【企業分析】アストラゼネカの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/21更新
はじめに
アストラゼネカは、大阪府大阪市北区大深町に本社を置く医薬品業界に属する企業です。
イギリスのケンブリッジにあるアストラゼネカ英本社から独立し、日本の現地法人として2000年に設立されました。
アストラゼネカは抗がん剤やステロイド、麻酔薬など医療用医薬品の開発・製造・販売をおもな事業としています。
今回は、そんなアストラゼネカの企業研究をするための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
以下のようなアストラゼネカへの就職に興味がある就活生を対象に企業分析をしています。
ぜひ最後までご覧ください。
- アストラゼネカの仕事内容が気になる
- アストラゼネカの就職難易度が知りたい
- アストラゼネカの選考対策として何をすればいいのかわからない
医薬品業界以外の業界については、以下の記事で概観しています。ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先に本記事の結論からお伝えすると、アストラゼネカの就職難易度はやや高いです。
アストラゼネカは新卒の初任給がおよそ31万円〜と高水準な上、医薬品業界そのものが「将来性が高い」「キャリアアップしやすい」といった理由で人気が高いからです。
しっかりと選考対策をしなければ、アストラゼネカに内定されるのは難しいでしょう。
とはいえ、アストラゼネカにはいわゆる学歴フィルターはありません。
2023年までに難関大学から標準的な大学まで、幅広いレベルの大学出身者を採用している実績があります。
したがって、すべての就活生に内定のチャンスがあるといえるでしょう。
職種については、医療施設や薬剤師に向けて自社医薬品の普及活動や、正しい使用方法の指導などをする「医薬情報担当者(MR職)」を募集しています。
次の章からは各事業の詳しい内容や就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
アストラゼネカについて
会社概要
アストラゼネカは、「オンコロジー」「循環器・代謝疾患」「呼吸器・自己免疫疾患」の3つの領域で重点的に活動しているグローバル製薬企業です。
今後も医療業界における躍進が期待される3つの領域において、主に医療用医薬品の製造・開発・販売をしています。
優れた医薬品を通じて患者さんの健康に貢献することで、関係者への価値を生み出すことを目標としています。
目標に比例して、抗がん剤のシェアは国内2位をマーク。製薬企業全体で見ても日本で10位に入るほどの売上高を誇っています。
また、アストラゼネカは事業戦略として優秀な人材の獲得や維持、育成を掲げており、経営陣が率先して取り組んでいるのも特徴です。
そんなアストラゼネカは、さらなる企業の発展や事業の拡大に向けて、医療施設や薬剤師に向けて自社医薬品の普及活動や、正しい使用方法の指導などをする「医薬情報担当者(MR職)」を募集しています。
参照ページ
アストラゼネカで働いている社員は?
平均勤続年数は?
アストラゼネカの平均勤続年数に関する正確な情報はありませんでした。
ちなみに、医薬品業界全体の平均勤続年数は12.4年です。
給与面や福利厚生は充実しており、残業時間は少なめなので、社員の定着率は高いと考えられます。
平均年収は?
2023年のアストラゼネカの平均年収は、816万円でした。
医薬品業界の平均年収は737万円なので、業界全体で見てとても高い給与水準と言えます。
全国平均年収は461万円であることからも、アストラゼネカはおよそ倍近い年収を得られる好待遇の企業です。
平均残業時間は?
アストラゼネカの平均残業時間は、一ヶ月あたりおよそ28.1時間です。
日本の企業全体の月平均残業時間は21時間ほどであることから、それほど残業が多い企業ではありません。
なお、医薬品業界の月平均残業は25.6時間で、業界全体から見ても平均的と言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
平均ボーナス支給額に関する有力な情報はありませんでした。
ただし、アストラゼネカの平均年収から換算すると、およそ131万円ほどだと推測できます。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%だからです。
ただし、業績や個人のパフォーマンスによって賞与額は増減するので、あくまで推測値として認識しておきましょう。
どんな文化なの?
アストラゼネカは、社員一人ひとりの成長を重視する社風です。
新卒導入研修に加え、優秀な人材育成を目的としたさまざまな研修、能力開発プログラム、スキルアップ・キャリアアップを目的とした人事異動があります。
イベントでの人材交流、実績重視の評価制度などもあります。
アストラゼネカは、「とにかく人として、社会人として成長したい」「将来に向けてキャリアアップしたい」という人に向いているでしょう。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
医薬品業界における、アストラゼネカの立ち位置を紹介します。
国内外で競争が激化している医薬品業界ですが、競合他社と売上高を比べてみると、アストラゼネカはトップクラスの企業だとわかるでしょう。
理由として次の要因があると考えられます。
- 大手アストラゼネカブランド:大手製薬企業アストラゼネカのネームバリューもあり、医薬品や医療器具の安定供給ができています。大手の病院や診療所でも買い手がつくので、着々と業績を伸ばすことに成功しています。
- 抗がん剤領域の強み::アストラゼネカは抗がん剤の研究と開発に注力しており、多くの有名な医薬品を提供しています。日本では変異のがんの治療薬で世界をリードし、ゾラデックスやカソデックスなどがあります。中でも抗がん剤領域での国内シェアは2位と好調に推移しており、アストラゼネカの強みとなっています。
- 新薬開発力:アストラゼネカは新薬の開発に強みを持っており、オンコロジー、循環器・代謝疾患、呼吸器の3つの領域を重点的に研究しています。年間約49億ドルを投資し、100カ国以上で展開する大規模な研究開発を進めることに成功しています。
- グローバルネットワークと供給チェーン:アストラゼネカは世界各国の開発拠点でデータを共有し、グローバルネットワークを駆使してスピーディで適正なコストの供給を実現しています。
以上の理由により、アストラゼネカは業界トップクラスの立ち位置を得ています。
競合他社の情報もまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてください。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
アストラゼネカ | 5300億円 | 816万円 | 60 | 社員一人ひとりの成長を重視する社風 |
エーザイ | 5555億円 | 899万円 | 64 | 人間関係を大事にする社風 |
田辺三菱製薬 | 5354億円 | 824万円 | 61 | 多様性を大事にする社風 |
小野薬品工業 | 4472億円 | 833万円 | 59 | チームワークを重視する社風 |
アストラゼネカの新卒募集要項について
アストラゼネカの新卒募集要項について解説します。
アストラゼネカは給与がおよそ31万円〜と、新卒にしてはとても高い給与水準です。
厚生労働省の調査によると大卒の平均初任給は22万5400円なので、およそ1.4倍近い月収にあたります。
研修制度についても、新卒向けの導入教育はもちろん、職種ごとの技術研修や管理者向けの研修、スキルアップ研修など、人材を成長させる仕組みが整っています。
外資系製薬会社らしく英会話研修もあるので、「英語を覚えたい」「グローバルに活躍したい」という人にもおすすめです。
勤務地は「全国各地」となっていますが、2024年現在のアストラゼネカは日本に事業所がありません。
医療情報提供者(MR職)は研修を終えると、基本的にリモートでの会議や商談に臨むことになります。
リモートワークの性質上、転勤はありませんが、国内での出張や営業はあるでしょう。
出張の有無が気になる人は、面接や会社説明会で事前に確認しておきましょう。
職種 | 医療情報担当者(MR職) |
勤務地 | 全国各地 |
初年度月収(2023年実績) | 大卒/月給30万8800円 修士および6年制薬学部卒/32万8800円 |
賞与 | 年2回(6・12月)※業績やパフォーマンスによって変動 |
研修制度 | 新入社員研修/入社時の導入研修・MR認定試験対策研修・製品研修ほか MR研修/MRセリングスキルUP研修・製品研修ほか 管理者研修/コーチング・ビジネスマネジメント・ピープルマネジメント・リーダーシップほか その他/階層別スキルアップ研修・MR資格継続研修・能力開発のための研修・課題別研修・ 通信教育・英会話研修ほか |
福利厚生 | 休日/完全週休2日制(土、日)・祝日・年末年始6日・年間休日121日(2019年実績) 休暇/年次有休休暇(初年度12日・2年目より20日)・慶弔・赴任・リフレッシュほか 社宅制度・退職金制度(確定拠出年金)・ 財形貯蓄制度・持株会制度・慶弔見舞金・健康診断・ 福利厚生倶楽部ほか |
求める人材
アストラゼネカが公表している「求める人材」について解説します。
1.サイエンスを徹底的に追い求められる人材
アストラゼネカでは、 科学を徹底的に追求し、最新の知識と技術を活用して革新的な医薬品を開発できる素質を秘めた人材を求めています。
医薬品業界では固定観念にとらわれず、常に新しい発想や技術を生み出すことが必要だからです。
アストラゼネカは「科学の発展に貢献したい」「医薬品の開発に携わりたい」「難解な課題に挑戦したい」という人に向いているでしょう。
2.患者さんを第一に考える人材
アストラゼネカでは、患者さんの健康と幸福を最優先に考えられる人材を求めています。
医薬品や医療機器は病院や医療施設のためではなく、患者さんの心身の健康のためにつくられるものだからです。
アストラゼネカは「人々の生活に貢献したい」「病気で苦しむ人を救いたい」という人に向いています。
3.勝つことに注力する人材
アストラゼネカでは、戦略的に行動し、ビジネスの成功をストイックに追求できる人材を求めています。
「患者さん第一」の考えと矛盾しているようですが、あくまでも医薬品や医療器具の製造・販売は慈善事業ではなく、ビジネスの一環だからです。
患者さんや医療施設に感謝され、ビジネスとしての価値提供をした上で利益を出すことがアストラゼネカの使命です。
「利益を出すことを追求できる」「戦略的に活動できる」という人に、アストラゼネカは向いています。
4.正しい行動をとれる人材
アストラゼネカでは、常に論理的な判断と誠実な行動をできる人材が求められています。
理論が成り立たない行動では、科学における発展や進歩にはつながらないからです。
「論理的に考えるのが好き」という人には、アストラゼネカが向いているでしょう。
5.新しいやり方に挑戦できる人材
アストラゼネカでは、新しいやり方に挑戦できる人材を求めています。
既成概念にとらわれていては新しい医薬品の開発ができないからです。
医薬品業界では、常に変化する生活習慣や環境に合わせて新しい医薬品・医療器具の開発提供が必要とされています。
「いつも同じことをやるのは好きじゃない」「新しいことになんでもチャレンジしたい」という向上心溢れる人は、アストラゼネカに向いているでしょう。
以上の5つは、アストラゼネカの企業理念である「サイエンスの限界に挑み、患者さんの人生を変える医薬品を届ける」につながっています。
エントリーシートや面接では、「科学への探求心」「患者さんファーストの精神」「利益を追求できるストイックさ」「誠実さ」「チャレンジ精神」がある人材かどうかが重視されるので、ぜひ意識して選考に臨んでください。
新卒採用の選考フロー
アストラゼネカの新卒採用の選考フローについて解説します。
最初のステップとして、エントリーシートによる書類選考があります。
エントリーシートの対策が不十分だと書類選考の段階で落選してしまうので、内容を突き詰めておきましょう。
面接では「志望動機」「ガクチカ」「なぜアストラゼネカなのか」といった基本的な質問が中心です。
事前に面接対策をしておき、本番で返答に詰まったり、的外れな回答をしたりしないようにしましょう。
①新卒エントリー
アストラゼネカの公式サイトより、新卒エントリーをしましょう。
必要事項を入力し、マイページ登録をすれば完了です。
②エントリーシート
アストラゼネカ公式サイトのマイページより、エントリーシートを提出します。
エントリーシートの質問内容は、
- ガクチカ
- 志望動機
- アストラゼネカを選んだ理由
このようなスタンダードなものが中心です。
先述したとおり、提出したエントリーシートをもとに選考が実施されます。
記載する内容をしっかりと突き詰め、まずは書類選考の通過を目指しましょう。
書類選考の通過率がアップするエントリーシートの書き方については、以下の記事を参考にしてください。
参照ページ
③適性検査
就活生の医療情報担当者(MR職)への適性や必要な学力レベル、知識などを見極めるためのテストです。
エントリーシートでの書類選考を通過した人のみ案内が届くので、期日までに受検しておきましょう。
適性検査については、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
適性検査の合格者を対象に、採用担当者、役員の方と複数回にわたってオンラインで面接をします。
質問内容は、基本的にエントリーシートに書かれている内容の深掘りです。
ただし、「競合他社の薬の特徴を踏まえた上で、医薬品をどのように売るか」といったやや難しい質問がされることもあります。
アストラゼネカは論理的思考力や分析力のあるMR職を求めているので、難解な質問で就活生の思考力を見ているのでしょう。
しっかりと選考対策をして面接に臨んでください。
採用担当者に好印象を与える面接のコツは、以下の記事を参考にしてください。
⑤内定
最終面接を通過すれば内定が出ます。
採用大学
アストラゼネカの過去の採用大学の実績は、以下の通りです。
京都大学大学院、京都ノートルダム女子大学、京都府立大学、京都文教大学、京都薬科大学、京都薬科大学大学院、近畿大学、岐阜大学、釧路公立大学、熊本学園大学、熊本県立大学、熊本大学、熊本大学大学院、久留米大学、グロービス経営大学院大学、群馬大学、慶應義塾大学、工学院大学、甲子園大学、高知大学、高知大学大学院、甲南大学、甲南大学大学院、神戸学院大学、神戸国際大学、神戸市外国語大学、神戸女学院大学、神戸女子大学、神戸大学、神戸大学大学院、神戸薬科大学、国学院大学、国際基督教大学、駒澤大学、埼玉大学 |
上記のとおり、アストラゼネカは最難関から標準的なレベルの大学まで幅広い層の就活生を採用しています。
したがって、アストラゼネカにはいわゆる「学歴フィルター」はないといえるでしょう。
本記事を参考に、アストラゼネカの選考対策をして内定を目指しましょう。
就職偏差値・難易度
アストラゼネカの就職偏差値・難易度はやや高いといえるでしょう。
理由は次の3つが挙げられます。
- 全国平均年収よりも倍近い年収を得られるから
- 論理的思考力が試される難易度の高い質問があるから
- 学歴フィルターはないが求人倍率が約200倍と高いから
面接で質問される内容はスタンダードなものが多いですが、就活生の論理的思考力を試すために、「なぜ」「どうして」と深掘りされることがあるでしょう。
きちんと理論に基づいた回答ができるように、自分の考えやビジョンを整理しておいてください。
アストラゼネカの就職難易度は高いですが、本記事を参考に選考対策をしてぜひとも内定を勝ち取ってください。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
アストラゼネカは、イギリスのケンブリッジにある英本社から独立した現地法人で、大阪市北区に日本本社がある製薬会社です。
今後も医薬品業界において躍進が期待される「オンコロジー」「循環器・代謝疾患」「呼吸器・自己免疫疾患」の3つの領域で重点的に研究しています。
業界大手の製薬会社だけあって就職難易度は高いので、抜かりない選考対策が必要です。
学歴フィルターはないものの求人倍率は200倍と高いので、まずは採用担当者の目に留まるエントリーシート作成から始めましょう。
本記事を参考に選考対策をして、ぜひアストラゼネカの内定を目指してみてください。