シンクタンクのランキング!特徴や難易度を紹介

シンクタンクのランキング!特徴や難易度を紹介

2024年8月15日更新

杉崎 聖輝(キャリアアドバイザー リーダー)

この記事の監修者

杉崎 聖輝(キャリアアドバイザー リーダー)

東京学芸大学卒業後、6年間中学教員として勤務。2000人以上の生徒との関わりで人の良さを見出す力を磨く。ソフトテニス部顧問として部活指導も経験。現在は株式会社ナイモノに転職し、キャリアアドバイザーとして活躍。教育現場での経験を活かし、自己分析から選考対策まで、1人1人の価値観を大切にした就活サポートを提供。適性のある業界・業種の発見や差別化されたガクチカ作りが得意。就活初心者や不安を抱える学生・チャレンジ精神旺盛な20代向けのサポートに力を入れている。

東京学芸大学卒業後、6年間中学教員として勤務。2000人以上の生徒との関わりで人の良さを見出す力を磨く。ソフトテニス部顧問として部活指導も経験。現在は株式会社ナイモノに転職し、キャリアアドバイザーとして活躍。教育現場での経験を活かし、自己分析から選考対策まで、1人1人の価値観を大切にした就活サポートを提供。適性のある業界・業種の発見や差別化されたガクチカ作りが得意。就活初心者や不安を抱える学生・チャレンジ精神旺盛な20代向けのサポートに力を入れている。

はじめに

日本には、様々なシンクタンクが存在します。

数が多くて、把握できないという学生も少なくありません。

ここでは、シンクタンクの大手順、売上高順、年収順のランキングを作成しました。

また、それぞれの企業の特徴や難易度についても紹介しています。

この記事を読めば、シンクタンクの全体像が掴めるでしょう。

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シンクタンクとは

シンクタンクとは、市場経済や社会政策、先端技術などの調査・分析を行う機関のことです。調査・研究の結果を発表したり、解決策を提示したりします。直訳すると、考える容器という意味になり、しばしば頭脳集団と呼ばれます。ここでは、混同されやすいコンサルとの違いと、シンクタンクの業務内容について解説していきます。

シンクタンクとは?コンサルとの違いは?

調査や分析が中心であるシンクタンクとは異なり、コンサルは顧客の課題解決が最大の目的です。コンサルではこの目的に向かって、問題点を調査したり分析したりします。

シンクタンクは、テーマを決めて調査・研究・分析を行う機関です。研究機関という意味合いが強いでしょう。

シンクタンクの業務内容

シンクタンクの業務内容は、大きく分けてリサーチ、調査・分析・提言、経営コンサルティングがあります。

リサーチ

リサーチは、テーマに沿って情報を集める仕事です。調査計画を策定したり、国民に向けて意向の調査を行ったりします。この部門では、データサイエンティストが活躍しています。シンクタンクではより専門的な知識を持った人があらゆる観点でリサーチを行っています。

調査・分析・提言

集めた膨大なデータを分析し、提言を行っていきます。たとえば、経済・社会政策に関する研究や提言、調査データ・研究結果の発表や作成が挙げられます。政府への政策決定や、企業への経営施策に利用されるでしょう。

経営コンサルティング

企業からの依頼を受けた場合、経営コンサルティングを行うことになります。商品やサービスについて、顧客や消費者に調査を行い情報収集し、問題点を洗い出します。それに対する施策を、企業側にプレゼンするという流れです。たとえば、社会情勢に基づいた経営戦略へのアドバイス、システム開発事業のサポートが挙げられます。企業によっては、専門的なコンサルティングを行うこともあるでしょう。

五大シンクタンク一覧

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度
野村総合研究所6921億6500万円1242万100065
三菱総合研究所1166億2000万円1024万8577円69
三菱UFJリサーチ&コンサルティング219億5500万円データなし64
日本総合研究所2143億円725万円62
みずほ情報総研1246億円739万円61

(引用:2023年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)有価証券報告書2022年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結)有価証券報告書第 38 期 損益計算書マイナビ【2023年最新】日本総合研究所(日本総研)の年収を社員が解説マイナビみずほ総合研究所の平均年収はいくら?ボーナスと採用情報まで徹底解説!

就職偏差値については、以下の記事に詳しく記載があります。ぜひ参考にしてください。「【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

シンクタンク業界では、5大シンクタンクと呼ばれる大手企業群が存在します。順番に見ていきましょう。

野村総合研究所

野村総合研究所は、シンクタンクの中で最も規模が大きい企業です。以前は経済分析をメインとしていましたが、最近では売り上げの多くをIT部門が占めています。強みとするのは、金融ITソリューションです。金融業界において、資産運用のための受託システム開発などのITソリューションを提供しています。たとえば、共同利用型サービス(ASP SaaS型)が挙げられます。実績について見ていきましょう。日本株式市場における50%以上、日本国債で30%以上、投信で70%以上といった割合で、野村総研のサービスが利用されています。

野村総研は、金融ITソリューションの他に、産業ITソリューションも手掛けています。特に目につくのは、バックオフィスのIT化です。たとえば、小売業において日本初となる本格的なPOSシステム構築といった例が挙げられます。

最後に、IT基盤サービスについて触れていきましょう。社会全体がIT化する昨今、ベースとなるシステムの重要性は日々高まっています。野村総研では、マネージドサービス、セキュリティサービス、イノベーション、各種ソリューションサービスなどを提供しています。

三菱総合研究所

三菱総合研究所は、他のシンクタンクと比較して、官公庁案件が多い企業です。その比率は売り上げの約7割を占めるほどです。しかしながら近年では、民間企業の経営コンサルにも取り組んでいます。

最大の強みは、多種多様な人材を活かした総合力です。三菱総研は、医療や福祉、環境、情報通信など各分野でプロ人材を抱えています。強みの2つ目は、幅広い顧客基盤です。官公庁だけでなく、金融関連や一般産業企業に向けても経営コンサルを行っています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング

三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、三菱UFJフィナンシャルグループの企業です。調査分析だけでなく、コンサルにも力をいれている点が特徴です。

強みは、柔軟な提案力です。三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、コンサルティング部門とシンクタンク部門の2つからなっています。この2つが連携して編み出すサービスには、他社とは異なるものがあります。強みの2つ目は、幅広い顧客層です。公的機関だけでなく、大企業、中堅企業、中小企業など、様々な顧客を抱えています。このことから、リスク低減を実現できていると言えるでしょう。

日本総合研究所

日本総合研究所は、三井住友フィナンシャルグループの一角です。業務の8割をIT関連が占めます。特徴は、IT案件を三井住友グループに限って受けていることです。

強みは、金融サービス業に向けた事業です。金融グループが母体であることから、この結果もうなずけるでしょう。特にITと金融を掛け合わせたサービスについては、三井住友グループという大きな企業群を支えている日本総研にとって、大きな強みです。

みずほ情報総研

みずほ情報総研は、みずほフィナンシャルグループの一角です。売上高に占めるIT分野の割合が多くなっているのが特徴です。

強みは、サービス提供力となっています。リサーチ力が高く、コンサルティング力やIT構築力も高いことから、様々なクライアントの課題や社会問題を解決することが可能です。たとえば、デジタルヒューマンや量子コンピューターなどの開発事業が挙げられます。このことから、高い技術力も伴っていると言えるでしょう。

シンクタンクの売上高ランキング

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度
野村総合研究所6921億6500万円1242万100065
三菱総合研究所1166億2000万円1024万8577円69
リンクアンドモチベーション327億7600万円664万2119円データなし
ドリームインキュベータ301億3200万円1776万0000円68
船井総研ホールディングス256億3500万円699万2000円54

(引用:2022年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)有価証券報告書2022年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)有価証券報告書2023年コンサルティング業界就職偏差値ランキング!!難易度・年収・学歴を徹底比較!!2023年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)有価証券報告書

つづいて、売上高順に5社を挙げてみました。リンクアンドモチベーション、ドリームインキュベータ、船井総研ホールディングスについて、以下に解説していきます。

リンクアンドモチベーション

社員のモチベーションを成長の糧とするユニークなコンサルティングを行う企業です。事業は、組織開発、個人開発、マッチングの3つに分けられます。組織開発は、ステークホルダーから選ばれる組織の構築を目指します。たとえば、コンサル・クラウド事業、IR支援事業が挙げられるでしょう。従業員エンゲージメントの向上の実現を目指すなど、ユニークなコンサルティングが魅力です。

個人開発は、組織から選ばれる個人を目指します。主な事業には、キャリアスクール事業、学習塾事業が挙げられます。人材育成を中心とした事業です。

マッチングは、組織(モチベーションカンパニー)と個人(アイカンパニー)をつなぐ機会を提供します。たとえば、ALT配置事業、人材紹介事業などが挙げられます。

以上のように、ユニークなコンサルティングを行うリンクアンドモチベーションは、教育関連のコンサルティングに強みを持っています。

ドリームインキュベータ

ドリームインキュベータは、自社の事業を「ビジネスプロデュース」とし、様々な切り口での新しいコンサルティングを目指しています。たとえば、大手企業への成長戦略コンサルティング、新規事業の支援、国内外ベンチャー企業への投資やインキュベーションなどが挙げられます。コーポレートミッションは、「社会を変える 事業を創る」というものです。主な事業を見ていきましょう。

ドリームインキュベータは、産業プロデュース、事業創造支援、戦略コンサルティング、インストレーション/実行伴走、Technology & Amplify、グローバルSX、M&A/FA/財務ソリューション、SIB(Social Impact Bond)、インキュベーション/投資事業といった、多岐に渡る事業展開をしています。

船井総研ホールディングス

船井総研ホールディングスは、中小・中堅企業のコンサルティングに力を入れている会社です。特徴は、専門性の高いコンサルタントが在籍していること、年間5000社以上のコンサルティングを行っていること、独立系であること、経営コンサルタントを目指していることの4つです。それぞれ見ていきましょう。

専門性の高いコンサルタントが在籍している

船井総研では、各業種業界とテーマごとに専門家が在籍しています。入社後は部署を選び、「業種×テーマ」となる自分の領域を定めていきます。たとえば、「自動車業界×採用」の専門家などです。このように、誰にも負けない得意分野を身につけることで、特化型のコンサルティングを可能にしています。

年間5000社以上のコンサルティングを行っている

多くのコンサルティングを行うことで蓄積される成功事例を、次のコンサルティングで活かすことができます。たとえば、成功事例のルール化です。この取り組みから、次なる成功事例を数多く産み出すことができるのです。

独立系である

シンクタンクは、母体を銀行や会計事務所に置くところが数多く存在します。そんな中で、船井総研は母体を持たない独立系の企業となっています。外部からの意見に惑わされることなく、自由な発想で業務を推進していくことが可能と言えるでしょう。

経営コンサルティング業の向上を目指す

船井総研コンサルタントの最終目標は「経営者コンサルタント」になることです。単なる業績アップや企業価値向上の支援だけでなく、経営者の人生パートナーになることがゴールです。

シンクタンクの年収ランキング

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度
ドリームインキュベータ301億3200万円1776万0000円68
野村総合研究所6921億6500万円1242万100065
三菱総合研究所1166億2000万円1024万8577円69
日本総合研究所2143億円725万円62
みずほ情報総研1246億円739万円61

年収順には、以上の通りになります。年収が高ければ、就職難易度も高いという傾向にあります。

 

シンクタンクの就職難易度は?

学歴フィルターについて

シンクタンクは、高学歴の学生を好む傾向にあり、企業によっては学歴フィルターが存在します。また、学歴フィルターが存在しない企業であっても、必然的に高学歴の学生が採用されることが多いと言えるでしょう。

英語力について

シンクタンクでは、ある程度の英語力が必要です。なぜなら、日系の企業であっても、英語の文献を読むケースが多いからです。レベルは、大学卒業レベルであることが必須でしょう。日系の企業であれば、高い英語力は求められません。

学部卒について

シンクタンクの採用では、大学院卒の学生が多くなっています。なぜなら、より専門性が高いと評価されるからです。シンクタンクでは、専門性の高い即戦力になるような人材を求める傾向にあり、学部卒ではやや不利であると言えるでしょう。

採用人数について

シンクタンクの採用人数は、企業や年度にもよりますが、たいてい少なくなっています。少数精鋭で運営する企業が多いからです。たとえば、ある大手の民間系シンクタンクでは採用人数が30名以下であり、その就職倍率は100倍を超えるものとなっています。

選考内容について

シンクタンクでは、選考内容のレベルが高くなっています。たとえばESでは、1000字~3000字の文字数が求められます。これは、通常100字~300字程度である一般企業の10倍にものぼる量です。また、企業によっては論文試験が課されることもあります。このように、シンクタンクの選考はハイレベルとなっています。

 

まとめ

ここまで、シンクタンクの大手順、売上高順、年収順のランキングを紹介してきました。また、それぞれの企業の特徴や難易度について、就職事情についても紹介してきました。シンクタンクは、難易度が高く人気の企業です。ぜひこの記事を、対策に役立ててください。

 

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