてください。
以下に、口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- 会社説明会に参加してどう思ったか
- なぜ当社を志望したのか
- 入社後はどのような仕事をしたいか
- 学生時代の考え方やその考えに沿った行動経験・結果
- 他社の選考状況
- ガクチカ
- なぜこの業界なのか
言葉だけでなくモチベーションの高さや自己啓発など、就職に対する意気込みもしっかり伝えて自己PRをしましょう。
面接は3回ありますが、最終選考の面接になるにつれて深堀された質問や、実務への適性を確かめる質問が多くなっていきます。
実際に現場で働く姿をイメージしてもらえるように、具体的かつ明確な回答を準備しておいてください。
以下のページも確認して、ぜひ新日本電工の内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を突破すると、内定が決まります。
採用大学
新日本電工の採用大学の実績を以下に掲載しています。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで全国から幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターは存在しないでしょう。
<大学院> 茨城大学、大阪大学、京都大学、中央大学、東京大学、北海道大学、早稲田大学、神戸大学 <大学> 青山学院大学、秋田大学、大阪大学、岡山大学、京都大学、近畿大学、慶應義塾大学、上智大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、東京大学、東北大学、同志社大学、法政大学、北海道大学、明治大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学 <短大・高専・専門学校> 秋田工業高等専門学校、阿南工業高等専門学校 |
最難関校と言われる偏差値の高い大学だけでなく、MARCHや駅弁大学、産近甲龍など様々な大学から採用実績があります。
つまり、学歴による足切りはないと考えられます。
とはいえ、高学歴のライバルが現れる可能性があるので、エントリーシートや面接の対策はしっかり行い、内定獲得を目指してください。
就職偏差値・難易度
ここまで解説してきた内容を踏まえて、新日本電工の就職偏差値・難易度をみてみましょう。
結論として、偏差値・難易度は標準的だと考えられます。
その理由は以下の3つです。
- 採用フローに特別なステップがない
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがない
- 給与や福利厚生が特別良いとは考えにくい
一般的な面接における頻出質問「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な対策をしていれば難しすぎることはないでしょう。
ライバルである就活生との差別化を図り、対策をしっかり行って内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
新日本工業は、対象時代から続く合金鉄の技術を活かして、多角化事業を実現させた企業です。
鉄鋼業界の市場動向は国内だけでなく、世界でも市場拡大が継続しています。
しかし、新日本工業は最も注力している合金鉄事業だけでなく、機能材料事業など幅広い分野で収益を伸ばしています。
そんな新日本鉄鋼の企業研究をしっかり行っているかどうかが、就活の結果に影響してきます。
学歴重視の企業ではないため、誰でも内定を獲得できるチャンスがあるでしょう。
ぜひエントリーシートや面接の対策をしっかり行い、選考に挑んでくださいね。