総合職と一般職どちらに就職すべき?4つの判断基準を徹底解説
2024/8/19更新
はじめに
人生のキャリアプランに大きく影響を及ぼす採用区分。
現在の日系企業では大きく分けると「総合職」と「一般職」の採用区分に分類できます。
本記事では、以下のような就活生に向けて、「総合職」と「一般職」どちらに就職すべきかの判断基準を徹底解説していきます。
- 総合職と一般職の特徴や違いについて知りたい
- 総合職と一般職、自分はどちらに向いているのか判断できない
- 総合職と一般職の判断基準を教えてほしい
この記事を読むことで、上記の疑問点を解消できますよ。
さらに、最後まで読んでいただいたあなたには次のようなメリットがあります。
- 総合職と一般職の違いを理解できる
- 自分はどちらに向いているかを判断できるようになる
- 就活の方向性が明確になり、迷いなく就活に臨めるようになる
本記事の内容を押さえて、就活の軸を明確にしておきましょう。
最後まで読むことで多くのメリットがありますので、ぜひご覧ください。
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総合職と一般職の4つの大きな違い
就職活動中、「総合職」「一般職」という言葉を目にする機会は多いでしょう。
しかし、「そもそも総合職とは?」「一般職で就職するのとどう違うの?」という疑問を持つ学生も少なくありません。
ここでは総合職と一般職の大きな違いについて、以下の4点から解説していきます。
- 業務内容・範囲
- 給料・年収
- 異動・転勤
- 昇進(キャリアアップ)
業務内容・範囲
総合職とは、会社の中核となる役割を担う職種で、将来の幹部候補として位置づけられています。
そのため、総合職の業務内容は多岐にわたり、社内のさまざまな業務を経験するでしょう。
企業としては、将来、経営層を担う人材として育成したいので、積極的にジョブローテンションを実施し適性を見極めたり、比較的難易度の高い業務を積極的に任されたりします。
後述しますが、このような業務内容の差を待遇面で補填しているわけです。
なお、総合職は「事務系総合職」と「技術系総合職」に分けられ、それぞれ担当する業務が異なります。
- 事務系総合職
管理部門(総務・経理・人事など)・企画部門・営業部門など - 技術系総合職
研究・開発・設計・品質管理など
事務系総合職は主に文系、技術系総合職は主に理系の就活生が採用されることが多いです。
一方、一般職とは、主に総合職の仕事をサポートする役割を担う職種です。
一般職は、総合職とは違って限られた内容・範囲の仕事を任されるとともに、それぞれの仕事に特化していくことが求められます。
具体的には、顧客対応・資料作成・発注対応などの事務作業一般を担うことが多いでしょう。
難易度の高い業務は総合職の社員で完結してしまうので、業務の難易度は下がる傾向にあるといえます。
また、困ったときは総合職の社員に相談できるため、相談を受ける側の総合職に比べると精神的な負荷も少ないでしょう。
給料・年収
総合職は一般職よりも給料(基本給)が高く設定されています。
なぜなら、先述のとおり総合職は会社の中核となる役割を任されており、業務全体の難易度や責任の度合いも一般職と比べて高いからです。
具体的にどの程度差があるのか見ていきましょう。
厚生労働省の令和5年賃金事情等総合調査によると、ピーク時の年収には以下のような開きがみられます。
※総合職は基本的に大卒のみですので、高卒の区分を一般職に読み替えています。
年収ベースで見てみると、大学卒事務・技術職(総合職)は 55 歳で 617万円、高校卒事務・技術職は 55 歳で 484万円となっており、実に133万円の差があるのです。
これはあくまで1年間の年収の話なので、30〜40年勤続すると、生涯賃金の差はとても大きくなりますね。
異動・転勤
総合職と一般職では、異動・転勤の有無や範囲が異なります。
総合職の場合は、多岐にわたる業務を任されるため、数年ごとにさまざまな部署に異動するのが一般的です。
また、将来の幹部候補として会社全体への理解が必要なため、全国にある支社等への転勤を命じられるいわゆる「全国転勤」は当たり前となっています。
また、働き方の多用化に対応すべく、「エリア総合職」という職種を設けている会社もあります。
総合職と一般職のいいとこ取りのような職種です。
業務内容は通常の総合職と同様ですが、転居を伴う転勤を命じられることがないのが特徴です。
「総合職としてバリバリ働きたいけど、転勤はしたくない」「家庭の事情でどうしても転勤できない」という人に向いていますが、転勤がない分、給料などの待遇は総合職に劣りますので理解しておきましょう。
一般職は、総合職と違って業務内容が限定的であるため、異動の頻度も異動する部署の範囲も限られます。
また、転勤を命じられることは少なく、命じられたとしても近隣への転勤程度です。
特に転勤は私生活の環境までもガラッと変えてしまう要素なので、転勤の有無だけで一般職を選ぶ人も多いのが実情です。
昇進(キャリアアップ)
昇進(キャリアアップ)の早さは総合職と一般職で大きく異なります。
総合職の人は、基本的に責任が重く難しい仕事を担うため、その業務実績を高く評価されやすいため、昇進が早いでしょう。
成果主義を重んじる会社であれば、数年で役職者となるような人も出てきます。
昇進に関するモデルケースを公開している企業も多いので、企業説明会などで質問してみましょう。
一方、一般職の人は、どんどん昇進していくということはありません。
近年は、出世に興味のない方も多いので、「気楽に最低限の暮らしができればいい」と考えるのであれば一般職への就職も候補となるでしょう。
したがって、一般職の場合は給料も会社での立場もなかなかあがっていきませんので注意が必要です。
総合職と一般職の大きな違いまとめ
総合職と一般職を比較した際の違いをまとめてみました。
職種 | 業務内容・範囲 | 給料・年収 | 異動・転勤 | 昇進 |
総合職 | 幅広い | 高い | 全国転勤あり | 早い |
一般職 | 限定的 | 低い | 限定的 | 遅い |
このように総合職と一般職では仕事の性質が異なるので、しっかりと将来の人生設計について考え、就活の軸を持っておく必要があるのです。
総合職と一般職、どちらで就職すべきか4つの判断基準
ここまで「総合職」「一般職」双方の違いを比較しながら解説してきました。
それを踏まえたうえで、ここでは総合職と一般職どちらで就職すべきかの判断基準を示します。
判断基準となるのは以下の4つです。
順番に紹介していきますね。
基準1:理想のキャリアプラン(どのように働きたいか)
目先だけではなく、30代、40代と年を重ねていくことをイメージし、どのように働きたいかをイメージしましょう。
人間というのはないものねだりをしてしまうものです。
ですから、就職時の採用区分は慎重に決定する必要があります。
総合職と一般職のどちらに応募しようか迷っている就活生は、いま一度、自己分析を徹底してみましょう。
まずは就活や人生の軸を明確にすることが先決です。
以下の記事で、自己分析の方法について紹介していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
基準2:理想のライフプラン
自分の理想とするライフプランを明確にしておきましょう。
理想だけではなく、絶対に譲れないポイントも整理しておくことをおすすめします。
- マイホームを購入したい
- 長男・長女であるため実家を受け継ぐ必要がある
- 子どもに転校をさせたくない、環境を変えずに子育てしたい
- 単身赴任は可能か
- 親や身内に介護が必要な人がいる
上記のような点について考えておく必要があります。
全国転勤のある総合職で採用されれば、希望どおりの勤務地で働くことは難しいでしょう。
そうなると上記のような問題が出てくるわけです。
重大な問題に発展する内容なので、ご家族と一度話し合って、共通認識を持ったうえで採用区分を決定しましょう。
基準3:自分の得意なことは何か?苦手なことは何か?
自分の「得意」「不得意」を判断基準として、採用区分を判断するのもひとつの方法です。
「総合職で就職したほうがいい人」と「一般職で就職したほうがいい人」の特徴をそれぞれまとめたのでご覧ください。
以下の特徴に該当する人は、総合職に就職したほうがいいでしょう。
- 会社の中核的な役割を担い、幅広い業務に携わりたい
- 責任が重くても、やりがいのある仕事がしたい
- 私生活が多少犠牲になったとしても、やりがいや収入の多さを重視したい
- とにかくたくさん収入がほしい
- 仕事で成果を上げてどんどん出世していきたい
- 同じような仕事を続けていくのは苦手だ
- 環境が大きく変わったとき、すぐに順応するのが得意だ
- 全国転勤が苦ではなく、むしろ新しい環境を楽しめる
一方で、以下の特徴に該当する人は、一般職で就職したほうがいいと思われます。
- 組織の中心となる人をサポートするような仕事がしたい
- 限定的な範囲の仕事を突き詰めていきたい
- 仕事と私生活のバランスを崩したくない
- 収入よりもプライベートな時間がたくさんほしい
- 転勤で私生活が犠牲になるのは避けたい
- 昇進して責任が重くなるのは避けたい
- 正確さが求められる事務仕事が得意だ
- リーダーシップを発揮するのが得意ではない
- 環境が大きく変わったとき、すぐに順応するのが苦手だ
自己分析の結果を参考に、どの項目に当てはまるかチェックしてみてください。
基準4:やりたい仕事かどうか
仕事の内容がやりたい仕事なのかどうかも非常に重要な判断基準です。
仕事をするうえで、自分のやりたい仕事を行うことができれば、充実した社会人生活を送ることができるでしょう。
総合職であれば、将来の幹部候補として、さまざまな業務を経験するので、自分の適性に合った仕事や興味のある職種を見つけやすいでしょう。
一方、一般職は専門性を深く追究していくため、一定の業務に従事することが多いです。
特に一般職を希望する場合は、自己分析や企業分析を徹底し、自分がどのような仕事がしたいのかを明確にしておくことが必要です。
総合職と一般職に関するよくある質問
総合職と一般職に関するよくある質問をまとめました。
Q1.総合職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
志望する会社における総合職の役割を踏まえて志望動機を考えることが大切です。なぜなら、採用選考の中で一般職ではなく総合職を選んだ理由を問われる可能性があるからです。志望した会社において、総合職が担うであろう中核的業務は何かを理解しておくことで、その会社で総合職を目指す理由を述べることができます。
Q2.一般職を目指すにあたって気をつけるべきことは何?
Q1と重複しますが、志望する会社における一般職の役割を踏まえて志望動機を考える必要があります。採用選考の中で、総合職ではなく一般職を選んだ理由を問われた際に、的確に答えられるように準備しておきましょう。また、「楽そうだから」という安易な理由で一般職を選択しないように注意してください。先ほど説明した4つの判断基準を参考に熟考することをおすすめします。
Q3.就職後に総合職と一般職の職種転換はできるの?
職種転換制度が設けられている会社であれば可能です。ワークライフバランスを重要視する人が増えていることに伴って、職種転換制度を設ける会社も増えてきています。総合職と一般職どちらで就職するか迷っている人は、転換制度のある会社を選ぶことをおすすめします。なお、総合職から一般職への転換は珍しくありませんが、一般職から総合職への転換は、優秀な業務成績を収めつつ、難関試験を突破する必要があるなど、ハードルが高くなるので注意しておきましょう。
Q4.女性にとって総合職はきついって聞いたけど本当?
「育児は女性の役割」という価値観が一般的であった時代は、育児休暇等の取得が昇進などの妨げになり、女性にとって総合職はきつい職種だったかもしれません。しかし、現代では育児への価値観が変わり、女性も総合職として働きやすい環境を整える企業が増えています。女性の活躍を期待して、女性総合職の採用枠を拡大している企業もあるくらいです。例えば、総合商社の丸紅は「新卒の女性総合職比率を現状の20〜30%から3年以内に40〜50%にする」と2021年に発表しました。時代の変化とともに、総合職に限らず段々と女性が働きやすい社会になってきており、この流れはこれから先も続いていくでしょう。パートナーができた際には、2人のキャリアプランについてしっかり話し合い、パートナー間でミスマッチが起きないようにしてくださいね。
おわりに
この記事では、総合職と一般職の違いや、どちらで就職すべきかの判断基準について解説してきました。
大学卒業を控えた就活生が総合職と一般職の採用区分について、深く考え判断することは難しいと思います。
ですが、本記事を読んでいる就活生は、少なくとも自分の将来のキャリアやライフプランについて考えているということですよね。
それは大変すばらしいことです。
総合職と一般職の選択は、就職活動を進めるうえでも重要であるとともに、今後の生き方をも左右します。
じっくりと考え、後悔のない選択をしましょう。
迷った際は、本記事で紹介している「4つの判断基準」を参考にしてください。
本記事が、採用区分選択の一助となれば幸いです。