
【ES・面接対策】就活頻出質問の挫折経験の答え方!
2022年5月11日更新
はじめに
ESや面接で必ずと言っていいほど求められるテーマとして「挫折経験」が挙げられます。「学生としては「なぜ、こんなことを書くの?」と思う人もいるかもしれませんが、企業にとってはとても重要。なぜなら「社会に出てからどのように活躍するか」の一種の指標にもなるからです。
そこで今回は、就活での挫折経験の書き方を解説しつつ、例文や挫折経験がない場合の対処方法についても紹介します。
「そもそも挫折経験って何?」「具体的な書き方がまとまっていると助かる」という方にピッタリの内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
1. そもそも就活での挫折経験とは
「挫折経験ってなんとなくわかるけど、つまりどういうこと?」と思う人もいるかもしれません。挫折とは、何か目標に向かって取り組んでいることが途中でだめになってしまうこと。
学生時代に当てはめると、たとえば以下の出来事を想像していただけるといいかと思います。
・バイト先で後輩たちをまとめようとしたが上手くいかなかった
・全国大会に向けて練習していたけど途中でケガをしてしまい辞退した
上記のような経験が就活での「挫折経験」です。
となると「突発的に目標をもたずになんとなく始めたけど続かなかった」などは「挫折経験」とは言い難いので、エピソードとしては採用しない方がいいでしょう。
2. 就活のESや面接で挫折経験が聞かれる理由
就活で「挫折経験」が聞かれる理由は以下3つです。
・仕事に対する考え方や価値観を把握したい
・挫折経験から学んだことをどうやって活かすのかを知りたい
・仕事で壁にぶつかったときに乗り越えられるのかを知りたい
「社会に出たらどのように活躍してくれるのか」というのを、企業は事前に確認しておきたいと考えるといいでしょう。
仕事に対する考え方や価値観を把握したい
入社する前に学生との「温度感」を埋めたいと考える企業もあります。就職してからお互いにとって「想像していた雰囲気と違った」となるのは避けたいからです。
・裏方から周りをサポートしていきたいのか
・失敗を恐れずにどんどんチャレンジしたいのか
・リーダーとなってチームをまとめていきたいのか
など、学生によって向き不向きが異なります。
もちろん、社会人経験を積んでいけば学生当時の気持ちは変化する可能性が高いです。しかし、就活時の気持ちを理解し、その生徒に合った企業が存在するのであればお互いにとってメリットではないでしょうか。
挫折経験には、学生の物事に対する姿勢や人柄が反映されています。企業は学生の「想い」を把握したいのです。
挫折経験から学んだことをどうやって活かすのかを知りたい
挫折経験から学んだことを活かす、ということは「次回を成功させるためのステップ」と考えていいでしょう。
常にそういった改善ができる人は、入社してからも同じように改善をし、貢献してくれるのではないかと企業も思うはず。会社でも同じように「目標」に対しての「行動」と「改善」が常に求められるため、入社する前に適性を判断します。
つまり、適性を判断するために挫折経験から何を学び・どうやって活かすのかを事前に知っておきたいのです。
逆に言うと「挫折経験から学んだことをどうやって活かすのか」を伝えられれば、内定に大きく一歩近づきます。
仕事で壁にぶつかったときに乗り越えられるのかを知りたい
会社に入ってからも壁にぶつかるときがおそらく来ます。
乗り越えらえるのか、乗り越えられないのかを入社してから判断するのでは、少し遅いです。なぜなら、万が一乗り越えられなければ最悪の場合、辞めてしまうから。
そこでESや面接時で、トラブルや苦難を乗り越えてきた学生なのかを把握できれば、ズレが少なく済みます。もちろん、乗り越えられる学生が社会に出たら辞めないわけではないですが、ある程度の経験や耐性がある人の方が成果もあげやすいです。
失敗に対する免疫もあるため「どうすれば改善できるだろうか?」という思考でいる人も多いでしょう。そういった思考をもっている学生であれば、仕事で壁にぶつかっても乗り越えてくれるはずです。
3. 就活での挫折経験の書き方
ここでは、挫折経験の書き方について以下4つを解説していきます。
・いつ挫折経験をしたのか
・当時の目標とズレ
・原因分析、対策、改善
・結果、学び、活かし方
自己流で書こうとせずに型を身につけることで、相手に伝わるでしょう。
①いつ挫折経験をしたのか
結論から「いつ挫折経験をしたのか」を伝えていきます。
これからあなたが話そうとするエピソードが「いつの出来事」で「どんな挫折経験だったのか」をはじめに伝えることで「これからこういう話をするんだな」と面接官も聞く体勢になってくれるからです。
あまり長くなりすぎずシンプルに伝えていきましょう。慣れない人は箇条書きでメモして、最後に文章化するのもアリです。
②当時の目標とズレ
挫折経験をした当時は「どんな目標」を掲げて、日々努力をしていたのかを書いていきます。目標自体は達成できていないので、「目標」と「当時の自分」を分析して「ズレ」を発見しましょう。
・英語の点数が足りずに不合格だった
・メンバーとのコミュニケーション不足だった
など、「目標」に対する足りなかったものがなんだったのかを洗い出していきます。細かく分析せずにざっくりで大丈夫です。
③原因分析・対策・改善
大枠の分析が完了したら、もう少し深掘りをしていきます。たとえば「英語の長文が特にダメ」「相手のことを知らなかった」などです。
そうすることでようやく対策を考えることができます。長文読解が苦手なのであれば、毎日長文に触れる習慣を作るようにする、相手のことを知らないのであれば質問を重ねて少しずつ知っていく、など具体的な行動が見えるはずです。
ここでの流れとしては原因分析・対策・改善となり、最後はそれぞれ繋げて文章にしていきます。
④結果・学び・活かし方
改善を行ったら、結果が現れるはずです。「どのくらい変化があったのか」を書いていきます。具体的な数字があると視覚的にもわかりやすいので、ESや面接のためにメモなどで控えておくと良いでしょう。
そして、今回の経験を通じて「どんなことが学べたか」「その学びを入社してどのように活かすのか」をまとめられるととても良い挫折経験の文章になります。
よくあるのが「結果」だけで終わっている文章がありますが、それだと単純な報告になるので、企業としても学生の力量が測れません。必ず「学び」「活かし方」を忘れないでまとめていきましょう。
4. 就活での挫折経験の例文
書き方を踏まえたうえで、挫折経験の例文を2パターン紹介しますので、作成時に参考にしてみてください。
・学業
・サークル
内容はそれぞれ異なりますが、流れを押さえておけば他のジャンルでも応用ができるはずです。
学業
まずは学業での例文です。
学生時代の挫折経験は、数学の単位を落としてしまったことです。
もともと数学が苦手で「勉強時間を多く確保しておけば試験も上手くいくだろう」と思っていましたが、結果試験を乗り越えられませんでした。
そもそも自分の苦手な部分の深堀ができておらず、まずは試験範囲で一番正答率が悪いものから対策を行いました。苦手意識があったので初めは思うように勉強ができなかったのですが、成績が優秀な友だちや先生から教わり、少しずつ成功体験を積めるようになりました。
結果、再履修で単位を取得することができ「できないもの」を自分自身で把握するのが大切であることを学びました。社会に出てトラブルと対応したときも「まずは何がよくないのか」というのを深掘りして、業務の遂行をしていきます。
サークル
次はサークルに関する例文です。
私の挫折経験は、大学のバスケットサークルで部長を務めていたときです。
的確な指示やコミュニケーションが取れずに、チームの連帯がスムーズにいかず試合に負けてしまいました。私はなかなか自信を持って人にアドバイスや意見を言えませんでした。というのも、特別にプレイが上手いわけではなかったからです。
そこで部長だからといって、全て一人で抱え込むのではなく、プレイに関しては上手い人の意見を聞き、コミュニケーションに関してはサークルの時間外で接点を作るようにしました。
どのタイミングで指示を出せば良いか少しずつわかっていき、メンバーの性格も以前より理解できたのでチームの雰囲気もまとまってきました。その結果、以前負けた対戦相手と再試合で勝つことができたのです。
私は、この挫折経験から「適材適所」を学び、周りの人を頼ることの大切さに気付かされました。仕事も一人では決してやらず、周りと協力しながら良い成果を出し続けていきます。
5. 就活での挫折経験がない場合の対処法
「どうしても挫折経験がない」という人は以下2つの対処法を試してみてください。
・自分史を振り返って反省、後悔を思い出す
・「挫折経験がない」と素直に面接で伝える
挫折経験は「その当時」に経験していても、思い出そうとすると鮮明に覚えていないものです。そういった場合はきちんと振り返るのをおすすめします。では、具体的に見ていきましょう。
自分史を振り返って反省・後悔を思い出す
小中高、そして大学在学中に「どんなことをしたか」「どんな失敗があったか」を思い出せる範囲でいいので、箇条書きに書いていきます。学校での出来事、友だちとの人間関係、習い事での経験などもいいでしょう。
いきなり文章に書こうと思うと「出来事」と「言葉」の2つを思い出そうとして、少し大変です。したがって、まずは箇条書きでどんどん書いていき最後に文章でまとめるようにしましょう。
文章にまとめるときは、今回の記事で紹介した「就活での挫折経験の書き方」を参考にしてみてください。
「挫折経験がない」と素直に面接で伝える
そもそも「挫折経験」は、人によって捉え方が異なるので「これを挫折経験と呼んでいいかわからない」という人もいます。そういった人は、面接で素直に「挫折経験がない」と伝えてしまうのもいいでしょう。
その代わり、工夫した経験・挑戦した経験などが話せると、カバーできる可能性があります。または「挫折経験がない=折れにくいタフなメンタルをもっている」とも捉えられるので、落ち込みにくい自分をアピールするのもいいかもしれません。