【例文付き】「企業に興味を持ったきっかけ」の作り方とは?

【例文付き】「企業に興味を持ったきっかけ」の作り方とは?

2022年2月1日更新

はじめに

「企業に興味を持ったきっかけはどうやって書けばいいの」

「きっかけで他の就活生と差別化を図りたい」

 

こんな悩みを持ってはいませんか。

 

「企業に興味を持ったきっかけ」はエントリーシートや面接など、就活における多くの場面で使うことになります。

 

「企業に興味を持ったきっかけ」は伝わり方によって、採用担当者に与える印象もかなり変化するので、志望度をより伝えるためにも必ず力をいれておきたいポイントです。

 

そこで当記事では、「企業に興味を持ったきっかけ」の書き方について以下の順で徹底解説していきます。

書く際の手順や注意点、例文も紹介するので、これらを参考にすれば、自信をもってきっかけを企業に伝えることができるでしょう。

 

 

<目次>

1 企業が「自社に興味を持ったきっかけ」を聞く理由とは
  1-1 志望度を測るため
  1-2 企業の理解度を測るため

2 「企業に興味を持ったきっかけ」の書き方を解説
  2-1 自己分析
  2-2 企業研究
  2-3 就活軸と企業の特徴の書き出し
  2-4 「企業に興味を持ったきっかけ」の作成
    2-4-1 志望動機と混同しないこと
    2-4-2 自発的な理由にすること

3 「企業に興味を持ったきっかけ」をより効果的にアピールする方法とは?
  3-1 その企業でなければならない内容にすること
  3-2 PREP法で簡潔明瞭に説明すること
  3-3 深掘りされても答えられるようにすること

4 【まとめ】面接官に志望度を伝えることが最重要!

1.企業が「自社に興味を持ったきっかけ」を聞く理由とは?

「企業に興味を持ったきっかけ」について考える前に押さえておきたいのは、なぜそれを聞かれるのかです。

聞かれる理由がわかっていなければ、面接官が求めるものと方向性のズレた回答をしてしまい、効果的に自分をアピールすることができません

 

面接官は意味のない質問はしないので、「きっかけ」にも必ず質問の意味があります。

面接官はあらゆる質問で皆さんを分析しているので、彼らの思惑を理解したうえで返答する必要があるのです。

 

企業が自社に興味を持ったきっかけを志望者に質問していることには以下のような意図があります。

 

・志望者の企業への志望度を測るため

・志望者の企業理解度を測るため

 

それでは1つずつ確認していきましょう。

 

 

1-1.志望者の企業への志望度を測るため

「企業に興味を持ったきっかけ」の質問をする1つ目の理由が、志望者の企業への志望度を測るためです。

 

就活では複数の企業に応募することが多く、中には滑り止め程度の感覚で申し込んでいる人もいるでしょう。

企業からしてみれば能力が高く、企業に貢献してくれる人材であれば採用しますが、1番求めているのは自社に熱意を持っている人材です。

 

いくら能力が高くても、その企業で働く意欲やモチベーションがなければ、その能力を効果的に活かすことはできません。

そしてそういった人材はいずれ職場を去ってしまう可能性も高いため、企業として無駄な損失を抑えるために、できるだけ志望度の高い人材を確保したいと考えるのは当たり前のことでしょう。

 

そのため、就活においてエントリーシートや面接では、「企業に興味を持ったきっかけ」が頻繁に質問されます。

きっかけは熱意に直結する要素であることから、企業はそれを見ることで志望者の志望度がどの程度のものなのかを測っているのです。

 

 

1-2.志望者の企業理解度を測るため

2つ目の理由は、志望者の企業理解度を測るためです。

 

「企業に興味を持ったきっかけ」を見ると、その志望者がどの程度企業のことを理解しているのか、どのくらい興味があるのかを判断することができます。

 

企業側からしたら、どうせ採用するならしっかり企業のことを理解している人材を採用したいでしょう。

というのも、就職する企業のことすら理解していない人が、入社後企業に貢献できるようなイメージはわきづらいからです。

「これから入社する会社の特徴はよくわからないけど、本気でやるので働かせてください」と言われても説得力がありませんよね。

 

大した情報収集もせずに半可通な知識をふりまわしていては、ほぼ間違いなくマイナスの印象を与え、内定獲得が難しくなるでしょう。

2.「企業に興味を持ったきっかけ」の書き方を解説

企業の思惑がわかったところで、「企業に興味を持ったきっかけ」の書き方について解説していきます。

 

きっかけを書く際に最も重要であることは書く前の準備です。

きっかけがすでに明確にある場合は書き出すだけですが、理由が不明瞭なままで面接官を納得させるだけの「きっかけ」を伝えることは非常に難しいでしょう。

 

なんとなく応募して内定が獲得できた例はあまり見受けられません。

 

志望先の企業にした理由がまだ固まっていない人は、以下の手順を参考にして、一度書く内容を整理しましょう。

 

・自己分析

・企業研究

・就活軸と企業の特徴を書き出す

・きっかけの作成

 

では1つずつ解説していきます。

 

 

2-1.自己分析

きっかけを作成するうえではじめにやるべきことは自己分析です。

なぜ自己分析をする必要があるのかというと、自己分析をしなければ明確な就活軸が見つからず、それがなければきっかけも何も生まれないからです。

 

就活軸は、おおよそ自身の経験や能力により決まってきます。

例えば、「英語が得意だから英語を活用できる企業を探そう」「人の話を聞くのが得意だからヒアリング力が活かせる企業にしたい」といった具合になるでしょう。

 

昔から憧れていた仕事などでもない限り、やりたい仕事は企業研究の際に見つかることが多くなります。

しかし、自分の強みや特徴が把握できていないと本来自分が活躍できるであろう企業を研究の際に見落としてしまうことになるのです。

 

また、やりがいのある仕事が見つかったとしても、自己分析をおろそかにしていると説得力のある「きっかけ」は伝えられません。

というのも、自分がなぜその企業に向いていると思ったのかがはっきりしないからです。

 

自己分析をすれば、自分の強みや能力がわかり就活軸が明確になります。

自己分析をして就活で損をすることはないので、自分に適した仕事や企業を見つけるため、より具体的な「きっかけ」を生み出すために、必ず最初に取り組んでおきましょう。

 

 

2-2.企業研究

「きっかけ」を書くうえで企業研究は、必須事項となります。

というのも企業研究なしに作成しても、それは具体性を伴わず、企業理解度の低いもにしかならないからです。

 

たとえば「貴社の提供するサービスに惹かれました」と伝えても、面接官からすれば、それは抽象的で、何のサービスのどんな点に惹かれたのかが全くわかりません。

前述したように企業は「きっかけ」から志望者の企業理解度を見ていることから、こういった内容を伝えてもあまり評価はされないでしょう。

 

「きっかけ」を書く際には具体性を意識しなければなりませんが、それができていない実例は非常に多く見受けられます。その原因は、企業研究不足に他なりません。

先程の例で言えば、「貴社の提供するサービス」に関する知識がなければ、そもそもどこに魅力があるのかも伝えることもできません。

 

面接官は企業の一員であり、何年も人事に携わっている人もいるため、適当な情報を基に作成した「きっかけ」などは容易に見抜かれてしまうでしょう。

企業研究は面倒に感じることですが、それをしないで面接官を納得させることは困難であり、ましてや内定を獲得することはほとんど不可能です。

 

また、仮に面接官を出し抜けたとしても、企業研究をすることなく入社しては、結局自分の思い描いていた仕事とのギャップから転職をする羽目になるのが落ちです。

 

したがって、「きっかけ」を書く前には必ず企業研究を行い、具体性をもった内容にできるようにしましょう。

 

 

2-3.就活軸と企業の特徴の書き出し

自己分析と企業研究ができたら、自分の就活軸と企業の特徴を紙に書き出していきます。

ここではアイデア出しの段階なので、企業の特徴は自分にとって魅力的なもの以外も書き出すのがおすすめです。

 

たとえば、教育業界の塾講師に興味があるとして、志望先の「指導方法」に魅力を感じていたとしても、経営方法などのその他の特徴、他の塾と異なる点なども細かくアイデアを出しましょう

その中には、自分の就活軸と合致する要素がまだ残っている可能性があります。

 

より説得力のある「きっかけ」にするには、自分の就活軸と志望先の特徴をリンクさせる必要があります。

リンクする数が増えれば増えるほど企業とマッチする点が多くなり、志望度や熱意は伝わりやすいので、できる限り多く書き出すようにしましょう。

 

 

2-4.「企業に興味を持ったきっかけ」の作成

ここまでの作業ができたら、「企業に興味を持ったきっかけ」の作成に入ります。

 

「きっかけ」の構成は

 

・どこで志望先を見つけたか

・自分の就活軸

・企業の特徴の中で就活軸と合致しているところ

 

の順番にすると分かりやすいでしょう。

 

例えば以下のようなものが挙げられます。

 

 私は全国規模で展開される企業説明会にて貴社について知り、興味を持ちました。

 

 私は「英語スキルを活かせる」「塾講師の経験が活かせる」「どれだけ利用者の

 ニーズを汲み取れているか」を就活軸としており、英語を教えることで

 子どもの将来の選択肢を広げることができる教育業界、中でも塾業界に

 焦点を当てています。

 

 塾業界の中で貴社に興味を持った理由は、広告費や運営費を低コストにして

 授業料を極力抑えることで敷居を低くする取り組み、信頼関係を構築するための

 成績保障制度の策定、成績低迷者の救命措置としての無料の個別補講制度導入です。

 

 いずれの取り組みも利用者のニーズを最大限に汲み取れており、より直接的に

 人の人生に貢献できると考え、貴社を志望するに至りました。

 

3点を順番に述べることで話の構成を作っていけば、採用担当者に分かりやすい文章になるでしょう。

 

なお、「企業に興味を持ったきっかけ」を書く際には注意点があります。以下ではその注意点として

 

・志望動機と混同しないこと

・自発的な理由にすること

 

の2点を解説していきます。

 

2-4-1.志望動機と混同しないこと

「企業に興味を持ったきっかけ」の作成で注意する点は志望動機と混同しないことです。

「きっかけ」は志望動機と内容的に重複するところがありますが、あくまで問われている内容は「なぜ企業に興味を持ったか」ということであり、将来やりたいことを書くのは的外れとなります。

 

両者で述べる内容は以下のようになります。

 

 【企業に興味を持ったきっかけ】

 ・どこで志望先を見つけたか

 ・自分の就活軸

 ・就活軸と企業が合致しているところ

 

 

 【志望動機】

 ・企業に興味を持ったきっかけと同様

 ・将来のキャリアプラン

 

志望動機では未来のことも述べますが、「興味を持ったきっかけ」は過去に企業と出会ったきっかけ、なぜその企業を選んだのかのみを述べることになるので、冗長にならないように注意しましょう。

 

2-4-2.自発的な理由にすること

「企業に興味を持ったきっかけ」は自発的な内容にしましょう。

「きっかけ」は人それぞれですが、選考の際に伝えるのはなんでも良いというわけではありません。

 

特に、

 

・給料が高い

・残業が少ない

・休暇が取りやすい

 

などの福利厚生を理由とした「きっかけ」だと後ろ向きなイメージを与えてしまい、印象が良くありません。

 

実際にそういったことが目的で入社すること自体は全く問題ありませんが、選考の際にありのままを伝えてしまうと、向上心や熱意がないと判断されてしまので、「きっかけ」はあくまで自分が自発的に行動した結果のものであることを伝えるようにしましょう。

3.「企業に興味を持ったきっかけ」をより効果的にアピールするための方法とは?

「企業に興味を持ったきっかけ」をより効果的にアピールするにはあるポイントを押さえておく必要があります。

 

そのポイントとは以下の通りです。

 

・その企業でなければならない内容にすること

・PREP法で簡潔明瞭に説明すること

・面接でも答えられるようにすること

 

これらを意識したうえで作成できれば、より「きっかけ」に説得力を持たせることができるでしょう。

 

 

3-1.その企業でなければならない内容にすること

「企業に興味を持ったきっかけ」において他の就活生との差別化を図りたい場合、その企業でなければならない理由にしましょう。

なぜなら、他の企業でも使いまわせるような「きっかけ」では志望度が伝わりにくいからです。

 

例えば、AさんとBさんがいてそれぞれ以下のような「きっかけ」を述べたとします。

 

A:「私は製造業に興味があり技術力が高い貴社の商品製造に携わりたいと感じました」

B:「貴社の製品は昔から愛用しており、高品質であることを身を持って体感しました。その製品にも応用されている貴社独自の技術である〇〇を学び、私もその製造に携わりたいと感じました」

 

AさんとBさんどちらの志望度が同じくらいだとしても、おそらくBさんの方が志望度が高いと判断されるでしょう。

それは、Bさんの方がその企業ならではの「きっかけ」を伝えられているからです。

 

せっかく志望度が高くても採用担当者にそれを伝えられなければ意味がないので、「きっかけ」は志望先の企業でなければならない内容にしましょう。

 

 

3-2.PREP法で簡潔明瞭に説明すること

続いては「きっかけ」の伝え方の問題ですが、エントリーシートに書くときも面接で話すときも、伝える際はPREP法を意識しましょう。

 

PREP法とは英語のPoint(結果)Reason(理由)Example(具体例)Point(結論)の頭文字をとったもので、この順番で話を構成する方法のことを言います。

 

小説などではよく起承転結という文の構成をしていますが、この構成は就活にはふさわしくありません。

なぜなら、起承転結は結論が最後にくるため、最後まで何が言いたいのか分かりにくいからです。

 

一方でPREP法は結論を最初に述べ、理由や具体例で解説した後、同じ結論で話を締めます。

最初に結論がくると、相手もその後の話の展開が読みやすくなるため、より話の内容が理解できるようになるのです。

 

エントリーシートでは書くスペースが少なく、面接では話す時間が短いため、いずれにおいても短くスマートに内容を伝える必要があります。

PREP法であれば話の構成を作りやすく、的確に内容を伝えられることからも、「きっかけ」を書く際にもこの方法を適用するようにしましょう。

 

3-3.深掘りされても答えられるようにすること

「面接ではエントリーシートに書いた内容をそのまま話せばいい」と考えている人がいるかもしれませんが、それはあまりおすすめしません。

というのも、「企業に興味を持ったきっかけ」は面接の質問の中でも面接官が非常に気になるところであり、企業によっては「きっかけ」について深掘りされるケースもあるからです。

 

エントリーシートに書いた「きっかけ」が非常に素晴らしい内容のもので、その時点で採用担当者からの評価が高かったとしても、深掘りされたときに自分の言葉で納得のいく返答ができなければ、印象はガクンと落ちてしまうでしょう。

 

そのため「企業に興味を持ったきっかけ」は自分の言葉で論理的に説明することが重要です。

 

「きっかけ」は面接で深掘りされる可能性が非常に高い要注意事項ですが、それを逆手に取れば、自分をアピールする絶好の機会ともなります。

自分の作った「きっかけ」から聞かれるであろう質問を想定して、あらかじめ対策を練っておくことで、面接官の印象により残るようなアピールができるようにしましょう。

4.【まとめ】面接官に志望度を伝えることが最重要!

当記事では「企業に興味を持ったきっかけ」の書き方について解説してきました。

 

「企業に興味を持ったきっかけ」を伝えるうえで最も意識するべきことは、いかにして志望度を効果的に伝えるかです。

企業が志望者に対して「きっかけ」を質問するのは、何より志望者の熱意や意欲を見たいからです。

 

「きっかけ」の書き方は志望度を伝えやすくするための手段であって、書き方が上手くなることがゴールではありません。

エントリーシートに立派な文章を書くこと、面接で立派に答えられることにこだわりすぎると、本質よりも方法を注視してしまいがちです。

 

目的がズレてしまっては本末転倒ですので、「自分の志望度を伝えること」が大切であることを常に意識するようにしましょう。

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監修者情報

近藤明弘

キャリアアドバイザー

株式会社ニトリに新卒入社。
個人売率ランキングでは全国で10位に入賞するなど、多くの成果を生み出してきた。 2021年より株式会社ナイモノにジョイン。 リクルーティングアドバイザー(RA)とキャリアアドバイザー(CA)の経験を持ち、現在はCAとして急成長中。