【地方学生向け】後からぶれない意思決定・会社選びのやり方【スコアリング】
はじめに
皆さんこんにちは!
私、岩手大学3回生の秋山 佳一朗(あきやまけいいちろう)と申します。
今回で3回目の投稿となりますが、これまでの記事は皆さんの役に立っているでしょうか…?
私の細かな就活事情は1、2件目の記事に記載がありますので、興味があればそちらをご覧ください!↓
さて、今回は就職活動中盤~終盤までの方向けの記事になっています。
就職活動を続ける中でそれなりの数の会社を見てきて、「あそこもいいなあ」「ここもいいな」と、どこに決めればいいのかわからなくなってきている人には何かしらの助けになるかもしれません。
逆に、数社内定が出た時点で「もう…ここにしよう!」とある程度思い切りをもって決めようとしている人にも、ぜひ一読していってほしい内容となっています。
皆さん、今までこんな悩みを抱いたことはありませんか…?
・内定いくつかもらった(いくつか入りたい会社が定まってきた)けど、どうやって決めたらいいのかわからない…!!現場の社員さんたちや人事の方と合う度迷っちゃうよ~~~
・結局はフィーリングとか直感だとは思うけど、どうしても不安だなあ…。選ぶの間違ってたらどうしよう…。失敗したくないし…。
そうですよね…人生の中で大きな分岐点になるところですし、不安になるのもわかります。
かくいう私も就職活動の半ばまで「どうやって最後決めるか」についてかなり悩んでいました。
本稿ではそんな私がどのようにして今の内定先の会社にジョインを決めたのか、方法を説明していこうと思います!
1.企業選びの軸、就活の軸…そもそも軸って何のためにあるの?
1-1.「軸」と「条件」の違い
就職活動をはじめると必ずと言ってもいいほど聞く言葉、「就職活動の軸」。
人事面接や友達との会話の中でもよく聞くことがあるんじゃないでしょうか。
御多分に漏れず、私も軸でしばらく悩んでいました。
「広告系かIT」「若手にも裁量権がある」「文系エンジニア」「圧倒的成長」「ワークライフバランスの充実」…など、様々考えてきたものはありましたが、それらは私にとって「条件」に過ぎませんでした。
思い悩んでいる部分が「条件」である限り、前進することはできません。なぜなら、それぞれが惹かれる要素を備えているからです。「あれもこれも」となるのは当然ですね。
では「軸」とは何か?軸とは、「なくてはならない要素、どうしても譲れないもので会社選びの上で一番の前提条件になるもの」だと私は考えます。(画像の斜線部分)
例えば、上記に挙げたような自分にとって理想的な「条件」がすべてそろっている企業に2~3社内定をもらってどこにしようかと迷っているとしましょう。
ただ、すべての企業に共通して「4大卒月収20万円以下」「みなし残業代45時間分含む」との記載がありました。するとここで、
「あれ、確かにこれだけ絶対的に時間を割けば成長はできるかもしれないけど、自分ってお金にここまでこだわりなかったっけ…?」
「というかそもそも、自分はこんなに“仕事”だけに時間を割きたかったんだっけ…?」
と、「条件」よりも大切に思う要素を見つけてしまい、納得のいかないまま就職先を決めてしまうか就職活動をやりなおすことになるかもしれません。こうなってしまうのは非常に勿体無いですね。
1-2.軸を決めるためにはどうしたらいいのか
ここまでで、「軸」が“前提条件としてあること”の大切さに気付いてもらえたでしょうか。
では「軸」を決めるためにはどうしたらいいかを見ていきましょう。
「そうはいっても、その自分が大切にしている「軸」っていうのはどうやったらわかるんだ?」
おそらく、読者の方はそんな疑問をお持ちでしょう。
いくつか判別するための方法を、私の事例を交えてご紹介しようかと思います。
手順としては以下の通りです;
①自分が力を発揮できた瞬間・出来事を思い出し、そのときの具体的な環境・状況を細分化して分析する
②複数の成功体験の中から共通する点を見つけ抽象化する
③その抽象化した要素が「働くときはどんな部分に当てはまるか」を考え、リストにする(転用)
…これだとよくわかりませんね(笑)安心してください。ちゃんと私の事例で解説をします。
【Step①】
私にはバドミントン部の部長や音楽サークルのパートリーダーなど、複数のリーダー経験があります。務めていた期間、周囲の人間関係の良し悪しが活動成果に影響することが多々あり、一緒に活動をしていて尊敬できるひと・楽しくなるひとを増やすことで充実する時間が増えました。
(部員の仲が悪いときは練習がうまくいかず、結果として大会成績が振るわなかったです。音楽サークルでも、全体の雰囲気や意思疎通が不十分なせいで納得のいかない演奏をすることがありました。)
逆に、受験勉強や一人旅、論文作成など、自分一人で何かをやらなくてはいけないときには、特段周囲の人間関係や自分の置かれている環境に左右されないということに気が付きました。
(恋愛に気分が振り回されたり、周りがうるさい場所で勉強したり、わからないことがあったら自分で調べれば大抵どうにかなったり…ということです。)
【Step②】
以上の体験からわかることは2つ:
1.所属するチームや集団で出す成果において、人間関係等の周囲の環境要因が正の方向にも負の方向にも大きく影響する。
2.一方、個人で出す成果において、上記の要因は左程影響しない。
【Step③】
「人間関係等の周囲の環境要因」とは、会社で言うと何か?を考える。
→・人間関係…上司、同僚、顧客、他社の人など
・その他…オフィス(内装・立地)、評価制度、福利厚生、給料など
→「これらの要素一つ一つが良いものであれば、自分は納得して働くことができるだろう」と仮説立て、軸の一つとして加える。
このように、「具体的な過去の出来事・経験」から「今後会社で働くとなった時に生かせるだろうと考えられる部分」を抽出していくと、自然と「軸」の形成につながるでしょう。
以下でも触れますが、このようにして絞っていった私の就活の軸は次の3つです:
①働く人(最重要)…人間的に尊敬できる人がいるか、ロールモデルになりうる人が沢山いるか、一緒に居て居心地がいいかなど
②環境・社風・風土…オフィスの綺麗さ、福利厚生、評価制度、会社やグループ(島)としての意思決定の仕方、個人の働き方(キャリアパス)など
③理念(経営)…いわゆる「三方良し」の理念かどうか、実際に行っている事業の方向性と社員の意識に相違はないかなど
通常の場合、多くの就活生の方々は、この前提条件をクリアした企業の選考に進んでいくと思います。
しかし、私の場合は…少し違います。
上記の3つの軸を4段階評価しスコアリング(点数付け)することで、「(自分の)企業に対する評価」を可視化させました。そうすることで、頭の中で整理した情報と直感だけではなく、“言語化した要素”に基づいて論理的な判断を下すことができました。
次の項では、私が行ったスコアリングの方法について、実際の資料を見ながら解説していきます。
2.点数化でブレなし!スコアリングで就活にチェックメイト
さて、上記では「軸」の作り方を説明してきましたが、「ではそれをどう使えばいいのか?」という問いに対しての一つの答えを提示していこうと思います。
以下に実際に使用した自作のスコアリングシートの画像を載せます。
まず初めに、スコアリングシートの各要素について解説を加えていきます。
1.総合スコア…各評価軸の点数を合算した合計点です。
2.接点回数…企業の社員の方とオフラインでお会いした回数(面談、説明会、面接など)です。
3.志望職種…私の希望していた職種です。会社ごとに違い、多くは「営業」「マーケター」「システムエンジニア」の3つでした。
4.企業選びの軸(評価基準)…前項で挙げた3つの軸を評価対象としています。5段階評価でグレードを付け、その理由を言語化して手短に書き起こしました。
5.直感(変数)…私は直感をとても重要視しているので、どうにかして評価要素に入れたい…と考えた末、合算した点数に掛け合わせる変数として取り入れることにしました。
2-1.点数化することのメリットとは?
これは、ひとえに「思考の可視化」にあると言えるでしょう。
頭の中だけで考えていた情報やメモ書きだけで済ませていたものをまとめて点数化することで、思考が整理しやすくなります。更に、一度文字に起こした情報を再インプットすることで再度検討の余地がある項目を抜け漏れなくチェックすることができます。
そして、こうして可視化させた情報に基づく判断・理由というものは、他人を説得する際にも用いることができます。私は選考に進んだ企業すべてにこのシートと理由を添えて、内定承諾(辞退)のご連絡をしました。
そうすることで、どの企業の人事の方も納得してくださいましたし、お互いに満足のいく時間を過ごすことができたのだと感じることもできました。
(↓スコアリングシートの詳細説明と意思決定に用いた追加2レイヤー)
2-2.スコアリングを使っていくうえで気を付けてほしいこと
最後になりますが、このスコアリングの手法を使う上で、気を付けてほしいことが2点あります。
それは、「スコアリングは軸を活用する手段の一つであるということ」と「スコアリングは絶対ではないこと」です。
先にも述べたように、私はこのスコアリングを「今後選考に進むかどうかの判断」と「思考の整理」の理由で使うことにしました。(自分の直感に確証を持たせたかったという理由もありますが…笑)
つまり、使用する明確な理由があり、一つの手段と認識したうえで、使用したということです。決してこのシートを過信しすぎることはありませんでしたし、このほかの情報収集やオフラインでの面談を欠かしませんでした。軸も可変的なものであると認識していましたし、もちろんアップデートを怠りませんでした。。
ですから、今回の私の手法も“参考程度”に受け止めていただけますと幸いです。
(もちろん肌にあうようであれば、使用してもらうに越したことはありませんが!)
おわりに
さて、今回も文量が多くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか?!
これだけの下準備や過程を経たとしても、就活が必ず成功するわけではありませんし、絶対に間違いのない結果につながるとは思っていません。
(むしろ半年そこらの期間で100%マッチする就活ができる方が稀だと思いますが…。)
就活の着地点がどうあれ、「自分が納得して終えられるかどうか」や「決断に至るまでの過程」が大切だと、私は思います。
それでは、読者の皆さんの就職活動が実りあるものになることを祈念して、本稿を締めさせていただきます!
最後までご覧くださってありがとうございました(‘ω’)
この記事を読んで、
「今持っている内定を保留したい、、」
「やっぱりこの企業は辞退したい、、」
という方は、こちらの記事もよければ参考にしてみてください!