【企業分析】田辺三菱製薬の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/19更新
はじめに
田辺三菱製薬は大阪府大阪市に本社を置き、医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売を行っています。
国内医療用医薬品、海外医療医薬品、ロイヤリティ収入、一般用医薬品、その他といった分野で事業を展開しています。
今回は、そんな田辺三菱製薬の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、田辺三菱製薬への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 田辺三菱製薬の仕事内容が気になる
- 田辺三菱製薬の就職難易度を知りたい
- 田辺三菱製薬の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、医療業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、田辺三菱製薬の就職難易度は、中〜高難易度です。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、中〜高難易度といえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
プレゼンや個人面接があり、深い内容の質問も多いため、十分な備えが必須です。
職種は、創薬研究職、技術研究職、開発職、データサイエンス職、ファーマコビジランス職、品質保証職、MR職で構成されています。
商材は配属される部門によって異なります。
次の章からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
田辺三菱製薬について
出典元
会社概要
田辺三菱製薬は、2007年に田辺製薬と三菱ウェルファーマの合併により設立された大手総合化学メーカーです。
安全性情報をベースとした情報提供活動を通じて、医師との信頼関係を築くことができることを強みとして挙げています。
またデジタルマーケティングを活用した情報提供活動力も田辺三菱製薬の営業の強みです。
以上のような情報提供活動力をはじめ、MR専門性強化のための充実した研修体制(マイスター制度)も充実しています。
洗練されたタッチを添えた田辺三菱製薬は「医薬品の創造を通じて、世界の人々の健康に貢献します」というビジョンを、世界に向けて発信。
田辺三菱製薬のビジネスモデルは、国内事業からグローバルビジネスへの変革を遂げ、開発から販売までコアバリューチェーンを築いています。
これらの事業は、顧客の多様なニーズに応えるための戦略の一環として展開されているのです。
プロセスを明確にすることで利益を増大させています。
さらに、田辺三菱製薬は環境に配慮した事業推進を実現し、温室効果ガスの排出抑制の長期削減計画を立てているのも特徴です。
環境リスクマネジメントを強化し、マテリアルバランスを基に環境に優しい事業活動を行っています。
参照ページ
各事業別の売上規模
田辺三菱製薬は三菱ケミカルグループのヘルスケア事業の中核会社であるため、下記には三菱ケミカルグループのヘルスケア事業の売上高を記載しています。
2022年3月期 | 2023年3月期 | 対 前年度 金額 | 対 前年度 増減率 | |
売上高 | 4,036億円 | 5,471億円 | 1,435億円 | +35.6% |
コア営業利益 | -70億円 | 1,418億円 | 1,488億円 | - |
三菱ケミカルグループのヘルスケア事業の2023年通期連結決算の売上高は、5,471億円で、コア営業利益は1,418億円でした。
セグメント別売上高に関する記載はありませんでした。
売上高の増益理由は以下の通りです。
- 北米でのALS治療薬ラジカヴァ経口剤の強い立ち上がり
- 免疫炎症領域のステラーラを中心に国内重点品における販売伸長
- 多発性硬化症治療剤ジレニアのロイヤリティに係る仲裁判断の結果を受けた収益認識
- メディカゴ社の事業撤退による研究開発費用等の減少
- 無形資産譲渡益
減益理由は以下の通りです。
- 国内医療用医薬品の薬価改定
参照ページ
各事業セグメントの解説
田辺三菱製薬の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
国内医療用医薬品 | 医薬品・治験薬・原薬の開発、製造、売買および輸出入 主要治療剤「シンポニー」「カナリア」「ステラーラ」 |
海外医療医薬品 | 医薬品・治験薬・原薬の開発、製造、売買および輸出入 主要治療剤「ラジカヴァ」 |
ロイヤリティ収入 | 医薬品・治験薬・原薬の開発、製造、売買および輸出入、主要治療剤「ジレニア」「インヴォカナ」 |
一般用医薬品 | 医薬品・治験薬・原薬の開発、製造、売買および輸出入 主要治療剤「フルコートf」「オキナゾール」 |
田辺三菱製薬は医薬品の開発から販売に特化し、幅広いエリアでの革新をもたらし続けています。
この4つの事業分野は、田辺三菱製薬の事業戦略と市場への適応能力を示しており、幅広いエリアへの事業を展開しています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
参照ページ
田辺三菱製薬で働いている社員は?
平均勤続年数は?
田辺三菱製薬の平均勤続年数は21.3年です。
医療業の平均勤続年数は18.3年であることから、業界平均よりも社員の出入りの少ない職場といえるでしょう。
平均年収は?
2023年度の田辺三菱製薬の平均年収は、846万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準です。
また、同じ「医療業」の上場企業平均年収は642万円でした。
参照ページ
平均残業時間は?
田辺三菱製薬の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり14.8時間でした。
医療業界で働く従業員の平均残業時間は13時間のため、業界内では平均よりも多い残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
田辺三菱製薬のボーナスは年に2回あり、平均ボーナス額は、136万円でした。
医療業界で働く従業員の平均ボーナス額は122万円のため、業界内では平均よりも高いボーナス額といえます。
どんな文化なの?
田辺三菱製薬は、「役職でなく”さん付け”で呼ぶ」といった独自の社風があり、新人からベテランまで分け隔てなく、風通しのよい企業です。
医薬品事業に特化し、幅広いエリアで多岐にわたるキャリアパスを実現できるでしょう。
田辺三菱製薬は、独自の歴史的文化と新たな革新のマッチを重要視し、クリエイティブな考え方ができる人におすすめです。
新たなイノベーションは会社の発展と捉え、個人の成長は会社の成長に繋がるとして奨励しています。
限界なく成長できる環境が整っているのも特徴です。
参照ページ
田辺三菱製薬の年収は846万円|年齢帯別・役職別年収やボーナス …
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい医療業界の中での、田辺三菱製薬の立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、田辺三菱製薬はトップクラスの企業だとわかります。
理由として以下の要因が考えられます。
- mission、vision30:希望のある選択肢をつくり出してきた粘り強い創薬力、発想力です。
希望ある選択肢を届けていくことが当社の新たなMISSIONであると考えています。
①疾患の詳細な解析により、最適な患者層へ治療満足度の高い薬剤を提供します。
②予防・未病、重症化予防、予後にも目を向け、ソリューションを提供します。
③健康医療データの収集・解析により、治療薬とソリューションの価値を向上させます。
- プレシジョンメディシンとアラウンドピルソリューション:「プレシジョンメディシン」では、有効性と安全性が高い患者層をあらかじめ特定し、最適な患者層へ治療満足度の高い薬剤をお届けします。
「アラウンドピルソリューション」は、治療だけでなく、予防・未病、重症化予防、予後にも目を向け、治療薬を起点に患者さんの困りごとに応えることを徹底しているのです。
- 中期経営計画21-25:田辺三菱製薬は、VISION 30に向けた変革期として、成長戦略を実現するための基盤を確立するため、研究開発、事業展開、経営基盤の3つの観点に注力し、経営に取り組んでいます。
以上の要素により田辺三菱製薬は医療業界の中でもトップクラスの売上高を生み出しています。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
田辺三菱製薬 | 4,036億円 | 846万円 | 64 | 役職ではなく”さん付け”で呼ぶ |
小野薬品工業 | 4,472億円 | 947万円 | 67 | チームで挑戦する |
住友ファーマ | 5,555億円 | 904万円 | 63 | 色々な人と協力して物事を進める |
引用ページ
田辺三菱製薬の新卒募集要項について
以下に田辺三菱製薬の新卒募集要項についてまとめました。
2023年の春闘では正社員1人当たり平均5%の月額昇給を行っています。
毎年昇給がある点や、研修制度による成長しやすい環境がある点は非常に嬉しい点です。
研修制度は、新人に対するオンボーディングはもちろん、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実しているでしょう。
新卒での転勤の可能性は低いですが、勤続年数が増えたり、家庭の状況によって転勤の可能性が左右されるようです。
気になる方は面接や説明会などの際に確認しておきましょう。
職種 | 創薬研究職、技術研究職、開発職、データサイエンス職、ファーマコビジランス職、品質保証職、MR職 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 博士:288,000円 修士:254,000円 学士:230,000円 備考:残業手当、通勤手当、住宅手当、テレワーク手当、各種役職手当等別途支給 |
賞与 | 年2回 |
研修制度 | 新入社員研修、各組織別専門スキル、自己選択学習コンテンツ、マネジメントプログラム、職位者スタートパッケージなど |
福利厚生 | 各種社会保険、退職金/年金、共済会、財形貯蓄、育英一時金、団体長期障害所得補償保険(GLTD)、社宅制度 他 |
引用ページ
求める人材
田辺三菱製薬では、求める人材として下記のものを公表しています。
グループ会社の1つであるため、他のグループ会社でも共通している可能性が高いです。
主体性
自ら考えて疑問を持ち、「こうしたい!」を実現できる人
国際的視野
異国の環境で様々な考え方に適応し、 固定概念に囚われない柔軟な考え方ができる人
専門性
何の専門家なのか語れる、「〇〇のプロ」と胸を張って言える人
柔軟性
素直な心で観察し、しなやかな思考で行動できる人
以上の4つは、田辺三菱製薬の社風と密接につながっています。
エントリーシートや面接の中で、これらの意識を持っている人材かどうかが見られるでしょう。
ぜひ意識して選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
田辺三菱製薬の選考は、下記の通りの選考フローです。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄やその人の経験をチェックするような質問も多くみられます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
就活サイトの求人ページより、必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、自身の経験などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②会社説明会、自分史ワークシート・ES
田辺三菱製薬のイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
田辺三菱製薬とミスマッチがないのか深堀りしていきます。
また、同じタイミングでwebでエントリーシートを記入します。
質問事項は以下の通りです。
- ガクチカ
- 志望動機
- 5年後にどのような社会人になっていたいか
- 田辺三菱製薬に興味を持ったところ
このように基本的なことが聞かれるでしょう。
面接で聞かれることの多い質問をピックアップ、自分なりの考えをまとめておきましょう。
③面接+性格診断(SPI)
田辺三菱製薬では、役員の方を面接官とした個人面接が取り入れられています。
面接官は対話の中で、就活生の人柄や能力をチェック。
聞かれる可能性の高い質問を書きだし、事前準備を徹底しておくことが重要です。
特に基本的な自己紹介や志望理由、この業界を選んだ理由などは聞かれる可能性が高いため、自分の答えを見つけておくと良いでしょう。
以下に、口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- ガクチ力
- 将来の自分の理想像
- 本選考のために準備したこと
- あなたらしさを発揮できること
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
田辺三菱製薬では、「その場の対応力や経験・将来性」を重要視して面接を実施しています。
個々に合わせて選考を行うため、回数は人によって異なるでしょう。
最終面接は個別にて行われます。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認されるでしょう。
以下に口コミのあった質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 他社の選考状況
- 志望度はどのくらいか
- 公式サイトをチェックしたことはあるか。
- 研究で苦労したこと
- 勉学以外に力を入れたこと
- 入社後にどんな風に貢献できるか
- なぜこの会社なのか
最終面接になるにつれて、圧迫面接や深い質問が増えてきます。
実務に適性があるのか確かめるような質問が多くなされるでしょう。
企業が求めるイメージに寄り添うために、公式サイトをチェックするなどしてイメージを付けてください。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってくださいね。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
田辺三菱製薬の採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
愛知学院大学、青山学院大学、麻布大学、茨城大学、宇都宮大学、愛媛大学、大分大学、大阪市立大学、大阪大学、大阪府立大学、大阪薬科大学、岡山大学、小樽商科大学、香川大学、鹿児島大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、北九州市立大学、北里大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、田辺三菱製薬は多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして内定を獲得してください。
参照ページ
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、田辺三菱製薬の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は中〜高的です。
その理由として、以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがないから
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがあまりないから
- 採用人数が20人前後で、採用倍率が150倍以上であるから
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な事項をしっかり対策することは必須です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
田辺三菱製薬は医療業界に属する企業で、4つのセグメントで開発から販売まで洗練された事業戦略を展開しています。
顧客ニーズや環境保全に合わせた高品質を目指している会社です。
企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わるでしょう。
しかし、学歴重視をする企業ではないので全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行って選考に進みましょう。
ぜひこの記事を参考にして励んでください。