【優良企業ランキング5選】不動産業界を徹底解説

【優良企業ランキング5選】不動産業界を徹底解説

2024/8/28更新

はじめに

不動産業界は、就活生に大変人気のある業種の1つです。

不動産業界に人気がある理由として一般的に説明されるのは、次のとおりです。

不動産業界が人気の理由
  • 大きな金額を動かすことができる
  • 大規模なプロジェクトに関わることができる
  • 女性が活躍しやすい

特に、不動産業界は、土地や建物に関わる業界で、そのスケールの大きさや、景気をリアルタイムで感じられたりするので、就活生自身の生活に大きく関係していることも、その人気を後押しする要因であるともいえます。

しかし、一口に「不動産業界」といっても、その役割は大別して3つの分野に分かれています。

つまり、不動産業界は、仕事の幅が非常に広いという特徴があるのです。

就活生の皆さんにおかれては、不動産への就職を目指すとして、その業界がどのような仕事をしているのか、しっかりと学んだうえで就活に進むことが重要です。

そこで、この記事では、不動産業界への就職に視野に、または関心があるけど、その業界研究が必ずしも十分とは言えない現状にある就活生に対して、その進路を誤ることのないよう、役に立つ情報を提供することを目的として解説をしていきます。ぜひ最後までご覧ください。

この記事の対象
  • 不動産業界の仕事内容が気になる
  • 不動産業界各社の就職難易度を知りたい
  • 不動産業界各社の選考対策として何をすれば良いかわからない

また、不動産業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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不動産業界を分析する

不動産業界の登場人物とその役割

不動産業界の最大の特徴は、5つの構成要素があるということです。

その5つとは、デベロッパー、ハウスメーカー、不動産仲介業者、住宅販売会社、管理会社です。

以下で5つの構成要素の概要と役割を概説していきます。

 

デベロッパー

デベロッパーは、開発業者を意味し、商業施設、ビル、さらにはリゾート施設をデザインし、建設業者に発注する役割を担います。

その不動産に関するデザインにおける様々な関係者をまとめあげ、共に仕事を進めていき、目的達成に向けてリードしていく必要があるため、実行力とリーダーシップが求められます。

具体的な企業にはる京建物などがこうした役割を担う企業であるといえます。

また、鉄道会社(JR各社、東急電鉄、小田急電鉄等)は、その特性を活かして自社沿線の開発を行い、総合商社(三菱商事、三井物産、住友商事等)は、海外での街づくりをも行います。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは、発注者であるデベロッパーから注文を受けて実際に建てを建設を行います。

建設現場を取り仕切るハウスメーカーの業務は、実際にモノづくりを行う現場で働くことを希望する就活生に向いているといえます。

また、ハウスメーカーの業務は、必ずしも理系分野に限定・集中されるとは限らず、文系分野にも幅広く及んでいます。

このため、理系の学生のみならず、文系の学生にも活躍の機会が十分にあるのです。

ハウスメーカーとしての具体的な企業は、大林組や大成建設、清水建設、鹿島建設、竹中工務店などがあげられます。

不動産仲介会社

不動産仲介会社は、不動産の売主と買主の間に立って売買の仲介を行う役割を担います。

加えて、取り扱う不動産物件の広報活動を行うことにより、顧客による当該不動産物件の購入を促すことも不動産仲介会社の重要な任務の1つでもあります。

もっとも、不動産仲介会社は、単に仲介業務を行うにとどまらず、販売代理業務も遂行する企業が増えている状況にあることが近時の傾向です。

住宅販売会社

住宅販売会社は、不動産仲介会社のように不動産に関する売主と買主とを仲介させるのとは異なり、対象不動産に関する販売代理権を有し、売主に代わって対象不動産の販売を業務とする会社です。

もっとも、実務上は、同一の企業が仲介業務と販売業務を担うことは多く、例えば、三井不動産リアルティや住友不動産販売等の企業がこうした役割を担っています。

なお、不動産業界の全体像について効率的に学ぶことを希望する就活生のために、以下の記事を紹介します。

難解な事項を非常に分かりやすく、かみ砕いて解説している記事なので、不動産業界に関心のあるすべての就活生の役に立つ内容になっていますので、ぜひ読んでください。

不動産管理会社

対象となる不動産物件の管理を行うのが不動産管理会社です。

消費者の手に渡った不動産物件を専門的見地から管理する業務を行います。

 

不動産業界の大手企業

不動産業界の大手企業

中心的なプレーヤーを概観する

それでは、次に不動産業界における大手企業を見ていくことにしましょう。

ここに掲げる企業は、いずれも著名な超一流企業ばかりです。

このため、就活生におかれては、社名はもちろん、各社が手掛ける事業の概要も「大体知っている」と感じることがあるかもしれません。

しかし、今後、不動産業界各社の選考に進むことを考えた場合、「理解している」との自身の思い込みが誤りないしは不十分な理解に結果的に留まっていることも少なくなく、取り返しのつかない事態に至らないとも限りません。

就活生にとって「ここまでやれば万全」というものは残念ながらないのが実情です。

このため、不測の事態に陥ることのないよう、この機会にしっかりと整理しておくことがよいでしょう。

三菱地所

三菱地所は、オフィス事業から不動産事業、空港事業といったさまざまなジャンルに挑戦している企業です。

不動産というイメージが強いですが、物流や空港といった事業まで幅広く展開している点に特徴があります。

事業名活動内容
オフィス事業丸の内エリアを中心に、全国の代表的なビジネスエリアを開発・運営
商業施設事業都心複合型商業施設、単館商業、プレミアム・アウトレット
物流施設事業開発・運営管理・マネジメントまでを一貫管理
ホテル事業国内ホテルオペレーターと連携し、多様なジャンルのホテル開発・運営
空港事業北海道(7空港)、富山、高松、みやこ下地島の計10空港の運営に携わる
住宅事業国内外の新規開発、建替・再開発に加え、賃貸仲介、販売、管理など幅広く対応。近時は、家事代行サービスやココリビング事業という新規分野にも取り組む
海外事業欧州大陸、アジア・オセアニア」までグローバル展開。特にアメリカにおける賃貸・開発事業には特に力を入れる。
投資マネジメント事業世界各国の投資家に、不動産の資産運用や、私募ファンドなど幅広いサービスを提供
設計監理事業建築や土木だけでなく、リノベーション、都市開発、コンサルティングといったさまざまな業務に対応。日本国内だけにとどまらず、観光、台湾、中国、シンガポール、ベトナムなど全国にまで活動領域を拡大
不動産サービス事業不動産の仲介・売買・コンサルティングなど不動産に関する課題を解決

 

三井不動産

三井不動産は、東京都中央区日本橋室町に本社を置く総合不動産会社です。

主な事業は、オフィスビル、商業施設、ホテル・リゾート、ロジスティクス、住宅などの開発・運営となります。

また、国内のみならず、海外においても不動産事業を積極的に展開し、多様なアセットクラスによる事業拡大を図っていることも特徴的です。

事業名活動内容
賃貸事業オフィスビル、商業施設、住宅等の賃貸経営
分譲住宅、マンション、別荘地等の分譲
マネジメント事業不動産の運営・管理、仲介、コンサルティング
施設営業事業ホテル、リゾート施設、スポーツクラブ等の運営
国内開発事業都市再開発、大規模住宅地開発、商業施設開発
海外事業海外不動産の開発、賃貸、分譲、運営管理
住宅関連サービス住宅ローン、リフォーム、リノベーション等のサービス
環境・エネルギー事業環境配慮型街区開発、再生可能エネルギー事業

 

住友不動産

住友不動産は、三井不動産や三菱地所に続くデベロッパーとして高い評価を受けています。

特に新宿を中心とした東京での開発に定評があります。

住友不動産は、住宅の開発・販売に加え、商業施設やオフィスビルの開発も積極的です。

近年は、持続可能な都市開発に注力しており、環境に対する配慮を強く意識したプロジェクト展開を行っています。

特に緑地、公共スペースの整備や更なる省エネを実現する建物の建設、さらには地域社会との連携を意識するなど、新しい都市開発に意欲的に取り組み、成果を上げています。

事業名活動内容
オフィスビル事業超大規模なランドマーク物件から中規模のビルまで、東京都内を中心に230棟以上の多彩な物件を誇る
分譲マンション事業1960年代から分譲マンション事業に進出し、高層マンションの草分けとして、大都市圏で多くのプロジェクトに携わる
注文住宅事業高品質な住宅は、グッドデザイン賞でも高い評価を受けており、2018年には「プレミアム・J駒沢」と「NEW J・アーバンコート」がダブル受賞
リフォーム事業現在では、全国での受注実績が累計で15万棟に達し(※2021年7月現在)、住宅リフォームの代名詞として、トップブランドとしての地位を確立
不動産関連事業賃貸住宅事業、ホテル事業、イベント事業

 

野村不動産

野村不動産は、1957年に創業し、鎌倉梶原山住宅地の宅地造成から 不動産開発をかいした経緯をもつ企業です。

以来60年超に渡って、社会の要請や顧客のニーズに正面から取り組み続ける総合デベロッパーと して新たな事業にチャレンジし続けています。

事業名活動内容
住宅事業野村不動産の核となる住宅事業では、首都圏を中心に「PROUD」ブランドの新築分譲マンション・戸建て住宅を展開するほか、2011年からは郊外型マンション「OHANA」の展開も開始
オフィス事業新宿野村ビル、日本橋室町野村ビル、ラゾーナ川崎東芝ビルなどの都心大型開発に加え、ハイグレードオフィスビル「PMO」シリーズの展開も積極的
商業事業YUITOなどの大型商業施設や、bono相模大野といった地域密着型ショッピングセンター(NSC)の開発を積極的に実施
物流事業物流用地情報の収集・開発・リーシング・竣工後の運営管理を一貫した体制でソリューション提供を実施
再開発・複合開発事業首都圏の駅前エリアを中心とした多くの竣工実績を活かし、全国の様々な地区で大規模な再開発を実施
海外事業アジア諸国を中心に、住宅分譲事業・賃貸事業を展開し、特に2015年には有力なローカルパートナーと連携し、ベトナム・ホーチミン「フーミーフン」エリアにて日系企業初の不動産開発「ミッドタウン・プロジェクト」を開始

 

東急不動産

東急不動産は、東急不動産ホールディングスの中でも主要事業である都市開発事業、戦略投資事業、管理運営事業を担っている総合不動産企業です。

事業名活動内容
都市事業都市開発(広域渋谷圏、竹芝エリア)、オフィス商業施設、投資マネジメント、
住宅事業分譲住宅、都市型賃貸レジデンス、学生レジデンス、シニア住宅
インフラ・インダストリー事業再生可能エネルギー、物流施設、空港コンセッション
ウェルネス事業ホテル、東急ハーヴェストクラブ、東急ステイ、リゾートホテル等
海外事業アメリカ事業、アジア事業

 

不動産業界のランキングを科学する

不動産事業を営む企業ランキング

それでは、上記の各社を含む不動産事業を営む企業について、ランキングを見ていくことにしましょう。

ランキングの切り口は複数ありますが、就活生の皆さんに関心があるのは、各社の立ち位置・成長性・社員の処遇等であろうと思われます。

このため、各社の売上、経常利益、社員の平均年収、就職偏差値をテーマとして取り上げ、それぞれのランキングを掲げていきます。

売上高ランキング

不動産業界の売上高ランキング

企業企業名売上高
三井不動産2兆3,832億8,900万円
三菱地所1兆5,046億8,700万円
東急不動産1兆1,030億4,700万円
住友不動産9,676億9,200万円
野村不動産7,347億1,500万円

 

売上高では、三井不動産が2兆円を超える実績をあげ、トップに立っています。

三井不動産は、賃貸、分譲、マネジメントの各セグメントでの好調な業績を挙げており、これが好業績の要因となっています。

三井不動産は、「& INNOVATION 2030」を掲げており、今後、さらに成長を遂げていくことが期待されます。

三井不動産に次ぐ、第2位に位置付けているのが三菱地所になります。

三菱地所は、東京の丸の内、大手町、有楽町などを中心とした「まちづくり」に注力しており、顧客やビジネスパートナーからの絶大なる信頼とそれに裏付けられたノウハウを活かしたビジネスを展開しています。

三菱地所が掲げる「長期経営計画2030」では、丸の内NEXTステージと題し、人と企業との関わりから導かれる、新たな価値創造に挑戦していく姿勢を示しています。

第3位は東急不動産です。

東急不動産は、グローバルな都市間競争が進む中、にぎわいのある街を作ることを目指す都市事業において、広域渋谷圏をはじめ、それぞれのエリアのポテンシャルを最大限に引き上げることにより、グローバル都市TOKYOのさらなる価値向上に取り組んでいます。

経常利益ランキング

企業企業名経常利益
住友不動産2,531億1,100万円
三菱地所2,411億5,800万円
三井不動産1,955億9,500万円
東急不動産1,103億9,100万円
野村不動産   982億4,800万円

 

経常利益の領域では、住友不動産がトップに立ちました。

住友不動産は、単なる不動産開発や管理だけでなく、お客様の生活を豊かにするための空間を提供し、市場の期待に応え続けています。

そのため、高級レジデンスやビジネスホテル、イベント施設など、多様な分野で幅広い事業展開を行っており、誠実さと信頼性の社風と相まって、これが数字となって表れたものと言えるでしょう。

社員の平均年収ランキング

企業企業名平均年収
三井不動産1,289万2,000円
三菱地所1,273万2,428円
東急不動産1,113万2,000円
野村不動産1,090万5,420円
住友不動産 730万7,642円

 

一般に、全国平均の年収が458万円であるといわれており、三井不動産や三菱地所の場合には、社員の平均年収が約2.8倍であることが分かります。

不動産業界は他業界に比べて営業利益率が良いということがあるとしても、不動産業各社の平均年収の高額さには驚かされますね。

就職偏差値ランキング

最後に、就職偏差値を見ておきたいと思います。

三井不動産は「69~75」、三菱地所が「69~71」で両雄がトップを争う形となります。

これに続くのは東急不動産の「63~67」、さらに住友不動産の「62」が続きます。

野村不動産「57~59」です。

まとめ

この記事では、不動産業界の中で特に中心的地位を占めるデベロッパーとして活躍する5社を取り上げて解説しました。

「不動産」は、就活生にとっても身近であり、その業務内容が分かりやすく、そこで働く姿をイメージしやすいことも特長の1つです。

もっとも、不動産各社が伝統的な事業のみを継続していると見ることは正確ではありません。

不動産各社は、むしろ、現状維持ではなく、不動産を中心としつつ、その周辺領域へ拡大する他、新たな価値創造に継続して取り組み、その結果を打ち出していることにより好業績を残していることを知る必要があります。

こうした取組みに加え、上述のような平均年収の高さも加わり、この業界を志望する就活生が多数いるわけです。

このことは、就活生にとって、競争が激しいことを意味し、自己分析は当然のことながら、事前に業界研究や企業研究をしっかりと行った上で、各社が求める人材にマッチしているのか、不足している部分があるとすれば、それを克服していくことができるのか、絶えず自身に問いかけていくことが必要です。

人気が高く、競争率の激しい業界を志望し、選考に挑戦していくことはハードであり、場合によっては挫けそうになるかもしれませんが、それは他の多くの就活生も同じです。

時間をかけてじっくり取り組み、準備していくことで対応可能になるはずです。

ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。

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