【例文あり】就活でよく聞かれる挫折経験の答え方を解説
2024/8/26更新
はじめに
エントリーシートや面接で聞かれることの多い質問の一つとして「挫折経験」が挙げられます。
人によっては「なぜ、こんなことを聞くの?」と思うかもしれませんが、企業にとっては重要な質問です。
なぜなら、社会に出て困難な状況に直面した際、どのように対処するかを判断する一つの指標にもなるからです。
そこで今回は、就活での挫折経験の答え方を解説しつつ、例文や挫折経験がない場合の対処方法についても紹介します。
対象は以下の疑問を持つ就活生です。
- そもそも挫折経験って何?
- なんで挫折経験が聞かれるの?
- 具体的な書き方は?
企業が挫折経験を聞く意図や印象が良くなる挫折経験の伝え方が分かる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
また、「挫折経験」に近い質問として「失敗談」を聞かれることもあります。
下記記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
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そもそも就活での挫折経験とは
「挫折経験ってなんとなくわかるけど、つまりどういうこと?」と思う人もいるかもしれませんね。
挫折とは、何か目標に向かって取り組んでいることが途中でだめになってしまうことを指します。
学生時代に当てはめると、以下のような出来事が該当します。
- 毎日受験勉強をしていたが第一志望の大学に落ちてしまった
- バイト先で後輩たちをまとめようとしたがうまくいかなかった
- 全国大会に向けて練習していたけど途中でケガをしてしまい辞退した
上記のような経験が就活での「挫折経験」です。
そのため「目標を持たずになんとなく始めたけど続かなかった」というのは「挫折経験」とは言い難いので、エピソードとしては採用しないほうがいいでしょう。
就活で挫折経験を聞かれる理由
就活で「挫折経験」が聞かれる理由は以下の通りです。
- 仕事に対する考え方や価値観を把握したい
- 挫折経験から学んだことをどうやって活かすのかを知りたい
- 仕事で壁にぶつかったときに乗り越えられるのかを知りたい
それぞれ見ていきます。
仕事に対する考え方や価値観を把握したい
入社する前に就活生の認識の違いをなくしたいと考える企業も少なくないもの。
就職してからお互いにとって「想像していた雰囲気と違った」となるのは避けたいからです。
- 裏方から周りをサポートしていきたいタイプ
- 失敗を恐れずにどんどんチャレンジしたいタイプ
- リーダーとなってチームをまとめていきたいタイプ
など、人によって向き不向きが異なります。
もちろん、社会人経験を積んでいけば学生時代と比べて成長するので、気持ちは変化する可能性が高いです。
しかし、就活の時点でその人に合った企業を見極めたほうがメリットは大きいでしょう。
挫折経験には、就活生の物事に対する姿勢や人柄が反映されています。
企業は就活生の「想い」を把握したいのです。
挫折経験から学んだことをどうやって活かすのかを知りたい
挫折経験から学んだことを活かす、ということは次回成功するためのステップになります。
常にそういった改善ができる人は、入社してからも同じように改善をし、貢献してくれるはずだ、と企業も思うでしょう。
働く上でも同じように「目標」に対しての「行動」と「改善」が常に求められるため、入社する前に適性を判断します。
つまり、適性を判断するために挫折経験から何を学び・どうやって活かすのかを事前に知っておきたいのです。
逆に言うと「挫折経験から学んだことをどうやって活かすのか」を伝えられれば、内定に大きく近づきます。
仕事で壁にぶつかったときに乗り越えられるのかを知りたい
会社に入ってからも壁にぶつかるときがくるでしょう。
企業は壁を乗り越えられるのか、そこで潰れてしまう人材なのかを事前に把握したいと考えています。
なぜなら、そこで潰れてしまう人材であれば、会社を辞めてしまうかもしれないからです。
そのため、エントリーシートや面接の時点で、トラブルや苦難を乗り越えてきた学生なのかを把握できれば、ズレが少なく済みます。
もちろんそれだけで全て判断できるわけではありませんが、ある程度の経験や耐性がある人のほうが成果も上げやすいもの。
失敗に対する免疫もあるため「どうすれば改善できるだろうか?」という思考でいる人も多いでしょう。
そういった思考をもっている人であれば、仕事で壁にぶつかっても乗り越えてくれるはずです。
就活で好印象を残すための挫折経験の伝え方
挫折経験を通して好印象を残すためには、冒頭で挫折経験を短くまとめて伝えるとよいでしょう。
また、失恋のエピソードなど個人的すぎる話は避けたほうが賢明です。
個人的すぎるエピソードはビジネスとは結びつかないので、違和感を持たれる可能性があります。
なお、下記記事にてエントリーシートの書き方や注意点を解説しています。
就活での挫折経験の書き方
ここでは、挫折経験の書き方について以下4つに分けて解説していきます。
- いつ挫折経験をしたのか
- 当時の目標とズレ
- 原因分析、対策、改善
- 結果、学び、活かし方
自己流で書こうとせずに型を身につけることで、相手に伝わりやすくなります。
①いつ挫折経験をしたのか
はじめに「いつ、どんな挫折経験をしたのか」を端的に伝えましょう。
これからあなたが話そうとするエピソードが「いつの出来事」で「どんな挫折経験だったのか」をはじめに伝えることで、話が理解しやすくなるからです。
あまり長すぎると、何を言いたいか分からなくなるので、シンプルに伝えましょう。
②当時の目標とズレ
挫折を経験した時期に、どのような目標を立て、それに向かってどのように取り組んでいたかを説明することが重要です。
目標そのものは達成できなかったわけですが、ここで大切なのは、当時の自分と掲げた目標との間にあった「ズレ」を見つけ出すことです。
具体的には、次のような事例が考えられます。
- TOEIC受験時に必要なスコアに届かず不合格になってしまった
- チームのメンバーとうまくコミュニケーションが取れなかった
これらの例から分かるように、目標達成のために何が不足していたのかを明らかにすることが重要です。
ただし、細部にこだわりすぎる必要はなく、大まかな要因を把握できれば十分でしょう。
このように、目標と実際の結果の差を分析することで、自分の課題や成長の余地を明確にすることができます。
こうすることで、挫折経験を前向きに捉え直す良い機会となっていることを示せます。
③原因分析・対策・改善
大枠の分析が完了したら、もう少し深掘りをしていきます。
たとえば「英語の長文が特にダメ」「相手のことを知らなかった」などです。
そうすることでようやく対策を考えることができます。
長文読解が苦手なのであれば、毎日長文に触れる習慣を作るようにする、相手のことを知らないのであれば質問を重ねて少しずつ知っていく、など具体的な行動が見えるはずです。
ここでの流れとしては原因分析・対策・改善となり、最後はそれらをつなげて文章にしていきます。
④結果・学び・活かし方
改善を行ったら、結果が現れるはずです。
「どのくらい変化があったのか」を書いていきます。
具体的な数字があるとわかりやすいので、メモなどで控えておくと良いでしょう。
そして、今回の経験を通じて「どんなことが学べたか」「その学びを入社してどのように活かすのか」をまとめられると、とても良い挫折経験の文章になります。
「結果」だけで終わっていると、単純な報告になってしまうので、企業としても学生の力量が測れません。
必ず「学び」「活かし方」を盛り込みましょう。
就活での挫折経験の例文
書き方を踏まえたうえで、挫折経験の例文を2パターン紹介しますので、作成時に参考にしてみてください。
- 学業
- サークル
内容はそれぞれ異なりますが、流れを押さえておけばほかのジャンルでも応用ができます。
学業
私の最も印象に残る挫折経験は、大学2年次に必修科目である応用数学の単位を落としたことです。数学が苦手だった私は、単純に勉強時間を増やせば問題ないと考えていましたが、結果は惨憺(さんたん)たるものでした。試験後、自分の学習方法に根本的な問題があることに気づきました。
まず、自己分析を徹底的に行い、特に苦手な分野を特定しました。次に、学習計画を立て直し、最も苦手な項目から優先的に取り組んだのです。当初は挫折感から逃げ出したい気持ちに駆られましたが、友人たちの励ましや、少しずつ理解が深まる実感が支えとなりました。
この経験を通じて、「できないこと」を正確に把握し、効果的な対策を立てることの重要性を学んだのです。再履修では85点を取得し、単位を修得できました。
この経験で得た粘り強さと問題解決能力は、今後の人生での困難に立ち向かう自信となっています。
【ポイント】
この例文では挫折をした科目や学年など具体的な情報を伝えることで、状況を詳しく説明しています。
また、抱えている問題を特定し、それに対してどのようなアクションを取ったかを伝えています。
そして、挫折経験で得たことを述べることで、学びとなったことを示しているのです。
サークル
私の最も印象深い挫折経験は、大学3年次にバスケットボールサークルの部長を務めていた際のことです。就任当初、私はリーダーシップについて誤解していました。プレイスキルに自信がなかったため、的確な指示やコミュニケーションを取ることができず、チームの連帯感が薄れていきました。その結果、重要な地区大会で惨敗を喫し、チームの士気は急降下してしまったのです。
この失敗を機に、私は自己分析とフィードバックを徹底的に行いました。そこで気づいたのは、「リーダーシップとは全てを一人で担うことではない」という点でした。そして、プレイ面、コミュニケーション面の改善策を洗い出しそれを実行しました。その半年後、地区大会リベンジマッチでは、前回惨敗した相手に73-62で勝利。この勝利は単なる結果以上の意味がありました。チーム全体が一つになり、各々が自分の役割を全うした証だったのです。
この経験から、私は「適材適所」の重要性と「信頼関係に基づくリーダーシップ」の本質を学びました。一人で抱え込むのではなく、チームの力を最大限に引き出すことこそがリーダーの役割だと気づいたのです。
【ポイント】
この回答例ではリーダーシップを誤解していたため、大きな失敗をしたことを伝えています。
その失敗を挽回するために必死で取り組んだことと、その結果チームが良い方向に向かい、リーダーシップの本質に気づいたことを示しています。
就活での挫折経験がない場合の対処法
どうしても挫折経験がない、という人は以下2つの対処法を試してみてください。
- 自分史を振り返って反省、後悔を思い出す
- 今までに一生懸命取り組んだものから見つける
挫折経験があったとしても、思い出そうとすると鮮明に覚えていないものです。
そういった場合は今までの人生を振り返るとよいでしょう。
では、具体的に見ていきます。
自分史を振り返って反省・後悔を洗いだす
小中高、そして大学在学中に「どんなことをしたか」「どんな失敗があったか」を思い出せる範囲でいいので、箇条書きにします。
学校での出来事、友だちとの人間関係、習い事での経験などもいいでしょう。
まずは箇条書きでどんどん書いていき、最後に文章でまとめるようにしましょう。
文章にまとめるときは、今回の記事で紹介した「就活での挫折経験の書き方」を参考にしてみてください。
今までに一生懸命取り組んだものから見つける
部活・サークル・ボランティア・アルバイトなど、少しでも頑張ったものをピックアップしましょう。
少しでも努力したものであれば、大きな挫折とはいえないまでも、うまく行かなかったことがあるものです。
そういったエピソードから感じたことや学んだことを伝えましょう。
おわりに
「挫折経験」と聞くとすごく大きな出来事のように聞こえますが、人によって捉え方はさまざまなので、自分なりの経験を語ることが重要です。
きちんとした文章にするのは、少々労力がいりますが、まずは箇条書きにして整理しておくのをおすすめします。
また、就活は最終的に一人で望むものですが、それまでの準備は友だちやキャリアアドバイザーなど周りの人に相談しながら進めていっても構いません。
一人で抱え込もうとすると限界がきますので、ときには周りの力を頼っていくのもいいのでしょう。