【企業分析】ダイヘンの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/25更新
はじめに
株式会社ダイヘンは大阪府大阪市に本社を置く、溶接機、産業用ロボット、電源装置などを製造・販売する企業です。
日本国内のみならず、中国、タイ、米国など世界各国に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。溶接機分野では国内トップシェアを誇ります。
今回はそんなダイヘンの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社ダイヘンへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- ダイヘンの仕事内容が気になる
- ダイヘンの就職難易度を知りたい
- ダイヘンの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、製造業・機械以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
ダイヘンの就職難易度は、高めな印象です。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、高めといえるでしょう。
採用大学は偏差値が高い大学もありますが、一般的な大学の採用実績もあるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
試験には、3回の面接と適性検査があるため、選考対策として想いをきちんと伝えられるようにしましょう。
次の章から各内容や、そのほか就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社ダイヘンについて
出典元:ダイヘンHP
会社概要
株式会社ダイヘンは、溶接機器、産業用ロボット、半導体製造装置用高周波電源などの製造・販売・サービスを主な事業内容としている企業です。
ダイヘングループは、「信頼と創造」の企業理念のもと、電力、溶接・メカトロ、半導体関連機器事業を主軸として、暮らしの基盤となる電力インフラやものづくりを支えてきました。
溶接機器分野では、アーク溶接機器や抵抗溶接機器などで国内トップシェアを誇り、高い技術力と品質が強みとなっております。
ダイヘンのビジネスモデルは、国内外の生産・販売拠点を通じたグローバルな事業展開が特徴です。
日本、中国、タイ、米国など世界各国に拠点を持ち、現地のニーズに合わせた製品・サービスを提供しています。
これらの事業は、電力インフラ、ものづくり、半導体製造など幅広い産業分野をカバーしており、社会の発展に貢献しております。
さらに、ダイヘンは環境問題への取り組みにも力を入れており、太陽光発電用パワーコンディショナの開発など、再生可能エネルギー分野でも先駆的な役割を果たしてきました。
また、ダイバーシティ経営の推進、障がい者雇用の促進など、多様な人材が活躍できる職場環境づくりにも注力しております。
各事業別の売上規模
株式会社ダイヘンの2023年3月期の連結売上高は1,900億円(前期比2.5%増)と予想されています。
この売上は主に以下の4つの事業セグメントから構成されています。
- 電力機器事業: 売上高は753億7100万円で、前期比9.4%増。経常利益は36億6400万円で、26.4%減となりました。
- 溶接メカトロ事業: 売上高は508億1100万円で、前期比10.4%増。経常利益は56億8600万円で、29.1%増となりました。
- 半導体関連機器事業: 売上高は589億6100万円で、前期比29.4%増。経常利益は110億800万円で、25.3%増となりました。
- その他事業: 売上高は1億8000万円で、経常利益は5500万円となりました。
各事業セグメントの解説
株式会社ダイヘンの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
電力機器事業 | 変圧器、配電設備、太陽光発電用パワーコンディショナなどの製造・販売。発変電設備から配電設備まで幅広く手がける。 |
溶接メカトロ事業 | アーク溶接機、抵抗溶接機、溶接ロボットシステム、プラズマ切断機などの製造・販売。溶接機分野で国内トップシェアを誇る。 |
半導体関連機器事業 | 半導体製造装置用高周波電源、クリーン搬送ロボットなどの製造・販売。半導体市場の拡大に伴い成長が期待される。 |
その他 | 電子機器、搬送機器、不動産賃貸など。 |
ダイヘンは電力インフラからものづくりまで、社会の基盤を支える事業を幅広く展開しています。
特に電力機器事業と溶接メカトロ事業が二大主力事業となっており、電力の安定供給と日本のものづくりを下支えしています。
また、半導体関連機器事業は今後の成長分野として注力しており、IoTやAI、5Gの普及に伴う半導体需要の拡大を追い風に事業拡大を目指しています。
グローバルな生産・販売体制も強みで、日本国内だけでなく、中国、東南アジア、北米など海外でのプレゼンスも高めていくでしょう。
ダイヘンで働いている社員は?
平均勤続年数は?
平均勤続年数は17.4年で、製造業の平均勤続年数12.1年より高い水準にあります。
長期勤続を可能にする同社の取り組みとして、自律的なキャリア形成の支援や、多様な働き方を支援する制度の整備などが考えられます。
従業員一人ひとりの成長を大切にし、働きやすい環境づくりに注力していることが、高い勤続年数につながっていると言えるでしょう。
平均年収は?
2023年3月期の連結従業員数は3,732人で、平均年収は約850万円程度と推定されます。
これは全国平均を上回る水準です。
平均残業時間は?
平均残業時間の具体的な数値は公表されていませんが、「ノー残業デー」の設定や有給休暇取得の促進など、ワークライフバランスの取り組みを行っています。
会社HPでは月平均19.9時間と記載があります。
平均ボーナス額は?
平均ボーナス額の具体的な数値は確認できませんでした。
ただし、業績連動の賞与制度があり、一定の営業利益増加率を達成すれば最大2ヶ月分のボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
自律的なキャリア形成を重視する風土があり、「自走」する従業員を支援しています。
多様な働き方を支援する制度が整備されており、育児・介護・留学・起業などに対する支援制度があります。
障がい者雇用にも積極的で、特例子会社を設立し雇用の受け皿を用意や女性の活躍推進にも注力しており、女性管理職比率の向上などと働きやすい環境と言えるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
ダイヘンの就職偏差値・難易度および業界での立ち位置は以下の通りです。
ダイヘンは製造業の中でも高い人気と知名度を持つ企業です。
そのため、就職活動における難易度は高めと言えるでしょう。
有名大学や高偏差値大学の学生を中心に多くのエントリーが見込まれ、選考の競争率は高くなる傾向にあります。
ただし、ダイヘンでは文理を問わず幅広い人材を求めているため、志望動機や適性次第では十分にチャンスがあります。
ダイヘンは以下の3つの主力事業分野で高いシェアとプレゼンスを誇っています。
- 溶接機・溶接ロボット
国内シェア50%超(溶接機)、39%(溶接ロボット)のトップメーカー、欧州でもシェア2位の溶接機メーカーを買収し、グローバル展開を加速 - 電力機器
変圧器や配電設備などで国内トップシェア、再生可能エネルギー分野でも太陽光発電用パワコンなどを手掛ける - 半導体製造装置
半導体製造装置用高周波電源で高いシェアを持つ、クリーン搬送ロボットでは真空環境用で世界トップシェア
ダイヘンは長年の歴史と技術力を背景に、これら3本柱の事業で業界をリードする存在となっています。
また、積極的なM&Aを通じてグローバル展開を推進し、世界市場での地位確立を目指しています。
製品の高品質と技術力、グローバル体制が強みとなり、業界内での競争優位性を確保しています。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年度) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
ダイヘン | 1,800億円 | 1,000万円 | 70 | 生産性重視 |
ユーシン | 1,200億円 | 700万円 | 65 | 技術力と革新性を重視 |
アマダ | 3,500億円 | 800万円 | 70 | 長い歴史と伝統を大切にする |
ファナック | 7,000億円 | 1,000万円 | 75 | グローバル展開を推進 |
ダイヘンの新卒募集要項について
ダイヘンでは、新卒社員に対して手厚い初任給水準と賞与、充実した福利厚生を用意しています。
また、計画的な研修制度と自己啓発支援により、従業員の成長を大切にする風土があります。
一方で、将来的には転勤の可能性もあり得ます。
全体として、ダイヘンは製造業の中でも処遇面や人材育成面で手厚い待遇を用意しており、新卒社員を重視する企業文化がうかがえます。
各項目 | 詳細 |
募集職種 | 技術系総合職、事務系総合職 |
初任給(2023年度実績) | 修士了:月給25万1,000円 学部卒:月給22万3,000円 |
賞与 | 業績連動の賞与制度あり 一定の営業利益増加率を達成すれば最大2ヶ月分のボーナスが支給される |
福利厚生 | 確定給付年金制度、財形貯蓄制度、従業員持株会、、社員寮(単身者用)、、自己啓発支援制度(語学、資格取得など)、長期障害補償制度 |
研修制度 | 新入社員研修、年次別研修、職能別研修、 自己啓発支援制度、メンター制度による計画的な人材育成 |
求める人材
ダイヘンでは、以下のような人材を求めています。
- 自走する人材
自ら考え、主体的に行動できる人
高い目標に向かって全力で取り組める人 - チームプレーヤー
オープンなコミュニケーション力があり、チームで成果を上げられる人
多様性を尊重し、感謝の気持ちを忘れない人 - 成長意欲の高い人材
継続的に学び、スキルアップを図ろうとする人
働きがいのある職場環境づくりに貢献できる人 - 責任感のある人材
自身の行動に責任を持てる人
高いストレス耐性と時間外労働にも対応できる人
ダイヘンは、単に高い専門性や技術力だけでなく、自走力、チームワーク、成長意欲、責任感など人間力も重視しています。
一方で、従業員レビューでは長時間労働による高いストレスや、キャリア形成の不透明さなどの指摘もあります。
つまり、ダイヘンの求める人材像には高いハードルがあると言えるでしょう。
志望者は、エントリーシートや面接でこうした点を意識し、自身の経験や考え方、ダイヘンへの高い意欲をアピールすることが重要です。
ダイヘンの求める人材像に合致することを示せば、選考で高い評価を得られる可能性が高まります。
新卒採用のフロー
ダイヘンの新卒採用プロセスは以下の通りです。
1.エントリー
ダイヘンの採用サイトにアクセスし、必要事項を入力してエントリーシートを提出です。エントリーシートでは、応募者の基本情報に加え、学生時代に力を入れたこと、志望動機、自己PRなどを記入します。これらの情報を通じて、皆さまの個性や強みを理解し、当社での活躍可能性を参考にします。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
2.会社説明会
エントリー後、対面またはオンラインで開催される会社説明会に参加します。説明会では、ダイヘンの事業内容や企業文化、職場環境、教育制度などの説明です。
また、先輩社員との交流の機会も設けており、実際の業務内容やキャリアパスについて直接話を聞くことができます。説明会を通じて、ダイヘンの魅力を感じつつ、応募者の仕事への熱意や適性を見定めています。
3.適性検査(SPI等)
SPI試験などの適性検査を受けます。
論理的思考力や問題解決力が問われます。
以下のページもぜひ参考にしてください!
4.複数回の個別面接(約3回)
1次、2次、3次と複数回の個別面接を実施します。
志望動機、自己PR、長所短所などの基本的な質問に加え、以下のような質問も出題されます。
- ダイヘンを志望した理由は?
- 入社後、どのようなキャリアを描いているか?
- 自分の長所と短所は?
- チームワークを発揮した具体例は?
- 前職や前の所属組織での役割は?
- ダイヘンの事業内容や製品について知っていることは?
- 同業他社とダイヘンの違いはどこにあると思うか?
- 最近の業界動向についてどう考えるか?
- 過去に失敗した経験と、そこから学んだことは?
- 異文化環境で働く場合の心構えは?
- なぜダイヘンで働きたいのか、熱意を語ってほしい
- 10年後、どのようなキャリアを描いているか?
- ダイヘンに入社して、最初にやりたいことは?
- 仮にあなたが経営者だったら、どんな改革を行うか?
- 人生で大切にしている価値観は何か?
このように、1次面接では基本的な人物評価、2次面接では業界知識や問題解決力、3次面接では熱意や将来ビジョン、経営者視点などが徹底的に問われます。
選考を通して、ダイヘンは高い専門性と問題解決力はもちろん、グローバルマインドや経営者視点、人間性など多方面から人物を評価していることがわかります。
5.小論文試験
文章力と論理的思考力を評価する小論文試験が課されます。
6.最終面接と内々定
最終面接を経て、合格者に内々定が出される流れです。
ダイヘンの新卒採用では、自分史ワークシートで初期の人物評価を行うことが特徴的です。
その後、複数回の個別面接と適性検査、小論文試験など、多角的な選考ステップを設けて徹底した人物評価を実施しています。
このように、会社とのマッチング度合いを早期に確認しつつ、論理力・文章力・コミュニケーション力など、総合的な能力を見極める採用プロセスとなっています。長期的な視点に立った人材育成を重視する同社の姿勢が窺えます。
選考対策としては、自己分析を徹底し志望動機を明確化するとともに、論理的思考力や文章力の向上に努める必要があります。
また、複数回の面接を通して自己PRできるよう準備しておくことが重要でしょう。
採用大学
ダイヘンの採用大学の実績を見ると、トップ大学から標準的な大学まで幅広く採用されており、特定の大学に偏っているわけではありません。
<大学院> 大阪大学、京都大学、慶應義塾大学、筑波大学、東京大学、 <大学> 青山学院大学、大阪大学、大阪市立大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、東京工業大学、東京理科大学、立命館大学、早稲田大学大学、学習院女子大学、京都大学杏林大学、岐阜経済大学、国立音楽大学、群馬大学、慶應義塾大学、恵泉女学園大学、高知大大北海道大学、松山大学、武蔵野大学 |
上記には偏差値が高い大学もありますが、ダイヘンは多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
より志望度が高く、会社の研究を進めた方が有利となるかと思います。
志望度を高く見せるためには実際にOB・OG訪問をするとよいでしょう。
ぜひ、積極的に話を聞きに行ってみてください。
就職偏差値・難易度
ダイヘンの就職偏差値は70程度と推定されます。
- 製造業の中でも高い技術力と実績を持つ企業であり、人気が高い
- 一方で文理を問わず幅広い人材を求めているため、学歴フィルターは厳しすぎない
- 有名大学や高偏差値大学出身者が多数を占めるものの、中小規模大学からの採用実績もある就職難易度
ダイヘンの就職難易度は高めと言えるでしょう。
製造業の中でもトップクラスの知名度と人気があり、多くのエントリーが見込まれる
選考では高い専門性と問題解決力が求められ、一定の難易度があるでしょう。
一方、文理を問わず幅広い人材を求めているため、志望動機次第ではチャンスがあります。
ダイヘンは製造業の中でも上位に位置する優良企業です。
そのため就職偏差値は高めですが、学歴フィルターは厳しすぎず、志望動機と適性次第では内定を獲得できる可能性は十分にあります。
選考対策としては、志望動機の明確化と専門知識の習得、論理的思考力の向上が重要になります。また、同社の求める「自走力」「高い目標」「オープンなコミュニケーション力」などの人物像にマッチするよう準備することが有効でしょう。
まとめ
ダイヘンは、電力機器、溶接・メカトロ機器、半導体関連機器の製造・販売を主要事業とする企業です。変圧器や受変電システムなどの電力インフラ機器、産業用ロボットや溶接機などのFA機器、半導体製造用の高周波電源やクリーン搬送ロボットなどを提供し、電力インフラやものづくりの現場を支えています。
ダイヘンは「信頼と創造」を経営理念に掲げ、高品質・高性能な製品の提供とともに、省エネや再生可能エネルギー、EV関連機器など、環境・エネルギー分野の新技術・新製品の開発にも注力しています。
就活生の皆さんは、ダイヘンの企業理念や求める人材像を理解し、エントリーシートや面接でしっかりとアピールすることが重要です。学歴よりも人物本位で評価されますので、自身の強みを存分に発揮してください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。