【BtoC企業】自分に合った適職が判別できるチェック法

【BtoC企業】自分に合った適職が判別できるチェック法

2022年11月8日更新

はじめに

会社説明会で人事から、

 

「わが社はBtoC企業で、ウンヌンカンヌン…」

 

と説明され、「BtoC」という言葉はどこかで聞いたことがあるけど、具体的に説明しろと言われても案外説明できないビジネス用語ですよね。

 

また、BtoC企業が自分に合っているのかどうかさえ、「未知」ですよね。

 

ただ、BtoCやBtoBなどのビジネスモデルは、就職活動が本格化する前に、ぜひとも知っておいて欲しいビジネス用語の1つです。

 

本記事では、BtoCの定義を分かりやすく押さえたうえで、BtoBなど他のビジネスモデルとの違いやメリット・デメリットを含めて解説していきます。

 

加えて、どちらのビジネスモデルが向いているのかがわかるチェックシートも準備してみましたので、あなたの向き・不向きを1つずつチェックしながら判別してみてください。

 

10分ぐらいで最後までサクッとお読みくださいね。

 

1.BtoCとは?BtoBとの違いは?

「BtoC」は、“Business to Consumer”の略称で、企業がモノやサービスを直接個人(一般消費者)に提供するビジネスモデルです。「B2C」と表されることもありますよ。

 

例えば、私たちが普段買い物をするコンビニ・スーパー・百貨店・ドラッグストアをはじめ、旅行やホテルなど、普段個人として利用するものはすべてBtoC事業に分類されます。

 

一方で、「BtoB」は“Business to Business”の略称で、簡単に言えば企業同士のビジネスを指す言葉です。「B2B」と表されることもあります。

 

たとえば、パソコンでintel搭載のシールをよく見かけますが、パソコンメーカーの多くがCPUメーカー(=intel)を使わざるを得ないため、intel社はBtoBビジネスにおいて最も成功している会社だと言えますね。

 

また、アクセンチュアやアビームコンサルティングといった「コンサルティング業」もBtoB企業の代表格と言えます。

 

要は、自社が提供する商品やサービスのユーザーが個人消費者か企業かで、BtoCとBtoCを棲み分けできますが、家電メーカーのように一般消費者に直接提供せず、家電量販店経由で提供する場合もBtoCに属します。

 

上記以外にも数種類のビジネスモデルがありますので、参考まで。

 

ビジネスモデル定 義
CtoC

(Consumer to Consumer)

個人が個人に対してモノやサービスを提供するモデル
BtoE

(Business to Employee)

企業が従業員に対して商品やサービスを提供するモデル

例)従業員向けの食堂や保養所などの福利厚生サービス

BtoG

(Business to Government)

企業が行政に対してモノやサービスを提供するモデル
GtoC

(Government to Consumer)

行政が個人に対して商品やサービスを提供するモデル

例)ふるさと納税

DtoC

(Direct to Consumer)

メーカーが(卸売業者や店舗を介さず)直接消費者に商品を提供するモデル

例)自社のECサイト

 

「BtoC」と「BtoB」の違い

 

エンドユーザー以外にも、「BtoC」と「BtoB」には特徴や傾向の違いがあります。

 

以下でまとめていますので、参考にしてください。

 

区  分BtoBBtoC
扱う商材主に部品や資材、半製品完成された商品やサービス
購入までの期間長い(1ケ月~数か月)短い(1日~数日)
契約単価高い(数百万~数億円)低い(数百万円以下)
リピート注文の割合高い低い
広告宣伝費のウエイト低い高い
マーケティング手法論理性・コスト重視感情・嗜好性重視

2.BtoC企業に就職するメリット・デメリット

 

「なるほど、BtoCとBtoCの違いは何となくわかりましたが、就職する際のメリット・デメリットがイマイチ分かりません…」

 

BtoC企業のメリット・デメリットをまとめると、表のとおりです。

 

メリットデメリット
・購買決定までのプロセスが短い

・顧客の率直な意見が聞きやすい

・対象顧客数が多い

・他社との競争が激しい

・景気に左右されやすい

・ブランドの影響力が大きい

 

BtoC企業のメリットは、何と言ってもBtoB企業に比べて知名度の高い会社が多いことです。

 

BtoC企業は広く一般大衆にテレビやSNSでCMを流しますし、スーパーなどで手を取ったことがあったり、実際に購入して使ったりと、比較的一般消費者の目に触れやすい身近な存在に感じます。

 

社名や商品名を言えば、説明しなくても皆に分かってもらえるので自慢できるようで嬉しいですよね。

 

そうすると、おのずと知名度が高くなり、就活の競争率も高くなるわけです。

 

また、自分が携わった商品がSNSで紹介されたり、商品の感想をダイレクトに聞くことができるのもメリットと言えます。

 

その中でもお客様からの励ましやお喜びの声を頂くと、モチベーションが上がり、やりがいにつながることが多いかもしれません。

 

SNS等でヒアリングした顧客のリアルな意見を商品やサービスに反映しやすい部分も魅力と言えるでしょう。

 

そういう意味では、世の中に役立っている感が得やすいですよね。

 

また、BtoBでは契約まで何人もの担当者の決裁をまたぐ必要がありますが、BtoCでは消費者を直接相手にするため、企業と比べると検討期間も圧倒的に短くて済みます。

 

相対的に単価は低いですが、顧客数が多く、リスクダメージは低いと言えます。

 

逆にデメリットとしては、消費者を相手とするビジネスであるがゆえにライバルが多く、景気にも左右されやすいことです。

 

顧客を逃さないために、いかに消費者のニーズに合わせられるかが重要なカギとなります。

 

また、テレビCMやSNS等によるブランディングも不可欠です。

 

ここが疎かだと新商品を発表しても空振りに終わってしまう可能性があります。

 

消費者マインドの変化を敏感に察知し、その変化に対応した適切なマーケティングを仕掛けていくことが生命線だということですね。

3.代表的なBtoC企業一覧

実際に企業名を見たほうが「BtoC企業」のイメージが湧くと思うので、業界ごとに代表的な企業を例示しますね。

 

ただ、中にはパナソニックのように事業分野によっては「BtoB」のビジネスモデルの様相を呈している事業もありますので、ご注意ください。

 

区 分企 業 例
食 品明治、カルビー、森永乳業、森永製菓、ヤクルト、江崎グリコ、

日清食品、ハウス食品、カゴメ、味の素、日本ハム、マルハニチロ、伊藤ハム、ニチレイ、キューピー、日清製粉、キッコーマン、

日清オイリオ、日本水産、東洋水産

飲 料アサヒグループ、キリン、サントリー、サッポロ、伊藤園
化粧品・消費財資生堂、コーセー、ポーラオルビス、花王、ユニ・チャーム、

ライオン

自動車・二輪トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車、スズキ、マツダ、SUBARU、三菱自動車、いすゞ自動車、日野自動車、ヤマハ、

川崎重工業

家電日立製作所、ソニー、パナソニック、三菱電機、富士通、NEC
時計カシオ計算機、セイコーエプソン
たばこJT
トイレTOTO、LIXIL
ゲーム任天堂、セガサミー、コナミ

 

4.BtoC企業の見分け方

「ところで、BtoC企業か、BtoB企業なのかを見分ける方法ってあるんですか?」

 

下記のとおり、ネットで2つ、リアルで3つありますね。

 

①企業のホームページ(ネット)

➁就活サイト(ネット)

③会社説明会(リアル)

➃OB/OG訪問(リアル)

➄インターンシップ(リアル)

 

少し説明を加えましょう。

 

①企業のホームページ

 

企業のHPに飛べば、その会社の基本情報や事業内容を確認することができます。

 

職種ごとに社員インタビューが掲載されていることもありますので、仕事の魅力ややりがいを通じて見分けることができますね。

 

➁就活サイト

 

リクナビやマイナビなどのサイトでは、「営業(個人向け・得意先中心)」「営業(企業向け・得意先中心)」といった具合で、対峙する顧客を軸に企業を抽出することも可能です。

 

③会社説明会

 

会社説明会に参加して説明を聞いてみるというのも手です。

 

説明でも分からない場合は、最後の質問コーナーで直接聞けばいいわけです。

 

➃OB/OG訪問

 

疑問に思うことや不安に感じることがあれば、OB/OG訪問で確認するのがいいでしょう。

 

実際にその企業で働いている先輩に話を聞くことで、リアルな情報や裏情報をゲットできます。

 

会社説明会などでは、質疑応答の時間があっても時間が限られているので、ゆっくり話を聞くことは難しいです。

 

OB/OG訪問ならマンツーマンでいくつでも質問でき、ジックリと話を聞くことができるでしょう。

 

➄インターンシップ

 

インターンシップは企業により内容は異なりますが、「企業や事業の説明」「グループワーク」「仕事体験」「社員との座談会」などが主です。

 

仕事が疑似体験できるグループワークや現場で仕事体験ができる機会も多いので、その業界や仕事が自分に向いているかどうかを見極めるチャンスとも言えます。

 

企業のHPや口コミなどのネット情報だけでは、企業の本質を理解するのは難しいですし、実際に会社を訪れて、社員の方と話してみて初めてわかることもたくさんあります。

 

あなたの理解と実態のズレが少なくなりますので、できるだけたくさんのインターンシップに参加することをおすすめします。

 

5.就活生必見:あなたの適職3軸チェック法

「これまでの内容を読んできて、BtoBとBtoCの定義や違いなどがわかりました。でも、自分がどっちに向いているとなると…」

 

そうですよね、特徴やメリット・デメリットだけでは判断しにくいですよね。

 

実は、BtoBとBtoCという1軸で適職を判断する行為は、リスクがあると思っています。

 

BtoBの中でも新しいものを求める部署や職種もありますし、BtoCの中にも少人数を相手にしたり、逆に大人数を顧客として対応する部署や職種もあります。

 

なので、BtoBやBtoCといったビジネスモデルの軸に加えて、

 

  • 新規客と既存客のどちらがユーザーなのか?
  • 少人数を相手にするのか、はたまた大人数相手なのか?

 

といった他の要素を軸として加味しながら、立体的に適職を判断したほうが安全です。

 

式にすると下記のとおりです。

 

3軸の適職判断=(BtoB or BtoC)✖(新規 or 既存)✖(少人数 or 大人数)

 

このように立体で捉えないと、BtoB企業に入ったはいいが、自分に向かない新規開拓の営業を任せられて挫折してしまったり、

 

1人の顧客相手にジックリと長期間かけて信頼関係を築くことが得意な人が、いきなり大人数を相手にする職種を任せられ、面喰ったりすると自分の強みが活かせないですよね。

 

そのために、3軸の各要素で適職を判別する方がリスクが低くなるわけです。

 

もちろん、軸は他の要素も色々ありますが、まずはこの3軸を基本に自分の特性を知っておくことで、大ハズシを避けられます。

 

以下で、3軸に分けて、それぞれ向く人の特徴をまとめてみましたので、セルフチェックしてみてください。

 

チェック項目の多い箱があなたの向く区分になります。

 

【BtoB or BtoCチェック】

区 分特 徴
BtoBに向く人▢真面目で誠実

▢安定志向

▢やりがいより給料

▢スケジュール管理が特異

▢経営に安定を求める

▢論理的思考が得意

▢交渉&プレゼン上手

▢土日休みが大事

BtoCに向く人▢会社の知名度大事

▢扱う商品やサービスの愛着重視

▢好きなことで働きたい

▢臨機応変さがある

▢平日休みの仕事OK

▢発想力がある

▢論理より感覚派

▢メンタル強い

 

【新規 or 既存チェック】

区 分特 徴
新規に向く人▢企画好き

▢ヒラメキが得意

▢飽き性

▢チャレンジ思考

▢話し上手

▢正確さよりスピード

▢守りより攻めが得意

▢勢いがある

既存に向く人▢真面目

▢改善が得意

▢継続力がある

▢堅実志向

▢聞き上手

▢スピードより正確さ

▢攻めより守りが得意

▢安定感がある

 

【少人数 or 大人数チェック】

区 分特 徴
少人数に向く人▢ジックリ話を聞く

▢深く考える

▢人間関係狭く深く

▢長期の付き合い得意

▢完璧主義者

▢真面目で誠実

▢マルチタスク苦手

▢集中力がある

大人数に向く人▢柔軟性がある

▢スケジュール得意

▢頭の切り替えが上手

▢人見知りしない

▢完璧主義者ではない

▢予定を詰めても平気

▢マルチタスク得意

▢人が好き

 

いかがだったでしょうか?

 

BtoC向きの人でも、「新規✖大人数」向きの人がいるかもしれませんし、「既存✖大人数」向きの人もいるかもしれません。

 

ここで大事なことは、どの組み合わせが自分に1番向いているかを知ることです。

 

自分の向き・不向きを知ることで、判断基準を持ちながら、会社説明会で人事の話を聞いたり、質問できますので、その企業が自分に向いているのがどうかのアタリを付けやすくなります。

 

逆に、軸を持たずに企業研究したり、会社説明会に参加すると、軸がないのでフワフワしてアッチになびいたり、コッチもいいなと浮き草のような状態になり、とどのつまりは外見だけで就職して「やっちまった」という事態にもなりかねません。

 

ぜひ、3軸チェックで自分の軸を確定させて、自分に向いた企業を発見してくださいね。

6.おわりに:BtoCの基本を押さえて就活に活用しよう

以上、BtoCの定義やメリット・デメリットから、BtoCに向いている人の特徴や適職を発見する3軸チェック表まで公開してきました。

 

実際は「BtoC」と「BtoC」を一本の線でクッキリと線引きできる企業は少なく、大手になるほど両方のビジネスモデルを併用しています。

 

したがって、会社説明会の段階で、どのようなビジネスモデルの部署に配属されるのか、それは新規か、既存客相手なのか、少人数なのか大人数相手なのかをシッカリと見極め、自分の適性を考慮した上で絞り込んでいく必要があります。

 

ここが欠落すると、自分の向いていない業界や職種、ビジネスモデルに就職し、後になってあえなくスピンアウトする結末を迎えることも否めません。

 

本記事がその予防策になれば、幸いです。

 

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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就活ハンドブック編集部

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