【企業分析】カプコンの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年2月24日更新
はじめに
株式会社カプコン(以下、カプコン)は、大阪府大阪市中央区に本社を置くゲーム業界に属する企業です。
家庭用ゲームソフトを中心に、モバイルコンテンツや遊技機などの企画を行ったり開発から製造、販売などの事業を展開しています。
今回は、カプコンの企業研究をおこなうために必要な基礎知識や社風、選考基準などをご紹介していきます。
この記事では、カプコンに興味を持っていたり就職を考えたりしている就活生を対象に、企業分析をおこなっています。
特に、以下に当てはまる就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
- カプコンの事業内容が知りたい
- カプコンの就職難易度が気になる
- カプコンの選考対策を知っておきたい
また、ゲーム業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
この記事の結論は、カプコンの就職難易度は一般的だと考えています。
以下の参照記事で解説している就職偏差値を参考にすると、カプコンでは、難関大学やワシントン大学など海外の大学まで採用実績があり、採用難易度は非常に高く見られています。
しかし、さまざまなランクの大学から採用されている実績データもあり、明確な学歴フィルターはないと考えられます。そのため、選考対策をしっかりとおこなっていれば、内定を勝ち取れる可能性があると言えるでしょう。
エントリーシートの選考対策として、「志望理由やアピールポイントなど文字数の多い設問」や「30文字以内の言葉を入れる穴埋め設問」があります。
特に、穴埋め設問では他の企業でもあまり実施されていないものなので、過去のエントリーシートを参考に、対策をしておきましょう。
また、職種としては家庭用ゲームソフトの企画・販売、PCオンラインゲームの企画・配信、ゲームソフト・アミューズメント施設の運営、キャラクターグッズなどのライセンス事業があり、配属される部署により従事する内容が異なります。
どの職種についてもやりがいや成長実感が得られるため、就活生から人気のある企業となっています。
次の章からは、就活に役立つさまざまな情報を紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
株式会社カプコンについて
出典元:株式会社カプコン
会社概要
カプコンは、家庭用ゲームソフト、モバイルコンテンツや遊技機などの企画・開発・製造、販売や配信ならびにアミューズメント施設の運営をおこなっている企業です。
オリジナリティのあふれたゲームソフト開発力を強みとし、人気コンテンツを多面に展開することにより、安定した成長を遂げています。
創業以来多くの有名作品を輩出してきたカプコンは、「世界一面白いコンテンツ」で社会や人々を幸せにできる企業を目指しています。
また、カプコンでは、中長期の成長イメージとして、グローバル販売の強化への取り組みに力を入れています。海外にある8ヵ所のグループ企業を拠点にし、家庭用ゲーム開発や遊戯機などの製造・販売、なかには建物の保守管理事業などにもグローバル事業を展開しているのです。
これからのカプコンは、ゲームソフトの開発だけではなく、デジタルコンテンツ事業を順調に成長させながら、キャラクター事業や映像事業などさまざまな事業の拡大を目指しています。
参照ページ
各事業別の売上規模
カプコンの2023年度、第3四半期の総売上高は1,061億7,900万円で、純利益は346億3,600万円でした。
この売上は、デジタルコンテンツ事業、アミューズメント施設事業、アミューズメント機器事業、映像やキャラクターグッズ展開を含むその他事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野における売上高は、以下のとおりです。
- デジタルコンテンツ事業:売上高は814億3,600万円で、前年同期比33.0%増。営業利益は473億6,100万円で36.8%増となりました。
- アミューズメント施設事業:売上高は138億4,700万円で、前年同期比21.9%増。営業利益は15億4,700万円で52.6%増となりました。
- アミューズメント機器事業:売上高は80億2,000万円で、前年同期比116.8%増。営業利益は45億6,000万円で120.5%増となりました。
- その他事業:売上高は28億7,500万円で、前年同期比14.7%減。営業利益は6億4,200万円で47.4%減となりました。
参照ページ
各事業セグメントの解説
カプコンの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
デジタルコンテンツ事業 | パッケージソフトとダウンロードコンテンツの開発・販売、モバイルコンテンツおよびPCオンラインゲームの開発・運営 |
アミューズメント施設事業 | 国内のアミューズメント施設「プラサカプコン」を中心とした施設の運営 |
アミューズメント機器事業 | 遊技機向け筐体および液晶表示基板、ソフトウェアの開発・製造・販売、業務用ゲーム機器の開発・製造・販売 |
その他事業 | 映画化、アニメ化、音楽CD・キャラクターグッズなどのライセンスビジネス、eスポーツビジネス |
カプコンでは、ゲームソフトの開発だけでなく、アミューズメント施設やPCオンラインゲームの開発、映画やアニメ化、eスポーツビジネスなど、幅広く事業を展開しています。
カプコンが過去に発売した「ストリートファイター2」が人気を博して生まれた「eスポーツビジネス」は、近年、世界的に市場規模が拡大しています。新規参入者が続出している背景もあり、カプコンもeスポーツビジネス事業に力を入れています。
また、ゲームの映画化やアニメ化なども展開していき、創業以来、国内にとどまらずグローバルな事業を展開し続けているのです。
以下、参照ページを紹介するので、ぜひ確認してみてください。
参照ページ
カプコンで働いている社員は?
平均勤続年数は?
カプコンの平均勤続年数は11年です。
ゲーム業界の平均勤続年数は12年であるため、業界平均よりも社員の出入りが多少あると考えられます。
平均年収は?
2022年度のカプコンの平均年収は、766万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、全国平均よりも高い水準となっています。
なお、ゲーム業界の平均年収は400~600万円となっており、業界水準よりも高い年収だと考えられます。
平均残業時間は?
カプコンの従業員の平均残業時間は、1ヶ月あたり38時間でした。
ゲーム業界の平均残業時間は15.6時間のため、カプコンは業界内でも残業時間が多くなっていると言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
インターネット上では、カプコンにおける明確な平均ボーナス額はわかりませんでした。
国税庁の民間給与実績統計調査によると、平均給与に占める賞与の割合は、約16%となっています。
この基準を参考にカプコンの平均ボーナス額を推測すると、約122万円となるのです。
あくまで推測であるため、平均ボーナス額は参考程度に留めておいてください。
なお、カプコンのボーナスは年2回で、夏と冬に支給されています。2023年からは2年目の全社員に対して業歴連動賞与が新設されました。
どんな文化なの?
カプコンは、「大阪から世界へ」を合言葉に、グローバルな事業展開を掲げています。
デザイナーや企画、プログラマーやサウンド職といった様々な職種とかかわりあいを持ちながら、専門性の高いスキルを獲得することができます。
カプコンの強みは、オリジナリティあふれるゲームソフトの開発力であるため、想像力や行動力を養い、働きやすい企業を目指しています。
社員が楽しく働ける職場を目指し、子育て環境を充実させた「カプコン塾」があり、生涯を通してカプコンで働きたい女性を応援できる体制を構築しています。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
カプコンは多彩な事業を手がけているため、業界によって立ち位置が異なります。そこで、ここではゲーム業界における立ち位置について紹介します。
売上高でみると、ゲーム業界におけるカプコンの順位は11位となっています。しかし、純利益では7位、利益率ではなんと3位にまで上昇しているのです。
これには、以下のような理由が考えられます。
- 営業利益率が上昇:4年間に15%から36%へ大きく上昇したのは、コロナ禍による巣ごもり需要が大きくなり、ゲームの売上が好調となりました。
- 利益率の上昇:パッケージの売上は減少していましたが、オンラインなどゲームのデジタル化が好調となり、販売コストを減少化させたことによって利益率の上昇に繋がりました。
- 旧作タイトルの資産化:新作タイトルの収益だけでなく、旧作タイトルが1,420万本から1,820万本へと大きく売上を伸ばし、開発コストをかけることなく利益率に繋げることができたのです。
これらの要素によって、カプコンはゲーム業界のなかでも、売上高と利益率で立ち位置が大きく変わる企業だと言えます。
参考までに競合他社の情報もまとめてみたので、ご紹介しておきます。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
カプコン | 981億円 | 766万円 | 54以下 | 社員のやる気を引き出す自由諌闊立 |
ソニーグループ | 3兆5,385億円 | 1,101万円 | 62 | 設立依頼根付くソニースピリット |
任天堂 | 1兆6,016億円 | 985万円 | 64 | 風水を重んじる社風 |
バンダイナムコHD | 3,811億円 | 1,057万円 | 61 | 実力主義 |
カプコンの新卒募集要項について
以下に、カプコンの新卒募集要項についてまとめました。
2022年4月入社から、47,000円の給与引き上げにより、ゲーム業界の任天堂にならぶ給与水準となりました。さらに、2023年度より新設された利益増加に連動した賞与制度では、2年目以上の全社員を対象に支給されることになりました。
また、福利厚生も充実しており、株式報酬がある点は珍しいと言えます。
職種ごとに選考があり、スキルや経験を活かして志望する職種を希望することができます。
基本的には、勤務地が大阪または東京となりますが、アミューズメント施設への配属となった場合には、全国のカプコン直営のアミューズメント施設へ転勤となる可能性があります。
各項目 | 詳細 | ||
職種 | 【プログラマー】ゲーム開発、クリエイター勤怠管理、パチスロの出玉抽せん、リール制御などの開発 【デザイナー】ゲームキャラクターや背景、映像デザイン ・パチスロの液晶部分の映像制作 【企画】モバイルゲームなどの企画書、進行管理、ゲームバランス調整、パチスロの映像、演出、出玉企画 【サウンド】音楽や効果音、ボイス制作など 【総合職】事業管理や店舗運営管理 | ||
給与 | (基準報酬)月給23万5,000円以上 (モデル年収) 2年目530万円、3年目570万円、5年目660万円、10年目810万円 (諸手当) 残業手当、通勤手当、地域手当(東京勤務のみ)、株式報酬制度 | ||
賞与 | 年2回(夏・冬) 上記に加え、業績に連動した変動賞与を2年目以上の全社員を対象に支給 開発社員向けのインセンティブボーナス(営業利益の3%) | ||
年間休日 | 123日(2023年度実績) 休日:完全週休二日制(土日)、祝日、年末年始休暇 休暇制度:年次有給休暇(初年度15日付与)、リフレッシュ休暇、障がい者特別休暇、帰国休暇、その他特別休暇 | ||
福利厚生 | 各種保険完備(健康・厚生年金・雇用・労災) 保育所(大阪) 社員寮、借上げ社宅制度 保養所 財形貯蓄制度 育児・介護向け制度 持株会など |
求める人材
カプコンでは、求める人材として以下のものを公表しています。事業が多岐にわたるカプコンですが、共通している可能性が高いと言えるので、参考にしておいてください。
- 情熱
何よりも「面白いゲームを作りたい」という情熱を持っている人材を求めています。 - クリエイター
ゲームのデジタル化やeスポーツビジネスなど、幅広い分野で事業を拡大しているため、クリエイターを求めています。 - 挑戦
面白いゲーム、最高のエンターテイメントをつくる企業を目指すため、常に挑戦しつづける人材を必要としています。 - モチベーション
納期や売上目標など、厳しいハードルを乗り越えるためのモチベーションを保てる人材を求めています。 - 自由な発想
常に新しい発想と、既存価値にとらわれない自由な発想を持つ人材を求めています。
カプコンでは、これら5つをあわせ持つ人材を求めており、事業拡大に率先して携われる行動力のある人材を重視しています。
エントリーシートや面接では、これらの意識を持っている人材かどうかが見られていますので、求められる人材を意識して選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
カプコンでは、以下のような選考フローとなっています。
面接では、志望動機や将来像など一般的な質問のほか、人によって内容が異なっているようです。
選考では、入社後に実現したいことや挑戦したいこと、今後のキャリア形成など、入社に対する熱意と意欲が重視されています。
配属される事業にも大きくかかわることなので、明確に伝えられるよう対策が必要です。
①新卒エントリー
カプコンの公式サイトから新卒エントリーに入り、必要事項を入力して登録します。
エントリーシートでは、志望動機や長所、自己PRといった一般的な質問があります。
WEB上で回答し、送信して終了します。
②エントリーシート・WEBテスト・作品提出
カプコンでは、技術職を志望する場合は、以下のように別途テストがおこなわれます。
- プログラマー:WEBテスト
- デザイナー:作品提出
- 企画:グループディスカッション
- サウンド:課題提出
また、カプコンのエントリーシートは、志望動機などに対する文字数が多く設定されており、最後には30字以内の穴抜き設問があり、明確にこたえつつ、カプコンの事業に関連させることがおすすめです。
年度ごとに多少異なりますが、以下のような穴抜き問題となっているので、参考にしておいてください。
- 私は人からよく( )と言われます。
- 私がうらやましいと思う人は( )です。
- 私が今一番知りたいことは( )です。
- 私のいままでの人生は( )点です。
- 私はよく( )な人と一緒に過ごします。
この設問は難問ですが、エントリーに通過した人の多くがゲームやカプコンに関連付けた回答をしているので、参考にしておきましょう。
③面接+WEB適性検査
過去のWEBテストでは、SPIや英語スピーキングテスト(VERSANT)が実施されており、どちらかが実施されると考えられます。
また、一次面接ではエントリーシートに沿って質問されることが多く、表面上だけでなく自分の言葉で伝えられるようにしておきましょう。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介しておきます。
- 学生時代に力を入れていたこと
- 志望動機
- 逆質問
以下のページも、ぜひ参考にしてみてください。
参照ページ
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回の面接
二次面接では人事が面接官で、オンラインのグループ面接となることが多いようです。
1人が15分間の質問を受け、もう1人が質疑応答を聞く形式で、自分の面接が終わったからと言って、他の就活生の面接中も気を抜かないようにしておきましょう。
カプコンでは、就活生にとって「どのような人物か」ということを最も重視して面接をおこなっています。
最終面接では重役が面接官となり、対面による面接がおこなわれます。逆質問が非常に多い傾向があり、どのような質問をするか準備しておくことが大切です。
カプコンの面接では、会話が弾むよう逆質問を繰り返し、コミュニケーションを取るよう心掛けることも、コミュニケーション能力をアピールできると言えます。
以下のページも確認して、ぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
最終面接を突破すると、内定を獲得できます。
採用大学
カプコンの採用大学の実績を以下に掲載しますが、難関大学だけでなく全国さまざまな大学から幅広く採用されているため、学歴フィルターはないと考えられます。
<大学院> 岩手大学大学院、大阪工業大学大学院、金沢大学大学院、京都産業大学大学院、東京大学大学院、早稲田大学大学院 <大学> 東京大学、同志社大学、名古屋大学、福岡大学、佛教大学、法政大学、和歌山大学、早稲田大学、立命館大学、明治大学、山形大学、山梨大学、成蹊大学、西南学院大学、専修大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、京都大学、関西外国語大学、関西大学、関西学院大学 |
上記には高学歴の大学もありますが、カプコンは個性やスキルを重視し、多くの学生層のなかから積極的に採用しています。
そのため、学歴による足切りはないと考えられ、誰にでもチャンスがある企業だと言えるでしょう。
内定を獲得するためには、しっかりエントリーシートや面接対策をおこない、自分らしさをアピールできるようにしておきましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容をふまえて、カプコンの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的であるといえ、その理由を以下の3点にまとめてみました。
- 多くの大学に採用実績があるため学歴フィルターはないと考えられる
- ゲーム業界における立ち位置から就職難易度は高くない
- 突出して給与待遇が良いわけではない
ただし、技術職に関しては、別途テストが設けられているため、スキルを高めなければ選考通過が困難となってしまいます。
基本的な選考となるエントリーシートや面接では、「志望動機」や「自己啓発」など一般的な対策を心掛けておけば、内定獲得への一歩に繋がると言えるでしょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
カプコンは、家庭用ゲームソフトやモバイルコンテンツの企画・開発・販売などを中心に、アミューズメント施設の機器開発や運営をおこなっている企業です。世の中の人に「世界一面白いゲーム」を届けるために、感動と笑顔を作りだすことを目指しています。
カプコンは、売上ではゲーム業界の上位とは言えませんが、利益率はトップ3に入っており、モバイルコンテンツを軸に今後さらなるグローバル事業の展開が期待されています。
業界や企業研究、選考対策やスキルアップをしっかりおこなっていれば、学歴による足切りのないカプコンなら、志望する就活生すべてにチャンスがあります。
ぜひこの記事を参考にして、対策に励んでくださいね。