
【必見】総合職と一般職の違いとは?どちらに就職すべき?
2022年4月20日更新
はじめに
就職活動中の学生の中には、こんな悩みを抱えている人はいませんか?
・総合職とは?一般職とは?その違いがわからない。
・総合職と一般職、自分はどちらに向いているのか判断できない。
この記事を読むことで、このような悩みはすべて解消され、最後まで読んでいただいたあなたには次のようなメリットがあります。
・総合職と一般職の違いを理解することができる。
・自分はどちらに向いているかを判断できるようになる。
・就活の方向性が明確になり、迷いなく就活に臨むことができるようになる。
この記事では以下のテーマに沿って解説していきます。
気軽に読めるような内容ですのでご安心ください。
1.総合職と一般職の4つの大きな違い
2.総合職と一般職の大きな違いまとめ
3.総合職と一般職、どちらに就職すべきかの判断基準
4.総合職と一般職に関するよくある質問
それではさっそく最初のテーマについて見ていきましょう!
1.総合職と一般職の4つの大きな違い
就職活動中、総合職・一般職という言葉を目にする機会は多いでしょう。
しかし、「そもそも総合職とは?」、「一般職で就職するのとどう違うの?」という疑問を持つ学生も少なくありません。
ここでは総合職と一般職の大きな違いについて、以下の4点から解説していきます。
1.業務内容・範囲
2.給料・年収
3.異動・転勤
4.昇進(キャリアアップ)
1-1.業務内容・範囲
総合職とは、会社の中核となる役割を担う職種で、将来の幹部候補生として位置づけられています。
そのため総合職の業務内容・範囲は多岐にわたり、社内の様々な業務を経験することになります。
したがって、一般職と比べると残業時間が長かったり、休日出勤が多かったりする傾向があります。
なお、総合職は「事務系総合職」と「技術系総合職」に分けられ、それぞれ担当する業務が異なります。
・事務系総合職:管理部門(総務・経理・人事など)・企画部門・営業部門などを担当
・技術系総合職:研究・開発・設計・品質管理などの部門を担当
事務系総合職は主に文系、技術系総合職は主に理系の学生が採用されることが多いです。
一方で一般職とは、主に総合職の仕事をサポートする役割を担う職種です。
一般職は、総合職とは違って限られた内容・範囲の仕事を任されるとともに、それぞれの仕事に特化していくことが求められます。
具体的には、顧客対応・資料作成・発注対応などの事務作業一般を担うことが多いです。
また、残業時間は総合職と比べて短いか、ほとんど無いという傾向があります。
1-2.給料・年収
総合職は一般職よりも給料(基本給)が高く設定されています。
なぜなら、先述のとおり総合職は会社の中核となる役割を任されており、業務全体の難易度や責任の度合いも一般職と比べて高いからです。
具体的にどの程度差があるのか見ていきましょう。
厚生労働省の令和2年賃金事情等総合調査によると、総合職と一般職の給料の違いは以下の表のとおりです。
※表内の金額は、大卒でそれぞれの職種に就職した者の「月の平均給与(残業代は除く)」を示しています。
※表内の金額は、大卒でそれぞれの職種に就職した者の「月の平均給与(残業代は除く)」を示しています。
職種 | 年齢22歳 勤続0年 | 年齢25歳 勤続3年 | 年齢30歳 勤続8年 | 年齢35歳 勤続13年 |
総合職 | 22万2,000円 | 24万9,800円 | 32万7,000円 | 39万1,200円 |
一般職 | 20万1,700円 | 21万8,800円 | 25万9,700円 | 29万2,600円 |
この表からわかるとおり、就職した時点で毎月の給与に約2万円の差があり、13年後にはその差が約10万円に開いています。
ここから年収を算出すると、次のようになります。
※賞与(ボーナス)を年2ヶ月と仮定し、月の給与額を14倍して算出。
職種 | 年齢22歳 勤続0年 | 年齢25歳 勤続3年 | 年齢30歳 勤続8年 | 年齢35歳 勤続13年 |
総合職 | 310万8,000円 | 349万7,200円 | 457万8,000円 | 547万6,800円 |
一般職 | 282万3,800円 | 306万3,200円 | 363万5,800円 | 409万6,400円 |
総合職と一般職の年収を比較すると、就職1年目の時点で28万4,200円、勤続13年の時点では138万400円の差が生じています。
残業代を除外してこの金額差が生じているため、実際にはさらに年収に開きがあると考えられます。
総合職と一般職では生涯賃金がまったく違うのです。
1-3.異動・転勤
総合職と一般職では、異動・転勤の有無や範囲が異なります。
総合職の場合は、多岐にわたる業務を任されるため、数年ごとに様々な部署に異動するのが一般的です。
また、将来の幹部候補生として会社全体への理解が必要なため、全国にある支社等への転勤を命じられるのも当たり前となっています。
なお、原則として転勤の無い「エリア総合職」という職種を設けている会社もあります。
「地域限定職」・「地域総合職」と呼ばれることもあるエリア総合職は、業務内容は通常の総合職と同様ですが、転勤を命じられることがない職種です。
「総合職としてバリバリ働きたいけど、転勤はしたくない」という人に向いていますが、転勤が無い分、給料などの待遇は総合職に劣ります。
一般職に関しては、総合職とは違って業務内容が限定的であるため、異動の頻度も異動する部署の範囲も限られます。
また、転勤を命じられることは少なく、命じられたとしても近隣への転勤程度です。
特に転勤は私生活の環境までもガラッと変えてしまう要素なので、転勤の有無だけで一般職を選ぶ人も少なくありません。
1-4.昇進(キャリアアップ)
昇進(キャリアアップ)の早さに関しても、総合職と一般職で大きく異なります。
総合職の人は、基本的に責任が重く難しい仕事を担うため、その業務実績を高く評価されやすいため、昇進が早いです。
成果主義を重んじる会社であれば、数年で役職者となるような人も出てきます。
一方で一般職の人は、その仕事内容・範囲が限定的であるがゆえに業務実績が高く評価されにくいのが実情です。
したがって、一般職の場合は昇進が遅く、給料も会社での立場もなかなか上がっていきません。
リーダーシップを発揮して周囲をまとめる仕事をしている人と、限られた範囲の事務作業をしている人を比べたとき、前者の方が目立ち、評価されやすいのは明白です。
2.総合職と一般職の大きな違いまとめ
総合職と一般職を比較した際の違いをまとめてみました。
職種 | 業務内容・範囲 | 給料・年収 | 異動・転勤 | 昇進 |
総合職 | 幅広い | 高い | 全国転勤あり | 早い |
一般職 | 限定的 | 低い | 限定的 | 遅い |
3.総合職と一般職、どちらで就職すべきかの判断基準
ここまで「総合職とは?一般職とは?」ということについて、双方の違いを比較しながら解説してきました。
それを踏まえた上で、ここでは総合職と一般職どちらで就職すべきかの判断基準を示します。
判断基準となるのは以下の2つです。
基準1:理想のキャリアプランとライフプラン(どのように働き、生活したいのか?)
(例)バリバリ働いて収入もたくさんほしい。
(例)収入の多さよりもプライベートな時間の多さを重視したい。
基準2:自分の得意なことは何か?苦手なことは何か?
(例)責任が重くてもやりがいのあることをするのが得意。
(例)自分の好きなことができる時間が少ない環境は苦手。
この2つを判断基準として、「総合職で就職した方がいい人」と「一般職で就職した方がいい人」の特徴をそれぞれ解説していきます。
3-1.総合職で就職した方がいい人
以下の特徴に該当する人は、総合職で就職した方がいいでしょう。
・会社の中核的な役割を担い、幅広い業務に携わりたい。
・責任が重くても、やりがいのある仕事がしたい。
・残業などで私生活が多少犠牲になったとしても、やりがいや収入の多さを重視したい。
・とにかくたくさん収入がほしい。
・仕事で成果を上げてどんどん出世していきたい。
・リーダーシップを発揮して周りをまとめていくのが得意だ。
・同じような仕事を続けていくのは苦手だ。
・環境が大きく変わったとき、すぐに順応するのが得意だ。
・全国転勤が苦ではなく、むしろ新しい環境を楽しめる。
3-2.一般職で就職した方がいい人
以下の特徴に該当する人は、一般職で就職した方がいいでしょう。
・組織の中心となる人をサポートするような仕事がしたい。
・限定的な範囲の仕事を突き詰めていきたい。
・仕事と私生活のバランスを崩したくない。
・収入よりもプライベートな時間がたくさんほしい。
・転勤で私生活が犠牲になるのは避けたい。
・昇進して責任が重くなるのは避けたい。
・正確さが求められる事務仕事が得意だ。
・リーダーシップを発揮して周りをまとめていくのは苦手だ。
・環境が大きく変わった時、すぐに順応するのが苦手だ。
4.総合職と一般職に関するよくある質問
総合職と一般職に関するよくある質問をまとめました。
Q1.総合職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
Q2.一般職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
Q3.就職後に総合職と一般職の職種転換はできるの?
Q4.女性にとって総合職はきついって聞いたけど本当?
Q1.総合職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
志望する会社における総合職の役割を踏まえて志望動機を考えることが大切です。
なぜなら、採用選考の中で一般職ではなく総合職を選んだ理由を問われる可能性があるからです。
志望した会社において、総合職が担うであろう中核的業務は何かを理解しておくことで、その会社で総合職を目指す理由を述べることができます。
Q2.一般職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
Q1と重複しますが、志望する会社における一般職の役割を踏まえて志望動機を考える必要があります。
採用選考の中で、総合職ではなく一般職を選んだ理由を問われた際に、的確に答えられるように準備しておきましょう。
Q3.就職後に総合職と一般職の職種転換はできるの?
職種転換制度が設けられている会社であれば可能です。
ワークライフバランスを重要視する人が増えていることに伴い、職種転換制度を設ける会社も増えてきています。
総合職と一般職どちらで就職するか迷っている人は、転換制度のある会社を選ぶことをおすすめします。
なお、総合職から一般職への転換はめずらしくありませんが、一般職から総合職への転換は、その性質上実現が難しいことは覚えておきましょう。
Q4.女性にとって総合職はきついって聞いたけど本当?
「育児は女性の役割」という価値観が一般的であった時代は、育児休暇等の取得が昇進などの妨げになり、女性にとって総合職はきつい職種だったかもしれません。
しかし、現代では育児への価値観が変わり、女性も総合職として働きやすい環境を整える企業が増えています。
女性の活躍を期待して、女性総合職の採用枠を拡大している企業もあるくらいです。
例えば、総合商社の丸紅は「新卒の女性総合職比率を現状の20%〜30%から3年以内に40%〜50%にする」と2021年に発表しました。
時代の変化とともに、総合職に限らず段々と女性が働きやすい社会になってきており、この流れはこれから先も続いていくでしょう。
おわりに
この記事では、総合職と一般職の違いや、どちらで就職すべきかの判断基準について解説してきました。
最後にもう一度この記事の内容をまとめて紹介します。
総合職と一般職の大きな違い
職種 | 業務内容・範囲 | 給料・年収 | 異動・転勤 | 昇進 |
総合職 | 幅広い | 高い | 全国転勤あり | 早い |
一般職 | 限定的 | 低い | 限定的 | 遅い |
総合職と一般職、どちらで就職するかの判断基準
基準1:理想のキャリアプランとライフプラン(どのように働き、生活したいのか?)
(例)バリバリ働いて収入もたくさんほしい。
(例)収入の多さよりもプライベートな時間の多さを重視したい。
基準2:自分の得意なことは何か?苦手なことは何か?
(例)責任が重くてもやりがいのあることをするのが得意。
(例)自分の好きなことができる時間が少ない環境は苦手。
ここまで読んでいただいたあなたは、以前よりも就活の方向性が明確になったはずです。
総合職と一般職の選択は、就職活動を進める上でも重要であるとともに、今後の生き方をも左右します。
じっくりと考え、後悔のない選択をしましょう。
また総合職と一般職について悩んだら、いつでもこの記事に戻ってきてくださいね。