薬剤師に未来はないのか?なくなる職業ランキングを紹介
2025/8/25更新

この記事の監修者
印出実生(キャリアアドバイザー チーフ)
現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして、ショーカツ・スタキャリなどの就活支援サービスを担当。社会人1年目で最年少MVP獲得、新卒採用プロジェクトに抜擢されるなど高い評価を得ている。自身の就活経験を活かし、業界・仕事・企業探しから逆算した年内スケジュールの組み立て方まで、二人三脚で就活生に寄り添ったサポートを心がけている。
有料職業紹介事業許可番号13-ユ-306414
プライバシーマーク認定番号:17001872(02)
現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして、ショーカツ・スタキャリなどの就活支援サービスを担当。社会人1年目で最年少MVP獲得、新卒採用プロジェクトに抜擢されるなど高い評価を得ている。自身の就活経験を活かし、業界・仕事・企業探しから逆算した年内スケジュールの組み立て方まで、二人三脚で就活生に寄り添ったサポートを心がけている。
有料職業紹介事業許可番号13-ユ-306414
プライバシーマーク認定番号:17001872(02)
はじめに
「薬剤師って将来性がないの?」
薬学部を目指す人や、就活中の人なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。
本記事では、薬剤師の未来についてわかりやすく解説します。
さらに「なくなる職業ランキング」も紹介するので、薬剤師以外の職業と比べながら進路を考える参考にしてください。
- 薬剤師を目指しているけど、将来が不安な就活生
- 「薬剤師に未来がない」と言われる理由を知りたい人
- 他の職業の将来性とも比較して進路を考えたい人
下記の関連記事も参考にしてください。
10年後になくなる可能性のある仕事/職業とは! ランキングトップ10を大公開!
10年後になくなる職業とは?なくなる職業の特徴も解説!
【2023年版】これから需要が増える仕事・将来困らない仕事18選を紹介
就活生に人気のコンテンツ
完全無料
薬剤師の就活は何が違う?
薬学部の学生が挑む就職活動は、一般的な大学生の就活とは大きく異なります。その背景には「国家試験」という大きな壁と、薬剤師という国家資格を必要とする特殊な職種が関わっています。
一般企業との違い
一般企業の就活は、大学3年の後半からインターンシップや企業研究が始まり、4年生の春から本格的な採用選考が行われます。一方で、薬剤師の就活はスケジュールがやや後ろ倒しになります。
多くの薬剤師採用では「薬剤師免許を取得する前提」で内定が出されるため、採用試験や面接のタイミングは国家試験を見据えた日程で進められます。また、病院や調剤薬局では「人柄」「学びたい姿勢」を重視されることが多く、一般企業のようにエントリーシートやSPIの点数で足切りされるケースは比較的少ないのも特徴です。
さらに、薬剤師は売り手市場の傾向が強いため、複数の内定を得やすい状況にあります。ただし、だからといって準備を怠ると「志望動機が浅い」「現場理解が不十分」と判断され、希望の職場に就けないこともあるため注意が必要です。
データで見る薬剤師の将来性
薬剤師の有効求人倍率は 2.20倍(2022年)から2024年もほぼ同水準を維持しており、全職種平均(約1.3倍)より高い数値となっています。依然として需要は安定していますが、都市部と地方では状況が異なります。
厚労省の「医療従事者の地域偏在指標」によると、都市部では薬剤師過剰、地方では不足が続く傾向が明確に示されています。特に病院薬剤師は地方での採用が難しく、今後も地域格差は課題となりそうです。
\薬剤師を目指すなら「面接力」も未来を左右する!/
「薬剤師は将来性がないって本当?」「就職先の選択肢が減るのでは…」
そんな不安を感じている就活生にこそ、面接での印象が重要になります。
薬剤師の業界も変化の時代。AIや制度改革に左右されない人材として、自己PRや志望動機で“強み”を明確に伝えることがカギです。
そこで、100種類の面接質問と回答例を収録した《面接頻出質問集》を無料でご用意しました。
移動時間にスマホでチェックできるから、対策もラクに続けられます。
将来性に不安を感じる今こそ、“伝え方”で差をつけましょう!
薬剤師には将来性がないと言われる4つの理由
「薬剤師に未来がない」と耳にすることがあります。
その背景には、薬剤師を取り巻く環境の変化が関係しています。ここでは主な4つの視点をわかりやすく解説します。
薬剤師の数が増えすぎている
厚生労働省の統計によると、薬剤師の数は年々増加しています。
平成30年から令和2年の間に1万人以上増え、令和2年には約32万人に達しました。
求人数と求職者数のバランスが取れつつあり、今後2030年までには安定すると予想されています。
つまり、薬剤師は「売り手市場」から「競争が激しい市場」に移り変わっているのです。
リフィル処方箋の普及
2022年度の診療報酬改定で導入された「リフィル処方箋」。
一定期間内であれば、医師の診察を受けずに薬を複数回受け取れる制度です。
一見すると薬剤師の仕事が減るように思えますが、実際には患者の経過観察や健康状態の確認といった新たな業務が増加。
そのため、薬剤師にはより高度な知識と対応力が求められるようになっています。
ファーマシーテクニシャン制度の導入検討
「ファーマシーテクニシャン」とは、薬剤師免許を持たない人でも調剤補助や事務作業を行える人のことです。
日本ではまだ制度化されていませんが、薬剤師が患者対応や在宅訪問に集中できるよう、導入が検討されています。
ただし、単純作業がテクニシャンに任されるようになれば、スキルの低い薬剤師は仕事を奪われるリスクもあると考えられています。
IT・AIの導入
近年は薬局にもAIやロボットが導入されつつあります。
- 調剤ミスの防止
- 処方待ち時間の短縮
といったメリットが期待されていますが、AIは「単純な業務」を代替できるため、そこに頼っている薬剤師にとっては脅威になり得ます。
一方で、患者の相談対応や専門的判断といった人間にしかできない仕事は残り続けるでしょう。
薬剤師に将来性がないといわれる背景にはこういった要因があります。
ただし、これらは「薬剤師の仕事がなくなる」というよりも、求められる役割が変化していると考えるべきです。
今後は「専門知識」「コミュニケーション力」「患者に寄り添う姿勢」がより重要になっていくでしょう。
AIに任せることのできる業務の詳細は、下記の通りです。
AIが代替できる業務
- 事務作業
- 受付業務
- 調剤業務
- 薬剤管理
また、調剤業務は最も正確性が求められる業務の一つですが、AIの画像認識システムを導入すると、処方通りのお薬が正しく入っているか確認できるため、薬剤師の負担が軽減し監査業務も効率良く進みます。
高齢化が進んでいる現代では医師や薬剤師の負担を減らすため、処方箋の電子化やオンライン診療も進んでおり、生産性の向上が求められるでしょう。
コロナ禍の影響もあり、オンライン診療に関しては導入している病院が増えており、従来予測されていたスピードよりも早く医療業界のIT化が進んでいます。
将来なくなる可能性が高い仕事ランキング13選
薬剤師を目指している就活生の中には、「本当に薬剤師って将来も必要とされるのかな」と不安を感じている人も多いでしょう。
ここでは、AIやテクノロジーの進化で将来なくなる可能性が高いといわれている職業をランキング形式で紹介します。
「なぜその仕事がなくなるのか」「どう変わっていくのか」を理解することで、自分のキャリアを考えるヒントになります。
将来なくなる可能性が高い仕事をランキング形式で13位まで紹介します。
1位:薬剤師
薬の調剤や服薬指導は、すでにAIや自動調剤機によって代替できる部分が増えています。特に大規模な調剤業務や定型的な作業は自動化が進むと予想されます。
ただし、患者さん一人ひとりの体質や生活習慣に合わせた相談、薬の副作用や飲み合わせへのきめ細かい対応は人間にしかできません。薬剤師の未来は「機械では補えない専門的なコミュニケーション力」にかかっているといえるでしょう。
2位:タクシードライバー
自動運転技術の進化により、タクシーの運転業務は将来的にAIに置き換わる可能性が高いと考えられています。すでに一部の都市では自動運転タクシーの実証実験が始まっています。
一方で、観光案内や接客を伴うサービス型のドライバーは引き続き人間ならではの価値が期待されます。運転技術だけでなく「人との関わり」を重視する働き方が生き残る鍵となるでしょう。
3位:レジスタッフ
コンビニやスーパーでは、セルフレジやキャッシュレス決済の普及によって、人がレジを打つ仕事は急速に減っています。無人店舗も拡大しており、単純な会計業務は機械に置き換わるのが当たり前の時代になるでしょう。
今後は「接客スキル」「商品提案」「顧客とのコミュニケーション」を強みにしたスタッフだけが残り、単なるレジ打ちだけでは生き残れなくなっていきます。
4位:警備員
防犯カメラやセンサー、顔認証システムなどの高度化により、警備の現場では人の目に頼らない仕組みが増えています。施設警備や巡回の一部はすでに機械化されつつあります。
しかし、現場で突発的に起きるトラブルへの即時対応や、人がいることで生まれる安心感は依然として必要とされます。そのため、全ての警備員の仕事が消えるわけではなく「テクノロジーを補助する役割」として残る可能性があります。
5位:事務仕事
書類作成やデータ入力などのルーティン業務は、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって急速に自動化が進んでいます。単純作業は機械の方が正確かつ効率的に処理できるため、人間が担当する機会は減少していくでしょう。
しかし、データをもとにした企画立案や意思決定、他部署との調整力など「人間にしかできない判断力」を持つ人材は引き続き必要とされます。
6位:放射線科医
画像診断の分野はAIが得意とする領域であり、人間以上の精度で異常を発見できるケースも増えています。今後はAIが一次診断を行い、人間の医師が最終チェックを担当するスタイルが一般的になるでしょう。
ただし、診断結果を患者に分かりやすく説明し、治療方針を一緒に決めていく役割はAIには担えません。放射線科医は「人と向き合う力」を磨くことが生き残りの鍵になります。
7位:建築士
AIは膨大なデータを活用し、耐震構造やエネルギー効率を考慮したシミュレーションを効率的に行うことができます。そのため、基本的な設計業務は自動化される可能性が高いといわれています。
しかし「住みやすさ」「街との調和」「デザイン性」といった人間的な感覚や美的センスは、AIでは補いきれません。今後の建築士には、技術力と芸術性を融合させたスキルが求められるでしょう。
8位:公認会計士
会計データの入力や帳簿管理、さらには一部の監査業務はAIに任せられるようになってきました。特に数字のチェックや異常値の発見などはAIの方が得意です。
しかし、企業経営に踏み込んだコンサルティングや、経営戦略に基づく提案は人間にしかできません。公認会計士として生き残るためには「データ分析力」と「経営の視点」を持つことが重要になっていきます。
9位:行政書士
定型的な書類作成や許認可申請は、オンライン申請システムや自動化ツールの普及によって効率化されています。そのため「作業代行」だけを行う行政書士の仕事は減少傾向です。
しかし、複雑な事例や依頼者ごとに異なる背景を考慮したアドバイスは、AIには難しい領域です。法律知識だけでなく、相談者の状況に寄り添える柔軟性が求められるでしょう。
10位:司法書士
不動産登記や商業登記など、定型的な書類作成や手続き業務はシステム化が進んでおり、司法書士の仕事の一部は縮小していくといわれています。しかし、法的判断を伴う複雑な案件や、依頼者の意図を正確に汲み取って対応する場面はAIには代替できません。
司法書士が今後も必要とされるためには、単なる「代行者」ではなく「法務の専門パートナー」としての役割が重要です。
11位:社会保険労務士
給与計算や勤怠管理、保険手続きの多くはクラウドシステムで自動化が進んでいます。そのため、ルーティン的な労務管理業務は縮小傾向にあります。一方で、企業特有の労務トラブルや従業員との関係性に関する相談は、人間ならではの判断力が求められます。
社会保険労務士として生き残るには「人事戦略」や「労務リスクマネジメント」に強い専門性を持つことが大切です。
12位:税理士
税務申告や会計処理の大部分は、AIや会計ソフトで効率的に自動化が可能になっています。そのため、定型的な業務に依存する税理士は将来的に厳しい状況に置かれるかもしれません。
しかし、節税戦略や事業計画に基づいたアドバイスは、AIでは提供できない領域です。今後は「企業のパートナー」としての役割を果たせる税理士が求められていくでしょう。
13位:鉄道運転士
自動運転技術の導入により、一部の都市鉄道や新交通システムではすでに運転士が不要になっています。将来的にも、定型的な運行管理はシステムに任せられると考えられます。
しかし、異常時の対応や安全確認、乗客へのアナウンスといった臨機応変な判断は人間にしかできません。鉄道運転士は「安心感を提供する存在」として役割を残す可能性があります。
今回のランキングを見ると、薬剤師をはじめ、専門職や安定職と思われていた仕事でもAIや自動化の影響を受ける可能性があることが分かります。
しかし「なくなる=不要になる」というわけではありません。
人間だからこそできる仕事にシフトし、自分の強みを磨くことが大切です。
今回は薬剤師を第一志望にしている就活生向けにまとめましたが、もし薬剤師以外にも気になる職業がある場合は、このランキングを参考にしてください。
薬剤師として生き残るための4つの方法
医療を取り巻く環境は大きく変化しており、薬剤師もただ調剤するだけでは役割を果たせなくなっています。これからの時代に薬剤師として活躍し続けるためには、以下のような4つの力を身につけることが重要です。
それぞれのポイントを順番に解説していきます。
高い専門性を持つ薬剤師になる
医療は日々進歩しており、薬剤師にも高度な知識や技術が求められるようになっています。特に、外来化学療法の増加や「高度薬学管理型薬局」の設置により、専門的な臨床スキルを持つ薬剤師の存在は欠かせません。
臨床スキルがあれば、患者一人ひとりに適した薬物治療を提案でき、より安全で効果的な医療を提供できます。そのためには、新しい医薬品や治療法に関する情報を常にアップデートし、病態に対する理解を深める努力が必要です。
複雑な症例に対応できる力を身につければ、医療チームの中でも信頼される薬剤師として活躍の場が広がっていくでしょう。
地域規模で高齢者をサポートできる薬剤師になる
日本は急速に高齢化が進んでおり、「健康サポート薬局」や「かかりつけ薬剤師」としての役割がますます注目されています。
高齢者は複数の病気を抱え、複数の薬を服用しているケースが多いため、薬剤師が定期的に健康相談に乗り、服薬状況をきめ細かくチェックすることが重要です。わずかな体調の変化に気づき、適切な対応を行える薬剤師は、地域医療において大きな価値を発揮します。
また、在宅医療を希望する患者も増えているため、自宅を訪問して調剤や服薬管理を行う機会も増えています。患者との距離が近い分、薬のことだけでなく生活全般のサポート役として信頼される存在になれるのです。
セルフメディケーションを支えられる薬剤師になる
「自分の健康は自分で守る」というセルフメディケーションの考え方が広まり、市販薬の需要が高まっています。セルフメディケーション税制も導入され、ドラッグストアで薬を買う人は年々増加しています。
しかし、市販薬の種類は非常に多く、一般の人にとっては「どれを選べばいいのか分からない」という悩みがつきものです。そこで頼りにされるのが薬剤師です。
一人ひとりの体質や生活習慣を理解し、適切なアドバイスを行うには、観察力とコミュニケーション力、そして幅広い薬の知識が必要です。セルフメディケーションを支援できる薬剤師は、これからますます必要とされるでしょう。
語学を学んで、外国人にも寄り添える薬剤師になる
訪日外国人の増加や在留外国人の増加により、薬局や病院では外国人患者と接する機会も増えています。そんな中、外国語で対応できる薬剤師の価値は非常に高まっています。
英語はもちろん、中国語や韓国語などを話せる薬剤師は特に重宝されます。たとえば「観光地の薬局」や「外国人労働者の多い地域」では、語学力を持つ薬剤師は引っ張りだこです。
言葉が通じれば、患者も安心して相談でき、薬の誤解やトラブルも防げます。語学力を磨くことは、今後のキャリアの幅を大きく広げる強力な武器になるのです。
薬剤師として生き残るためには、ただ資格を持っているだけでは不十分です。専門性の強化、地域での活躍、セルフメディケーション支援、語学力など、時代の変化に応じたスキルを磨くことが大切です。
医療現場のニーズは多様化しています。その中で「自分はどの分野で強みを発揮できる薬剤師になるのか」を意識してキャリアを積み重ねていけば、これからの時代も必要とされる薬剤師として長く活躍できるでしょう。
\“選ばれる薬剤師”になるために、面接対策から始めよう!/
薬剤師の未来が不安視される今、求められるのは「専門性」と「対話力」です。
地域医療への貢献、セルフメディケーションの支援、多様な患者との対応など――。
変化する医療現場では、自分の強みを言語化し、面接で明確に伝える力が欠かせません。
そこで、100種類の質問と回答例をまとめた《面接頻出質問集》を無料でご用意しました。
スマホで手軽に確認できるから、スキマ時間でも効率よく準備できます。
未来を切り開く第一歩は、あなたの言葉で“価値”を伝えることです。
新しいキャリアパスの広がり
かつて薬局や病院勤務が中心だった薬剤師の進路は、近年多様化しています。
- 在宅医療:高齢化に伴い、在宅患者への訪問薬剤管理が拡大中。
- 製薬企業:PV(ファーマコビジランス=医薬品安全性監視)やCRA(臨床開発モニター)など専門職へのニーズ増。
- 健康サポート薬局:予防医療や生活習慣病支援の役割を担う。
- ライター・翻訳:医療系コンテンツや英語論文翻訳で専門知識を活かせる。
これらはnoteやSNSでも実体験が多数共有されており、薬剤師のキャリアは「資格を活かしたパラレルキャリア」へと広がっています。
AI・オンライン薬局による変化
テクノロジーの進展も薬剤師の将来像を変えています。
- Amazon薬局(米国):処方薬をオンラインで購入できる仕組みが浸透。
- 遠隔服薬指導:オンライン診療と組み合わせ、地方や高齢者への支援を強化。
- スマート薬局:自動調剤機やAIによる服薬アドヒアランス管理の導入が進行。
こうした変化により、従来の「調剤中心」から患者支援・情報提供のプロフェッショナル へと役割がシフトしています。
薬剤師就活の全体スケジュール
ここでは、薬剤師を目指す場合の就活全体のスケジュールを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
国家試験前後の就活の流れ
薬剤師の就活は、国家試験を控えた6年制薬学部生にとって大きな関心事です。多くの学生は5年次の夏から秋にかけてインターンや説明会に参加し始めます。その後、6年次の春から夏にかけてエントリーや面接が本格化し、国家試験前に内定を得る学生も少なくありません。
一方で、国家試験後に改めて就活を進める人もいます。特に試験勉強に集中したい学生や、合格発表を確認してから動きたい学生は、春以降に活動を開始するケースが多いです。就活開始のタイミングは人それぞれですが、「試験勉強と就活の両立」をどう組み立てるかがポイントとなります。
内定のタイミング
薬剤師の採用活動は一般企業よりも早めに進む傾向があり、早い学生は6年次の夏頃に内定を獲得します。特に調剤薬局やドラッグストアでは、学生の不安を和らげるために「国家試験前の内定出し」が積極的に行われています。ただし、国家試験の結果次第で入社が確定するため、あくまで「仮内定」として扱われる場合もあります。
国家試験後の就活では、病院薬剤師や製薬企業を志望する学生が多く、春から夏にかけて内定が出揃うケースが一般的です。つまり、自分がどの進路を志望するかによって、就活のスケジュール感も変わってくるのです。
進路の選択肢:薬剤師のキャリアパス
ひとことに薬剤師といっても、様々なキャリアパスが存在しています。ここでは、4つのキャリアパスについて解説していきます。
病院薬剤師
病院で働く薬剤師は、患者さんの治療に直結する業務を担います。調剤や服薬指導に加え、チーム医療の一員として医師や看護師と連携し、治療方針に関わることも少なくありません。
大学病院や大規模病院は採用倍率が高い傾向がありますが、臨床スキルを磨きたい学生には人気の進路です。
調剤薬局
調剤薬局は薬剤師の就職先として最も多くの学生が選ぶ道です。患者さんと直接向き合い、日常的な健康相談に応じる機会も豊富です。
全国に展開する大手チェーンから地域密着型の個人薬局まで選択肢は幅広く、働き方も柔軟に選べる点が魅力です。ライフステージに合わせて長く働ける職場として、女性薬剤師にも人気があります。
ドラッグストア
ドラッグストア勤務は、薬剤師資格を活かしながら接客業としての側面も大きい働き方です。OTC医薬品の販売や健康相談に加え、化粧品や日用品の知識も身につきます。
店舗運営に携わるチャンスもあるため、マネジメント志向の学生に適したキャリアパスといえます。給与水準が比較的高い点も大きな魅力です。
製薬企業(MR・研究職など)
製薬企業で働く薬剤師は、研究開発、品質管理、学術、MR(医薬情報担当者)など幅広いポジションを目指せます。
研究職は大学院進学や専門性の高いスキルが求められる場合が多い一方、MRはコミュニケーション力や情報発信力が重視されます。病院や薬局とは異なる視点から医療に貢献できるため、挑戦心のある学生に人気の進路です。
さいごに
「薬剤師は将来性がない」という言葉を聞いて、薬剤師を目指すことに不安を感じる人もいるかもしれません。
たしかに、薬剤師は現在飽和状態にあり、リフィル処方箋やファーマシーテクニシャン、AIの導入などによって、能力のない薬剤師は仕事が奪われてしまう可能性が危惧されています。
しかし、薬剤師として生き残る方法はいくつもあります。
この記事で紹介した方法を参考にして、将来的にも必要とされるような薬剤師を目指していってほしいと願っています。
業界も職種も迷ったら!
30秒で適職タイプを診断
「どんな業界が合っているのか分からない」
「自分の強みって何だろう」
そんな迷いを抱えていませんか?
多くの就活生が活用している適職診断では、わずか30秒であなたの仕事タイプがわかります。
性格や価値観にマッチした職業タイプや具体的な職業がわかるため、自己分析の第一歩として非常に好評です。
就活の軸が曖昧なままだと、エントリー先選びや面接で一貫性のない回答になりがちで、選考に不利になることもあります。
迷っている今こそ最初の一歩を踏み出して、差をつけましょう!