【企業分析】三菱ケミカルグループの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/20更新
はじめに
三菱ケミカルグループ株式会社は、東京都千代田区に本社を置く総合化学メーカーに属する企業です。
この記事では三菱ケミカルグループへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っていますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 三菱ケミカルグループの仕事内容が気になる
- 三菱ケミカルグループの就職難易度を知りたい
- 三菱ケミカルグループの選考対策として何をすれば良いかわからない
また化学品メーカー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、三菱ケミカルグループの就職難易度はかなり高いです。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、かなり高いといえるでしょう。
しかし、採用大学はさまざまな偏差値帯や種類の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
選考対策は一般的なフローで、まずはエントリーシートの提出と適性検査の受検です。
その後は複数回の面接を経て、内々定が出ます。
応募職種は技術系職種と事務系職種の2種類です。
技術系職種の中でも、研究開発やプロセス開発、プロセスエンジニアの職種に分かれます。
三菱ケミカルでは理系かつ、化学、農学、物理、バイオ、機械工などの一部の学科を専攻している必要があるため、ご注意ください。
事務系職種は、営業や経理、人事、総務、生産管理などの職種に分かれます。
この職種では文系理系や専攻学科は一切問いません。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
三菱ケミカルグループについて
会社概要
三菱ケミカルグループは、三菱ケミカル(化学品メーカー)、田辺三菱製薬株式会社(医薬品の製造・販売)、そして日本酸素ホールディングス株式会社(産業ガスの提供)の3社を中心としたグループ企業です。
革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現を目標に掲げています。
「Science. Value. Life.」をスローガンに掲げ、より良いイノベーションによって人・社会・地球に価値を提供し、健康な暮らしを目指しているのです。
三菱ケミカルグループのビジネスモデルは、モビリティ・IT、ディスプレイ・メディカル・環境エネルギー・フィルム・基礎素材などです。
未来の産業発展に不可欠な製品の開発と多岐にわたる分野での製造に焦点を当てています。
これらの事業は人々、社会、そして地球に貢献するために展開されており、国内市場での競争力を高めていると言えるでしょう。
さらに、三菱ケミカルグループは海外市場にも進出し、アジア、中東、ヨーロッパ、北米、中南米など、世界中の様々な国々で事業展開を行っています。
グループ企業別の売上規模
三菱ケミカルグループ2023年度売上収益は4兆6345億3200万円で、当期利益は1351億5000万円でした。
この売上の中で代表的な3社を紹介します。
上記のグラフは三菱ケミカル株式会社の機能商品とケミカルズ、田辺三菱製薬株式会社のヘルスケア、日本酸素ホールディングス株式会社の産業ガスからの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 三菱ケミカル: 売上高は1兆4458億1100万円で、前年同期比5.89%%増。経常利益は518億3900万円で、63.87%減となりました。
- 田辺三菱製薬: 売上高は4936億6100万円で、44.92%増。経常利益は1301億5400万円で、481951.85%増です。
- 日本酸素ホールディングス: 売上高は1兆1866億8300万円で、23.98%増。経常利益は158億1300万円で、12.93%増でした。
各事業セグメントの解説
三菱ケミカルグループの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
機能商品 | ポリエステル、高機能フィルム、炭素繊維、エンジニアリングプラスチック、リチウムイオン電池材料など幅広い分野の販売。 |
ケミカルズ | 工業用化学品、石化原料、溶剤、MMA誘導体、AN系などの販売。 |
ヘルスケア | 外皮用薬、女性用薬、鼻炎薬、胃腸薬、ドリンク剤、目薬の販売。 |
産業ガス | 単体ガス、複合ガス、液体、固体材料などの電子材料ガス、バルクガス、高圧ガス、可燃性ガスを取り扱う装置の販売。 |
その他事業 | ケミカル、ヘルス食品、建築ソリューション、設備管理の提案。 |
総合化学メーカーのため、主にポリエステルやプラスチックなどに始まり、医薬品や産業ガスなど幅広い分野を展開しています。
これからの産業発展には欠かせない製品ばかりのため、今後さらなる事業拡大が期待できるでしょう。
詳しくは以下参照ページを紹介するので、是非確認してみてください。
三菱ケミカルグループで働いている社員は?
平均勤続年数は?
三菱ケミカルグループの平均勤続年数は19年です。
化学メーカーの平均勤続年数は14.8年であることから、業界平均よりも勤続年数が長い職場といえるでしょう。
平均年収は?
2023年度の三菱ケミカルグループの平均年収は、1,045万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準です。
また、2023年化学メーカーの平均年収ランキングベスト10では2位にランクインしています。
この結果からも平均年収は高いと判断できるでしょう。
平均残業時間は?
三菱ケミカルグループの従業員の平均残業時間は、1ヵ月約20.3時間と予想できるでしょう。
公式HPに、総労働時間実績(2021年時点)が2,002時間と発表されています。
そこからリクナビ2025で公開されている有給16日、年間休日123日、実働時間7時間45分を参考に計算した結果です。
競合他社である住友化学株式会社の平均残業時間は20.7時間、三井化学株式会社は22時間であるため、平均的な残業時間と言えます。
平均ボーナス額は?
インターネット上の情報だけでは分かりませんでした。
しかし、三菱ケミカルグループの平均年収から、平均ボーナス額は167万円程度と推測できます。
理由は、国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%だからです。
あくまで参考程度にしておいてください。
また、三菱ケミカルグループは年1回、3月〜4月の業績に応じて翌年の6月にボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
三菱ケミカルグループは、KAITEKIの実現を目標に掲げています。
必要な行動であれば、積極的に挑戦していく文化です。
さらに、10%カルチャーという独自の制度が存在します。
これは、研究者が仕事の10%を自分の好きな研究に使っても良いという制度です。
この制度から、人材育成と醸造する文化があると予想できるでしょう。
一方、口コミでは年功序列の文化もあるとの意見も見受けられました。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい化学メーカーの中での、三菱ケミカルグループの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、三菱ケミカルグループはトップクラスの企業です。
理由として以下の要因が考えられます。
- イノベーション戦略:大学、スタートアップ企業、協力企業、政府と垣根を超えて連携、研究することで、イノベーションが起こりやすい環境です。
- 技術的優位性の活用:長年の研究によって蓄積されたデータがあることで技術的優位を保ちつつ、食品や医薬品などの異なる分野にも挑戦しています。
以上の要素により、三菱ケミカルグループは化学メーカー業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられるでしょう。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
三菱ケミカルグループ | 4兆6345億3200万円 | 1,045万円 | 63 | 出る杭は伸ばす社風 |
住友化学 | 2兆8952億8300万円 | 910万円 | 61 | 誠実・真面目な社風 |
三井化学 | 1兆7497億4300万円 | 892万円 | 58 | 風通し良くフラットな社風 |
信越化学 | 2兆8952億8300万円 | 876万円 | 63 | 部署の垣根を超えて助け合う社風 |
三菱ケミカルグループの新卒募集要項について
以下に三菱ケミカルグループの新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 技術系職種 事務系職種 |
給与(2024年4月入社 初任給実績) | 博士:328,000円 修士:280,000円 学士・高専専攻科:260,000円 高専本科・専門学校:221,000円 |
賞与 | 年1回(4月から3月の1年間の業績に連動して翌年度の6月に支給) |
研修制度 | 新卒入社向け研修、選択型研修、集合研修、OJT、通信教育 |
福利厚生 | カフェテリアプラン、見舞金制度、体育厚生施設 、休職制度、短時間勤務制度、介護支援金制度、独身寮、単身赴任寮、転勤者支援金、海外転勤同行休職制度、勤務地自己申告制度 |
求める人材
三菱ケミカルグループでは求める人材として下記のものを公表しています。
他のグループ会社でも共通になっている可能性が高いです。
スタンス
KAITEKIを求めるために人、社会に対して誠実さが必要です。
そのため、素直さ、正直さを持ち合わせた人材が求められています。
マインド
人、社会、地球の居心地良さを追求するためにKITEKIというビジョンに共感できる人材を求めています。
自分の利益よりも、相手や社会の利益を優先できる利他的精神が必要です。
スキル
さまざまな課題を解決させるためには、論理的な思考を持ち、相手とコミュニケーションをとる必要があります。
相手の立場や価値観を尊重しつつ、意見交換していく力を身につけておきましょう。
以上の3つはKAITEKIを実現するための行動につながっていきます.。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材か、共感できる人材であるかどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨みましょう。
新卒採用のフロー
三菱ケミカルグループの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①WEBエントリー
三菱ケミカルグループの公式サイトから「新卒採用」を選択し、その後必要事項を入力し、登録します。
②エントリーシート、適性検査
三菱ケミカルグループが指定したエントリーシートを提出し、その後、適性検査を受検し、学業の成績を登録します。
エントリーシートでは以下の内容が質問されます。
- 志望動機
- 自己PR
- 学生時代に経験した困難
- 5年後どのような人材になりたいか
このように基本的なことが聞かれるでしょう。
学生時代の姿、入社後の姿の両方を問われるため、しっかり記入できるように考えておくといいです。
以下に参考になる記事を紹介します。
③複数回面接
三菱ケミカルグループでは一人ひとりを深く知るため、最初から個人面接が実施されます。
面接官の人数は固定ではなく、1〜3名程度です。
面接では自己紹介や志望理由、希望職種を選んだ理由が質問されます。
理系であれば研究概要の説明が必要なので、これまでの研究を整理しておきましょう。
面接は60分程度オンラインで行われます。
終始和やかな雰囲気の中で面接は進行するでしょう。
以下は口コミで確認できた質問事項です。
- 就職活動の軸
- 希望職種、勤務地
- 学生時代に力を入れたこと
- 人と協力して何か成し遂げた経験
- 仕事で上手く行かない場合にどう対応するか
特別難しい質問はないと予想できますが、自己分析と企業分析を入念に行っておきましょう。
また、明確に面接回数が決まっているわけではないため、一次面接や二次面接で話す内容が変わらないように注意してください。
④最終面接
最終面接は学生1名と人事部長1名で行われます。
しかし技術職を希望している場合は、技術職の部長1名も加わり、計2名の面接官と40〜60分程度オンラインで行われるでしょう。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
以下は口コミから確認できた質問事項です。
- 志望動機の深堀
- 希望勤務地の確認
- 専攻研究の説明
- 学生時代に力を入れたこと
- 入社後のキャリアプラン
最終になるにつれて質問が深堀りされ、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くされていることがわかるでしょう。
最終面接では緊張してしまい、面接官からの鋭い質問に焦る可能性もありますが、しっかり呼吸を整えて自分の考えを伝えてください。
以下のページも確認し、ぜひ内定を勝ち取りましょう。
⑤内定
全ての面接を突破して内定が決まります。
採用大学
三菱ケミカルグループの採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
<大学院> 青山学院大学、大阪大学、関西大学京都大学、近畿大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、高知大学、高知工科大学、信州大学、東京大学、同志社大学、富山大学、一橋大学、三重大学、立命館大学、早稲田大学 <大学> 秋田大学、沖縄大学、小樽商科大学、神戸大学、中央大学、徳島大学三重大学、宮城大学、武庫川女子大学、武蔵野大学、室蘭工業大学、明治大学、明治薬科大学、横浜薬科大学、立教大学、立命館大学、龍谷大学、和歌山大学、早稲田大学 <短大・高専・専門学校> 明石工業高等専門学校、有明工業高等専門学校 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、三菱ケミカルグループは多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや適性検査、面接対策をして内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、三菱ケミカルグループの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はかなり高いと言えます。
その理由は以下の3点です。
- 平均年収が1,000万円を超えるから
- 就活生の偏差値が高いから
- 入社が難しい有名企業ランキング」トップ200社に選出されているから
採用難易度がかなり高いので、頻出質問である「学生時代に力を入れたこと」や「志望動機」など、基本的な事項をしっかりと対策しておきましょう。
ほかの就活生と差別化するためにも、将来のキャリアプランや、入社後に携わりたい事業など、自分にしかない考えもアピールすることをおすすめします。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
三菱ケミカルグループは、総合化学メーカー企業で、機能商品、ケミカルズ、ヘルスケアなどを主事業としている会社です。
人、社会、地球の居心地良さを追求するKAITEKIを目指しています。
総合化学メーカーの中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活の結果は変わるでしょう。
学歴のみを重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。
自己分析をはじめ面接対策をしっかり行って選考に臨みましょう。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。