新卒で社内SEになるには?仕事内容や向いている人の特徴を紹介
2024/10/25更新
はじめに
「社内SEって、どんな職種なんだろう」
「新卒で社内SEに就職するのは、実際どうなのだろうか」
上記のような疑問を抱えている就活生の方も多いのではないでしょうか?
社内SEは、企業内でシステム全体の運用や管理、ユーザーサポート、改善、セキュリティ対策など幅広い業務をこなします。
そこで本記事は、社内SEの仕事内容や新卒で社内SEとして就職するメリット・デメリットについて解説しています。
- 社内SEとして就職する方法
- 社内SEに向いている人の特徴
- 社内SEに就職するメリット
新卒で社内SEとして就職するメリット・デメリットを知りたい人や、社内SEという職種について知りたい人には必見の記事です。
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新卒で社内SEとして就職するのは難しい?
社内SEについて解説してきましたが、新卒で社内SEとして就職するのは一般的には難しいとされています。
というのも、新卒かつ社内SEという求人が非常に少ないからです。
社内SEの募集というのは基本的に中途採用であったり、経験者を優遇する傾向にあります。
その上、転職においても非常に人気の職業であると言われています。
さらに、社内SEの数が少ないため、新卒を育成できる余裕がない企業が大半を占めていることも原因の1つとして考えられるでしょう。
もちろん、社内SEとしてではなく、「情報システム」のような部への配属を期待して大手企業に入社するのも有効です。
しかし、「情報システム」のような部に配属されるかどうかは、入社して配属が決定するまでわかりません。
どうしても社内SEとしての就職を希望する場合の選択としては、かなりリスクが高いといえます。
しかし、社内SEの仕事内容をみて魅力に感じたのであれば、社内SEを目指すべきでしょう。
確かに狭き門ではありますが、可能性は誰にでもあるといえます。
逆に社内SEに興味がわかない場合は、一般的なSEとして就職し、スキルアップを目指す方がいいのではないでしょうか?
スキルアップをした後に、社内SEへの転職を検討するのも遅くはないはずです。
以下の記事では、未経験エンジニアの需要について解説していますので、こちらも併せて参考にしてください。
社内SEの仕事内容3つ
社内SEの主な業務内容は以下の3つです。
- 社内で使用するシステムの企画および開発
- 社内ネットワークやITリソースの保守・運用
- 社内での問い合わせ対応
それぞれ解説します。
社内で使用するシステムの企画および開発
社内SEの主な業務として、社内で使用するシステムの企画および開発が挙げられます。
現在は大手企業はもちろん、中小企業であってもITは利用せざるを得ない状況です。
しかし、ITによる社内システムを構築しようとすると、大きなコストがかかってきます。
資金力のある大手企業ならコンサルティング会社に頼めばいいかもしれませんが、資金力が乏しい中小企業は難しいでしょう。
そこで社内SEが役に立ちます。
社内SEは現状の業務を分析し、以下の要素を計算し、システムの導入を企画します。
- どのようなシステムが必要であるか
- どの程度労働時間を削減できるか
また、社内SEがシステムの企画および開発を実行する手順は、以下のような方法を通じて行われます。
各ステップは、企業のニーズやプロジェクトの規模に応じて調整されることがありますが、基本的な流れは以下の通りです。
社内SEの活躍によって、社内の業務効率が大きく変わることもあるでしょう。
社内ネットワークやITリソースの保守・運用
社内SEの主な業務として、社内のネットワークやITリソースの保守・運用も挙げられます。
社内SEがOSやWindowsのアップデート、あるいはウイルス対策ソフトの管理など社内SEが行うケースがあります。
具体的な業務内容は以下の通りです。
また、社内といえども、各部署で保持している情報を他の関係がない部署で閲覧できるのは問題です。
その対策として、ネットワークの権限やアクセスできる人間を制限するといったことも社内SEの重要な仕事です。
社内での問い合わせ対応
社内のさまざまな人からの問い合わせに対応することも、社内SEの仕事です。
企業の大きさに関わらず、社内にはITリテラシーが高い人もいれば低い人もいます。
具体的な業務内容は以下の通りです。
ヘルプデスク業務
社内のITに関する問い合わせやトラブルに対応します。ユーザーからのリクエストに対して、迅速かつ適切な解決策を提供する必要があります。
アカウント管理
社員のID、パスワード、アクセス権限の管理を行います。業務には入退社時のアカウント作成や削除、アクセス権の変更などが含まれます。
トラブル対応
ネットワーク障害やシステムダウンなどの緊急事態に対応し、業務への影響を最小限に抑えます。問題が発生した場合、原因を特定し、再発防止策を講じます。
このようなITに関する窓口的な機能も、社内SEの重要な仕事であるといえます。
新卒で社内SEになる方法4選
ここまで、社内SEについて紹介してきましたが、ここからは新卒で社内SEになる方法を紹介していきます。
社内SEに興味のある方は、ぜひ参考にしてください
- 就活をする
- 就活エージェントを利用する
- インターンシップに参加
- 一度SESとして経験を積む
就活をする
新卒採用で最も基本的な方法は、新卒採用試験を通過することです。試験をパスできれば、社内SE募集のある企業に採用してもらえます。
学生時代にプログラミングやネットワーク構築スキルを身につけておくと良いでしょう。
ほとんどの就活生が通る道なので、しっかりと対策をしたうえで最高試験に臨みましょう。
就活エージェントを利用する
就活エージェントに登録するのも方法としてありでしょう。
多くの就活生は、自分で企業を探しますが、それには限界があります。
そんな時に就活エージェントを利用することで、希望にあった求人をピックアップしてくれるので、ピンポイントで社内SEを募集している企業に巡り会えることもあります。
求人探しに困った場合は、一度利用してみるのもありです。
インターンシップに参加
学生のうちに、実際に企業の情報システム部門で働いておくのも良いでしょう。
社内SEの業務を肌で感じられ、他では身につかないITスキルが身につきます。
また、チャンスが多いわけではありませんが、場合によってはインターンシップからの社内SEとしての直接採用もあるため機会があれば参加してみて損はないでしょう。
一度SESとして経験を積む
社内SEとしての新卒採用は現状あまり多くはありませんが、同系統のSlerなどのSEの新卒求人は多く存在します。
そのため、一度SEとして就職し、スキルを磨いてから社内SEを目指しても良いでしょう。
この選択肢のメリットとして、キャリアの幅も広がります。
既に一度経験しているため、新卒ではありませんが即戦力として採用される可能性も高まっていきます。
新卒で社内SEに就職するメリット
新卒で社内SEとして就職することは、一般的に難しく、適性が分かれるところでもあります。
しかし、「自分が将来どのようなSEになりたいのか」によっても変わってきますので、自分にとってメリットがあるのかどうか、見極めることが大切です。
自分の将来なりたい姿から逆算し、下記のメリット・デメリットを参考に改めて考えてみましょう。
新卒で社内SEとして就職するメリットは以下の2つです。
- 経営的な視点をもちシステムについて考えられること
- ユーザーとの距離が近い
それぞれ解説します。
経営的な視点をもちシステムについて考えられること
社内SEに就職することで、システム導入の判断を通して、経営的な視点を養うことができるようになります。
就職後は、自社で使用するシステムについて長いスパンで関わっていくでしょう。
そのため、システム導入や改善を検討する際、「本当に社内で必要なのか?」という判断が求められます。
そのようなシステム導入に関する判断は、普通のSEではなかなか経験できません。
普通のSEよりも経営的な視点を持つことができるようになり、将来違う企業へ転職したとしても、「経営的な判断もできるSE」として重宝される可能性が高いです。
ユーザーとの距離が近い
社内SEとして構築したシステムのユーザーは、社員であるためユーザーとの距離が近いこともメリットであるといえます。
例えば、SIerなどは開発したシステムを利用するユーザーと接点を持たないことがほとんどです。
同様にweb系のエンジニアであっても、ユーザーと直接コミュニケーションをとる機会は少ない傾向が強いです。
しかし、社内SEの場合は社員がユーザーなので、システムに対する改善の意見、あるいは感謝の気持ちなど、ユーザーの声を感じ取りやすい環境にあります。
ユーザーの声を感じながら仕事をしたい人にとっては、非常に魅力的な点であると言えるでしょう。
新卒で社内SEに就職するデメリット
メリットと同様に社内SEで就職するデメリットも2つあります。
- 人手不足に陥りやすい
- スキルアップの機会が少ない
それぞれ解説します。
人手不足に陥りやすい
企業のトップや経営層にITへの理解がない場合、人手不足に陥りやすいことがデメリットです。
社内SEが属するような部門は、経営的には利益を上げるような構造でないため、人件費を削減されやすい傾向があります。
その結果、1人あたりの業務量を超えるようなタスクを抱えてしまうこともあります。
そのため、事前に社内SEの業務を確認しておいたり、経営陣にITへの理解がありそうかを確認しておきましょう。
スキルアップの機会が少ない
社内SEで就職した場合、SIerやWeb系の企業と比べてスキルアップの機会が少ないこともデメリットとして挙げられます。
SIerやWeb系の企業の案件だと、はやりの技術や新しい技術を採用することも珍しくありません。
新しい技術を採用する企業には、企業の方針や独自性、あるいは求人対策としてアピールするような意図があります。
一方、社内SEの業務内容は多くが社内システムに関わるものであり、社内システムに関する仕事はより正確で最適な仕事が求められます。
その結果、新しい技術を採用するのはリスクでしかなくなるため、新しい技術に触れる機会が少ないです。
そのため、スキルアップの機会も少ないといえるでしょう。
社内SEに向いている人材の特徴とは?
社内SEに向いている人材の特徴として、以下のポイントが挙げられます。
幅広いIT知識
ネットワーク、サーバー、データベース、セキュリティ、クラウドサービスなど、ITインフラに関する幅広い知識が求められます。
論理的思考
複雑な問題に対して、論理的にアプローチし、段階的に解決する能力が必要です。
問題を分解して本質を理解し、最適な解決策を見つけることが求められます。
以下の記事では、論理的思考力について解説しています。
これから鍛えていきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
柔軟性
多様な問題に対応するためには、柔軟な考え方とアプローチが必要です。状況に応じて優先順位を変更し、最適な方法を選択できる柔軟性が求められます。
説明能力
ITの専門知識がない社員にも分かりやすくシステムや技術的な内容を説明する能力が重要です。専門用語をかみ砕いて説明できる力が求められます。
協調性
利用部門や他のチームと連携し、円滑にプロジェクトを進めるための協調性が必要です。部門間の橋渡し役として、調整力も重要になります。
社内SEには、基本的なIT知識をベースに、課題解決能力に長ける必要があると言えます。
そのため、社内SEの募集というのは基本的に中途採用であったり、経験者を優遇する傾向が強いです。
新卒で社内SEに就きたい場合は、学生の内からITスキルを身に着けておく必要があるでしょう。
社内SEに向いていない人材の特徴とは?
社内SEに向いていない人材の特徴として、以下のポイントが挙げられます。
- マルチタスクが苦手
- プログラミングだけがしたい人
- 評価を受け入れられない人
マルチタスクが苦手
社内SEはシステムの企画、開発、運用など幅広い業務を担うため、複数の仕事を並行して進められるようなマルチタスク能力が必要になります。
そのためシステムの開発に集中したい人やシングルタスク気質の人には社内SEにはあまり向いていないといえるでしょう。
プログラミングだけがしたい人
社内SEは、プログラミングをひらすらやるというイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、社内SEとはシステム関連の仕事を全て受け持つ職種です。
そのため、必ずしもプログラミングを使用した仕事ができるとは限りません。
システム開発に専念したり、最先端の技術を用いてプログラミングだけをしていきたいと考えている人が社内SEになってしまうと、イメージとのギャップに苦しむ可能性があります。
プログラミングスキルを活かしたい方は、社内SEではなくSIerや受託開発企業のSEなどが向いているでしょう。
評価を受け入れられない人
社内SEは成果が売上に直結しにくいため、目に見える成果が欲しい方には向いていないと言えるでしょう。
通常のSEの場合、作ったシステムがそのまま売上に繋がりますが、社内SEの場合は社内システムの開発になるため、売上という形で結果が残せることはそこまでありません。
努力や成果を別部署に示すことが難しいため、望む評価が得られないこともあるでしょう。
そのため、目に見える成果が欲しいという方は、社内SEは向いていないといえるでしょう。
新卒でSEとして就職するスキルを得るには?
最後に、社内SEではなくまずは一般的なSEとして就職するため、学生の内から身につけておきたいスキル獲得方法について紹介します。
もちろんこの限りではありませんが、社内SEとして将来キャリアを考えているのであれば、まずはこの方法から始めてみるのが堅実かもしれませんね。
スクールに通う
日本でも、小学校でプログラミングが必須となったように、世界的にITスキルの底上げに注力されています。
Tech CAMPやGEEK JOBなどのスクールは、期間とお金こそかかりますが、独学で学ぶよりも効率よく、学習が進められます。
詳しくは下記記事の中で紹介しているので、参考にしてみてください。
資格を獲得する
経験のない新卒を採用してもらうには、実践的なスキルを身につけていることに加え、公的資格でアピールするのも手です。
特に、最も多くのエンジニアが獲得している国家資格、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施している「基本情報技術者試験」はSEであれば持っておきたい資格です。
SEの登竜門とも言われており、就職後も必要になる資格かと思いますので、「既に一定のスキルもある」という方は、チャレンジしてみても良いかもしれませんね。
SEに関するよくある質問
最後にSEに関するよくある質問について紹介していきます。
SEに関する疑問を解消して、就職活動の参考にしてください。
- 文系のSEはキャリアアップしやすいのか?
- 文系のSEはやめとけと言われる理由は?
- 未経験からでもSEにはなれるのか?
Q.文系のSEはキャリアアップしやすいのか?
結論から言えば、文系SEはキャリアアップしやすいです。
前提として、文系SEは顧客やユーザー部門との接点、あらゆるIT職種との接点があるので、人脈も多く、仕事の幅が広いのが特徴だと言えます。
また、活躍範囲も広いので、他の職種と比較して文系SEはキャリアパスが豊富にあり、キャリアアップも狙いやすい職種だと言えるでしょう。
Q.文系のSEはやめとけと言われる理由は?
「文系SEはやめとけ」と言われる理由は、勤務時間の長さやスキル不足が原因とされています。
一般的な企業のサラリーマンとは異なり、SEは納期厳守です。
何かクライアント側から突然の仕様追加やトラブル対応を求められた場合、残業や休日出勤は当たり前のことです。
そのため、勤務時間が長くなり、プライベートな時間が確保できないので、「文系SEはやめとけ」と言われてしまいます。
また、文系学生は最低限のPCスキルは持っているかもしれませんが、プログラミング言語まで習得した状態で、文系SE職になる人は多くありません。
そのため、理系学生などと比較するとITスキルが足らず、就職後もついていけないことが多々あると考えられるためです。
それがしんどいと感じる人が文系SEには多い特徴があるため、やめとけと言われています。
Q.未経験からでもSEにはなれるのか?
SEに関するよくある質問として、よく聞かれるのが「未経験でもSEに就職できるのか?」です。
結論、未経験でもSEになることはできます。
ただし、これは新卒の場合です。
企業も将来的なIT人材を採用しているので、ポテンシャルのある20代前半の若手人材しか基本的に未経験での採用を行いません。
そのため、未経験でエンジニアになるためには、今が最大のチャンスといっていいでしょう。
さいごに
本記事は、新卒で社内SEとして就職するのはやばいのかどうか判断するため、メリットやデメリット、社内SEの仕事内容について解説しました。
もしこの記事をきっかけに、魅力的に感じたのであれば、求人を探して応募するなどしてもらえればと思います。
しかし、大事なことは自分で判断をすることです。
答えを探すのではなく判断材料を集めて、その情報を参考に最後は自分で決めましょう。
自分で決めたのであれば後悔することも少ないはずです。
本記事が、新卒で社内SEとして就職するメリット・デメリットを知りたい人や、社内SEについて知りたい人の参考になれば幸いです。