キャリアプランとは何?就活のESや面接での答え方を徹底解説
2022年10月10日更新
はじめに
就活をしていて「キャリアプラン」というワードを耳にすることがあると思います。
特に、エントリーシートを書いたり、面接をしたりすると、キャリアプランを聞かれることが増えます。
「そもそもキャリアプランって何?」
「面接でキャリアプランを聞かれたらどういうことを話せばいいの?」
「キャリアプランの作り方が分からない」
この記事では、このような疑問を感じている就活生向けに「キャリアプランとは何か」「キャリアプランの作り方、回答例」などを紹介しています。
この記事を読むと、キャリアプランを作る上で大切なことが分かり、面接で聞かれたときに慌てず、しっかりと答えることができるようになります。
1.キャリアプランとは何?
就活のエントリーシートや面接でよく聞かれるキャリアプランとは「将来の仕事の目標に向かって立てる計画」のことです。
分かりやすく言うと「将来その会社でどのように働いていきたいか」「将来どのような自分になりたいか」など目標を立て、実現のために立てる計画です。
面接対策だけでなく、キャリアプランを考えておくことで、自分が今後どのような将来に向けて進もうとしているのか見つめ直すきっかけにもなり、今自分がすべきことややりたいこと、現在置かれている自分の状況がわかるようになります。
キャリアプランとキャリアビジョンの違い
キャリアプランとキャリアビジョンは似ているため、勘違いをする就活生もいると思います。
簡単に言うと「キャリアビジョン」は将来の理想の自分、「キャリアプラン」はキャリアビジョンで思い描いた将来の理想の自分になるために、どうしたらよいかを計画したものです。
2.就活で企業がキャリアプランを聞く理由
就活のエントリーシートや面接で企業が就活生にキャリアプランを聞く理由は何か、見ていきましょう。
就活生と企業のマッチング度を見極めるため
企業は就活生と自社のマッチング度を見極めるために、キャリアプランを聞くことがあります。
キャリアプランは、就活生の価値観や軸が含まれた内容となることがほとんどです。
よって、企業は就活生のキャリアプランを聞くことで、将来どんな方向に進んでいきたいと考えているのか、その内容が企業のビジョンと同じ方向を向いているかなどを見極め、採用可否の判断をすることがあります。
このキャリアプランでマッチング度を見極められず、入社後就活生と企業の向いている方向が違うと分かったら、早期退職につながる可能性もあるため、企業はキャリアプランを慎重に見ています。
志望動機とキャリアプランの一貫性を確認するため
就活で必ずと言っていいほど質問されるのが志望動機です。
企業は、その志望動機とキャリアプランが一貫しているかどうかも見ています。
もし、志望動機とキャリアプランが一貫していなければ、その企業でなければならない理由が薄くなります。
また、キャリアプランを真剣に考えていないとも思われてしまうでしょう。
企業の理解度を確認するため
キャリアプランは少なくともその企業の事業内容や風土を理解していないと組み立てられません。
会社説明会やインターンシップ、OB訪問等で企業研究をしっかりした人は、その企業に合ったオリジナルのキャリアプランを立てることができます。
面接を受ける前までに必ず企業のホームページやパンフレットなどによく目を通し、企業の考え方を理解しましょう。
計画性を確認するため
キャリアプランを立てる際には、短期的、中期的と計画性をもって組み立てていかなければなりません。
キャリアプランをしっかり組み立てられる計画能力のある就活生を企業は欲しがります。
長期的にその企業で働く気持ちがあるか確認するため
企業は新卒採用をして、将来的に活躍してもらいたい若手人材を時間をかけて育成します。
そのため、企業はキャリアアップのため他社に転職するなどの早期退職をせず、長期的に働く意欲がある人に入社してほしいと思っています。
具体的で明確なキャリアプランを持っている就活生は、入社してからも目標に向けてモチベーション高く会社に貢献してくれると企業は考えているのです。
3.キャリアプランを立てるときのポイント
キャリアプランを立てるとき、初めてだと何から考えれば良いのかわからないと思います。
ここからはキャリアプランを立てるときのポイントをお伝えします。
自己分析をしっかり行う
まず、キャリアプランを立てるためには自分自身のことがよくわかっていなければなりません。
自分が今までどんな生き方をしてきたのか、今までに成功したこと、失敗したことは何か、得意なことは何かなど過去のエピソードを思い出し、自己分析をしっかり行いましょう。
自己分析をすることで、自分は何が得意でどんなことができるかが明確になり、将来のプランを立てやすくなります。
将来なりたい姿を思い浮かべる
自己分析で自分の強みや弱み、好き嫌いが分かったら、将来どんな自分になりたいかを想像してみてください。将来像から逆算して計画を立てていくことが大切です。
また、応募先の企業で自分が考える「将来なりたい姿」が叶えられるかどうかもポイントになります。
どの企業でも叶えられるようなキャリアプランではなく、応募先に合わせたキャリアプランを考えるとその企業への熱意を伝えられ、説得力が増します。
具体的なキャリアプランを立てる
キャリアプランは相手(面接官)がイメージしやすいように、具体的に立てることが大切です。
「〇〇ができるシステム開発者になる」、「10年後にチームリーダーになる」など具体的な目標になると良いです。
企業に入ったら、どんなことを経験してどんな姿になりたいかイメージを膨らませましょう。
ただし、自分自身のスキルアップのみを考えたキャリアプランを設定するのは好ましくありません。
企業としては、「企業の利益に貢献できる人材であるかどうか」が大切なので、自分自身のスキルアップが企業の利益にもつながる目標を考えるようにすると良いです。
面接官が聞いて、就活生の成長や活躍をイメージできるようなキャリアプランを立てるように意識しましょう。
具体的な数字を使う
キャリアプランは最終的には具体的に組み立てていく必要があります。
5年後、7年後、10年後など期間を区切って具体的な数字で表しましょう。
目標を決めたら実現に向けていつ何をするのかを明確にしておくことが大切です。時間軸をイメージしておくことで、計画が立てやすくなります。
現実的である
キャリアプランは、目標が大きければ大きいほど良いというわけでなく、現実的なものにしましょう。
聞こえがいいキャリアプランを立てても、現実的に達成できないようなものは、企業からの信頼は得ることができません。
自分が達成できる目標のレベル感を見つめ直すと良いでしょう。
企業の考えと合っているか確認する
応募企業の指針、ビジョンなどの考えと自分が将来目指す姿が合っているかどうかを考える必要があります。
例えば、海外進出をしたい企業と国内で活躍したい就活生だと、方向性がマッチしていないことになります。
企業が求めているのは、これから先も企業の進みたい方向と一緒になって利益に貢献してくれるかどうかです。
企業の考えを知るためには、会社ホームページを見たり、会社説明会、インターンシップに参加したりと、企業研究をしっかりと行いましょう。
同業他社だったとしても、各応募先企業に合わせたキャリアプランを考えることが大切です。
4.キャリアプランを伝える時のポイント
目標を達成するための計画を具体的に伝える
目標を達成するために「何を・いつまでに・どのような形で実現させるのか」を具体的に伝えるようにしましょう。
目標達成のために実践・努力していることを伝える
キャリアプランを実現させるために、現在どのようなことを行っているのか、どのような努力をしているかを伝えるようにしましょう。
また、行っていることや努力していることを具体的に伝える必要があります。
特に、応募先の企業が行っている事業に関連した内容の勉強をしたり、仕事で必要になりそうな資格取得のために勉強をしたりすると、真剣度が伝わり、面接官からの印象が良くなります。
ただ、入社前に必ず勉強しておかなければならないというわけではなく、入社してから必要なことを学べば問題はありませんので、入社後にどんな目標に向けてどのように取り組んでいくかをしっかりと伝えましょう。
キャリアプランと志望動機を絡めて伝える
キャリアプランと志望動機を絡めて伝えることで、よりその企業でなければならない理由が強くなり説得力が出ます。
応募先の企業と自分のキャリアプラン、志望動機がマッチしていないと面接官も首をひねってしまいます。
キャリアプランと志望動機を絡めて「どうしてこの会社に入社したいのか」が面接官にはっきりと伝わる答え方をしましょう。
5.キャリアプランの回答例
事前にキャリアプランの回答例を見ることで、自分のキャリアプランのイメージをつけることができると思います。
面接で急に聞かれ、焦って出てこないということがないように準備していきましょう。
営業職に就職したい方向けのキャリアプラン(例)
私は営業職に携わりたいと思っています。将来的には既存商品の海外への新規拡販を達成できる人になりたいと思っています。学生時代から営業にかかわる仕事に興味があり、キャリアプランを達成するためにも、現在は家電量販店で接客のアルバイトをしながら、ノウハウを身につけています。
私は御社の「2030年までに〇〇の海外展開を目指す」というビジョンに共感し、そのビジョンを達成する一員になりたいと考えています。入社後は、まず御社の商品に関する知見を広げることと先輩の営業スキルを見て学ぶことを意識します。そして、5年以内にエリアを任される営業マンを目指したいです。その後、営業や商品販売を通じて、御社の魅力を伝えるとともに、いずれは日本国内だけでなく、海外にも展開できたらと思っています。
IT関連に就職したい方向けのキャリアプラン(例)
現在学んでいるプログラミングをさらに極め、システム開発を行っていきたいです。私は御社の「〇〇システム開発の部門で2030年までにアジア一を目指す」というビジョンに共感し、そのビジョンを達成する一員になりたいと考えています。
そのために、入社後5年間は〇〇部でプログラミングと顧客の課題解決に力を入れ、その後は、更なる能力発揮を目指すために〇〇部に異動し、御社の新たなシステム開発のリーダーとなり、アジア一を達成させたいです。ビジョンの達成に向けて、日々自分に必要なことを整理し、ひたむきに努力し、着実にキャリアを積んでいきたいです。
海外業務に携わりたい方向けのキャリアプラン(例)
私は将来的に、御社の海外に関する事業において、現地駐在員として活躍したいと考えています。特に、アジア圏はこれから御社が力を入れていく領域だとお聞きしているため、アジア圏を中心に国や文化、経済などの特徴を学んでいきたいと思います。得意な英語だけでなく、中国語やタイ語の勉強も現在進めておりますので、入社後活かせるようにしていきたいです。
サービス関連に携わりたい方向けのキャリアプラン(例)
私は、将来自分の故郷の〇〇市の支店長となり、御社の規模拡大に貢献していきたいと考えています。御社には〇〇個の支店があり、誰もが知っている会社だとは思いますが、私の故郷〇〇市には支店がありません。しかし、今後の御社のビジョン「更なる規模の拡大」に大変共感し、将来的には〇〇市に支店を作り、支店長となりたいと強く思いました。
入社後は、基礎基本からしっかりと学び、営業活動だけでなくマネジメントの経験も積んでいきたいと思っています。
6.まとめ
面接でキャリアプランがしっかりと話せる人と話せない人では大きな差がついてしまいます。
キャリアプランと聞くと難しく聞こえることもあるかもしれませんが、しっかりと自己分析をし、自分の軸があれば、今後の自分の向かうべきところを明確にでき、回答を作成しやすくなります。
回答例を見ながら、自分のキャリアプランに当てはめ、面接で聞かれたときに困らないように準備をしておきましょう。